なぜ?「急に腹筋が出来なくなった…」原因。もしかするとオーバートレーニングかも?  

更新日:2023-04-24 | 公開日:2022-07-04
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なぜ?「急に腹筋が出来なくなった…」原因。もしかするとオーバートレーニングかも?  

急に腹筋ができなくなった! 
今まではできていたのに…なぜ?

いきなり腹筋で起き上がれなくなる原因を、お医者さんに聞きました。 

「反り腰」や「オーバートレーニング症候群」の場合、放置すると体や心の不調がひどくなるケースもあります。 
病院で受診をおすすめするケースもあるため、要注意の症状をチェックしてみましょう。

監修者
河合 隆志 先生

フェリシティークリニック名古屋
医学博士

河合 隆志先生

経歴

’97慶應義塾大学理工学部卒業
’99同大学院修士課程修了
’06東京医科大学医学部卒業
’06三楽病院臨床研修医
’08三楽病院整形外科他勤務
’12東京医科歯科大学大学院博士課程修了
’13愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
’15米国ペインマネジメント&アンチエイジングセンター他研修
’16フェリシティークリニック名古屋 開設

「急に腹筋ができなくなった…」原因は? 

これまでできていた腹筋のトレーニングが急にできなくなりました…原因は何なのでしょうか? 
男性
医師男性

急に腹筋ができなくなる場合、 

  1. 「オーバートレーニング症候群」になっている
  2. 「反り腰」になっている

といった原因が考えられます。 

原因 

なりやすい人 

伴う症状 

オーバートレーニング症候群 

  • 普段からよく運動をしている 
  • 休息をあまり取らない 
  • 疲労感・倦怠感 
  • 食欲不振 
  • 気分の落ち込み 

反り腰 

  • かかとの高い靴をよく履く 
  • 運動不足 
  • 体重が増えた 
  • 腹筋を使わず腰で体を支える癖がある 
  • 妊婦・産後の方 
  • 腰痛 
  • 肩こり・頭痛(悪化した場合) 

原因① オーバートレーニング症候群 

医師男性

オーバートレーニング症候群とは、体に疲労が溜まりすぎてしまった状態です。 

ホルモンバランスも崩れ、筋肉の動きが阻害されることで、腹筋ができなくなります。 

発症の主な原因は、十分に回復しないまま「過剰な負荷をかけた運動」を続けることです。 

普段から体を動かす人で「急に腹筋ができなくなった」と感じる場合は、オーバートレーニング症候群の疑いが強くなります。 

「オーバートレーニング症候群」のセルフチェック

  • 疲れやすくなった 
  • 全身の倦怠感がある 
  • 食欲不振 
  • 体重の減少 
  • 安静にしていても、心拍数や血圧が上がる 
  • 運動後に安静時の血圧に戻る時間が遅い 
  • 起床時に心拍数が上がる 
  • 睡眠障害 
  • 気持ちの落ち込み 
  • 集中力の低下 
医師男性

上記の症状に当てはまる方は、オーバートレーニング症候群の疑いが強くなります。 

精神的な不調を伴う場合は、重症化していると考えられます。 

「運動しすぎ」の人は、まずしっかり休もう 

医師男性

オーバートレーニング症候群を治すためには、十分に休むことが第一です。 

治りが遅くなってしまう恐れがあるので、無理して運動を続けないようにしましょう。 

なお、改善までの期間には個人差があり、症状が数カ月以上続いてしまう人もいます。 
体を休めてもなかなか治らないときは、一度病院で相談してみるとよいでしょう。 

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原因② 反り腰 

医師男性

「反り腰」とは、腰が必要以上に前のめりになっている状態です。 

反り腰によって体のバランスが崩れてしまうと、腹筋で起き上がれなくなることもあります。 

反り腰になる原因としては、 

  • 加齢・運動不足による筋肉の衰え
  • 体重の増加(肥満)
  • 妊娠
  • 「ヒールの高い靴」を履く習慣
  • 姿勢の悪さ(座り方・立ち方)

などが挙げられます。 

壁を使った「反り腰」のセルフチェック

  1. 壁や柱にお尻、肩、頭をつけて立つ
  2. 「かかと」は3〜5cmくらい壁から離す
  3. この状態で、壁と腰の隙間に手を入れる

 

「正常」 → 隙間に手のひら1枚分くらい入る 

「反り腰」 → 隙間に手のひら1枚分以上入る 

反り腰の人は、「普段の姿勢」に気をつけよう 

正しい「立ち姿勢」のポイント 

  • 横から見て「耳」「肩」「太もも」「くるぶし」が一直線になる
  • 後ろから見て「後頭部」「背骨」「お尻の割れ目」「足の間」が一直線になる

 

※腹筋を使って立つことを意識してください。 

※首をまっすぐにし、肩の力を抜いて立ちましょう。 

医師男性

普段からよい姿勢を保つようにすると、反り腰が改善されやすくなります。 

上記の点を意識してみるとよいでしょう。 

反り腰が悪化すると、内臓の位置が下がって歩きにくくなったり、腰痛や肩こり、頭痛を起こしたりすることもあります。 
負担のかかる姿勢をとらないように注意して、症状の悪化を防ぎましょう。 

「心身の不調」を伴うときは病院で相談を 

▼病院で相談した方が良い症状

  • 1〜2日ほど時間をおいても腹筋ができない状態が続く
  • お腹や腰の痛み
  • 頭痛・肩こり
  • 疲労感・倦怠感
  • 集中力の低下
  • 夜眠れない
  • 気持ちの落ち込み
医師男性
腹筋ができないことに加えて、上記の症状が出ている場合は、放置せずに医療機関に相談しましょう。 

オーバートレーニング症候群の場合、放置していると体の不調が増え、仕事に支障が出ることもあります。 

また、お腹や腰など、腹筋の際に使用する部位に痛みを感じるときは、「肉離れ」も考えられます。 
肉離れは癖になってしまうケースもあるため、病院での治療をおすすめします。 

何科で受診すればいい? 

医師男性
まずは、「整形外科」で受診しましょう。 

整形外科では、筋肉などにケガがないか、異常が起きていないかを確認します。 
症状を和らげるために、湿布・塗り薬・飲み薬を処方することもあります。 

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