「食後4時間しかってないけど、もうお腹が空いた…」
食後すぐ空腹になってしまう原因について、お医者さんに聞いてみました。
異常な空腹感には、糖尿病などの危険な病気も考えられます。
症状に心当たりがないか、チェックしてみましょう。
監修者
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
経歴
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
食後3~4時間でもう空腹…早すぎ?
ご飯を食べて3~4時間経つと、お腹が空いてしまいます…。
これって早すぎますか?体に何か問題があるんじゃないかと、心配です。
食後3~4時間で空腹を覚える際、あまり心配は要りません。
胃での消化は、4時間程度を要するため、一定の時間を経てから空腹を感じるならば、ごく一般的です。
ただし、食事を十分にとっているにもかかわらず、食後3~4時間で強い空腹を覚える際には注意が必要です。
などの原因が考えられます。
空腹の状態で「糖質の多い食べ物」を一気に食べると、血糖値が急上昇します。
その影響で「インスリン」が大量に分泌されると、逆に血糖値が急激に低下して、強い空腹感を引き起こします。
また、睡眠不足が続くと、「食欲を抑えるホルモン」の分泌が抑えられます。
さらに「食欲を増加させるホルモン」の分泌が増えるため、空腹を感じやすくなります。
空腹だけどご飯には早い「我慢する?食べた方がいい?」
この場合は、間食をとった方がよいでしょう。
空腹感があるときは、エネルギーが不足している可能性が高いです。
間食には、糖質が少ない食べ物をおすすめします。
「体重が減っている」場合は、糖尿病の疑いアリ
糖尿病になると、体が必要とする栄養分が尿で排出されてしまいます。
そのため、体が栄養分を求めて「強い空腹」を感じやすくなります。
糖尿病は、初期だと症状を自覚することはほとんどありません。
症状が目立っている場合、病気の進行が疑われるので要注意です。
糖尿病の症状チェック
- 空腹感があってよく食べるが、体重は減少している
- 口が渇く
- 水分摂取量が増える
- トイレの回数が増える
- 倦怠感が続く
- 手のしびれ・痛み
- 足がつりやすい
- 目のかすみ
糖尿病の放置は禁物
糖尿病は、血糖値をコントロールできなくなり、高血糖状態が続く病気です。
この状態が続くと血管などにダメージが加わり、
などの発症リスクが上昇します。
「糖尿病かもしれない」と思うときは、内科で診てもらうようにしましょう。
特に健康診断で引っかかったことのある人は、早急の受診をおすすめします。
内科を探す
「異常な空腹感」は、内科の医師に相談を
異常な空腹感が続くときは、一度内科で受診して、病気の有無を確認してもらいましょう。
糖尿病などの病気が隠れていた場合、早めに治療を開始すると悪化を防ぎやすくなります。
受診時に伝えるとよいこと
- 症状が出現した時期
- 症状が出現するタイミングや時間
- 出現する症状
- 症状が続いている期間
- 既往歴
- 使用中の薬剤の有無
上記について説明できると、診察がスムーズに進むと考えられます。
内科を探す
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
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2023-04-28
グルテンフリーは日本人がやっても意味ないの?
グルテンが体に悪いって話は嘘?
「健康や美容によさそう!」というイメージから、グルテンフリーに興味を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、日本人がグルテンフリーを実践しても意味がないという話は本当なのか、詳しく解説していきます。
グルテンフリーを取り入れたいと思っている方や、既に実践しているけど効果を感じないという方は、必見です。
グルテンフリーは日本人がやっても意味ないの?
グルテンフリーを日本人が実践した場合、必ずしも意味がないということはありません。
グルテンフリーとは、「グルテン」を含む小麦を摂取しない食事法のことです。もともとは、米国に多いセリアック病という免疫疾患の治療のために生まれた方法です。
セリアック病の患者さんがグルテンを摂取すると、腹痛や下痢、倦怠感など様々な不調があらわれます。
セリアック病は、日本では稀な病気とされていることから、「日本人がグルテンフリーを実践しても意味がない」という考え方が生まれたようです。
「グルテンが合わない体質」なら、実践する意味はある
日本人の中にも「体質的にグルテンが合わない」という方はいます。グルテンが合わない体質の方がグルテンフリーを実践した場合、体調の改善などメリットが生じる可能性があります。
グルテンを摂ると、なんとなく調子が悪い
小麦アレルギーがある
などに当てはまる方は、グルテンフリーを試してみる価値があるかもしれませんね。
日本でのセリアック病の増加を懸念する声も
一般的には、日本人の発症は少ないとされているセリアック病ですが、増加する可能性を示唆する意見もあります。
近年では、食生活の欧米化により、パンやパスタなどグルテンを含む食品を口にする機会が増えたからです。
▼参考
セリアック病の原因や症状とは? 日本で増加傾向にある理由
「セリアック病」とは?症状・食事についても解説!
グルテンフリーのメリット
体や肌の調子がよくなる可能性がある(グルテンが合わない体質の場合)
ダイエットのサポートになる
メリット① 体や肌の調子がよくなる可能性がある
グルテンや小麦が合わない体質の方が日常的に小麦を摂取していると、お腹の調子が悪くなったり、肌荒れを引き起こしたりするリスクもあるでしょう。
よほど意識しない限り、毎日の食事で小麦が含まれた食品を避けることは難しいものです。そういった場合にグルテンフリーを取り入れることで、体や肌の不調が改善される可能性があります。
メリット② ダイエットのサポートになる
グルテンを含む小麦を使用した食品には、ピザ・パスタ・ケーキなど、油や砂糖をたくさん使用して作られるものもありますよね。
小麦を摂らないようにすると、これらの食品を食べなくなります。すると、カロリーや脂質の摂取が抑えられ、間接的にダイエットにつながるケースが考えられます。
グルテンフリーのデメリット
栄養バランスが崩れる
食べられるものが少なくストレスになる
目に見えた変化を感じない可能性がある
デメリット① 栄養バランスが崩れる
グルテンフリーを実践することで、小麦に含まれている食物繊維・ビタミンB・ミネラルなどの栄養素が不足してしまう可能性があります。
これらの栄養素が足りないと健康を害するリスクもあるので、他の食品から意識的に摂取する必要があります。
デメリット② 食べられるものが少なく、ストレスになる
小麦は様々な食品に含まれているので、グルテンフリーを実践すると、食べられるものが大幅に少なくなります。特に、外食するときは選択肢がかなり限られるでしょう。
もともと外食する機会が多かった方や、パンや麺類などを好んで食べていた方は、おいしいものが食べられないことにストレスを感じてしまう可能性も高いでしょう。
デメリット③ 目に見えた変化を感じない可能性がある
グルテンフリーは、そもそもグルテンが合わない人向けに考案された食事法です。そのため、グルテンを摂取しても問題ない体質の方は、期待するような変化を実感できない可能性があります。
ダイエット目的の場合も、グルテンフリーさえ実践すれば減量できるというわけではありません。小麦を控えるだけでなく、食事全体のバランスに気を付けて、運動なども並行して行わないと、効果を実感することは難しいでしょう。
グルテンフリーを続けている人・やめた人の体験談
実際にグルテンフリーを実践した人の体験談をご紹介!
「今も続けている人」と「やめた人」、それぞれの意見を聞いてみました。
グルテンフリーを続けている人
ダイエット目的でグルテンフリーを始めました。体が軽くなって肌荒れをしなくなりました。(20代女性)
健康のためにと思って始めたところ、少し痩せました。(40代男性)
もともとは、花粉症対策になると聞いて試したのですが、生理痛が軽くなった気がします。(30代女性)
自分が小麦粉アレルギーだと知ったため、グルテンフリーを続けています。以前よりお腹の調子が良くなって下痢をする回数が減りました。体調を崩すことも少なくなりました。(50代男性)
血糖値制限のためにグルテンフリーを実践したら、昼間に寝づらくなった。(20代男性)
グルテンフリーをやめた人
大して効果を感じませんでした。グルテンフリーを気にするのが面倒になりました。(30代女性)
グルテンフリーなら罪悪感なくたくさん食べられると思ったのですが…そもそもグルテンフリーの商品が少なく、値段も高かったです。(40代女性)
健康のためにと思ってグルテンフリーにしましたが、いちいち調べたりすることがめんどくさくて、ストレスでした。(40代男性)
ダイエットのために実践しましたが、パンが食べたくなって挫折しました。(30代女性)
糖質制限ダイエットの一環でグルテンフリーを取り入れました。余計に食欲が増えてしまったのでやめました。(40代男性)
協力:ミルトーク
「グルテン=体に悪い」は間違い!自分の体と向き合って
現在、セリアック病やアレルギーなどの診断を受けた人を除いて、「グルテンは体に害である」という明確なエビデンスはありません。
体験談からもわかるように、グルテンフリーが合うかどうかは人それぞれです。
グルテンフリーを検討している方は、「グルテンは必ずしも悪いものではない」ということを念頭に置きつつ、自分の体調と向き合って実践するようにしましょう。
グルテンフリーを実践する際の4つのポイント
主食はお米にする
小麦の代わりに米粉やそば粉を利用する
市販品はGFマークをチェックする
野菜・果物・豆類を積極的に食べる
ポイント① 主食はお米にする
グルテンフリーを実践するときは、グルテンが含まれていないお米を主食にしましょう。
ポイント② 小麦の代わりに米粉やそば粉を利用する
お菓子やパンなど小麦を使うものが食べたくなったときは、小麦の代わりに米粉やそば粉などを使うといいでしょう。ネットで検索すると、おいしそうなレシピがたくさん見つかりますよ。
ポイント③ 市販品はGFマークをチェックする
市販のグルテンフリー食品を購入する際は、「グルテンフリー認証マーク(GFマーク)」を目印にしましょう。GFマークは、グルテンが一定以上含まれない食品に表示されています。
ポイント④ 野菜・果物・豆類を積極的に食べる
小麦の摂取を控えると、食物繊維・ビタミンB・ミネラル・カルシウムなどが不足する可能性があります。
野菜・果物・豆類を多く食べて、栄養バランスが崩れないようにしましょう。