なぜ?50代男性の「やる気がでない」原因。男性更年期障害の乗り越え方は?

更新日:2022-10-25 | 公開日:2022-05-20
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なぜ?50代男性の「やる気がでない」原因。男性更年期障害の乗り越え方は?

なぜ?50代になり、やる気がでない…

50代で「やる気がでない」日々が続く場合、男性更年期障害かもしれません。

男性更年期障害のよくある症状に心当たりがないか、チェックしてみましょう。
「やる気を起こす」ための対策もお医者さんが詳しく解説します。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

なぜ?50代男性の「やる気がでない」原因

50代になり「やる気がでない」日々が続きます。これまであまりなかったことなので心配です。なぜなのでしょうか?
男性
医師男性

50代の男性で急にやる気がでなくなる場合、「男性更年期障害」が考えられます。

男性更年期障害とは、加齢に伴う男性ホルモンの減少によって、心身に不調が起きている状態を指します。

男性ホルモンには意欲や集中力を保たせる作用があるため、分泌が低下することでやる気も低下してしまいます。

この症状は、男性ホルモンの分泌が低下していく「40代後半頃」から現れやすくなります。

何個当てはまる?50代男性の更年期チェック

男性更年期障害チェックリスト

 

  • 前よりも筋力が低下した
  • お腹がポッコリ出てきた
  • 性欲減少・性的興奮の低下
  • 勃起力低下
  • 残尿感・頻尿
  • 耳鳴り・めまい
  • 動悸を感じる
  • 多汗、のぼせ
  • 冷え
  • 集中力や記憶力が低下した
  • やる気が出にくい
  • イライラする
  • 不安感
  • 眠りが浅い/眠れない
医師男性

50代男性で、3つ以上(※)の症状に当てはまる場合は、更年期障害が疑われます。

男性ホルモンの分泌が低下することで、自律神経の乱れ・性機能の変化・体の変化などが生じ、上記のような症状を感じるようになります。

※症状リストは、あくまでも目安です。
個人差があり、診察を受けないと正しくは診断できません。

男性更年期障害になる人の生活習慣

医師男性
  • 就寝時間が遅く、生活が不規則
  • 睡眠の質が悪い
  • 暴飲暴食をすることが多い
  • 運動習慣がない
  • 仕事や家庭での過労が続いている
  • ストレスが多い

といった生活習慣は、男性更年期障害を引き起こしやすくなります。

加齢によって男性ホルモンが急激に減ると、ホルモンバランスの乱れを招きます。

この状態で上記の生活を送っていると、自律神経がさらに不安定になって症状がひどくなりやすいです。

症状が悪化することによって、「ベッドから起きるのがつらい」という状態になる人もいます。

【要注意!】生活習慣病を招くケースも…

医師男性

男性ホルモンが低下していると、肥満・高血圧・糖尿病といった生活習慣病が進行しやすくなります。

特に暴飲暴食・運動不足に心当たりがある人は、生活を見直したほうがよいでしょう。

生活習慣病によって血管にダメージが加わると、動脈硬化による「心筋梗塞」のリスクも上昇します。

老後を健康的に過ごしていくためにも、早いうちから対策をとることをおすすめします。

乗り越えるには「運動」「休息」「規則正しい生活」がカギ!

医師男性

男性更年期障害の症状を改善するためには、

  • 有酸素運動を習慣づける
  • 休む時間を設けて、ストレスを発散させる
  • 規則正しい生活で自律神経を整える
などが重要です。

それぞれ詳しく解説していきます。

対策① 有酸素運動を習慣づける

おすすめの有酸素運動

 

  • ジョギング
  • ウォーキング
  • 水泳
  • ヨガ
医師男性

1日20〜30分程度の「有酸素運動」を行いましょう。

息が切れるほどの激しい運動ではなく、軽く汗ばむ・軽く話しながらできる程度の強度を目安にしてください。

日常的に体を動かす習慣をつけると、脳内で「エンドルフィン」という物質が分泌されて、やる気が上がりやすくなります。

また、運動は筋力の維持に役立つので、体を動かしやすくなって体が軽く感じられるようになります。

肥満・糖尿病といった生活習慣病を予防するためにも、運動習慣を身につけることをおすすめします。

対策② 休む時間を設けて、ストレスを発散させよう

医師男性

働き詰めだと疲労とストレスが溜まり、更年期症状が悪化しやすくなります。

休日はしっかりと体を休めましょう。自分の好きなことをする時間を設けるのも大切です。

ストレスは心の不調を招く原因になりやすいものです。

「不安感が強くなる」「体を動かすのが嫌になる」といった状態にならないよう、こまめに心をリフレッシュさせましょう。

対策③ 規則正しい生活で自律神経を整えよう

医師男性
  • 毎日同じ時間に起きて、同じ時間に眠る
  • 朝起きたら、日光を浴びる
  • 1日3食食べる

などを心がけ、規則正しい生活を送りましょう。

男性更年期障害の不調は、自律神経の乱れによって起こることが多いです。

生活リズムを整え、交感神経と副交感神経のバランスを安定させることで、症状が落ち着きやすくなります。

不調が続いて困っている人は病院へ

医師男性

50代以上の男性で、

  • イライラが収まらない
  • 体が動かす意欲がわかない
  • 朝起きられない

といった症状が続き、仕事や生活に影響が出ている場合は、一度病院で相談しましょう。

「やる気がでない」など心の不調が悪化すると、気持ちの落ち込みが強くなり、仕事に行けなくなってしまうケースもあります。

不調が続いている人は、心や体に無理が生じる前に治療を受けてみることをおすすめします。

何科で受診すればいい?

医師男性

男性更年期障害が疑われる方は、「泌尿器科」で受診するとよいでしょう。

※気持ちの落ち込みが強い方には、「精神科」での相談をおすすめします。

男性更年期障害は、血液検査でテストステロンの値を調べることで診断できます。

男性更年期障害が原因の場合は、

  • ホルモン補充療法
  • 漢方薬での治療

などを行うケースが多いです。

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