徹底解説【大人のアレルギー検査】費用はいくら?保険適用?病院は何科?

更新日:2022-08-17 | 公開日:2021-07-05
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徹底解説【大人のアレルギー検査】費用はいくら?保険適用?病院は何科?

「アレルギー検査を受けたいけど、保険は適用になる?」
「どこで受けることができの?」

大人のアレルギー検査を医師が概説。
検査の種類・検査方法・費用・原因物質について聞きました。

監修者
荒牧 竜太郎 先生

荒牧内科
院長

荒牧 竜太郎先生

経歴

福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業

アレルギーの「検査方法」

アレルギー検査ってどんなことをするのでしょうか?
女性
医師男性
血液検査をすることが多いです。少量の血液を採血して調べます。
その他、喘息の場合はスクリーニング検査も行うことがあります。

アレルギーは、主に

  • 即時型アレルギー(アレルゲンの摂取から症状の発症が早い)
  • 遅延型アレルギー(アレルゲンの摂取から症状の発症が遅い)

の2種類あります。基本的にどちらの場合も、血液検査を行います。

花粉症・アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎・動物アレルギー・食物アレルギーの多くは「即時型アレルギー」に分類されます。「即時型アレルギー」の場合、「特異的IgE検査」という血液検査を行います。

「特異的IgE検査」には2タイプある

医師男性
即時型アレルギーの検査方法には、「view39」と「mast36」などがあります。

「view39」と「mast36」では、検査できるアレルギーの種類がやや異なります。
スギ花粉・卵・牛乳・犬猫・ハウスダストは、どちらでも検査が可能です。ただし一部の項目は、どちらかのみで検査が可能です。

どちらでも
検査可能
ハウスダスト、ネコ、イヌ(動物)、スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ(樹木)、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、オオアワガエリ(草)、卵白、オボムコイド、ミルク、小麦、ピーナッツ、大豆、そば、ごま、米、エビ、カニ、キウイ、バナナ、マグロ、サケ、サバ、牛肉、豚肉、鶏肉、アルテルナリア、アスペルギルス、カンジダ、ラテックス
view39のみ検査可能  ヤケヒョウヒダニ、ゴキブリ、ガ、マセラチア、サバ
mast36のみ検査可能  コナヒョウダニ、モモ、トマト

 アトピー性皮膚炎の場合は「TARC」という検査も

「TARC」は、アトピー性皮膚炎のある患者さんに行われます。
この検査を行うと、アトピー性皮膚炎の重症度がわかります。

医師が必要と判断した場合は、保険での検査が可能です。
検査費用のみで保険適用(3割負担)の場合、600円ほどかかります。

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即時型アレルギーの検査① view39

医師男性
39種類のアレルゲンが検査可能です。
少量の血液を採取して行います。

view39で検査できるアレルゲン

環境アレルゲン ヤケヒョウヒダニ、ハウスダスト、ネコ、イヌ(動物)、ガ、ゴキブリ(虫)
花粉アレルゲン スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ(樹木)、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、オオアワガエリ(草)
食物アレルゲン 卵白、オボムコイド、ミルク、小麦、ピーナッツ、大豆、そば、ごま、米、エビ、カニ、キウイ、りんご、バナナ、マグロ、サケ、サバ、牛肉、豚肉、鶏肉
その他アレルゲン アルテルナリア、アスペルギルス、カンジダ、マラセチア、ラテックス

 view39の費用はいくらくらい?

医師男性
医師が必要と判断した場合は、保険での検査が可能です。
保険適用(3割負担)の場合、5,000〜6,000円ほどかかります。

検査結果がわかるまでどれくらいかかる?

検査を受けてから、3日~1週間ほどで検査結果がわかります。

即時型アレルギーの検査② mast36

医師男性
36種類のアレルゲンを検査できます。
少量の血液を採取して行います。

39種類のアレルゲン

環境アレルゲン コナヒョウダニ、ハウスダスト、ネコ、イヌ
花粉アレルゲン スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、ヨモギ
食物アレルゲン 卵白、オボムコイド、ミルク、小麦、大豆、ソバ、ピーナッツ、米、ゴマ、エビ、カニ、キウイ、モモ、トマト、バナナ、鶏肉、牛肉、豚肉、マグロ、サケ
その他アレルゲン アルテルナリア、アスペルギルス、カンジダ、ラテックス

 費用はいくらくらい?

医師が必要と判断した場合は、保険での検査が可能です。
保険適用(3割負担)の場合、5000円ほどかかります。

検査結果がわかるまでどれくらいかかる?

検査を受けてから、3日~1週間ほどで検査結果がわかります。

「遅延型アレルギー」の検査

医師男性
アレルゲンを摂取してから、時間がたって症状が現れた場合は「遅延型アレルギー検査」を行います。少量の血液を採取し、検査します。

「遅延型アレルギー」は「即時型アレルギー」に比べ、アレルゲンの摂取から発症までの時間が遅いため、原因の物質を特定しにくいと言われています。

費用はいくらくらい?

医師男性
保険適用外の検査ですので、自費診療になります。
医療機関によって差があり30,000〜50,000円ほどかかります。

医療機関によって前後するので、問い合わせてみることをおすすめします。

検査結果はいつ出る?

検査を受けてから、1~3週間ほどで検査結果がわかります。

その他、スクリーニング検査をするケースも

医師男性
喘息など場合は、血液検査に加えて「特異的吸入性アレルゲン検査」で吸入性アレルゲンのスクリーニング検査を行うこともあります。

この検査を行うと、12種類の吸入性アレルゲンがわかります。

環境アレルゲン ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ、ネコ皮屑、イヌ皮屑
花粉アレルゲン ギョウギシバ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、シラカバ属、スギ、カンジダ、アルテルナリア

 費用はいくらくらい?

医師が必要と判断した場合は、保険での検査が可能です。
検査費用のみで保険適用(3割負担)の場合、600円ほどかかります。

アレルギー検査は何科の病院で受けるの?

アレルギー検査を実施している皮膚科・内科・アレルギー科などを受診しましょう。

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「食事のあとに、蕁麻疹が…!」 「嘔吐が止まらない…」 大人の食物アレルギーの症状について、お医者さんに詳しく聞きました。 アレルギーの持続時間や、病院での検査についても詳しく解説します。 大人になってからでも、発症するの? 大人になってから、突然アレルギーを発症することもあります。 大人がアレルギーを発症しやすい食べ物 20歳以上の大人の場合 小麦 魚 甲殻類 果物 で食物アレルギーを発症することが多いです。 アレルギーを発症しやすい人 原因の全てはわかっていませんが、親がアレルギー体質だと発症しやすい傾向にあります。 その他にも 花粉症の方 アトピー性皮膚炎の方 も発症しやすい傾向があります。 アレルギーを発症しやすいタイミング 疲れているとき 体調が優れないとき ストレスがたまっている 食べてすぐに運動したとき(※) ※小麦食品を食べてから運動するとアレルギー症状がでる「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」というものがあります。 例)パスタを食べた後に散歩をしたら、じんましんが出た 等 大人の食物アレルギーの症状例 いつも同じものを食べた際に発症する場合は「食物アレルギー」のリスクがあります。 じんましん 皮膚や喉のかゆみ 嘔吐 腹痛、下痢 唇やまぶたの腫れ せき、息苦しさ 頭痛 顔面蒼白 鼻づまり 舌の違和感 ※症状は、食事をしてすぐ出ることもあります。 反対に、数日たってから症状がでることもあります。 アレルギー症状の「発症時間」と「持続時間」 食べてすぐに症状が出た場合は、15〜30分以内に治まることが多いです。 ただし、アレルギーの種類や体調に応じて、症状が落ち着くまでの時間はそのときどきで異なります。 <アレルギーの種類> 即時型食物アレルギー 食べてすぐに発症 遅延型食物アレルギー 食べてから、数時間~数週間後に発症 食物アレルギーが出たらどう対処する? 食物アレルギーが出たら、口の中をうがいしましょう。 ※アドレナリン自己注射器がある人はそれを注射してください。 病院に行くべき? アレルギー症状が出たら、病院を行くことをおすすめします。 アレルギーの種類は人それぞれ異なるため、自己判断は止めましょう。 何がアレルゲンかわからなく、また同じことが起こるリスクがあります。 こんなときはすぐ病院へ 嘔吐 腹痛 息苦しさ、呼吸困難 などの症状がある場合は、早急に受診してください。 アナフィラキシーショックの可能性があり、大変危険です。 <アナフィラキシーショックとは…> アレルギー反応による命に関わる発作。 血圧の低下や意識障害、呼吸器障害などが挙げられる。 受診するのは何科? 内科、またはアレルギー科を受診しましょう。 内科を探す どんな検査を受けるの? アレルギー検査には、血液検査や皮膚テスト、食物経口負荷試験などがあります。 ① 血液検査 採血による検査です。免疫に関わる“lgE抗体”の量を測り、原因となるアレルゲンを調べます。 ② 皮膚テスト 針で腕の皮膚を傷つけ、そこに疑われるアレルゲンを垂らして、反応を確認します。 ③ 食物経口負荷試験 医師の管理のもと、アレルゲンと思われるものを実際に食べてもらい、反応を確認します。 治療方法は? アレルギー発作を防ぐために、病院では主に3つの治療を行います。 ① 食物経口免疫療法(経口減感作療法) 原因の食べ物を、症状が出ない範囲で少量ずつ食べていき、徐々に体を慣れさせていく治療法です。 ※医師の指導が必要な治療法であるため、けして自己判断で行わないでください。 ② 原因となる食物の除去 アレルギー症状が出る食べ物を除去する治療法です。 除去期間は個人によって異なりますが、6〜12ヶ月を目安として原因物質の確認と見直しを行なっていきます。 また、除去したものに代わる食品を食生活に取り入れて、栄養バランスに偏りがないようにします。 ③ 薬物療法 食物アレルギーの症状を抑えるために、薬を処方します。 薬によって発作の予防や、アレルギーの耐性を得ることはできないため、症状が安定したら薬の使用を中止します。 薬には、内服薬や皮膚症状に塗る軟膏などがあります。 内科を探す ▼参考 食物アレルギー診療ガイドライン2016(2018年改訂版)|サワイ健康増進課 医療法人 全人会 小西統合医療内科 新橋アレルギー・リウマチクリニック 株式会社明治

※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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