「足のむくみを一瞬でとる方法ってあるの?」
足のむくみに悩む人は、血行不良を改善しなくてはいけません。
この記事では、足のむくみを一瞬でとる方法、対策に効果的なグッズ、むくみにくい足を目指す予防方法について解説します。
監修者
株式会社Luce/健康検定協会
日本エステティシャン協会認定フェイシャルエステティシャン
徳満友美先生
経歴
大手エステティックサービスの提供、技術営業指導員を経て、化粧品、健康食品会社にてスタッフ育成、その後美容皮膚科にて運営、企画を行う。
株式会社Luceでは健康、医療情報メディカルアカデミーを担う。
今すぐできる!足のむくみを一瞬で解消する方法
ツライ足のむくみを今すぐ解消・軽減するには、
をするのが効果的です。
ストレッチ
ストレッチを行うことで足に停滞している血流の流れがよくなります。
以下のようなストレッチを3分程度行うとツライ症状の緩和に効果的です。
足の指のストレッチ
足の指を「広げる・閉じる」を繰り返しましょう。
慣れるまでは手を使って足の指を広げると、徐々に開きやすくなります。
1分程度続けるとよいでしょう。
作業の合間など、1日に2、3回行います。
かかとのストレッチ
足のかかとを上げて、下げての動作を繰り返しましょう。
座ったままでもよいですが、立ったまま行ったほうが効果的です。
1~2分程度続けるとよいでしょう。
作業の合間など、1日に2、3回行います。
ツボ押し
ツボ押しは老廃物を排出する手助けをしてくれるため、むくみ解消につながります。
特に、ふくらはぎにある「足三里(あしさんり)」というツボがむくみに効果的です。
また、足の裏には体がよくなるツボが集結しています。
足の裏を刺激することによって、血行がよくなり、むくみが軽減されます。
足三里の押し方
- 座った状態で膝の外側を包むように手を置く
- 中指辺りにあるくぼみ(足三里)を3秒間ほど押す
- ツボを押す力を抜く
強く押しすぎないように注意しながら、上記を約1分間繰り返します。
目安として、30分に1回のペースで行うとよいでしょう。
足の裏のツボの刺激のしかた
- ゴルフボールやテニスボールなどを用意する
- ボールを踏んで、足の裏でコロコロと転がす
上記を痛くない程度の強さで行いましょう。
1時間に1回のペースで、3~4分程度続けるとよいでしょう。
マッサージ
- ①足首を手で包み込む
- ②撫でるように膝裏方向へマッサージする
- ③足が軽く感じるまで繰り返し行いましょう。
足に老廃物や水分が溜まっていると血行不良で足がむくみます。
日々マッサージを行って血行を良好に保つことで、むくみ予防になります。
お風呂上がりや就寝前に行うのがおすすめです。
片足5〜10分程度、1日1回行ってください。
力を入れすぎないように注意して行ってください。
痛みが出たら控えましょう。
「むくみ対策グッズ」を使うのもおすすめ
着圧ソックス
着圧ソックスは、適度に足を圧迫させることができるため、足のむくみが軽減されます。
また、老廃物や余分な水分が溜まるのを防ぐ効果もあります。
着圧ソックスを選ぶ際は、自分のふくらはぎのサイズに合ったものにしましょう。
履いた時に足が軽くなるような感覚があり、足首を自由に動かせるものが理想です。
むくみやすいデスクワークの時や、むくみを感じた・強いなどの際に数時間〜半日程度つけるとよいでしょう。
眠る時につけてもいいですが、夜つけたら昼間は外すようにしましょう。
痛みや違和感があるときも外してください。
着圧ソックスだけに頼るのではなく、自分自身でもむくみ改善できるように運動やストレッチなどを行ってください。
着圧レベルは10mmHg~20mmHgで十分です。
サイズが小さくてきつすぎると、数分で痛みを感じるようになります。
逆にサイズが大きすぎて、圧迫感が少ないものも効果がありません。
マッサージ機
マッサージ機を活用することで、適度な加減で足のマッサージができます。
適度なマッサージは老廃物や余分な水分を溜めないためにも大切です。
マッサージ機は、使用時間の目安が指示されています。
時間はそれぞれの機器を確認して使いましょう。目安は10~30分程度です。
ただし、自分の足に適した強さ加減で行うようにしましょう。
強くやりすぎると足を痛めたり、ケガをする恐れがあります。痛みや違和感を感じるときはやめましょう。
また、ケガ防止のために骨や筋に当たらないようにマッサージを行うようにしてください。
それでもしつこい足のむくみには…!
むくみを予防するには、日々のケアが大切です。
具体的には、
を心がけるとよいでしょう。
1日30分程度の運動をしよう
ふくらはぎは、心臓へむくみを送ってくれるポンプの役目をしています。足の筋肉量が減るとこの力も弱くなり、むくみやすくなってしまいます。
適度な運動で足の筋肉量をキープまたは増やすことで、むくみ防止になります。1日30分程度を目安に足の運動を行いましょう。
息切れするようなハードな運動でなくともよいので、毎日運動する習慣をつけることが大切です。
塩分を摂り過ぎないようにしよう
塩分が増えると体が水分を溜め込むため、むくみやすくなってしまいます。
食事では、塩分を控えるようにしましょう。
塩の代わりに酢や、レモン汁などを活用するとよいです。
また、塩分に関して医師の指示が出ている人は、かかりつけ医に相談をしてから行ってください。
塩分はどれくらいなら摂取しても大丈夫?
「2020年度の厚生労働省:日本人の食事摂取基準」より
合わせて読みたい
2022-04-26
「ダイエットをしているのに、ある日突然体重が増えていた…」
「むくみでどのくらい体重は増える?」
むくみによってどのくらい体重増加するのかを管理栄養士さんに聞いてみました。
「むくみ」と「脂肪」の見た目の違い、むくみの撃退方法なども解説します。
むくみでどのくらい体重は増える?
むくみがひどい場合、3~4日で10kgほど体重が増加するケースがあります。
むくみとは、皮膚の皮下組織に水分が溜まっている状態です。
足やすね等を指で押して、指の痕がなかなか戻らずへこんだままになってしまう場合、正常時よりも5~10%程度の水分が体内に貯留している状態と考えられています。
「むくみ」と「脂肪」の見た目の違い
「むくみ」は体内の水分が異常増加した状態で、「肥満」は脂肪が増加している状態です。
むくんでいるときは、足やすね等を指で押しても、指の痕がなかなか戻らずへこんだままになるケースが多いです。しかし、脂肪の場合は、指で押してもへこむことはあまりありません。
女性がむくみやすい時期
女性の場合は、「どうしてもむくみやすい時期」というものがあります。
生理前(排卵後から次の生理までの黄体期)
生理中
更年期
妊娠中
の時期はむくみやすいでしょう。
生理前
排卵後に分泌量が増加するプロゲステロン(女性ホルモン)の影響により、食欲コントロールが困難になり、体内に水分を溜め込みやすくなることでむくみが生じやすくなります。
生理中
生理開始により、プロゲステロンの分泌量が少しずつ減っていきます。
プロゲステロンの分泌量が減ると、自律神経が乱れやすい状態になり、むくみが生じる場合があります。
女性ホルモンが関係しているむくみの場合は、生理が終わるころから徐々にむくみが改善されていくケースが多いと考えられています。
更年期
更年期になると、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌量が減少します。
すると、女性ホルモンのバランスが乱れやすくなり、血管の収縮・拡張を調節している自律神経も乱れてしまい、血行不良を起こしむくみが生じやすくなります。
また、加齢に伴う筋力低下によるリンパの流れの不良もむくみの原因と考えられます。
妊娠中
妊娠中は、胎盤の循環を良くするために血液の水分が50%程度増加することでむくみが生じやすいと考えられています。
あなたはいくつ当てはまる?むくみやすさチェック
下記5個以上当てはまると、むくみやすいといえるでしょう。
味の濃いものが好き(塩分過多)
長時間、同じ姿勢で過ごしている
生活が不規則である
冷たいものを飲む習慣がある
運動不足である
過度な運動をしている
水分の摂取不足
過剰に水分をとっている
きつい靴を履いている
きつい下着の着用している
肥満ぎみである
低血圧である
むくみを撃退する6つの方法
むくみを解消することにより、むくみで増加した分の体重が減る可能性があります。
むくみを解消するためには、
筋肉を鍛える
入浴で温める
ストレッチ
マッサージ
減塩
といったことを意識して行うとよいでしょう。
その① 筋肉を鍛える
ウォーキング、スクワット(屈伸運動)等の運動を継続して行い筋肉を鍛えるとよいでしょう。
筋肉は、収縮により血液循環を促進するポンプ的役割を担っています。
そのため、筋肉を鍛えて血流を改善できるとむくみ解消につながると考えられています。
静脈血を心臓に押し上げるポンプ作用を向上させるため、ふくらはぎの筋肉を鍛えることをおすすめします。
また、筋肉を鍛えると冷えの改善にもつながります。
その② 入浴で温める
38~40度程度のぬるい温度の湯船に10分以上(できれば30分程度)浸かり、じわじわと汗をかくという方法がおすすめです。(みぞおち辺りまで湯船に浸かる半身浴がおすすめ)
足湯もむくみ解消に有効です。
温めて血行が改善されると、心臓に血液が戻る際、体内の水分や老廃物等が回収されてむくみの改善につながると考えられます。
その③ ストレッチ
ふくらはぎのストレッチや、距骨(くるぶし下にある骨)のストレッチを行うのも効果的です。
デスクワークの合間や、お風呂上りなど、積極的にストレッチしてみましょう!
ふくらはぎのストレッチの方法
つま先立ちをする
次に、かかとを床につけて、つま先を床から上げる
交互に10~20回程度繰り返す
※ふくらはぎの筋肉の機能が活性化し、静脈血(老廃物を含む血液)の循環が改善されることで、むくみの解消につながると考えられています。
距骨のストレッチの方法
イスに座った状態で足の甲を床に押しつけるようにします。
次に足裏全体を床につけた状態で膝を前に倒します
“痛きもちいい”程度の力加減で、20秒間ほどキープする
※体全体に広がっている筋膜につながる部分のストレッチにより、表層の筋膜の強張り感を緩和します。また、ふくらはぎの筋肉を解す作用も期待できます。
その④ マッサージ
入浴後にマッサージを行うのもおすすめです。
マッサージを行うことで、停滞しているリンパの流れをよくし、むくみ解消につながります。
おすすめのマッサージ方法
片膝を立てた状態で座る
指の腹を使って、膝の裏をゆっくり押す
※痛みを感じない程度の力加減で30秒間ほど押してください。
その⑤ 減塩(味付けを薄くする)
塩や醤油等の調味料の使用量を控えて、徐々に薄い味に慣れるようにしましょう。
出汁やポン酢等を活用したり、使用する食材そのものの味を楽しむようにするとよいでしょう。
塩分を摂り過ぎた場合は、カリウム(きゅうり、冬瓜等)を意識して摂取することをおすすめします。
塩分摂取量が多くなると、体は水分を溜め込み塩分濃度を下げようとすることで、むくみが生じやすくなります。
そのため、減塩を意識した食生活によりむくみの予防が期待できます。
健康上問題なければ受診の必要はありませんが、心配であれば内科・循環器内科の受診をおすすめします。
内科を探す
▼参考
公益社団法人 益田市医師会 むくみ(浮腫)とは何?
ツムラ 体重増加の原因は水分かも! むくみによる水太りの解消方法
厚生労働省 Ⅱ 症状の変化と健康管理
株式会社 ツムラ 漢方ビュー
大塚製薬 更年期ラボ むくみの原因・症状と対策方法
千葉県医師会 むくみ解消の運動
合わせて読みたい
2022-03-31
「このプヨプヨ…むくみ?脂肪?」
「見分け方は?」
むくみと脂肪の見分け方を、お医者さんに聞いてみました。
「指でつまんだときの特徴」なども詳しく解説します。
むくみが気になる方に向けた“むくみの撃退法”も必見です。
むくみと脂肪の見分け方
指でつまんだとき
太り方
むくみ
凹む・戻りにくい
短期間でいきなり体重が増加する
足や体が重く感じる
体を動かすと解消されやすい
脂肪
すぐに戻る
徐々に太っていく
体を動かしてもすぐに落ちない
「むくみ」は急に体重が増えてすぐに元に戻るのが特徴です(※)。
健康であれば、体を動かしていると次第にむくみが解消されていきます。
むくみによって、1日の中で2キロ程度増減することもあるとされています。
一方「脂肪」は時間をかけて蓄積されていくものです。
数日で落とすことは難しく、痩せるためには運動・食生活の見直しが必要です。
(※)生活習慣が乱れていたり、病気を発症していたりすると何日もむくみが続く場合があります。
「むくみ」が出やすい人
デスクワークで長時間同じ体勢でいる
塩分が多い食べものをよく食べる
運動不足
冷えがある
肩や首が凝っている
水分をあまりとらない
特に塩分の多い食事を摂ると、体内の塩分濃度を一定に保とうとして水分を溜め込むため、むくみにつながります。
ラーメン・ジャンクフード・スナック菓子を好んで食べるは、減塩を心がけましょう。
「脂肪」がつきやすい人
運動量に比べて食事量が多い
お菓子・糖質を含む食事をよく食べる
運動量が少ない
食べたものがエネルギーとして使われなかった場合に、脂肪として蓄えられていきます。
特に糖質をたくさん食べると、脂肪として蓄えられやすいとわかっています。
「むくみを放置すると脂肪になる」って本当?
むくみを放置すると脂肪になると聞いたのですが…本当でしょうか?
むくみ自体は、体に溜まった水分なので脂肪にはなりません。
ただし、むくんでいる人は「運動不足」「血行不良」などの理由から、体に脂肪を溜め込みやすい状態だといえます。
むくみは元に戻るものですが、慢性化すると太る原因になります。
太りたくない人は、むくみを繰り返さないように対策することが大切です。
むくみを撃退したい!
むくみを予防・解消するには、
マッサージ
ストレッチ
運動
体を冷やさない
などが効果的と考えられます。
むくみ撃退法① マッサージ
“第二の心臓”とも呼ばれる「ふくらはぎ」や、リンパが流れる「太ももの付け根・脇・首周り~鎖骨」のマッサージが特に効果的と考えられます。
マッサージを行うと血行・リンパの流れが改善されるため、むくみ解消が期待できます。
「ふくらはぎ」のマッサージ方法
ふくらはぎは、かかとやスネから膝裏に向かって優しく揉みほぐす、さするなどしましょう。
「リンパ」のマッサージ方法
「太ももの付け根」は、内側全体を手のひらで押して筋肉をほぐしましょう。
「脇」は、円を描くように揉んだり、つまんでほぐしましょう。
「首」は上から下に優しく流し、「鎖骨」は外から内側にさすって流しましょう。
マッサージの注意点
強すぎるとリンパを傷つけるため、優しく行いましょう。
オイルやクリームを使いながら行うと、肌の滑りがよくなります。
むくみ撃退法② ストレッチ
ストレッチのやり方
座り姿勢で足を閉じて前屈をする
足を開いて、前屈をする
両手を左右順番に足のつま先方向に伸ばす(片手でもOK)
深く息を吸い、ゆっくりと吐き出す時に体をどんどん伸ばしましょう。
1部分につき5回は繰り返すようにしましょう。
ストレッチは、血行やリンパの流れのよくする効果が期待できます。
運動前・寝起き・お風呂上りに行うのがおすすめです
むくみ撃退法③ 運動
1日1回、少し汗ばむ程度の運動を習慣にしましょう。
ウォーキングやジョギングなどがおすすめです。
運動で血流やリンパの流れがよくなると、むくみ改善が期待できます。
むくみ撃退法④ 体を冷やさない
冷たい飲み物や食べ物を避ける
スープなどの温かいものを食べる
お風呂は毎日お湯に浸かる
などを心がけることで、冷え対策になります。
冷えるとむくみやすくなるので、体を温めてむくみにくい体を作りましょう。
▼参考
e-ヘルスネット 肥満と健康