【医師監修】口唇ヘルペスはストレスが原因で発症する?予防や対処法も

更新日:2024-08-21 | 公開日:2024-08-08
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【医師監修】口唇ヘルペスはストレスが原因で発症する?予防や対処法も

ストレスで口唇ヘルペスになることはある?

口唇ヘルペスを予防するにはどうすればいい?

ストレスと口唇ヘルペスの関係について、医師にききました。

監修者
経歴

2016年東北大学卒業
現在は諏訪日赤に脳外科医、頭痛外来で勤務
専門は頭痛、データサイエンス、AI.

【原因】ストレスで口唇ヘルペスができることってあるの?

口唇ヘルペスは免疫力の低下が原因で発症する

医師男性
口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスが侵入することで起こる感染症です。このウイルスは一度感染すると神経節に潜伏し、免疫力が低下している時にウイルスが活性化・増殖することで口唇ヘルペスの症状がでます。

口唇ヘルペスはウイルスが原因で起こるため、潜伏しているウイルスが増殖・活性化することで皮膚の上に症状が出ます。免疫力が高い時はウイルスの活性化を抑制できているため、感染していても発症しません。 免疫力が落ちているとウイルスが活性化してしまい、口唇ヘルペスを発症してしまうのです。

免疫力の低下でウイルスが活性化する

免疫力は体内のウイルスや細菌を抑制する働きがあるため、この免疫力が低下すると感染してしまった口唇ヘルペスウイルスが活性化してしまいます。

ウイルスの活性化を抑えることは口唇ヘルペスを防ぐのに一番大切なこと。 そのためには免疫力を高めておくことが重要です。

ストレスは免疫力を下げる大きな原因のひとつ

医師男性
強いストレスは免疫力を下げる大きな原因のひとつです。ストレスによって免疫力が下がっている時に口唇ヘルペスウイルスが活性化してしまい、症状が出ることがあるため、ストレスが口唇ヘルペスの原因のひとつになる場合もあるのです。

ストレスがかかると体内でコルチゾールというホルモンが分泌されます。このホルモンは免疫細胞の働きを抑制するため、ストレスによって免疫力が下がってしまうのです。

ストレスの他にも、風邪や疲れが溜まっている時、生理前、睡眠不足が続いている時などにも免疫力が低下します。 免疫力が低下しているとウイルスが活性化してしまうため、日ごろからストレスを溜めないように気を付けることが重要です。

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口唇ヘルペスの感染から再発の流れ

口唇ヘルペスは感染=症状が出るわけではない

医師男性
口唇ヘルペスは非常に伝染力が強いウイルスですが、感染したすべての人が発症するわけではありません。感染後、ウイルスは神経節に潜伏していて、免疫力が低下したりした時に発症し、腫れや水疱などの症状が出ます。

ウイルスに感染しても免疫力が高い状態の時はウイルスの活性化が抑えられていて症状が出ないことが多いです。 そのため、自分が気が付かない時に感染していて、その後ずっと経ってから発症するということもあるので注意が必要です。

感染後は「潜伏」した状態

ヘルペスウイルスは侵入後、神経節に到達してその後潜伏します。免疫力が高い時はその段階でウイルスが抑えられているため、神経節に潜伏したままの状態です。 しかし免疫力が低下すると抑えられていたウイルスが活性化してしまい、神経を伝わって皮膚に到達し、症状がでます。

  1. 初感染
  2. 潜伏
  3. 再発

の3つの流れを経て、口唇ヘルペスの症状がでるのです。

免疫力を高めることが初感染、再発を予防する

医師男性
口唇ヘルペスを発症させないためには、
・そもそもウイルスを侵入させない
・侵入したウイルスを活性化・増殖させない
の2つが大事。それにはどちらも免疫力を高めておくことが大切です。

免疫力が高ければ、ウイルスと接触した時に侵入させないことにも繋がるし、もしウイルスが侵入したとしても活性化させずに潜伏させたまま症状が出ずに済むこともあります。

日ごろからストレスを溜めないように意識したり、免疫力が落ちている時は特に注意して生活するように心がけましょう。

【予防】免疫力を上げて口唇ヘルペスを予防する方法

とにかくウイルスを侵入させないことが大事!免疫力を高めよう

医師男性
口唇ヘルペスの予防には、免疫力を高めることが一番大切!免疫力が高い状態であれば、体内に侵入しようとするウイルスを効果的に撃退することができます。

ストレス管理や生活習慣によって免疫力は高められるので、意識して口唇ヘルペスを予防していきましょう。

免疫力を上げる方法

免疫力を高めるには、

  • バランスのとれた食生活
  • 十分な睡眠
  • ストレスを溜めない
  • 日焼け予防
  • 適度な運動

などを心がけるようにしましょう。

また、アルコールの過剰摂取や過労なども免疫力が下がる原因に。自分の身体をいたわりながら、日々の生活でストレスを溜めないことが大切です。

ビタミンC・ビタミンE・亜鉛を摂ることを意識しよう

専門家男性
ビタミンCやビタミンE、亜鉛には抗酸化作用があり、免疫機能をサポートしてくれるため積極的に摂るように心がけましょう。腸内環境を整えることも免疫力強化に役立ちますよ。

ビタミンCは柑橘類やパプリカ、ブロッコリーに多く含まれ、ビタミンEはアーモンドやひまわりの種、アボカドに豊富です。一方、亜鉛は牡蠣や牛肉、豆類から摂取できます。

口唇ヘルペスに感染しない・感染した場合に発症させないために、しっかり内側からも免疫力を高めていくことが大切ですよ。

【対処法】もし口唇ヘルペスウイルスに感染してしまったら

すぐに治療が必須!ウイルスが活性化するのを早めに抑えることが大事

口唇ヘルペスはウイルスが侵入し、それが活性化・増殖しておこります。そのため感染したと思ったら、何よりもウイルスを増殖させないよう、まだウイルスが少ない段階でとにかく抑えることが重要!対応が遅れれば遅れるほどウイルスが増殖し、腫れや赤みも増してしまいます。

「抗ウイルス薬」を使うのもひとつの手

医師男性
うつったかもと感じたり、唇にかゆみやピリピリ感を感じた場合、その段階で「抗ウイルス」薬を塗るのがおすすめです。

病院で対処してもらうのが望ましいですが、すぐに行けなければ市販のヘルペスウイルスの増殖を抑えられる抗ウイルス薬を使いましょう。ウイルスの増殖を抑え、症状を軽減する効果が期待できる成分が入っている塗り薬などがおすすめです。

市販で買えるのは「アラセナS」「アクチビア軟膏」

抗ウイルス作用がある成分「アクシロビル」や「ビダラビン」は、発症初期に使用することで水膨れやかゆみを早く治めることが期待できます。 この2つの有効成分のどちらかが入っている市販薬を選びましょう。

アラセナS

アラセナS

抗ウイルス成分「ビタラビン」が配合されているクリームです。 クリームタイプで伸びがよく、べたつきが少ないのが特徴。塗った後も目立ちにくいので、メイクの前や人と会う時にも使いやすいです。

アクチビア軟膏

アクチビア軟膏

抗ウイルス成分「アシクロビル」がヘルペスウイルスの増殖を抑えてくれます。 軟膏タイプなのでより患部に留まって保護してくれるので、痛みが強い方や寝る前などに使用する時におすすめです。

医師男性
現在、医療機関では「アメナリーフ」や「バラシクロビル」などの飲み薬を処方してもらえる場合があります。きちんと治さないとヘルペス脳炎などになる危険もあるため、あまり症状が長引く場合は病院を受診するようにしましょう。

その他、病院では「ビダラビン軟膏」などの塗り薬を処方されることもあります。適切な薬を使うことが治癒への近道ですので、なるべく早く医師へ相談するのがおすすめです。

唇のかゆみ、ピリピリ、むずむずを見逃さないで!

口唇ヘルペスの症状を悪化させないためには、何よりも早くウイルスの増殖を抑えることが大切。症状が出始めたと感じたら、とにかく早く対処をするようにしましょう。

そのためには、赤みや水疱ができる前のかゆみや、ピリピリ、むずむずした感じといった違和感を見逃さないこと!その時点で治療をすればひどくならずに抑えられることもあります。

すでに赤みや腫れが出てきてしまっている場合でも、なるべく早くしっかりとウイルスをなくすことが口唇ヘルペスを早めに治すには必要不可欠。

市販の軟膏で炎症の拡大を抑えつつ、早めに病院を受診してウイルスを内側からしっかりやっつける薬をもらうようにしましょう。メディコレ認証済み_yJYgCqExcFHhOTU7C8GY

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