頬がピクピク…病院は何科？顔面けいれんの原因や治療法。手術費用の目安も。

「頬がピクピクする…これは何科で相談したら良いの？」

“受診すべき診療科”をお医者さんに聞きました。
病院で受けられる治療法や、費用目安も併せて解説します。

監修者

かつしかキュアクリニック
院長

永澤 守先生

経歴

平成14年福井医科大学（現福井大学医学部）卒業
岐阜大学高齢科神経内科入局後松波総合病院にて内科研修、
岐阜大学高次救命救急センター出向。
美濃市立美濃病院内科。
東京さくら病院及び同認知症疾患センター勤務の後
令和元年７月かつしかキュアクリニック開業。

頬がピクピクする…何科の病院に行けばいい？

頬がピクピクするときは、脳神経外科を受診しましょう。

頬がピクピクするときは、顔面けいれんを発症している可能性があります。

医師に症状を伝えるポイント

上記の点をできるだけ詳しく伝えてください。

「うまく説明できないかも…」と不安な方は、あらかじめメモに書いておくことをおすすめします。

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顔面けいれんって、どんな病気？

顔面けいれんとは、顔の片側の筋肉が無意識にピクピクと動いてしまう病気です。
頬・目の周り・口の周りなどに症状が出ます。

顔面けいれんの初期症状は、目の周りから現れます。
初期のうちは、緊張したときなど時々しか症状が出ません。

病気の進行に従って、徐々に顔がけいれんする時間が長くなったり、耳鳴りが起こったりするようになります。
悪化すると、片目が閉じてしまったり、顔に歪みが生じたりして、日常生活に支障をきたすようになります。

顔面けいれんの原因は？

片側の顔面神経が、血管によって圧迫・刺激されることで発症します。
しかし、それがなぜ起こるのかは、はっきりとわかっていません。

稀に脳腫瘍や脳血管に生じた瘤などが原因となって、顔面けいれんを生じることもあります。

顔面けいれんは、どんな人に多い？

顔面けいれんは、40～70歳の女性に多い病気です。

病院ではどんな検査を受けるの？

医療機関では、筋電図検査やMRI検査を行います。

顔面けいれんの治療法は？

治療法としては、

1. 手術療法
2. ボツリヌス毒素治療

があります。

治療法①　手術療法

神経減圧術（微小血管減圧術）という手術を行います。
この手術では、脳の深い部分にある“神経に接触している血管”を剥がして移動させ、けいれんの原因を取り除きます。

全身麻酔をして行いますので、手術中の痛みは感じません。

手術治療では14〜44日程度の入院が必要です。
また、手術によってすぐに改善しないケースもあり、長いと1年以上の治療期間を要することもあります。

治療法②　ボツリヌス毒素治療

ボツリヌス毒素を薄く希釈したものを注射し、顔の筋肉を麻痺させることで、けいれんを緩和させます。

一度注射をすれば3〜4ヶ月は症状が和らぎますが、症状が強くなってきたら再度の注射が必要です。
この治療法は根本治療ではないものの、けいれんが落ち着きやすく、入院が必要ないというメリットがあります。

また、緊張すると顔面けいれんが強くなりやすいため、同時に精神安定剤を処方することもあります。

治療にかかる費用の目安

顔面けいれんの場合、手術療法、ボツリヌス毒素治療のいずれにも保険が適用されます。

手術は、3割負担で15日間入院した場合、 約30万円かかります。
ボツリヌス毒素治療は、注射1回につき、3割負担であれば14,267円です。

なお、上記の金額に初診料や検査費用などを加算したものが、トータルの費用となります。

顔面けいれんを治すために心がけること

緊張すると症状が強く出やすいため、リラックスして過ごすようにしましょう。

生活面では、

• 十分な睡眠
• 栄養バランスの良い食事
• 適度な運動

などを心がけ、心身の状態を整えてください。

頬がピクピクするときは、早めの受診をおすすめします

早めに治療を開始することで、けいれんの悪化を防ぎやすくなります。

顔面けいれんは、悪化すると顔に歪みが起こるため、人と会うのがつらくなってしまいます。
お悩みの場合は一人で抱え込まず、医療機関で相談してみましょう。顔面けいれんは、脳神経外科で治療を受けられます。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。