「赤ちゃんに蕁麻疹が…!」
「すぐ消えるけど…よく繰り返す」
蕁麻疹は、赤い小さなプツプツが出て、その腫れがくっ付いて大きな腫れになります。赤ちゃんに蕁麻疹が出たときの親がすべき対処法をお医者さんに聞きました。
応急処置や、病院に行くべき目安についても解説します。
監修者
経歴
北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長
を経て2024年JUN CLINIC横浜 就任
なぜ?赤ちゃんの蕁麻疹の原因
赤ちゃんの体は未発達で刺激に弱く、様々なことが蕁麻疹の原因となります。
- 食物アレルギー
- 細菌感染
- ウイルス感染
- 寒暖差
- 紫外線
- ストレス
- 物理的な刺激(振動や運動など)
- 発汗(入浴、運動など)
- 薬(解熱剤や抗生物質など)
蕁麻疹は、母乳が原因?
母乳が原因になっているんじゃないかと不安です。
ママが食べた物は数時間で母乳に移行しますが、その量はとても微量です。それが蕁麻疹を引き起こすとは考えにくいです。
ただし、もし飲ませるたびに蕁麻疹が出るというような場合は、早めに病院に相談してください。病院では、ママの食べ物の偏りがないか、赤ちゃんのアレルギーがないかを確認し、食生活指導などが行われます。
※授乳するときは肌が密着して赤ちゃんの体温が上がるので、寒暖差によるアレルギー反応のケースもあります。
蕁麻疹の原因がわからない!
原因を特定するためには、蕁麻疹が出た前の行動を記録につけておくとよいでしょう。病院で医師が判断する基準になります。
初めての蕁麻疹の後は、
- 直前に食べたもの
- 直前の行動
- 環境(温度・シチュエーション・近くにあるもの等)
を記しておきましょう。何度も蕁麻疹を繰り返す場合は、皮膚科を受診し、医師に皮膚状態を確認してもらいましょう。
それでも原因が特定できない場合もあります。
また、汗や運動といった避けられないことが原因となっていることも多いです。
蕁麻疹は長時間続くものではないので、応急処置を覚えて対処するようにしましょう。
また、何度も繰り返す場合は皮膚科の医師に相談をしましょう。
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蕁麻疹の応急処置
腫れとかゆみだけであれば、患部を冷やしてあげましょう。
腫れているとびっくりすると思いますが、冷たいタオルやタオルで包んだ保冷剤をあてて、かゆみを抑えてあげましょう。
※保冷剤を直接赤ちゃんの肌にあてるのはやめましょう。
ケース1.蕁麻疹がすぐ消える
通常は、蕁麻疹はすぐに消失します。
蕁麻疹は、短ければ数十分程度で無くなってしまいます。1度出た程度であれば心配しなくても大丈夫です。
ただし、かゆみだけではなく「息苦しそう」「意識が朦朧としている」といった症状がある場合は、すぐに救急で病院を受診しましょう。
ケース2.蕁麻疹を繰り返す
蕁麻疹を繰り返す場合は、皮膚科の医師の診察をうけましょう。
蕁麻疹の原因がわからず何度も繰り返す場合、「疲れ」や「体調不良」が要因になっていることもあります。蕁麻疹が出た後は、無理をさせずに安静にして静かに過ごしましょう。
皮膚症状のみであれば、成長とともに蕁麻疹は減少していくケースが多いです。
しかし、蕁麻疹とともに発熱などの症状がある場合は内臓疾患が原因となっていることもあります。一度、医師に相談をしましょう。
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病院の受診目安
・蕁麻疹を繰り返す
・皮膚以外にも症状がある(発熱など)
という場合は、一度皮膚科を受診しましょう。
特に、呼吸がおかしい・意識が朦朧としているといった場合には、早急に病院受診が必要です。
お医者さんへの説明のしかた
赤ちゃんの蕁麻疹をどう説明したらいいのかわかりません…。
1.蕁麻疹が出る前の行動の詳細
2.蕁麻疹が出た後の赤ちゃんの様子
を伝えるのがよいでしょう。
例えば、
蕁麻疹が出たときにいた「場所」、「やっていたこと」、「食事内容」を伝えましょう。
蕁麻疹が出た後に、赤ちゃんの体調の変化があれば、あわせて伝えてください。
皮膚科?小児科?どっち?
皮膚科を受診しましょう。
もし近くにない場合は、小児科でもかまいません。
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2020-02-04
「飲み薬と塗り薬、どっちがいいの?」
「子どもにも使える市販薬は?」
蕁麻疹による耐えがたいかゆみの症状は、一刻も早く抑えたいですよね。
この記事では、蕁麻疹におすすめの市販薬や、病院に行く判断基準まで薬剤師が解説します。
「飲み薬」と「塗り薬」どっちがおすすめ?
確かな効果を期待するのであれば、内服薬をおすすめします。
塗り薬では、部分的な痒みの軽減程度しか効果が期待できないと言われております。
蕁麻疹には「花粉症用の飲み薬」が使える
蕁麻疹による内服薬は、花粉症の薬を使うことができます。
具体的には、アレグラ、クラリチン、アレジオン、エバステル、ジルテックとなります。
「漢方薬」が効くケースも
西洋薬の効きがイマイチな時にオススメしたいのが、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)です。
蕁麻疹に漢方薬を使うのも効果的です。
4週間ほど継続的に 使用することで蕁麻疹が和らいでいきます。
基本的には医師、薬剤師の指示通りの飲み方をします。
初回の場合は1週間ほど服用して様子をみることが多いでしょう。
治った場合は服用をやめていいです。
よくある質問「眠くならないお薬はどれ?」
アレグラとクラリチンには眠くなる副作用がほとんどないとされています。
眠気を誘発するのは、抗ヒスタミン薬です。
第一世代の抗ヒスタミン薬は、即効性は高いですが眠気の副作用が強く出ます。
そのため、第二世代では即効性が多少落ちても、眠気の副作用を減らす目的で開発されました。
しかし、第二世代の中でも眠気の副作用に差があり、人によっても変わってきます。
よくある質問「ストレス性の蕁麻疹にも効く?」
少なからず有効だと思います。
しかし、根本的な要因はストレスな訳ですから、そこが解消されない限り、薬だけで沈めるにも限度があると認識しましょう。
よくある質問「子どもでも使える薬はある?」
内服薬の場合には子ども用の市販薬がありますので、そちらを使うようにしましょう。
かゆみが増してきた時に使う外用薬の場合には、大人と同じものを使って構いません。
しかし、子ども用の多くは第一世代の抗ヒスタミン薬で副作用の眠気が出やすいものが多いです。
よくある質問「授乳中でも使える薬はある?」
第二世代の抗ヒスタミン薬の中では、アレグラとクラリチンを用いることができます。
しかし、十分に判断ができない場合には、ドラッグストアの薬剤師、または受診している産婦人科で処方していただくのが安心です。
急な蕁麻疹「薬がないとき」の対処法
温めるとかゆみが増すとも言われているので、冷やすのがいいでしょう。
かゆみは冷やすことで和らぎます。
冷蔵庫に水で絞ったタオルを何本か入れて置き、かゆくなりだしたら、軽くあてて冷やしてください。
冷たい水や氷を直接肌に当てたりすると逆に刺激になってしまうこともあるので注意しましょう。
病院に行く判断基準
1日経っても治らなければ病院を受診しましょう。
麻疹の発疹は数時間から1日で消退します。
蕁麻疹かどうかわからない場合や、蕁麻疹が翌日まで続く場合は、医療機関を受診しましょう。
病院は何科に行けばいい?
大人の場合は皮膚科、子どもの場合は小児科を受診しましょう。
蕁麻疹は、ストレスだけでなく食事や金属、化粧品などによっても悪化することがあります。
日常生活を見直しながら薬とお付き合いいただければと思います。
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▼参考
日本皮膚科学会
国立病院機構 熊本医療センター
授乳中に安全に使用できると考えられる薬 - 薬効順 – 国立成育医療センター
フローチャート漢方薬治療 (本当に明日から使える漢方薬シリーズ)
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2021-03-17
急に蕁麻疹が出てきた…。
これって何かのアレルギー?
アレルギー性蕁麻疹の原因を、お医者さんに聞きました。
症状を改善できるよう、正しい対処法や病院に行く目安を確認しましょう。
蕁麻疹の原因となるアレルギー
蕁麻疹は、食べ物、薬剤、虫、動物などのアレルギー原因物質のほか、ストレスによって引き起こされます。
よくある蕁麻疹のアレルギー原因物質(アレルゲン)には、ダニ、卵、そば、ピーナッツ、えび、かに等があります。
「ダニアレルギー」の人が多いのはなぜ?
アレルギーは、体内でアレルゲンに対する抗体が作られることで生まれます。
ダニの死骸やフンは小さく、空気中に舞っており、頻繁に体内へ侵入します。そのため、体内でダニの死骸やフンに対する抗体が作られるため、アレルギー反応を起こしやすいのです。
アレルギーじゃないのに蕁麻疹が…なぜ?
サバを食べたら蕁麻疹が出ました。
特にアレルギーはなく、普段は食べても大丈夫なのに、なぜでしょうか…?
それは、「アレルギー様食中毒」かもしれません。
サバなどに含まれる物質によって、アレルギーのない人でも蕁麻疹を発症することがあります。
「アレルギー様食中毒」は、アレルギー症状を起こす「ヒスタミン」や「ヒスチジン(ヒスタミンのもとになる)」という物質を多く含む食品を摂取することで、蕁麻疹などを発症する病気です。
そのため、アレルギーを持っていない人でも、ヒスタミンやヒスチジンを多く含む食品を食べると、蕁麻疹が出ることがあります。
アレルギー様食中毒を起こしやすい食べ物
ヒスチジンは、
マグロ
カジキ
カツオ
さんま
ぶり
あじ
などの魚類に多く見られます。
これらの加工品を食べても、ヒスチジンを多く含んでいる場合、アレルギー様食中毒を発症します。
蕁麻疹が出たときの対処法
アレルギーによる蕁麻疹が出て、かゆみがあるときは、濡らしたタオル、冷やしたタオル、保冷剤などで、患部を冷やしてみましょう。
かゆみがやわらぐことがあります。
市販薬を使ってもいい?
市販薬では、抗ヒスタミン薬と言われる薬が、アレルギー性の蕁麻疹に効果があります。
ただし、可能であれば、発症しているのが本当にアレルギーによる蕁麻疹かどうかを医師に相談してから、薬を使用してください。
アレルギー性の蕁麻疹を予防するには
蕁麻疹の原因となる食品を避けるよう努めてください。
アレルギー性の蕁麻疹は、アレルゲンを摂取したり、触れたりすることで起こります。そのため、アレルゲンを意識して避けることで、蕁麻疹の発症を防ぐことができます。
また、ストレスによって、蕁麻疹を発症することがあります。ストレスをため込まないよう、睡眠時間を増やす、リラックスした時間を過ごすなど、ストレスの軽減に取り組み見ましょう。
病院に行く目安
蕁麻疹の症状を何度も繰り返す場合は、早めに病院へ相談することをおすすめします。
何科で受診すればいい?
蕁麻疹が出たときは、内科・アレルギー科・皮膚科を受診しましょう。
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病院での検査方法と治療方法
アレルギーの検査方法
アレルギーの検査では、血液検査や皮膚へのパッチテスト(※)を行います。それにより、どの物質にアレルギーを持っているかを調べることができます。
※パッチテスト…アレルギーの原因物質を皮膚に塗って、アレルギー反応の有無を調べる検査のこと。
アレルギーの治療方法
検査結果を参考にしながら、アレルゲンを避けるための生活指導や、抗ヒスタミン剤などの処方を行います。
放置はNG!治らない場合は必ず病院へ
アレルギーの症状は個人差があり、軽度の発疹の場合もあれば、重篤で呼吸困難を引き起こすこともあるので、放置は禁物です。
アレルゲンを摂取した量で症状が変わって、重症化することもあります。
そのため、アレルギー症状を繰り返す人は、病院で診断を受けたり、アレルゲンを特定する検査を受けたりしてください。また、緊急時に使用する薬剤の処方などを受けるようにしましょう。
またアレルゲンを事前に知る事により、アレルギーの発作や蕁麻疹を未然に防げるようになります。
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▼参考
厚生労働省 ヒスタミンによる食中毒とは
参考
公益社団法人日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 蕁麻疹Q13蕁麻疹の治療方法は?
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa9/q13.html