インフルエンザにOK・NGの市販の解熱剤|カロナール・ロキソニンは?

更新日:2022-12-12 | 公開日:2019-11-26
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インフルエンザにOK・NGの市販の解熱剤|カロナール・ロキソニンは?

インフルエンザの高熱がつらい…。
市販薬で対処したいところですが、基本的に、インフルエンザには自己判断で市販薬を使用しないほうがよいです。
お医者さんに、「インフルエンザのときに、使ってはいけない市販薬」について聞きました。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

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【注意】インフルエンザに市販の解熱剤を使用するリスク

医師男性
風邪薬や今まで使用していた市販薬を気軽に使用するのはやめてください。

インフルエンザの感染により高熱が出ると、その苦しみや痛みを和らげるために解熱剤を使用することは病院の治療でもありますが、成分によってリスクがあり、インフルエンザ脳症やライ症候群を引き起こす可能性があります。

  • インフルエンザ脳症
    痙攣・意識障害・異常行動を起こす場合があり、後遺症や死亡する場合もある。
  • ライ症候群
    急性脳症や、肝臓への脂肪浸潤を起こし、死亡する場合もある。

インフルエンザ脳炎・脳症、ライ症候群の罹患や死亡との関連については、結論的なことは言えない状況です。
しかし、インフルエンザの臨床経過中に脳炎・脳症を発症した事例の内、ジクロフェナクナトリウムまたはメフェナム酸が使用された症例では、使用していない症例に比較して、死亡率が高かったという研究があります。

カロナールは?

医師男性
日本小児科学会でも推奨されているアセトアミノフェンが主成分となるので使用可能。

インフルエンザと思われる症状での高熱には、こちらを使用する。
※市販薬ではタイレノールAが同成分

ロキソニンは?

医師男性
大人は使用可、子どもは使用不可です。

大人の場合は子供に比べて、ロキソニンによる副作用のリスクが低いですがが、安心なのはやはり現在よいとされているアセトアミノフェン製剤であるカロナール(タイレノールA)です。

イブプロフェン主剤は?

医師男性
大人は使用可、子どもは使用不可です。

大人の場合は子供に比べて、イブプロフェン主剤による副作用のリスクが低いですが、安心なのはやはり現在よいとされているアセトアミノフェン製剤であるカロナール(タイレノールA)です。

子どもは使用不可の解熱剤

医師男性
ロキソニンとイブプロフェンはインフルエンザ脳症の発症が高まるリスクがあるとされているので使用不可。

大人も子どもの使用不可の解熱剤

医師男性

インフルエンザ脳症や合併症のライ症候群の引き金になる危険があるので、

  • アスピリン製剤
  • ジクロフェナクナトリウム製剤
  • メフェナム酸製剤

上記の薬は使用を控えましょう。

飲んではいけない解熱剤を「飲んでしまったら?」

薬を飲む

医師男性
飲んでしまった場合は、すぐに医療機関を受診してください。
検査を含め、体調管理を行います。

基本的に「自己判断で市販薬は使用しない」

医師男性
以上の例をあげましたが、基本的にインフルエンザが疑われるような高熱には自己判断で市販薬を使用しない方がいいでしょう。

急を要する場合は、 薬剤師や病院に問い合わせるか、または救急で受診をしてください。

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