「耳の後ろが腫れている…」
「触ると痛いのはなぜ?」
腫れて痛い原因と、その対処法をお医者さんに聞きました。
病院を受診する目安も紹介するので、不安な方はぜひ参考にしてくださいね。
監修者
経歴
大正時代祖父の代から続く耳鼻咽喉科専門医。クリニックでの診療のほか、京都大学医学部はじめ多くの大学での講義を担当。マスコミ、テレビ出演多数。
平成12年瀬尾クリニック開設し、院長、理事長。
京都大学医学部講師、兵庫医科大学講師、大阪歯科大学講師を兼任。京都大学医学部大学院修了。
原因1.リンパ節炎
風邪やインフルエンザ等のウイルス感染や、傷口からの細菌感染によって、耳の後ろの皮膚が炎症を起こして赤くなったり、熱を帯びるようになります。
<痛みの特徴>
<その他の症状>
発熱、倦怠感、リンパ節膿瘍、蜂窩織炎 など
リンパ節炎の対処法
リンパ節が腫れている場合は、冷却シートなどで患部を冷やすとよいでしょう。熱や痛みがある場合は解熱鎮痛薬も有効です。
病院では、消炎鎮痛剤等を用いた対症療法が行われる場合が多いです。症状が悪化している場合にはステロイドを用いた治療が行われる場合があります。細菌性炎症の場合は、抗生物質の投与が行われます。
原因2.帯状疱疹
ウイルス感染によって発症します。盛り上がったような赤い斑点、水膨れが帯状に出現します。
<痛みの特徴>
<その他の症状>
発熱、頭痛、耳鳴り 等
帯状疱疹の対処法
患部を温めると痛みが軽くなります。患部を冷やすのはNGです。痛みにはアセトアミノフェンや非ステロイドの鎮痛薬が有効です。
病院では、抗ウイルス薬用いた治療が行われるケースが多いです。
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帯状疱疹ってどんな病気…?
放っておいてもいいの?
帯状疱疹という病気について、分かりやすくまとめました。
発症する原因や初期症状、治療方法についても解説します。
帯状疱疹とは?
帯状疱疹とは、過去に感染した「水ぼうそうのウイルス」が再活性化することが原因で発症する感染症です。
帯状疱疹になると、体の片側に痛みやチクチクとした感覚、かゆみが生じます。
その後そこに、まわりが赤い小さな水ぶくれがたくさんできます。ピリピリとしたしびれを感じることもあります。
帯状疱疹の症状
体の片側のかゆみ
体の片側の発疹・水ぶくれ
発熱
頭痛
※かゆみ・発疹等は、腕・胸・顔に出ることもあります。
症状の経過
帯状疱疹は、「①かゆみや痛み→②発疹→③水ぶくれ」と症状が変化していきます。
① 痛みやかゆみが出る
体の左右どちらか片側に、はじめは皮膚の痛みやかゆみなどの症状があらわれます。
胸から背中など、上半身に症状が出ることが多く、顔や目の周りに発症することも多いです。
② 紅斑・発疹ができる
痛みやかゆみなどの症状がある箇所に、赤い斑点(紅斑)が出てきます。
その後、虫に刺されたような発疹ができます。
発疹は神経に沿って帯状にあらわれ、数日から1周間ほど続きます。
③ 水ぶくれができる
発疹ができた部分にみずぶくれができます。発疹の中央の部分が膿のようになり、ただれたり、潰瘍のようになったりします。
やがて、かさぶたとなり、自然に枯れて剥がれ落ちます。
皮膚の症状は、一般的には1~2周間から1ヶ月ほどで良くなります。色素沈着が残る人もいます。
帯状疱疹の原因
帯状疱疹は、体内に潜んでいる「水痘ウイルス(水ぼうそうのウイルス)」が原因です。
免疫力が低下しているときにウイルスが活動を再開すると、帯状疱疹を発症します。
帯状疱疹になりやすい人は?
40~50代以上
疲労やストレスがたまっている
睡眠不足
免疫力が低下していると、神経細胞に潜んでいた「水ぼうそうのウイルス」が活性化して、帯状疱疹を発症しやすくなります。
※水ぼうそうに感染した人全員が、帯状疱疹を発症するわけではありません。
帯状疱疹は人にうつるの?
帯状疱疹は、周囲の人に帯状疱疹として感染することはありません。
しかし、過去に感染した水ぼうそうのウイルスが帯状疱疹の原因なので、乳幼児など水ぼうそうにかかったことがない人には、水ぼうそうとして感染することがあります。
帯状疱疹かもと思ったら…
時間をかければ自然治癒しますが、早めにウイルスや痛みを抑えるのがよいため、帯状疱疹の疑いがあったら、皮膚科にいくのがよいでしょう。
病院で処方される抗ウイルス剤を飲めば、自然治癒を待つより早い回復が期待できます。
また、免疫力が低下している状態です。まずは安静にして、食事をしっかりとりましょう。
お家では、お風呂に入ったりホットタオルをあてたりして、体を温めて痛みを和らげましょう。帯状疱疹による痛みは、血行が悪いと強く感じます。
治療内容
抗ウイルス剤の点滴や内服を行います。痛みに対しては鎮痛薬を使用することもあります。水疱には軟膏を塗ります。
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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
原因3.後頭神経痛
肩コリや首コリにより、首の筋肉や筋膜が硬化することで起こります。片側のみに症状が出る場合が多いです。
<痛みの特徴>
- ズキッ、ビリッとする瞬間的な痛み
- 電気が走ったような痛み
<その他の症状>
しびれ、違和感 など
後頭神経痛の対処法
市販の神経痛を緩和するビタミンB12製剤や痛み止めとして鎮痛剤などが有効です。
自然に改善する場合が多いですが、痛みが強い場合には病院で鎮痛剤やビタミン剤の投与、局所麻酔による神経ブロック等が行われます。
原因4.顎関節症
歯の噛み合わせの異常、歯ぎしり等により、あご関節(関節円板)に傷が付いたり、咀嚼筋の連携に異変が生じたりすることで発症します。
あご関節や筋肉に慢性的な負担がかかると、炎症や筋肉のコリが起こることで、痛みが生じたり、顎が腫れあがったりする場合があります。
また、親知らずの炎症時で、耳の後ろに痛みを伴う腫れが生じる場合があります。
<痛みの特徴>
- あごに強い力がかかると、局所的な鈍痛や疼くような痛み
- あご関節周りの筋肉を押すと痛い
- 口を開けようとすると痛みがある
<その他の症状>
頭痛、肩こり、めまい、耳鳴り、眼精疲労 等
顎関節症の対処法
市販の非ステロイド系消炎鎮痛剤で痛みが緩和します。
病院では、マウスピース等を用いた保存療法や、筋肉収縮を促し血流を改善させる治療(近赤外線レーザー治療等)を行い、普段のクセや習慣を改善させるための行動療法を実施します。
それでも症状の改善がみられない場合は、矯正治療や外科的治療等が行われる場合があります。
原因5. 粉瘤(アテローム)表皮嚢腫
やや盛り上がった半球状(数mm~数cmの大きさ)のできものです。触るとコリコリして柔らかいです。
皮膚表面は平滑で正常な皮膚に被われており、中央に黒い点状の開口部分があり、強く押すとドロドロ状の物質(臭いを伴う)が出てくる場合があります。
<痛みの特徴>
<その他の症状>
膿が溜まる、腫脹部分の変色 等
粉瘤(アテローム)表皮嚢腫の対処法
抗炎症作用、解熱鎮痛作用のある市販薬で痛みを軽減できます。
病院では、抗生物質、消炎鎮痛剤の投与が行われる場合が多いです。炎症が強い場合、皮膚表面を少し切って、膿を排出する治療法が行われる場合があります。
また、外科的切除手術により、アテロームを表面皮膚ごと切除して縫う治療法が行われるケースもあります。
原因6.風疹(三日ばしか)
発疹が出現する数日前から耳の後ろ、頚部のリンパ節が腫れてきます。
<痛みの特徴>
<その他の症状>
発熱、発疹(皮膚面より少し隆起している小さい淡紅色の発疹)
風疹の対処法
痛みは市販の解熱鎮痛薬で緩和します。
風疹の特効薬はないため、病院でも対症療法が行われる場合が多いです。発熱、関節炎等がある場合には、解熱鎮痛剤を用いた治療が行われます。
原因7.流行性耳下腺炎(おたふく風邪)
耳の下・あごの下の唾液腺が腫脹します。境界線が不鮮明で柔らかい腫れが生じます。
片側のみ腫れることもあります。
<痛みの特徴>
- 酸味がある食品を食べると痛みが増すことが多い
- 咀嚼すると痛い
<その他の症状>
発熱、吐き気、嘔吐、頭痛 等
流行性耳下腺炎(おたふく風邪)の対処法
頬の腫れや熱の症状は市販の解熱鎮痛薬で緩和します。
おたふくかぜの特効薬はないため、対症療法が行われる場合が多いです。
原因8.伝染性単核球症
ウイルス感染によって発症します。弾性があり、柔らかい腫れが生じます。皮膚炎が生じて赤くなり、熱感が出る場合もあります。
皮膚の炎症や化膿はなく、両側が腫れることが多いです。
<痛みの特徴>
<その他の症状>
発熱、咽頭痛、全身性リンパ節腫脹
市販の抗炎症薬や鎮痛剤によって痛みが緩和します。病院では解熱鎮痛薬等を用いた対症療法が行われる場合が多いです。
やってはいけない対処法
ついついやってしまいがちな対処法が、実はNGな場合も…。
次の4つは避けましょう。
- 痛みが生じるほどのマッサージを行う
- 医師の指導ではなく自己流でマッサージを行う
- 腫れている部分をつまんだり、押したりする
- 硬い食品を無理やり噛み切ろうとする
耳の後ろの腫れを放置するリスク
合併症や重篤な疾患(悪性腫瘍など)を見逃してしまうかもしれません。
自己判断とは違う疾患が潜んでいる可能性もあるので、心配な症状がある場合は病院で診てもらいましょう。症状の改善が遅れたり、悪化したりする恐れもあります。
病院の受診目安
- 短期間で腫れがどんどん大きくなる
- 痛みが増していく
- 圧痛が強い
- 動きが悪いリンパ節腫大がみられる
- 口を大きく開け閉めする際に痛みが生じる(1週間以上続く)
- 耳の後ろの痛み以外の症状も続く
病院は何科?
内科、耳鼻咽喉科、皮膚科、歯科、口腔外科等の受診をおすすめします。
何科を受診するべきか判断できない場合、まずは内科を受診するとよいでしょう。
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風邪をひくと、リンパ節が腫れることがあります。
リンパ節が腫れたときの対処法から、おたふく風邪との見分け方まで、お医者さんに聞いてみました。
リンパの腫れの「対処法」
痛みを緩和するためには、患部を冷やすことが有効と考えられています。冷却シートなどで患部を冷やすのもおすすめです。
冷やすと炎症が生じている部分の腫れを抑えられ、リンパの流れの改善も期待できます。
これ以上腫れないように
今以上に腫れないために、水分摂取をこまめに行いましょう。
リンパの働きには水分が必須なため、食欲がない場合でも水分はしっかり摂るようにしてください。
また、手洗いやうがいなどの基本的な風邪予防を徹底しましょう。
十分な睡眠時間の確保、栄養バランスのよい食事、適度な運動を心掛けて免疫力の維持・向上をはかるのも大事です。
こんな対処はNGです!
リンパ節が腫れる原因は多岐にわたるため、自己判断で市販の風邪薬を服用するのはおすすめできません。
また、腫れているところを無理やり押したり、刺激するのもNGです。
どうしても医療機関を受診できないという場合、市販の風邪薬を服用するケースもあると思いますが、説明書に記載されている服用日数を過ぎても快方に向かわない場合は、放置せず医療機関を受診してください。
耳鼻いんこう科を探す
リンパの腫れの「原因」
リンパ節が腫れる主な原因は、風邪やインフルエンザなどの感染症であることが多いです。
ウイルスや細菌が喉や鼻に感染し、その部分から体の中へと侵入します。
その侵入を阻止し、ウイルスや細菌が全身に広がらないようにするためにリンパ節が機能した結果、リンパ節が腫れて痛みを伴うと考えられています。
リンパが腫れやすいのはこんな人
子ども(病原体に対する免疫が未熟なため)
アレルギー疾患がある子ども(気管支喘息・アトピー性皮膚炎など)
扁桃腺肥大の子ども
免疫力が低下している人
常にストレスや疲労を溜めている人
深刻な“病気のサイン”のケースも
ただし、リンパの腫れは必ずしも風邪の予兆とは言えません。
「深刻な病気」が隠れているケースもあります。例えば、
免疫異常を起こす疾患(膠原病、関節リウマチ等)
悪性疾患(悪性リンパ腫、がんの転移)
猫ひっかき病
亜急性壊死性リンパ節炎
結核性リンパ節炎
化膿性リンパ節炎
といった場合もあります。
なかなか治らないときは病院へ
以下のような場合には早急に医療機関を受診してください。
リンパ節が腫れてから1週間程度経過しても快方に向かわない場合
リンパ節の腫れや痛みが激しい場合
数週間から数か月間で痛みを伴わない腫れが生じてきた場合
2か所以上の部分にリンパ節の腫れが生じている場合
発熱を伴っている場合
リンパが硬くなってきた場合
腫れが大きくなってきた場合
リンパ節から膿が出ている場合
病院では、風邪が原因でリンパ節が腫れている場合、抗生物質(抗菌剤)による治療や点滴治療が行われるケースが多いようです。
これらの治療を、数日から14日間ほど継続して行います。
病院は何科?
病院では耳鼻いんこう科を受診しましょう。
耳鼻いんこう科を探す
おたふく風邪との見分け方
おたふく風邪
リンパ節の腫れ
耳の下が腫れるケースが多い。(耳たぶの下あたりで首まではいかない部分)
およそ7日~10日間腫れる。
後頭部の髪の生え際、耳の前後、首、あごのライン、わきの下、足の付け根が腫れやすい。
耳の下を押すと痛い。
数日で腫れがひくことが多い。
腫れが大きくならないと痛みを生じない。
上記はあくまでも目安です。
おたふくかぜとリンパ節の腫れの判別は難しいため、自己判断せず、医療機関で正確な診断を受けてください。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター
国立がん研究センター
洛和会ヘルスケアシステム
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
一般社団法人大阪小児科医会
新潟市医師会
千葉市医師会
公益財団法人母子衛生研究会
一般社団法人 日本呼吸器学会
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2021-05-21
耳の下に、押すと痛いしこりがある…。
このしこりの正体を、お医者さんに聞きました。
受診が必要なケースもあるので要チェックです。
耳の下にしこりが!押すと痛いけど…大丈夫?
耳の下にできた「押すと痛いしこり」は、過剰に心配いらないケースが多いです。
押すと痛い腫瘍は、リンパ節炎の場合が多いです。
心配になりますが、だいたいの場合は悪性腫瘍(ガン)ではないことが多いです。
ただし、
しこりが急激に大きくなった
顔面が麻痺している
といった場合は、注意が必要です。悪性腫瘍(ガン)のリスクがあります。
一度、医療機関で検査を受けましょう。
病院は何科?
しこりが痛くて腫れている場合は、「耳鼻いんこう科」を受診しましょう。
しこりが皮膚の炎症によるものであれば「皮膚科」を受診しましょう。
しこりの原因が分からない場合は、まずは耳鼻いんこう科に行きましょう。
まれにですが、深刻な場合もあるので、上記のような症状が出ている場合は、すぐに医療機関に行きましょう。
耳鼻いんこう科を探す
よくある2つの原因
耳の下の押すと痛いしこりは
リンパ節炎
粉瘤
の可能性が高いです。
原因① リンパ節炎
不規則な生活やバランスの偏った食事、睡眠不足、疲労やストレスなど、免疫力の低下を招くような生活習慣をしていると、リンパ節炎を引き起こしやすいです。
リンパ節炎のしこりの正体は、リンパ節部分が腫れて大きくなったものです。
リンパ節が炎症を起こしているため、痛みを生じます。
細菌やウイルス、真菌、原虫などに感染することが原因となって起こります。
リンパ節炎のしこりの特徴
耳の下の腫れ
耳の下の痛み(押すと痛い)
皮膚が赤くなり熱を持つ
中に膿が溜まる(膿瘍)
他にもこんな症状出ていませんか?
他にも倦怠感や発熱などの症状があります。
その他にも、水ぶくれができるなどの蜂窩織炎などの症状があります。
蜂窩織炎(ほうかしきえん)とは
皮膚とその下の組織に起こる細菌による感染症のことです。
一般的な細菌としては、レンサ球菌とブドウ球菌があります。
感染した部分の皮膚は、
赤くなり、痛みや圧痛が生じ、皮膚が熱をもって腫れる
細かいあばたができているように見える
中に液体が充満した大小の水ぶくれが生じる
などの症状がみられます。
自分でできる対処法は?
リンパ節の腫れについては、冷却シートやアイスパックなどで、腫れている部分を冷やすとよいです。痛みや熱は、市販の解熱鎮痛薬を服用しても大丈夫です。
対処法を3、4日行っても改善しない場合は、一度、医療機関で相談しましょう。
こんな場合には病院へ
膿が溜まっている状態(膿瘍:のうよう)ができている場合は、医療機関を受診しましょう。
中の膿を手術によって摘出する治療が必要になります。
手術の際は、局所麻酔にて排膿します。麻酔は通常の注射のような痛みです。
※痛みの感じ方は個人差があります。
病院は何科?
リンパ節炎を疑う場合は、耳鼻いんこう科を受診しましょう。
原因② 粉瘤
皮膚の下に袋状のもの(嚢腫:のうしゅ)ができて、そのなかに通常では皮膚から剥げ落ちる角質や皮脂がたまってできた腫瘍です。
しこりの中央の開口部から細菌が侵入して、化膿していると痛みます。
しこりは、1個から数個でき、多発するケースもあります。
粉瘤のしこりの特徴
数mmから数cmの盛り上がり
中央に黒い点のような開口部がある
強く押すと、ドロドロとしたくさい物質が出る
少しずつ大きくなる
しこり以外の症状は特になし
粉瘤の原因
今のところ原因ははっきりとわかっていません。
体を清潔に保っていたとしても、できることがあり、体質が関係していると考えられています。
生まれつき粉瘤が発症しやすい体質の人がいます。
自分でできる対処法は?
残念ながら、自分でできる対処法はありません。
粉瘤は、市販薬を塗っても消えることはありません。
粉瘤を放置すると…
粉瘤をそのままにしておくと、さらに大きくなることがあります。
また、しこりの中央の開口部から細菌が入ると、化膿し、赤く腫れて痛みを生じます。
さらに悪化すると、しこりの内容物が破壊され、膿がたまり(膿瘍)ます。
病院は何科?
粉瘤ができている場合は、皮膚科を受診しましょう。
皮膚科では、皮膚の表面を切り開いて膿を出す治療が必要になります。
皮膚科を探す
不安なしこりは病院で相談を
不安を解消するためにも、医療機関を受診しましょう。
検査を受けてしこりの正体を特定することで、病気の悪化防止につなげられます。
また、痛みを伴うしこりは、まれにガンのケースもあります。
心配のないしこりであるケースも多いので、医療機関でしっかり調べてもらいましょう。
▼リンパ節炎(しこりが腫れて痛い)の場合
耳鼻いんこう科を探す
▼粉瘤(少しずつおおきくなるしこり)の場合
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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
MSDマニュアル家庭版 リンパ節炎
公益社団法人 日本皮膚科学会 アテローム(粉瘤)