お医者さんに聞く!更年期に爪が割れる…原因は女性ホルモン?応急処置方法も

更新日:2023-04-25 | 公開日:2022-05-30
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お医者さんに聞く!更年期に爪が割れる…原因は女性ホルモン?応急処置方法も

なぜ?最近、爪が割れる…
更年期だから?

それは、女性ホルモンの減少によって、皮膚の潤いや弾力性が失われているからかもしれません。
爪トラブルの適切な対処法・予防法をお医者さんが詳しく解説するので、美爪を保ちたい方は必読です。

監修者

よこはま港南台形成クリニック

本間有貴先生

経歴

札幌医科大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
関東労災病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜市立大学附属病院 形成外科
を経て
平成30年10月より小田原銀座クリニックに勤務
令和2年6月よりよこはま港南台形成クリニックに勤務

なぜ?更年期に爪が割れる原因

更年期に差し掛かってから爪がよく割れるようになりました…。なぜでしょうか?
女性
医師男性
更年期に爪が割れやすくなるのは、女性ホルモン(エストロゲン)の減少が原因です。

エストロゲンには、皮膚に潤いや弾力性を与える「コラーゲン」の産生を助ける働きがあります。
更年期に入りエストロゲンが減少すると、コラーゲンも減ってしまうため、皮膚が乾燥して、爪が割れやすくなります。

更年期にはこんな症状が出ることも 

  • ほてり(ホットフラッシュ)
  • のぼせ
  • 頭痛
  • 全身倦怠(けんたい)感
  • めまい
  • 無力感
  • 不安を感じやすくなる
  • 憂鬱になりやすい
  • 気分が落ち込む

上記は、女性ホルモンの減少で起こりやすい症状です。

症状に心当たりのある方は、更年期が始まった可能性が高くなります。

更年期に爪が割れやすい人の特徴

医師男性
  • よく汗をかいてかゆくなる(ホットフラッシュ)
  • 皮膚がピリピリする
  • かかとがひび割れる

上記の症状がある方は、女性ホルモンの減少により、爪の健康を維持する「コラーゲン」が減少している可能性が高いです。

爪が「長すぎる」「短すぎる」人も要注意!

医師男性

爪は、キーボード操作や家事などで日常的に力がかかりやすい部位です。

  • 「爪が長すぎる」 → 爪に力が直接かかる
  • 「爪が短すぎる」 → 爪が変形しやすくなる

といった原因によって、爪が割れやすくなっているケースもあります。

特に爪が短すぎる場合、指の腹から爪を押し上げるような力が働いた際に、爪自体が力を支えられなくなります。
その結果、爪が中央部で陥没するように変形してしまい、爪が割れる原因になってしまいます。

爪が割れたときの応急処置方法は?

爪が割れた場合の応急処置方法は、割れている箇所や割れ方によって変わってきます。

▼「爪の割れ方が浅い」場合

「爪の割れ方が浅い」・「爪の縦線が目立つ」といった程度であれば、マニキュアのトップコートを塗って補修することも可能です。

ただし、皮膚に傷がある場合は、そこを避けて塗るように注意してください。

 

▼「爪の先が割れている」場合

爪の先であれば、割れている部分を爪切りで取り除きましょう

深爪にならないように注意してください。

 

▼「爪が大きく割れている」場合

大きく割れてしまっている場合は、絆創膏医療用のテープで裂け目の部分を保護しましょう。

皮膚科で治療が必要なケースも

医師男性
  • 爪に「数ミリ~十数ミリの縦の亀裂」がある
  • 新しく伸びてくる爪も同じように割れる
  • 痛みを伴う

といった場合は、皮膚科で治療を受けることをおすすめします。

上記症状には、「爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)」という病気が疑われます。
病気が原因の場合、放置していてもなかなか治りません。

爪甲縦裂症には、皮膚科で処方される「ステロイド外用薬」が有効です。
ステロイド外用薬を使用することで、2〜3ヶ月後には爪の根元の部分から症状が改善されていきます。

※ステロイド外用薬で改善がみられない場合は、腫瘍ができている可能性もあるため、検査をすることになります。

皮膚科を探す

美爪を保つ!爪トラブルの予防方法

医師男性

美しい爪を保つために、普段から以下のことを実践しましょう。

  • 爪を保湿する
  • ネイルカラーの頻度は控えめにする
  • 爪を適切な長さに切る
  • バランスの良い食事を心掛ける

予防法① 爪を保湿しよう

医師男性

爪が乾燥すると、割れやすくなります。
ネイルオイルハンドクリームで爪を保湿しましょう。

更年期は、女性ホルモンのバランスが乱れることで、爪が乾燥しやすくなります。
日頃から爪の保湿を意識しましょう。

予防法② ネイルカラーの頻度は控えめに

医師男性

ネイルカラーをしている場合は、今よりも頻度を減らしましょう

頻繁なネイルカラーの使用は、爪の上皮に過度な負担がかかり、爪が脆くなることにつながります。

また、ネイルを落とす場合は、「アセトンが含まれていない除光液を使用しましょう。
アセトンも頻繁に使うことで、爪が脆くなる原因となります。

予防法③ 爪は適切な長さに切ろう

正しい爪の切り方

  • 指の先端と同じくらいのところで爪を切る(爪の白い部分は少し残す)
  • 手の爪は、「指の形に沿った形」に切る
  • 足の爪は「角を少し丸めた四角い形」にする(スクエアカット)
  • 爪の脇を深く切らないようにする(※)

(※)爪の脇を切りすぎると爪自体を支える部位が少なくなり、変形して脆くなることがあります。

医師男性
爪が薄くて割れやすい方は、一般的なテコ型の爪切りではなく、「ニッパー型の爪切り」や「ヤスリ」を使用するのもおすすめです。

爪が長すぎたり短すぎたりすると、爪に力がかかって割れやすくなります。

予防法④ バランスの良い食事を心掛けよう

医師男性

主食・主菜・副菜の揃った、バランスの良い食事を心がけましょう。

欠食せず、1日3食とるようにしてください。また、食事は毎回腹八分目に収めましょう。

バランスの良い食事を習慣づけると、ホルモンバランスが整い、健康な爪を作るのに必要な栄養素を補いやすくなります。

セルフケアで改善がみられないときは皮膚科へ!

 

「爪が割れやすくて困っている」という場合は、皮膚科で受診してみるとよいでしょう。

医師に相談すると、手や足の爪の割れ方を診たうえで、改善方法を提案してもらえます。

 

爪の病気や腫瘍が隠れているケースもあるため、なかなか治らないときは早めの受診をおすすめします。

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