「サウナは痩せる」って聞いたけど、ホント?
サウナで内臓脂肪や皮下脂肪を燃焼できるのかどうか、専門家に聞いてみました。
おすすめのダイエット方法も紹介するので、効率的に痩せたい人は必読です。
監修者
株式会社Luce/健康検定協会
日本エステティシャン協会認定フェイシャルエステティシャン
徳満友美先生
経歴
大手エステティックサービスの提供、技術営業指導員を経て、化粧品、健康食品会社にてスタッフ育成、その後美容皮膚科にて運営、企画を行う。
株式会社Luceでは健康、医療情報メディカルアカデミーを担う。
サウナで「内臓脂肪」が落ちるってウソ・ホント?
健康や美容によいと思ってサウナをはじめました。サウナで「内臓脂肪が落ちる」という噂を耳にしましたが、本当でしょうか?
ウソです。
残念ながら、少しの時間サウナで体を温めるだけでは、内臓脂肪は燃焼されません。
内臓脂肪を落としたいのであれば、有酸素運動で体を動かして、エネルギーを消費する必要があります。
皮下脂肪は燃える?
皮下脂肪もサウナだけでは落とせません。
「皮下脂肪」はゆっくりと蓄積する脂肪で、内臓脂肪よりも落としにくい傾向にあります。
皮下脂肪を落とすには、筋トレがおすすめです。
筋肉を動かすことで基礎代謝が上がると、皮下脂肪は燃えやすくなります。
じゃあ…ダイエット目的のサウナは意味ないの?
全く意味がないわけではありません。
“サウナに入る→外気浴をする”という行為は、体の代謝に関わる「甲状腺ホルモン」の働きを促します。
そのため、習慣的にサウナに入っている人は、その分脂肪が燃焼されやすくなるといえます。
サウナに入るだけでは痩せませんが、運動と合わせて習慣化すると、効率的にダイエットできるでしょう。
また、サウナは余計な塩分を排出できるので、むくみ改善にも役立ちます。
ダイエットをサポートするサウナ後のケア
サウナに入った後に「マッサージ」をしよう
サウナに入った後は、
を「マッサージソルト」などをつけながら、やさしく揉んでみましょう。
サウナに入った後は、新陳代謝がアップしていて、老廃物を排出しやすい状態です。
マッサージをすることで、むくみ解消につながります。
サウナ直後の「食事」や「飲酒」は控えよう
サウナ後の1時間程度は食事を控えましょう。
サウナに入ると、体がリラックスして栄養分を吸収しやすい状態になるため、食事で太りやすくなります。
また、サウナの後の飲酒もおすすめできません。
酔うと「塩辛いもの」や「カロリーの高いもの」に、つい手が伸びてしまうものです。
せっかく新陳代謝が上がっているのに食べすぎてしまっては意味がありません。
サウナの直後は、常温の水での水分補給にとどめておきましょう。
内臓脂肪を落とす!おすすめのダイエット法
- バランスのよい食事を摂る
- 有酸素運動を行う
- 筋トレを取り入れる
内臓脂肪を落としたい人には、サウナだけでなく、上記のようなダイエット方法を取り入れてみましょう。
ダイエット法① バランスのよい食事を摂る
- 1日3食、毎日同じ時間に食事を摂る
- 糖質や脂質を摂りすぎない
- 野菜を多めに摂る
といった点を、普段から意識しましょう。
食事の時間がまちまちだったり、食事を抜いたりすると、血糖値が上がりやすくなり太る原因となります。
また、糖質や脂質に偏った食生活も太りやすくなります。
野菜もきちんと食べて、栄養バランスが偏らないようにしましょう。
よく噛んでゆっくり食べよう
よく噛むと満腹中枢が刺激されるため、食べすぎ防止につながります。
満腹を感じやすくなるよう、食物繊維の多い「野菜」を最初に食べるのもおすすめです。
ダイエット法② 1日20分以上の有酸素運動を行う
内臓脂肪を落とすには、毎日20分以上の有酸素運動を続けることが大切です。
など、少し汗をかく程度の運動を続けましょう。
20分以上続けると、内臓脂肪が効率よく燃えてくれます。
ダイエット法③ 筋トレを取り入れる
筋トレは基礎代謝を上げるので、痩せやすく太りにくい体を作ることができます。
すぐに行える「プランク」や「スクワット」がおすすめです。
プランク
- うつぶせの状態から両肘で体を支える
- 腰を浮かせて、頭から背中・腰・足先まで一直線になることを意識する
- この姿勢を20秒間キープする
- 10秒間のインターバル(休憩)を入れる
- ①〜④を3回繰り返す
スクワット
- 肩幅より少し広めに足を開き、つま先は外側に向けてまっすぐ立つ
- 腕を胸の前でクロスして、まっすぐ前を向く
- ヒップを「斜め後方に引くような感覚」でゆっくりしゃがむ
- 「床面と太ももが平行になる」ところまでヒップを落とし、1秒間キープする
- 膝が完全に伸びきらないあたりまで立ち上がる
- 1セット10~15回、1日3セットを目安に行う
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2022-08-30
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どれくらい湯船につかれば痩せる?
湯船につかることとダイエットの関係について、専門家に聞いてみました。
正しい湯船のつかり方も紹介するので、痩せやすい体を手に入れたい人は必読です。
湯船につかると痩せるってホント?
湯船につかっても筋肉を動かしているわけではないので、運動のような脂肪燃焼効果は期待できません。
ただし、血流が促進されて代謝がよくなるため、痩せやすい体作りに役立つ可能性はあります。
また、ゆったりと湯船につかると、ストレス解消や疲労回復の効果が期待できます。
これにより「自律神経の安定」が促されると、食欲を抑えやすくなります。
湯船につかる習慣は「美肌効果」もある!
湯船につかって体を温めると、肌のターンオーバーが促されます。
古い角質や余分な皮脂が取り除かれるため、美しい肌を保ちやすくなります。
ダイエットをサポートするお風呂の入り方|温度・入浴時間など
入浴の際には、以下の点を守るようにすると効果が出やすいです。
▼おすすめの温度
40度がおすすめです。
冬場は、温度が低くなっていないか確認しましょう。
熱いお湯(42度以上)の入浴は避けましょう。
▼おすすめの入り方
全身浴で、しっかりと湯船につかりましょう。
半身浴では体が温まりにくいです。
▼おすすめの入浴時間
湯船には、10分〜15分程度つかるようにしましょう。
「体が気持ちよく温まるまで」が目安となります。
入浴中の「マッサージ」もおすすめ
湯船の中で「足の裏」や「ふくらはぎ」を押してみましょう。
マッサージを行うと、代謝の向上や血流改善効果が高くなりやすいです。
マッサージは「体の外側」から「体の中心部」に向かって行います。リンパに老廃物が流れるように行いましょう。
足や腹部など冷えやすい部分を中心に揉むことがおすすめです。
「長湯」は避けよう
長湯は避け、体が温まったら入浴を終了しましょう。
長くお湯につかっていると、体への負担になったり、脱水や肌の乾燥を招いたりすることがあります。
特に
心臓や循環器に不調がある人
体調が悪い人
疲労が溜まっている人
妊娠している人
は、長くお湯に入りすぎないようにしてください。
また、脱水を避けるために、入浴前と後でしっかりと水分補給を行いましょう。
効果を実感するまでの期間は?
毎日湯船につかっているのに、あまりダイエット効果を感じません…。どれくらいの期間続けるとよいでしょうか。
「基礎代謝がアップする」といった体質改善には、数週間〜1ヶ月ほどかかると考えられます。
まずは1ヶ月程度継続して、変化を確認してみましょう。
さらに効果をだすために!+α
入浴前に筋トレを行う
入浴後にストレッチを行う
毎日20分以上の有酸素運動を行う
糖質や脂質を控える
睡眠をたっぷりとる
湯船につかる習慣に加えて上記の点を心がけると、ダイエット効果がさらに高まります。
その① 入浴前に筋トレを行う
筋トレをすることで、筋肉量を増やして基礎代謝を上げる効果が期待できます。
眠る前に筋トレをすると、体が興奮して眠れなくなるので、入浴前に行いましょう。
筋肉がほぐれて質の高い眠りにつながります。
その② 入浴後にストレッチを行う
入浴後は血流がよくなり、体も柔らかくなっているため、ストレッチが効果的です。
首のストレッチ
両足・片足前屈
などを行ってみましょう。
ストレッチを行うと「代謝の促進」「血行促進による冷え性の改善」「筋トレ効果の向上」などが期待できます。
首のストレッチ
首をゆっくり前に倒して、右に3回まわす
反対も同様に3回まわす
※首が背後にまわるときは息を吸って、前に倒れるときに息を吐きましょう。
両足・片足前屈
両足前屈
床に座り、両足を揃えて前に伸ばす
両手を前に伸ばしながら、上体を前に倒す
(倒すときに息を吐いて、戻るときに息を吸う)
「2」を10回繰り返す
片足前屈
片足だけ前に伸ばし、上体を倒す(2と同じ呼吸法で)
「2」を10回繰り返す
上記を続けていくと体の動かせる範囲が広がって、運動しやすい体になります。
その③ 1日20分以上の有酸素運動を行う
脂肪燃焼には20分以上の有酸素運動が効率的です。
ウィーキング・ヨガ・ジョギングなど、簡単な運動でよいので、毎日行いましょう。
さらに、入浴で運動の疲れを癒すと、夜もぐっすり眠れるでしょう。
その④ 糖質や脂質を控える
糖質や脂質の多い食事ばかりだと、脂肪代謝が低下し、太りやすくなります。
特に夕食は、食べた後に眠るだけなので、糖質の摂取を控えましょう。
また、油分は「オリーブオイル」「亜麻仁オイル」「コメ油」など、良質な油を少量ずつ補給してください。
その⑤ 睡眠をたっぷりとる
ダイエット効果を高めるために、夜更かしや寝不足は避けましょう。
個人差はありますが、6~7時間程度の睡眠時間を確保するといいでしょう。
睡眠不足は
基礎代謝の低下
自律神経の乱れによる食欲増進
など、ダイエット効果を下げる原因になります。ダイエット中は、特に十分な睡眠を意識するようにしてください。
また、入浴は就寝時間の2~3時間前に済ませると、質の高い睡眠につながりますよ。
▼参考
e-ヘルスネット 快眠と生活習慣
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コレステロールが高い人には、どんな傾向がある?
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LDL(悪玉)コレステロールが高い人の特徴を、お医者さんに聞きました。
LDLコレステロールを下げるおすすめの運動や日常生活での注意点を解説します。
コレステロール値が気になる方は必読です。
コレステロールが高い人の特徴
LDLコレステロールが高いとよくないと聞き、心配です…。LDLコレステロールが高い人には、どういった傾向があるのでしょうか。
LDL(悪玉)コレステロールが高い人には、
肥満傾向
運動不足
ストレスが多い生活を送っている
喫煙習慣がある
閉経を迎えている
といった特徴があります。
上記に当てはまる人は、余分なLDL(悪玉)コレステロールが増えていく傾向があります。
特に「内臓脂肪型肥満」の人は要注意です。
また、閉経後の女性の場合、女性ホルモンの一つである「エストロゲン」が減少することにより、血液中のLDLコレステロールが増加しやすくなります。
コレステロールはバランスが大切!
種類
役割
LDL(悪玉)
肝臓で作られたコレステロールを、血管を通して体の隅々まで届ける。
HDL(善玉)
体の中の余分なコレステロールを回収する。
血管に溜まったコレステロールを肝臓に戻す。
LDL(悪玉)・HDL(善玉)のどちらのコレステロールも、体にとって必要不可欠です。
ただし、
LDL(悪玉)が高い
HDL(善玉)が低い
といった状態は「動脈硬化」のリスクがあり、健康に悪影響を及ぼします。
コレステロールには、「ホルモンを生成する材料となる」「消化や吸収を補助する」「細胞膜(細胞の表面にある膜)を構成する成分になる」など、重要な役割があります。
しかし、コレステロールのバランスが悪くなると、血管の通り道が狭くなって、動脈硬化を引き起こしてしまいます。
「LDLコレステロール」が高いままだと、どうなる?
LDLコレステロールの増加によって「動脈硬化」になると、心筋梗塞・脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こすことがあります。
動脈硬化とは、血管の柔軟性が失われて硬くなっている状態です。
症状が進行すると、「血栓が発生する」「血管が破裂する」などの状態に陥り、危険な病気を発症してしまいます。
コレステロールを下げる「おすすめの運動法」
おすすめの有酸素運動
ジョギング
ウォーキング
サイクリング
ヨガ
水泳
※精神的負担にならず、「少ししんどいけれど無理なく継続できる」と思える運動がおすすめです(心拍数110~120/分程度が目安)。
コレステロール値の改善には、有酸素運動が効果的です。
週に3〜7日・1日15~60分を目安に、体を動かしましょう。
運動をして血流が改善されると、体の中の中性脂肪の減少につながり、HDLコレステロール値の上昇(HDLコレステロールが血中に増える)が期待できます。
「ながら運動」もおすすめ
おすすめの「ながら運動」
歯磨きをしながら「つま先立ち」する
テレビを見ながら「スクワット」する
電車移動の際は、目的地の一駅手前から歩く
駅ではエレベーターやエスカレーターを使用しない
なかなか運動する時間が確保できない方には、スキマ時間や移動中にできる「ながら運動」もおすすめです。
まずは手軽な運動から始めて、少しずつ体を慣らしていくとよいでしょう。
コレステロール上昇を防ぐ「生活のポイント」
コレステロールのバランスを整えるには、日々の生活習慣も大切です。
こまめにストレスを発散する
毎日6〜7時間の睡眠時間を確保する
禁煙する
お酒を飲みすぎない
といったことを意識しましょう。
ポイント① こまめにストレスを発散しよう
日中に太陽の光を浴びる
就寝前にストレッチする
熱中できる趣味の時間を作る
など、こまめにストレスを発散するように心がけましょう。
慢性的にストレスを感じていると、血液中にLDLコレステロールが増え過ぎてしまう恐れがあります。
ポイント② 毎日6〜7時間の睡眠時間を確保しよう
毎日6~7時間の睡眠時間を確保して、睡眠不足にならないようにしましょう。
睡眠不足は脂質の代謝に影響を与えます。また、十分な睡眠がとれていないと、「体の組織の修復がスムーズに行われない」、「ストレスが溜まりやすくなる」、「血圧上昇」などにつながる恐れがあります。
ポイント③ 禁煙しよう
タバコは「LDLコレステロール値」を上昇させ、「HDLコレステロール値」を低下させる作用があると考えられています。
喫煙している人は、禁煙を目指しましょう。
ポイント④ お酒を飲みすぎに気をつけよう
お酒の種類
1日あたりの目安量
ビール
中瓶1本(500ml)
日本酒
1合(180ml)
チューハイ(7%)
350ml
ウイスキー
ダブルで1杯(60ml)
お酒を飲みすぎないよう、あらかじめ摂取量を決めておくようにしましょう(1日25g以下が目安)。
アルコールを飲みすぎると、LDLコレステロールが高くなることがあります。
また、アルコールは、それ自体が高カロリーであることに加えて、おつまみ等と一緒に摂るケースが多いため過食につながる場合があります。
▼参考
日本医師会 知って得する病気の知識
一般社団法人 福山市医師会 脂質の検査
全国健康保険協会 【脂質異常症】 コレステロールと中性脂肪がたまると
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト 脂質異常症を改善するための運動