口の中をやけどして上顎の皮がむけた｜大丈夫？応急処置の方法は

「口の中をやけどして上顎の皮がむけた…」
「どうしたらいい？」

口の中のやけどの対処法を、歯医者さんに聞いてみました。
避けた方がよいこと、おすすめの食事・市販薬についても詳しく解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

口の中をやけどして上顎の皮がむけたときの対処法

口の中の皮膚も体の皮膚と同様に、やけどをしたら冷やすと悪化を防げます。
また、口の中には細菌が多く存在しているので、うがいで清潔に保つことも大切です。

個人差と火傷の度合いにもよりますが、軽いものであれば1週間程度で元に戻るでしょう。

ただし、「口の皮膚状態がおかしい」と感じたときは、早めに医療機関で相談してください。

口の中の皮がむけたら「気をつけること」

• やけどの部分を舌や指などで触る
• 刺激物（アルコール、辛いもの、タバコ）の摂取
• 熱いものを食べる
• 硬いものを食べる

などは止めましょう。

皮膚が正常ではない時に刺激が加わると、症状の悪化につながり回復に時間がかかります。
タバコやアルコールも刺激となりますので、皮膚が正常ではない期間はやめましょう。

また、やけどの治りを早めるには体調を整えることが大切です。
バランスの良い食事と、十分な休息をとるようにしましょう。

こんな食べ物は避けましょう

口の中の皮がむけたときの「おすすめの食事」

栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
特に「ビタミンB群」「タンパク質」を積極的に摂ることをおすすめします。

「ビタミンB群」→新陳代謝を促進する
「タンパク質」→皮膚の再生力がアップする
といった効果によって、やけどの回復が促されます。

痛みで食べづらいときは…

口の中の痛みで噛むのもつらい時は、食材を細かく切って「スープ」「ジュレ」などにして、冷やして食べるのもおすすめです。
ジュレにするときに使うゼラチンは、タンパク質も豊富です。

はちみつがいいって本当？

蜂蜜は「ビタミンB6」を含み、疲労回復にも役立ちます。
スプーン1杯を舐めたり、食事に使うなどをして栄養素を体に取り入れると良いでしょう。

※やけどの箇所に直接塗るのはNGです。刺激となって悪化を招く恐れがあります。

口の中の皮がむけたときの「市販薬」

痛みが強い場合は、市販の鎮痛剤を使用できます。
舌に炎症が起きている場合は、口内炎用の市販薬の使用も可能です。

※やけどの症状によって市販薬も変わるので、購入の際は薬剤師に相談しましょう。

病院受診をおすすめするケース

• やけどの痛みが2日以上続いている
• 口の中が深くえぐれている
• 出血が続いている
• 症状が悪化している

といった場合は、放置せずに医療機関を受診しましょう。細菌感染を起こして症状が悪くなるリスクがあります。

口の中のやけどは何科？

口の中のやけどは、歯科口腔外科で相談しましょう。

医療機関では、抗生物質、鎮痛剤、抗炎症剤などを使用して治療します。
飲み薬だけでなく、直接皮膚に塗って痛みを和らげる薬もあります。

歯科口腔外科を探す

やけどを繰り返すと「がん」になるおそれも…

やけどを繰り返し、一部の皮膚が長期的に刺激を受けると、口腔がんの発症リスクが上昇すると言われています。

やけどを繰り返さないためには、熱すぎるものを口に入れないことが大切です。
食事の際には十分に注意しましょう。

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