37度の微熱が続いている…これはなぜ?
長引く微熱の原因と対処法を、お医者さんに聞きました。
病気の可能性や病院に行く目安も解説します。
監修者
経歴
循環器内科専門医
内科認定医
1997年名古屋大学医学部卒業
2020年健康塾クリニック院長
循環器内科で心臓カテーテル治療を専門に仕事をする中で、医師として専門的なアドバイスは勿論、最適な運動療法から食事療法まで日々の診療の中でお伝えし健康づくりをサポートしていきたいと考え、健康塾クリニックを開院。
地域の皆様が安心して生活できるように内科一般や小児科、発熱外来等の診療科を設けることはもちろん、日常生活における不安は何でも相談できる場所をつくるため、患者様一人一人にしっかり向き合うことをモットーに幸福度を高められる診療を目指している。
37度の微熱が続く…原因7つ
37度の微熱が続く時、考えられる原因は「体の一時的な変化」である場合と「病気」の2つの場合が考えられます。
体の一時的な変化の原因は
- 自律神経の乱れ
- ホルモンバランスの乱れ
病気の可能性がある原因は
- 風邪
- 慢性疲労症候群
- アレルギー反応
- 膠原(こうげん)病(自己免疫疾患)
- がん
などの可能性があります。
微熱は風邪などのウイルス感染以外にも、自律神経の乱れやホルモンバランスによっても出ることがあります。
微熱以外に症状がなく、日常への支障を感じていない場合は、一旦様子を見てもよい場合があります。
それぞれ、ひとつずつ詳しく説明していきます。
原因① 自律神経の乱れ
ストレスや疲労、生活習慣の乱れによって自律神経のバランスが乱れると体温を上手く調節できなくなります。
交感神経が過剰に働くと体温が上がりやすくなったり、副交感神経が弱まると体温がうまく下げられなくなったりするため、微熱の状態が続きやすくなります。
自律神経とは心臓を動かしたり、体温を調整したり、消化を助けたりと、私たちが意識しなくても働いている神経のことです。
自律神経は活動時に体を元気にする「交感神経」と、休息時に体をリラックスさせる「副交感神経」がありますが、このバランスが崩れることで体温をうまく調整できなくなり、微熱が続くことがあります。
熱はどれくらい続く?
自律神経の乱れによる微熱の期間は人によって異なりますが、多くの場合は数日から数週間です。
ただし、原因となるストレスや疲労が解消されないと、長引くこともあります。
1か月以上微熱が続く場合や、他の症状が強く現れる場合は、別の病気の可能性もあるため、医師の診察を受けてください。
【見分け方】熱以外の症状
- だるさや疲労感
- 頭痛やめまい
- 手足の冷えやほてり
- 夜中に目が覚める
- 食欲不振
- 便秘や下痢
全身の疲れや、朝起きたときの倦怠感を感じることが多いです。
また、血管のコントロールがうまくいかず、手足が冷える一方で顔だけがほてるなど、体温調節が乱れることがあります。
自律神経は消化器官もコントロールしているため、食欲不振、胃もたれ、便秘や下痢などが起こることがあります。
自分でできる対処法
自律神経の乱れによる微熱を改善するには、生活習慣を整え、体と心をリラックスさせることが大切です。
- 深呼吸や軽いストレッチ
- ヨガなどの軽い運動
- 湯船に浸かる
- 生活リズムを整える
特にストレスや疲労が重なると自律神経が乱れやすくなります。ストレスや疲れを溜め込まず、心と体をリラックスさせることが大切です。
原因② ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンである「エストロゲン」と「プロゲステロン」のバランスが乱れると体温が上昇します。
特に排卵後に分泌が増える「プロゲステロン」は妊娠しやすい環境を整える役割があるため体温を上昇させ、微熱が出ることがあります。
ホルモンバランスは
などによって大きく影響を受けます。
特に生理周期の場合は排卵期の度にホルモンバランスが乱れるため、微熱が出やすく感じることがあります。
また、女性ホルモンの分泌が乱れるとストレスが増えて自律神経にも影響を与えるため、自律神経が乱れて結果微熱が続くこともあります。
更年期(40代~50代)では、ホルモンの分泌が不安定になるため、体温調節がうまくいかなくなります。その結果、微熱を感じることがあります。
熱はどれくらい続く?
体温を上昇させる「プロゲステロン」は排卵後に分泌が増えるため、排卵後から次の月経までの約2週間、37度の微熱が続くことがあります。
更年期の場合は数日から数週間程度のことが多いですが、場合によってはもっと長引くこともあります。
【見分け方】熱以外の症状
月経が原因の場合
- 微熱が出てから2週間ほどで生理が来る
- まれに生理周期が乱れる
- 生理痛がひどくなる
など
更年期症状
- のぼせやほてり
- 汗をかきやすくなる
- イライラや不安感が強まる
など
自分でできる対処法
- 体を温める
- 深呼吸やアロマテラピーでリラックス
- 大豆製品をしっかり摂る
- 軽い運動
- 睡眠をしっかりとる
冷えはホルモンバランスを崩す原因になります。腹巻きや靴下を履くなどして体を温め、冷たい飲み物を控えましょう。
また、豆製品(納豆、豆腐、豆乳)には、ホルモンバランスを整える「イソフラボン」が含まれているので積極的に摂るのがおすすめですよ。
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2022-12-23
PMSってどんな症状が出るの?
つらいときはどうすればいい?
PMSの主な症状やセルフケア方法など、分かりやすく解説します。
病院へ行く目安も紹介するので、当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
PMSとは
PMS(Premenstrual Syndrome:月経前症候群)とは、月経の3~10日前から始まり、月経が始まると解消する心や体の不調のことです。
PMSが生じる原因は明らかにされていませんが、排卵後に起きる女性ホルモンの分泌量の変化や、ストレスなどが影響しているといわれています。
PMSは誰でもなるの?
日本では、月経のある女性のうち約7~8割が月経前に何らかの症状を抱えています。
また、100人中5人程度の人が「生活に支障が生じるほどつらいPMS」であるといわれています。
思春期の女性でPMSを示す割合が多い、という報告もあります。
PMSになりやすい人は?
真面目
几帳面
我慢しがち
上記に当てはまる人は、PMSになりやすいといわれています。
PMSの主な症状
頭痛
腹痛(下腹部痛)
腰痛
めまい・のぼせ
吐き気
乳房の張り感、痛み
食欲低下
倦怠感
イライラする
など
生理が始まると、「症状が軽くなる」「無くなる」という特徴があります
「PMS」と「PMDD」の違いは?
生理周期に伴う心と体の不調をまとめて、PMS(月経前症候群)と呼びます。
その中でも心の不調が強く出る場合は、PMDD(月経前不快気分障害)と診断されます。
PMSの対処法
1日3食、栄養バランスのとれた食事をとる
1日6~8時間程度の質のよい睡眠をとる
お腹を温める
ストレッチや軽い運動をする
PMSの症状には、上記の方法で対処するとよいでしょう。
対処法① 1日3食、栄養バランスのとれた食事をとる
PMSの症状は、ホルモンバランスの乱れにより悪化しやすくなります。
主食・主菜・副菜の揃った食事をとることで、栄養をバランスよく摂取でき、ホルモンバランスが整いやすくなります。
和定食のイメージで食事をとると、栄養バランスが整いやすいです。
食事を抜くと、体のリズムが乱れやすくなり、エネルギー不足になる可能性があるので、きちんと3食とるようにしましょう。
対処法② 1日6~8時間程度の質のよい睡眠をとる
ホルモンバランスを整えるためには、十分な睡眠時間を確保する必要があります。
毎日6~8時間程度、質のよい睡眠をとることを心がけましょう。
ただし、理想の睡眠時間には個人差があります。朝目覚めたときに疲れがとれていて、日中に眠気を感じない状態になるように心がけましょう。
「深い眠り」を得るためのポイント
朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びる
昼寝は15時までに30分以内にする
夜は11時(遅くとも12時)には寝る
夕方以降は「カフェインを含む食品」を控える
夕食は就寝の2~3時間前までに済ませる
飲酒は、就寝の3~4時間前までにする
就寝の2~3時間前に入浴する
就寝前はできるだけパソコン・スマホを触らない
対処法③ お腹を温める
お腹を温めると腹痛の緩和につながります。お腹にカイロをあてて患部を温めるとよいでしょう。
温かい飲み物を飲んで、体の中から温めることもおすすめです。
対処法④ ストレッチや軽い運動をする
PMSによる頭痛には、肩や首回りの筋肉をほぐし、血流をよくすることがおすすめです。
ストレッチや軽い運動で、体をほぐしましょう。
ただし、体を動かしていて、ズキンズキンと血流に合わせて頭痛が起きたら、体を動かすのをやめて楽な姿勢で休みましょう。
病院に行く目安
体や精神面の不調によって「つらい」と感じているときは、医療機関の受診をおすすめします。
特に、
PMSのつらい症状が毎月起こる
日常生活や対人関係に支障が出ている
痛みや倦怠感が重く、仕事や学校を休むことがある
といった場合は、早めの受診をおすすめします。
PMSが悪化すると、脳機能のバランスを崩し、うつ病を発症するケースもあります。
心当たりのある方は、放置しないようにしましょう。
PMSの治療法
PMSで受診した場合、病院では飲み薬・低用量ピル・漢方薬などを用いて治療をします。
低用量ピルを使うと、生理前と後のホルモンの量の差を軽減できるため、PMSの症状がかなり楽になります。
ただし、妊娠を望んでいる場合には、低用量ピルが使用できないため、生活指導を中心とした治療になります。
婦人科を探す
原因③ 風邪
風邪にかかると、体はウイルスと戦うため免疫反応を起こします。
免疫細胞が活発になる過程で熱が出やすくなったり、鼻やのどの炎症が広がることで体温が上がったりするため、37度前後の微熱が続くことがあります。
風邪はウイルスが鼻やのどなどに感染、炎症を引き起こしておこります。風邪を引き起こすウイルスは200種類以上あり、ウイルスによっては軽度の症状で微熱だけが続くこともあります。
風邪をひいた時に熱が出るのは、体がウイルスと戦っている証拠。
体温を上げることでウイルスの働きを弱めようしていたり、免疫細胞がウイルスを排除しようと活発に働いているため、熱が出るのです。
熱はどれくらい続く?
風邪が原因で微熱が続く期間は3~5日程度が一般的です。ただし、疲労が溜まっていたり、十分な休養が取れていない場合は、1週間以上続くこともあります。
微熱が1週間以上続く場合は、別の病気(例えば、副鼻腔炎や肺炎など)の可能性もあるため、医師に相談しましょう。
【見分け方】熱以外の症状
- 鼻水、鼻づまり
- のどの痛みや違和感
- 軽いだるさや疲労感
風邪が原因で微熱が続く場合は、鼻やのどの症状が出るのが特徴です。
自分でできる対処法
- 十分な休養をとる
- こまめな水分補給
- 湿度を50~60%に保つ
- 栄養をしっかり摂る
免疫機能を高めるためには、十分な休養がとても大切です。睡眠は7~8時間しっかり取り、無理に仕事や家事をしないよう心がけましょう。
また、部屋を暖かくして湿度を保ちましょう。ウイルスは乾燥した環境で増えやすいので、湿度は50~60%に保つと良いです。加湿器を使うか、濡れタオルを部屋に干すのも効果的です。
原因④ 慢性疲労症候群
慢性疲労症候群は、日常生活が困難になるほどの強い疲労感が長期間続く病気です。
免疫や自律神経の働きに異常が生じることで、体温調節がうまくいかなくなり37度前後の微熱が長期間続くことがあります。
慢性疲労症候群は単なる「疲れ」や「過労」とは異なり、十分に休んでも疲労感が改善しません。
免疫系の過剰反応や自律神経の乱れ、エネルギー代謝の低下などによって起こると考えられています。
熱はどれくらい続く?
数カ月から数年など、長く続くことがあります。
ただし熱の程度は日によって変動することが多く、調子が良い日は体温が正常に戻ることもあります。
慢性疲労症候群は現時点では決定的な治療法は確立されていませんが、医療機関では薬物療法を中心に対処してもらえます。
つらい場合は迷わずに病院へ行くようにしましょう。
【見分け方】熱以外の症状
- 疲れが休んでも改善しない
- ほんの少しの動きでも疲れる
- 長時間寝ても疲労感が取れない
- 不眠や浅い眠りが多い
- 頭痛、筋肉痛、関節痛などがある
- 集中力や記憶力の低下
- のどの痛みやリンパ節の腫れ
慢性疲労症候群は、極度の疲労感が続いているのが特徴です。
寝ても回復しない、常に疲れが抜けない、少し動いただけでも疲れるなどの特徴がある場合は医療機関へ相談してみるのもいいでしょう。
自分でできる対処法
慢性疲労症候群の治療法はまだ確立されていませんが、日常生活でできる対策を少しずつ行うのもいいでしょう。
- 生活の中にこまめな休憩を取り入れる
- 瞑想、ヨガ、深呼吸などをこまめに行う
- 栄養をバランスよく摂る
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2020-01-30
「熱が出た!」と思ったら「朝にはすっかり下がっていた…」。
このような経験をお持ちの方も多いと思います。
一晩で下がる発熱の原因を、医師が詳しく解説します。
大人なのに…「熱が一晩で下がった?」
一晩で熱が下がった場合、心因性発熱(ストレス)または風邪のケースが主に考えられます。
それぞれのケースについて、次の項目で詳しく解説します。
原因① 心因性発熱(ストレス)
心因性発熱とは、主にストレスによって起こる発熱を指します。
過度のストレスで交感神経が活発になると、「熱を発生させる細胞」に刺激が加わり、一時的に発熱する場合があります。
◆心因性発熱の症状
心因性発熱の場合、一晩で熱が下がったり、高熱を繰り返したりします。
熱の程度には個人差があり、37度の微熱の人もいれば、38度以上の高熱になる人もいます。
また、
頭痛
腹痛
躁鬱などの気分障害
パニック障害などの不安障害
を伴うこともあります。
ストレスで発熱しやすい人の特徴
日常生活でストレスを感じやすい人
几帳面な人
頑張りすぎる人
神経質な人
心配性な人
心因性発熱の対処法
まずはゆっくり体を休めることが必要です。
落ち着いた環境(アロマ、音楽、間接照明など)を作り、眠れるようであれば、目を閉じて休みましょう。
なお、心因性発熱の場合、解熱鎮痛剤は効果を発揮しません。
原因② 風邪のケース
風邪のウイルスがそこまで強くなければ、自分の免疫が勝って一晩で熱が下がることもあります。
風邪をひくと、侵入したウイルスの繁殖を抑えたり、体の免疫機能を高めたりするために体温が上がります。
通常は、おおよそ3日くらいで下がることが多いです。
◆風邪の症状
くしゃみ
鼻づまり
喉の痛み
咳
など
風邪をひきやすい人の特徴
忙しくてなかなか休めない人
ストレスや疲労を溜めがちな人
睡眠不足の人
栄養バランスが偏っている人
上記の人は免疫力の低下によって、風邪を引きやすくなります。
風邪の対処法
そのまま眠れるようであれば、おでこや首などにタオルにくるんだ保冷剤を当てたり、冷やすシートを貼って休みましょう。
また、熱が高かったり、長時間も高熱が続く場合は、解熱剤を服用しましょう。
「夜に発熱を繰り返す」のは、疲れ・感染症が原因かも
夜に発熱を繰り返す場合、
尿路感染症
疲労・ストレス
関節リウマチ
がん
などの原因が考えられます。
① 尿路感染症
尿路感染症は、膀胱などに細菌感染を起こして発症する病気です。
症状が進むと、疲れのたまる夜間に発熱することがあります。
尿路感染症の症状
排尿痛
下腹部痛
頻尿
発熱
尿路感染症の対処法
軽い症状の場合、こまめに水分を補給していれば、細菌が尿で排出されて数日で快方に向かいます。ただし、重いものであると抗菌剤の投与が必要となるため、泌尿器科で治療を受けましょう。
泌尿器科を探す
② 疲労・ストレス
疲労やストレスがたまると、1日の疲れが出て夜間に発熱をするケースがあります。
また、免疫機能が低下するため、風邪も引きやすくなります。
疲労・ストレスによる症状
倦怠感
疲労感
食欲不振
めまい
頭痛
冷え
集中力低下
疲労・ストレスの対処法
ゆっくり休息を取る必要があります。仕事が休めないときでもこまめに休憩を入れましょう。
毎日の睡眠、食事が大事です。しっかり睡眠をとり、バランスの良い食事をとりましょう。
③ 関節リウマチ
免疫機能の異常によって、関節の痛み、関節の変形、発熱、倦怠感などを起こす病気です。
倦怠感も強く出るので、夜間に日中の疲れが出て発熱することもあります。
関節リウマチの症状
関節痛
倦怠感
微熱
関節の腫れ
関節の変形
関節リウマチの対処法
専門機関での治療が必要です。
朝起きた時の関節の腫れ、関節の動かしにくさなどが現れてきたら、早めにリウマチ科を受診しましょう。
リウマチ科を探す
④ がん
がんを発症していると、体に疲れが溜まりやすくなります。
そのため、1日の疲れが出る夜間に発熱するケースもあります。
がんの症状
倦怠感
食欲不振
気分が悪くなる
体に痛みが走る
不正出血(女性器のがん)
がんの対処法
専門機関での治療が必要です。早急に内科を受診しましょう。
早めに取り除かなければ、身体中にがんが広がって死に至る恐れがあります。
内科を探す
熱が下がった後の過ごし方
熱が下がって体が楽になっても、すぐに油断せず、熱以外の症状も治まるまでは、下記の点に気を付けてください。
安静にして体力を温存する。
消化の良い物を食べ、弱った消化器官の負担を軽くする。
辛味が強く刺激的な物や、油分の多い物を控え、消化器管の負担を軽くする。
ビタミン、ミネラルが豊富な物を食べ、免疫力を高めて感染などの再発を防ぐ。
アルコールを控え、肝臓を休ませる。
喫煙を控え、気道への刺激を軽減する。
高熱による発汗で失った分、水分と塩分を多めに摂り、脱水を防ぐ。
良質なたんぱく質を摂り、消耗した体力を補う。
熱が下がったら出社してもいい?
風邪の場合、熱が下がり、気分も良く、動くのに支障がないようでしたら、出社しても大丈夫でしょう。
ただし、だるさや、倦怠感がある場合は、まだ体力が戻っていないので無理しないようにしてください。
無理をすると、発熱を繰り返すことがあります。
出勤する場合は、マスクをしましょう。
咳やくしゃみが出ても、他の人に移さないように対策をして出勤しましょう。
こんな症状は病院へ
水分・食事がとれない
胸が痛くなるほどの酷い咳が出る
口の中の痛みが増し、喉の奥に腫れや水疱がでる
といった症状が出た場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
「水分・食事を受け付けない」場合は、脱水や体力消耗の危険があるため、点滴などの治療が必要です。
「胸が痛くなるほどの酷い咳が出る」場合は、結核・喘息・肺炎・急性気管支炎・胸膜炎などの恐れがあります。
「口の中の痛みが増し、喉の奥に腫れや水疱が生じる」ときは、ヘルパンギーナのなどの可能性があります。
患者の多くが小児ですが、大人が感染すると、脳炎、髄膜炎、心筋炎などを誘発する恐れがあります。
病院は何科へ行けばいい?
受診すべき診療科は、出ている症状によって異なります。
以下の表を参考にしてみましょう。
受診すべき診療科
症状
内科
心理的な原因の発熱・吐き気・食欲不振
呼吸器内科
耳鼻いんこう科
喉の痛みや咳が続いている
「心理的な原因の発熱」も、まずは内科を受診して検査を受けることをおすすめします。
体に異常がないと判断された後は、心療内科を紹介してもらうことも可能です。
あまりにも高い熱が翌朝には平熱に下がっていたりすると不思議に思いますよね。
その場合は、他に目立った症状が現れなかったとしても、隠れた病気の前兆かもしれません。
少しでも気になるようなことがある時は、早めに医療機関を受診し、医師の診察を受けることをおすすめします。
内科を探す
▼参考
テルモ株式会社→テルモ体温研究所 体温から健康に:体温と生活リズム
ストレスと高体温 心因性発熱かもしれないと思ったら
テルモ株式会社→テルモ体温研究所 体温から健康に:体温と生活リズム
ストレスと高体温 心因性発熱と診察されたら
沖縄県医師会→広報関係 ドクターのゆんたくひんたく:2018年掲載分 原因探り、根本解決を
株式会社メディプラス研究所→オフラボ:「熱が下がらない」風邪薬が効かない長引く熱、ストレスが原因かもしれません【ストレス性発熱の処方箋①】
一般社団法人小金井市医師会→お知らせ:風邪について
原因⑤ アレルギー反応
花粉やハウスダスト、食物や動物などのアレルゲンに触れた場合に起こるアレルギー反応でも、微熱が出ることがあります。
アレルギー反応とは、体の免疫システムが本来無害なもの(アレルゲン)に対して過剰に反応する状態を指します。
アレルギー反応による微熱は、体の炎症反応が原因です。
花粉やハウスダストなどのアレルゲンに接触すると免疫細胞が過剰に反応し、ヒスタミンなどの化学物質が放出されます。この化学物質が体の中で炎症を引き起こし、微熱として現れることがあります。
熱はどれくらい続く?
通常、アレルゲンに触れなくなれば治まることが多いです。
例えば、花粉症の場合は花粉の季節が終われば症状が治まります。
【見分け方】熱以外の症状
- 鼻や目のかゆみ
- 皮膚のかゆみや湿疹
- 咳やのどの違和感
- 目の充血や涙目
自分でできる対処法
- アレルゲンを避ける
- マスクを着用する
- 体を温めすぎない
- 湿度を高く保つ
アレルギーによる微熱へ対処するには、なによりもアレルゲンを取り払うことが大切です。外出時にマスクを着用し、帰宅後は服を払ってから家に入るように心がけましょう。
また、乾燥すると鼻や喉の粘膜が弱くなり、アレルゲンの影響を受けやすくなります。加湿器などで適切な湿度(40~60%)を保つことが重要です。
原因⑥ 膠原病(こうげんびょう)
膠原病は、自己免疫疾患の一種で、体の免疫システムが自分自身の細胞や組織を攻撃してしまう病気の総称です。
免疫系の異常による炎症が体内で起こるため、37度前後の微熱が出ることがあります。
自己免疫疾患では、免疫システムが誤作動を起こし、体内で慢性的な炎症が続きます。この炎症によって体温が少し高くなります。
また、炎症を引き起こす物質(サイトカイン)が体内で増えることで体温調節に影響を与え、微熱を引き起こします。
膠原病が疑われる場合は早めに専門医に相談して、正確な診断と治療を受けることが大切です。
熱はどれくらい続く?
炎症が強い場合は、微熱が数週間~数か月続くこともあります。
症状の強さや期間は個人差があるため、定期的な検査で病状を管理することが大切です。
【見分け方】熱以外の症状
- 関節痛、筋肉痛
- 倦怠感、疲労感
- 指先や顔の皮膚が硬くなることもある
- 赤い発疹が出ることもある
- 目や口の乾燥が強く出ることもある
自分でできる対処法
- 体を冷やさない
- ストレスをためない
- 野菜や魚、ナッツ類を積極的に摂る
- 青魚、果物を食べる
- 適度な運動
膠原病の治癒には医療機関での治療を受けることも重要です。
自己管理では免疫力を上げることが大切。ストレスは免疫の乱れを悪化させる原因になります。リラックスできる時間を作り、ストレスをため込まないようにしましょう。
また、野菜や魚、ナッツ類、オメガ3脂肪酸が豊富な青魚や、抗酸化作用のあるビタミンCを含む果物を積極的に食べるように心がけるとよいでしょう。
原因⑦ がん
がんは、体を構成する細胞の一部が異常に増殖する病気です。
がん細胞が体内で増えると、体はそれを排除しようと免疫システムが働きます。この免疫反応により炎症が起きることがあり、微熱の原因となります。
がんは早期発見が最重要です。
原因不明の微熱が続く場合には自分で原因を特定しようとせず、すぐに医療機関へ相談することが大切です。
【見分け方】熱以外の症状
- 体重減少
- 疲労感が取れない
- 持続する痛み
- しこりや腫れ
- 皮膚の変化
など
食事の量が変わらないのに短期間で大幅に体重が減る場合は注意が必要です。
ですが、以上はあくまでも目安です。少しでもがんの可能性を感じたら迷わずに病院へ行きましょう。
自分でできる対処法
がんが疑われる場合は、自分でできる対処法は限られています。
十分な休養を取り、栄養バランスをしっかり整えた食事をとりながら、早期に医療機関を受診しましょう。
37度の微熱…インフルエンザの可能性はある?
37度の微熱でも、インフルエンザの可能性はあります。
感染初期の場合や免疫力が低下している人の場合は高熱が出にくいことがあるためです。
インフルエンザは、一般的に高熱(38~40度)が特徴的な病気として知られていますが、場合によっては37度台の微熱から始まることもあります。
例えば、ウイルスが体内で増え始めた初期段階では、免疫反応がまだ完全に活性化していないため、高熱が出ないことがあります。
また、インフルエンザが軽症の場合、微熱や軽い症状だけで済むことも。高齢者や免疫力が低下している人では、高熱が出にくいことがあります。
微熱だからといって安心せず、医療機関で検査を受けることが大切です。
お風呂は入ってOK?
37度の微熱がある時でも、体調が安定していればお風呂に入っても大丈夫です。
ただし、
などは避けるようにしましょう。
微熱の時にお風呂に入るメリット
実は、微熱の時にお風呂に入ることでいい効果をもたらす場合があります。
- 血行が良くなり疲労回復の手助けになる
- リラックスして自律神経が整いやすくなる
- 発汗で老廃物が体外に出やすくなる
などが考えらえます。
お風呂に入ると体が温まり、血流が良くなります。これにより、体内の老廃物が排出されやすくなり、疲労回復や微熱の改善が期待できます。
また、お風呂に入ると体が温まり、血流が良くなります。これにより、体の緊張がほぐれ、副交感神経が働いてリラックスできます。ストレスが減り、風邪の症状が楽になることがあります。
なぜ熱がある時にお風呂に入るのはダメとされるの?
入浴するにはエネルギーを使います。
熱がある時は体がウイルスや細菌と戦っているため、すでに多くのエネルギーを消耗しています。この状態で入浴すると、体力をさらに使い、回復が遅れるのではないかと考えられてきました。
ですが、現代の生活環境ではお風呂に入ることのメリットも多くあると考えられているため、微熱がある時でもお風呂に入ってよい場合が多いです。
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2021-03-17
原因不明の微熱と倦怠感…。これは何かの病気?
慢性疲労症候群の症状と原因について、お医者さんに聞きました。
心当たりのある方は、病院に行く目安を確認しましょう。
微熱と倦怠感がある…これ大丈夫?
風邪を引いたときや生理前は、微熱と倦怠感が一時的に起こる人もいます。
症状が出て間もない場合には、一旦様子を見ても良いでしょう。
ただし、原因不明の微熱と倦怠感が1週間以上続く場合は、「慢性疲労症候群」の可能性があります。
慢性疲労症候群って何?
検査で異常が見つからないのに、微熱や倦怠感が半年以上続く状態を指します。
「仕事に行けない」「ベッドから起き上がれない」など、悪化すると日常生活に支障をきたします。
慢性疲労症候群の症状
微熱
倦怠感、脱力感
リンパ腺の腫れ
頭痛
関節痛
のどの痛み
日中の眠気
気持ちの落ち込み、不安感
症状が1週間以上続く場合は、慢性疲労症候群の疑いがあります。
慢性疲労症候群の原因
はっきりした原因はわかっていませんが、過度のストレスが関係していると考えられています。
20〜50代ごろの女性
几帳面な人
協調性が高く、周囲に気を使う人
他人の期待に応えようとする人
疲労を溜め込みがちな人
に発症しやすいと考えられています。
慢性疲労症候群は、なぜ発症するの?
今までサイトメガロウイルスやカンジダなどの感染が原因の1つとされていましたが、現在の研究では、このような感染は原因ではないことがわかっています。
種々の環境要因(身体的・精神的ストレス)と遺伝的要因が関係して発症に強く関わっているというのが現在のみかたです。
慢性疲労症候群は自分で治せる?
ご自身で治すことは難しいです。
慢性疲労症候群を疑う場合は、一度病院を受診しましょう。
慢性疲労症候群の治療方法はまだ確立されていませんが、医師と二人三脚で治療を進めることで、症状が軽減するケースもあります。
症状が軽い場合、仕事に行ってもいい?
日常生活や仕事に支障がなければ仕事をしてもよいでしょう。
仕事を続ける上では「きちんと休養をとる」「ストレスを溜めない」といったことが大切です
病院は何科?
微熱と倦怠感がある場合は、まず内科を受診しましょう。
早めに治療を開始することで、短期間で症状が改善しやすくなります。
また、慢性的な微熱と倦怠感には、消化器の病気や内分泌の病気、悪性腫瘍の可能性も考えられ、命に関わる恐れもあります。
症状でお困りの場合には、放置せずに早めに病院で相談しましょう。
お医者さんになんて伝えたら良い?
医師には
いつから、どんな症状がでているのか
睡眠時間や休日など休養はどれくらいとれているのか
ストレスとなっているものはあるのか
を説明しましょう。
病院ではどんな治療を受けるの?
問診に加え、必要に応じて血液検査や心電図検査、MRIなどを行います。
ストレスの原因や疲労になっている根本が判明して、それを取り除けば1ヶ月ほどで改善することがあります。
ただ、症状が重い場合は数ヶ月以上と、長期間かけて改善していきます。
内科を探す
慢性疲労症候群の悪化を防ぐための対処法
栄養バランスの良い食事をとる
ストレスの原因になる行動を避ける
の2点を心がけましょう。
①栄養バランスの良い食事をとる
主食、主菜、副菜を揃えたバランスのよい食事にしましょう。
主食:ご飯、ぱん、麺など
主菜:肉、魚、卵など
副菜:野菜、海藻、キノコなど
「主食」は炭水化物が多くエネルギー源に、「主菜」にはたんぱく質が多く体の熱を作り出し、「副菜」はビタミン・ミネラルが多く、食べたものを円滑にエネルギーに変えてくれます。
②ストレスの原因になる行動を避ける
慢性疲労症候群の悪化には、ストレスが大きく関係しています。
そのため、ストレスの原因を上手く避けることが重要です。
過度の飲酒、睡眠不足、運動不足、不規則な生活(昼夜逆転)などがストレスになります。
1日30分程度の散歩、趣味を見つける、気のおけない仲間と会話するなどがあります。
睡眠不足ではありませんか?
「慢性疲労症候群」は、疲労の蓄積も関係しています。
日頃から十分な睡眠をとるようにしましょう。
▼参考
MSDマニュアル 慢性疲労症候群
【入浴の仕方】微熱がある時のお風呂の入り方のポイント
- お湯の温度は38~40度程度のぬるめに
- 入浴時間は10~15分程度
- 脱水症状を防ぐために水分補給を忘れずに
- 入浴後はすぐに体を拭き、体を冷やさないように
の4つのポイントを必ず押さえましょう。
熱いお湯は体に負担をかけるので避けることが大切。ぬるめに設定しましょう。長風呂は避け、短時間で済ませることが大切です。
また、入浴後は温かい部屋で、乾いたタオルでしっかり水分を拭き取りましょう。
仕事や学校は休むべき?
微熱に加えて、次のような症状がある場合は休むようにしましょう。
- だるさや疲労感が強い
- 頭痛や喉の痛み
- 咳や鼻水、体の痛み
- 消化器系の不調(吐き気、下痢、腹痛)
- 集中力の低下やふらつき
- 肌の異常や発疹
- 周囲で感染症(インフルエンザ、風邪、胃腸炎など)が流行している場合
特に、感染症の疑いがある場合は、周囲に広めないためにも無理をせず休みましょう。
病院に行く目安は?
- 微熱が4日以上続く
- 咳やのどの痛み、鼻水などの症状がある
- 下痢、吐き気などがある「
- 関節や筋肉の痛みがある
- 体力低下が激しい
などの症状がみられる場合は、病院へ行くのが望ましいです。
感染症や慢性的な疾患、ストレスやホルモンバランスの乱れなど、原因を特定することが大切です。
37度前後の微熱だけで、体が元気でいつもと変わらない生活ができる場合は、様子を見てもいいでしょう。
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2023-01-30
副鼻腔炎とは、どのような病気なのかを分かりやすくまとめました。
副鼻腔炎の主な症状も紹介するので、「副鼻腔炎かも…」と思う人は心当たりがないかチェックしましょう。
副鼻腔炎とは
副鼻腔炎とは、副鼻腔(鼻の奥にある空洞)や鼻の粘膜に、細菌やウイルスが侵入し、炎症が起こる病気です。
副鼻腔に膿が溜まったり、腫瘍が発生したりすることで、目の下の骨に痛みが生じることがあります。
副鼻腔炎の症状
鼻がつまる
黄色や緑色の鼻水(膿性鼻水)が出る
発熱する
痰がからむ咳が出る
ほほ、おでこに痛みが出る
頭が痛い
目が痛い
歯が痛い
副鼻腔炎の原因
副鼻腔炎にかかる原因としては、下記が挙げられます。
風邪
ハウスダスト
花粉
カビ
風邪以外の原因に関しては、それらが鼻から入って副鼻腔にまで侵入し、炎症を起こして鼻水が臭うこともあります。
副鼻腔炎になりやすい人
副鼻腔炎は、誰にでも発症する可能性のある病気ですが、次のような人は特に注意が必要です。
75歳以上の高齢者
糖尿病、慢性肺疾患、慢性腎疾患などにかかっている方
ウイルスや細菌感染による鼻症状を繰り返している方
過去一ヵ月に抗菌薬を使用した方
肥満傾向の方
喫煙習慣のある方
ぜんそくや気管支炎のある方
副鼻腔炎に使える市販薬は?
市販の鼻炎薬を使用することで、回復することもあります。
市販薬の例
アレルギー性副鼻炎の場合…
ナシビンメディ:佐藤製薬
アルガード鼻炎クールスプレーa:ロート製薬
風邪による副鼻炎の場合…
パブロン鼻炎アタックJL:大正製薬
アレルギーによる場合には、副鼻腔炎だけでなく鼻閉(鼻づまり)も併発している可能性があるため、点鼻薬がおすすめです。
また、最近では漢方薬による副鼻腔炎の治療薬も出始めています。
蓄膿症の漢方薬としても用いられている辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)がおすすめです。
こんな症状は早く病院へ
副鼻腔炎が悪化している場合、自然に治りにくいです。症状が2週間以上続いているときは、早めに受診しましょう。
副鼻腔炎が悪化すると、症状の慢性化や中耳炎を発症するリスクがあります。
中耳炎は聴力に悪影響を及ぼす恐れがあるため、注意したいものです。
さらに、重症化して髄膜炎(※)を引き起こすケースも稀にあります。放置しないようにしましょう。
※「髄膜炎」…頭蓋骨と脳の間にある「髄膜」という膜に、細菌・ウイルスなどが感染し、炎症を起こす病気。頭痛や嘔吐、錯乱などの症状が現われ、最悪の場合命に関わることもある。
病院は何科?
副鼻腔炎の症状は、耳鼻いんこう科で相談しましょう。
耳鼻いんこう科を探す
副鼻腔炎の治療法
薬の処方、点鼻噴霧ステロイド、鼻洗浄を行います。
処方するお薬には、鼻の中の環境を整える「抗菌薬」、痰を出しやすくする「去痰薬」などがあります。
症状によっても異なりますが、2〜3ヶ月程度で治るケースが多いです。
なお、薬物療法で改善が見られない場合には、内視鏡での手術も検討されます。