「40代で太る女性の共通点を知りたい…!」
「痩せるためにした方がよいことはある?」
40代にはいって「太りやすくなる」女性が多い理由を、お医者さんに聞いてみました。
太りやすくなる女性の共通点や、おすすめのダイエット方法なども解説します。
監修者
経歴
株式会社Luce代表/健康検定協会理事長、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、日本臨床栄養協会評議員、ダイエット指導士、ヨガ講師、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど栄養・美容学の分野で活動をおこなっている。
40代にはいって「太りやすくなる」女性が多い理由
更年期にさしかかる40代は、筋肉量を保つ働きがある女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が減少していきます。
これにより筋肉量が減少し始め、基礎代謝量も減少していきます。
40代になると基礎代謝量が減少してきているため、20代の頃と同じ量を食べていると太っていきます。
40代で太りやすい女性の共通点
40代で太りやすくなる女性には、
- 忙しくて時間の余裕がない
- 早食いしてしまう
- 麺・丼などの単品料理ばかり
- 大皿料理になりがち
- 食事量が20代と変わらない
- 満腹になるまで食べてしまう
- 間食が多い
- 夕食の時間が遅い
- 食事を抜きがち
- 運動習慣がない
- 睡眠不足ぎみ
といった特徴があります。
忙しい人ほど、おにぎりやサンドイッチなど炭水化物に偏りがちです。
手軽に食べられるクッキー・菓子パン・スナック菓子は、満腹感が得られにくく食べ過ぎてしまいがちです。
炭水化物や糖質の多い食生活をおくっていると、血糖上昇しやすくなり、太りやすくなります。
また、運動習慣がないと、エネルギー消費量は少なくなります。また、筋肉量が減少していくため、基礎代謝量が減少していきます。
睡眠不足の場合も、食欲コントロールホルモンのバランスが崩れてしまうため、食欲が高まり、太りやすくなってしまいます。
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過食が止まらない…。
ストレス過食をやめたい…。
過剰なストレスで食べ過ぎてしまう場合、どう対策すればいいのか、お医者さんに聞きました。
なぜ?食べ過ぎてしまう原因
過食をしている時は食べることに集中しており、一時的にストレスから離れられるため、食べ過ぎてしまいます。
ストレスが溜まると神経物質「ノルアドレナリン」が増加し、“過食の欲求”を刺激します。
一方、感情をブレーキする神経物質「セロトニン」は減少していくため、食欲を抑えられずに過食してしまうのです。
ダイエットの反動で過食していまうことも…
ダイエットの反動で、たくさん食べてしまう人もいます。
ダイエットは焦らずに数ヶ月で2~3キロずつ減らすようにしましょう。
ダイエットがストレスの原因になったり、食べ物のことばかり考えるきっかけになったりするため、過食に走ってしまう可能性があります。
なぜ?「食べてないと落ち着かない…」
過食を止めてしまうとストレスから回避できなくなるため、落ち着かなくなります。
過食は、ストレスから「回避」するための対処行動の一つとして考えられています。
ストレス食いチェック
「ストレス食い」に心当たりがある方は、次のチェックリストで診断してみましょう。
お腹が空いていないのに、限界まで食べてしまう
無意識のうちにお菓子を1袋空にしている
イライラを感じると、いつのまにか食べ物に手が伸びてしまう
机の中やカバンにいつもお菓子を置いている
味わわずに一度にたくさんの量を食べる
気晴らしを食べることに求めてしまう
3つ以上当てはまる人ストレス過食をしている可能性が高いです。
“ストレス過食”をやめる方法は?
日記や記録をつける
散歩に行く
運動など他のストレス解消法を見つける
手に入る場所に食べ物をおかない
歯を磨く
ガムを噛む
食べたくなったら寝る
炭酸水を飲む
読書をする
深呼吸をする
日記など記録をつけ、過食が起こりやすくなるタイミングを自分で把握しましょう。
食べたいという衝動にかられたら、散歩や読書などの好きなことをして、意識的に食べ物から気持ちをそらすことも大切です。
過食続けると…こんなリスクが…
過食を続けると「体重増加」「虫歯」「唾液腺の肥大」「誤嚥性肺炎」「逆流性食道炎」「摂食障害」などを発症するリスクもあります。
リスク① 唾液腺の肥大
過食すると唾液腺が慢性的に刺激されるため、唾液腺が肥大していきます。
唾液腺が肥大すると唾液腺の周りに痛みが起きたり、発熱する症状が現れることがあります。
リスク② 誤嚥性肺炎
過食すると嘔吐によって誤嚥性肺炎を発症しやすくなります。
食べ物などが誤って気管や肺などに入ってしまい、細菌が繁殖して、炎症を起こしてしまう病気です。
誤嚥性肺炎は「発熱」「激しい咳」「たん」などの症状が現れます。
リスク③ 逆流性食道炎
過食して嘔吐を繰り返すことにより逆流性食道炎を発症しやすくなります。
胃酸や胃の中の食べ物が食道に逆流し、食道で炎症が起こる病気です。
逆流性食道炎は「食後の胸焼けや痛み」「ゲップ」「喉の違和感」などの症状が現れます。
リスク④ 摂食障害
摂食障害になると、過食後に吐き出すようになってしまいます。
過食嘔吐を繰り返すことで、栄養状態が悪くなり、体はボロボロになり罪悪感から精神的に不安定になっていきます。
自分自身でできるメンタル面の対処法
精神的なストレスや疲労などの積み重ねによって、過食が発症する場合も多くあります。
ストレスの発散方法を過食以外に作るようにしましょう。
また、食べてしまったことに罪悪感を持ちすぎないようにしましょう。
ストレスの発散方法
悩み事を信頼できる家族や医療機関に相談する
ぬるめのお湯にゆっくりつかる
散歩する
趣味に没頭する時間を作る
1日7時間程度は睡眠時間を確保する
あたたかい飲み物を飲む
アロマを焚く
深呼吸をする
気分転換の方法を見つける
こんな場合は病院へ相談しよう
過食を繰り返す
過食をやめたいのにやめられない
過食した後に自責の念にかられ毎回吐いてしまう
といった症状が1ヶ月以上続く場合は、精神科や心療内科へ行きましょう。
ただ、過食によって体調不良が起きている場合はすぐに受診しましょう。
過食の治療法は?
過食に対する治療は「認知行動療法」主流です。
◆認知行動療法とは
医師やカウンセラーとともに自身の考え方や行動を見直し、自分自身の力で不安症状をコントロールできるようにする治療方法です。
不安症状を落ち着かせるトレーニングなどを行います。
カウンセリングが苦手という方は、薬や磁気治療を行うケースもあります。
その他、体に異常が出ている場合は、その病気などの治療を合わせて行います。
心療内科を探す
▼参考
精神保健対策費補助金「摂食障害治療支援センター設置運営事業」摂食障害情報ポータルサイト 神経性過食症
40代のダイエットの落とし穴
40代で「短期間で痩せようとする」「食べないダイエットをする」「運動をしないで痩せようとする」といったことを行っても、なかなか痩せるのは難しいです。
食事・運動・睡眠を少しずつ見直して、徐々に痩せるための生活習慣を身につけましょう。
40代になったら「食事を減らすダイエット」はNG
40代になったら、改めて食事の量や質をよく考えるようにしましょう。
食事量を極端に減らすダイエットは危険です。一時的に体重は減少しますが、脂肪ではなく筋肉が減少するため、基礎代謝が下がりこれまで以上に太りやすくなります。
筋肉量をキープするために運動をして、基礎代謝量を増やしていくとよいでしょう。
40代でもスタイルをキープするためにできる7つの工夫
- まずは生活リズムを見直す
- 食事は「単品」よりも「定食」を選ぶ
- “ゆっくり”食事をする
- 「自分の食べる量」を決めて、1食分を盛り付ける
- おやつは15時前までにして、小袋の間食をチョイス
- 夕食は20時前までに摂る
- “ながら運動”をする
まずは生活リズムを見直す
1日の自身の生活リズムを見直してみましょう。
40代に入って、日々の忙しさから自分の生活習慣を顧みる余裕がなくなることで、体重増加に繋がることが多いです。
忙しいとつい自分のことは後回しになってしまいます。
しかしダイエットのためには
- ゆっくり食事する時間をとる
- 体を動かす時間をとる
- 1日1回の体重測定をする
といったことを行なって“自分を見つめる時間”を作るとよいでしょう。
忙しくても「欠食しない」のが大事!
食事を抜いてしまうと、あまりの空腹に食べ過ぎてしまいます。
時間がなくても食べられる食べ物(ゆでたまご、サラダチキンなど)を準備しておきましょう。
食事は「単品」よりも「定食」を選ぶ
なるべく主食、主菜、副菜がそろっている定食形式で食事を摂るようにしましょう。
写真を撮って記録してみると分かりやすく続けやすいです。
味噌汁やスープ、おかずとなるようなきんぴら、サラダチキンなどを付け足すなど一工夫するのもよいでしょう。
作り置きで週末まとめてきんぴらや煮物など作っておくのもよいでしょう。
定食でも、そば+カツ丼のような炭水化物の重ね合わせはNGです。
“ゆっくり”食事をする
よく噛み、20分以上時間をかけて食べるようにしましょう。
また、時間があれば、一口食べるごとに箸を置くという方法もよいでしょう。
お腹いっぱい食べてしまうと、1日のエネルギー必要量を越えてしまいます。
食べているときに、満腹かどうかを確認するのではなく、まだお腹が空いているかどうかを確認しましょう。
「自分の食べる量」を決めて、1食分を盛り付ける
必ず1人分ずつ皿に盛り付けるようにして、食べる量が見てわかるようにしましょう。
料理を大皿に盛り付けると、自分が食べた量が分からなくなり、つい食べ過ぎてしまいます。
適宜、少なめに盛り付ける(少なめの量を選ぶ)などをし、自分の適正量を知りましょう。
また、「ついつい食べてしまう」という行動を誘発しないためにも、目の届く範囲に食べ物を置かないようにしましょう。
おやつは15時前までにして、小袋の間食をチョイス
お菓子は小袋を購入しましょう。
15時以降は脂肪がつきやすいため、間食はその前までに終えてください。
大袋での間食や時間を決めない間食は避けて、食べ過ぎを予防しましょう。
代わりに小袋のお菓子・ナッツ類・ヨーグルト・果物を取り入れてみましょう。ナッツ類・ヨーグルト・果物からはビタミンやミネラルを摂ることができます。
※ただし、ナッツ類はエネルギーが高い食品なので、食べ過ぎに注意しましょう。
目の届くところにあると、つい食べたくなってしまうので、隠したところにしまっておきましょう。
夕食は20時前までに摂る
夕食後すぐに寝てしまったり、夜遅くに食事をとるのはNGです。
夜はエネルギー消費量が少なく血糖値が上昇しやすいため、体脂肪が蓄積されやすくなります。
できれば18時くらい、遅くとも20時前には食べ終わる習慣をつけましょう。
夕食の時間が遅くなりそうなときは、夕方に軽くおにぎりやサンドイッチなどを食べて、帰宅後には消化のよいおかずを食べるようにしましょう。
“ながら運動”をする
家事、仕事、日常生活の中に、時間や場所に関係なくできる「ながら運動」を取り入れてみましょう。
まずは、歯磨きをしながらつま先立ちをしたり、信号待ちでは姿勢をよくしてみるとよいでしょう。
近くへの用事には車ではなく、歩いて行くように工夫しましょう。
慣れてきたら、ウォーキング・ランニングといった有酸素運動を取り入れてみましょう。
有酸素運動は脂肪燃焼に働きかけます。まずは週1回から始めてみましょう。
夜はしっかり眠る
朝型生活に変え、夜は質のよい睡眠が取れるように、日中よく体を動かしたり、ゆっくりお風呂に浸かったりと生活習慣を工夫しましょう。
ダイエットは「必ずしなければいけない」と思うと、続けにくくなってしまいます。
継続が大切なので、まずは行いやすいものからスタートして、1つでも意識して取り入れてみましょう。
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最近、ストレスが溜まって調子が悪い…
リフレッシュしたいけど、どうすればいい?
40代女性におすすめの「ストレス解消法」をお医者さんに聞きました。
マッサージのやり方・積極的に摂取したい栄養素についても詳しく解説するので、ストレスを解消したい方は必読です。
40代女性はストレスが溜まりやすい…
40代の女性は、閉経が近づくことで「女性ホルモン」の分泌が徐々に低下していきます。
これに伴い、“幸せホルモン”と呼ばれる「セロトニン」の分泌も低下するため、イライラを感じやすくなるものです。
また、40代の女性の場合、
子どものサポート
仕事のキャリアアップ
親の介護
などがストレスとなるケースも多いです。
ストレスが溜まりすぎると、免疫力が低下したり、心の病気を患ったりすることがあります。
体と心を健康に保つためにも、上手なリフレッシュ方法を身につけていきましょう。
40代女性におすすめの4つのストレス解消法!
忙しい40代女性には、手軽にできる・継続しやすいストレス解消法がおすすめです。
こちらでは、
湯船に10〜15分程度、ゆっくり浸かる
マッサージをする
趣味を充実させる
食事の時間を楽しむ
の4つのストレス解消法をご紹介します。
ストレス解消法① 湯船に10〜15分程度、ゆっくり浸かる
10~15分ほど湯船に浸かると、血行がよくなって気持ちが落ち着きやすくなります。
リラックス効果を高めるために、バスオイルを使ってみるのもおすすめです。
血流がよくなると「疲労物質」や「老廃物」が排泄されやすくなるため、疲れ・体のコリの解消にもつながります。
ストレス解消法② マッサージをする
マッサージでリンパや血液の流れが良くなると、ストレスが和らぎやすくなります。
ツボ押し
リンパマッサージ
などを試してみるとよいでしょう。
人の体は、夕方からリラックス状態になっていくため、マッサージはお風呂上がりや就寝前に行うとよいでしょう。
おすすめマッサージ① ツボ押し
ストレスや疲れを感じた時に、手の親指と人差し指の付け根にある「合谷(ごうこく)」というツボを押してみましょう。
心地よいと感じるくらいの強さで、10秒くらい押すとよいでしょう。
合谷のツボを押すと、自律神経が整えられ、ストレスや疲れが軽減するといわれています。
おすすめマッサージ② リンパマッサージ
「骨のきわ」や「筋肉」を指で心地よく感じる強さでマッサージしましょう。
冷え・違和感・痛みを感じるところは、症状が落ち着くまでマッサージするとよいでしょう。
ストレス解消法③ 趣味を充実させる
スポーツ
旅行
読書
手芸
など、自分に合った趣味を見つけてみましょう。
ストレスを解消するには、時間が経つことを忘れるくらい没頭できるものがよいでしょう。
ストレスを感じている対象から他のことに集中できると、思考をリフレッシュできます。
また、趣味の仲間を作って人間関係が広がると、よい刺激にもなります。
ストレス解消法④ 食事を楽しむ
好きな食べ物・飲み物をゆっくりと味わうと、心が落ち着きやすくなります。
お気に入りのお店へ行くのもリフレッシュになるのでおすすめです。
自宅で食事をする際は、
テーブルセッティングをする
音楽を流す
お気に入りの皿・カップを使う
など、ちょっとした工夫を施すことで食事の時間がより楽しくなりますよ。
そもそも「ストレスを溜めない」生活を送るには?
ストレスを溜めないためには、食生活を見直したり、体を動かしたりすることが大切です。
普段から、
抗酸化ビタミンを積極的に摂る
できるだけ運動量を増やす
といった点を意識しましょう。
その① 「抗酸化ビタミン」を積極的に摂ろう
「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンE」などの抗酸化ビタミンは、
緑黄色野菜
ナッツ類
海藻類
魚介類
緑茶
などに多く含まれています。
免疫力の低下を防ぐ働きがある「抗酸化ビタミン」を摂ると、ストレスに強い体づくりにつながります。
\おすすめの食材/
ビタミンA
レバー/うなぎ/ピーマン/ブロッコリー/牛乳/プロセスチーズ など
ビタミンC
パプリカ/じゃがいも/キウイ/柑橘類/柿 など
ビタミンE
ナッツ類/かぼちゃ/アボカド/たらこ
その② できるだけ運動量を増やそう
お出かけの時に「いつもより長く歩く」
テレビを見ながら「スクワットする」
など、生活の中で運動量を増やしていきましょう。
運動をすることで血流が良くなり、ストレス解消につながります。
▼参考
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