胸のつかえは更年期が原因?おすすめの漢方は?病院は何科?医師監修

更新日:2022-12-26 | 公開日:2021-05-28
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胸のつかえは更年期が原因?おすすめの漢方は?病院は何科?医師監修

「胸がつかえる感じがする…これは更年期のせい?」

更年期による“胸の圧迫感”を、お医者さんが解説します。

改善のための対処法や、「何科で相談すべきか」も併せてチェックしましょう。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

胸のつかえ・圧迫感が気になる…これって更年期のせい?

医師男性
胸のつかえ・圧迫感は、更年期の女性によくある症状です。
これは、更年期によるホルモンバランスの乱れが、自律神経に影響を与えているためです。
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「更年期障害」はこんな病気です

医師男性
閉経に伴って起こる“体と心の不調”を、更年期障害と言います。

閉経前後の5年間(併せて10年間)は「更年期」と呼ばれ、女性ホルモンの分泌が大きく乱れる時期です。
この影響によって、発汗やほてり、胸のつかえ、情緒不安定などの症状が起こります。

発症しやすい年齢

医師男性
発症しやすい年齢は45~55歳です。
ただし、閉経を迎える時期には個人差があるため、する場合もあります。

また、発症には性格ストレスも関係していると考えられています。

更年期障害の「主な症状」

<体の症状>

  • 胸のつかえ、圧迫感
  • めまい、頭痛
  • 肩こり
  • 腰、背中の痛み
  • 関節痛
  • ほてり、発汗

 

<心の症状>

  • 情緒不安定
  • イライラする
  • やる気がなくなる
  • 気分が落ち込む
  • 眠れない
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更年期の胸のつかえには、漢方薬がいいって本当?

医師男性
更年期の胸のつかえは、漢方薬で改善することもあります。

漢方薬を服用する場合は、五積散(ゴシャクサン)や、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)をおすすめします。
これらの漢方薬には、血行促進自律神経を調整する作用があり、更年期の冷え、貧血、むくみがある場合にも使用できます。

更年期の症状を改善させる、2つの「対処法」

医師男性

更年期の症状を改善させるには

  1. 適度な運動
  2. 栄養バランスの良い食事

を心がけることが大切です。

その① 適度な運動

医師男性
体を適度に動かすと、血流が良くなって自律神経も整うため、更年期の症状が和らぎやすいです。

運動には、1日20〜30分程度のウォーキングをおすすめします。
歩いて買い物に行くなど、無理のない運動を生活に取り入れてみましょう。

特に家にこもりがちな方は、毎日少しでも外出することが大切です。
外の空気を吸うことで、更年期によるイライラ、気分の落ち込みなどの症状が落ち着くこともあります。

その② 栄養バランスの良い食事

医師男性
更年期症状の改善には、食事による体づくりも欠かせません。
ホルモンバランスの影響で食欲が低下する場合もありますが、できるだけ食事から栄養分を摂るようにしてください。

ただ、食べなければと無理して食べるとストレスになることもあるので、食べたいときに食べるようにしましょう。

食事は和食を中心とした、油分が控えめなメニューが良いでしょう。
タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などをバランス良く摂取してください。

更年期症状には「大豆イソフラボン」がおすすめ

大豆に含まれる“大豆イソフラボン”には、女性ホルモンに似た働きがあり、ホルモンバランスの調整に役立ちます。
更年期症状でお困りの場合は、大豆製品、豆乳を積極的に摂りましょう。

こんなときは、早めに病院で相談を

胸のつかえ 更年期

医師男性

胸のつかえに加え、

  • 倦怠感
  • 動悸
  • 息切れ

などの症状が強く出ている場合は、早めの受診をおすすめします。

更年期によって自律神経が乱れた状態が続くと、体と精神のバランスが崩れ、うつ症状を発症するケースもあります。

また、胸のつかえや動悸、息切れの症状には、心臓の病気も考えられます。
心臓の病気は悪化すると命に関わるため、放置せずに検査を受けるようにしましょう。

何科で受診すればいい?

医師男性
更年期の“胸のつかえ”が気になる場合は、まず婦人科を受診しましょう。

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どんな治療を受けるの?

医師男性

「更年期障害」と診断された場合、

  1. 漢方薬の処方
  2. ホルモン補充療法

などによる治療が検討されます。

治療法① 漢方薬の処方

医師男性
医師の診察のもと、体と症状に合った漢方薬を処方してもらえます。

漢方薬で血流自律神経の調整などを促すことで、更年期の症状が和らぎやすくなります。
自己判断での使用と異なり、リスクの少ない、適切な服用を行える点がメリットです。

治療法② ホルモン補充療法

医師男性
更年期の症状には、女性ホルモンの減少が関係しています。
この治療では、女性ホルモンを薬で補うことによって症状の改善を図ります。

ホルモン薬には、飲み薬や貼り薬などのタイプがあり、患者さんに合わせたものを使用します。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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