チクチク・ズキズキ…右胸の痛みはストレス？肺の病気？息を吸うと痛いのは要注意！病院は何科？

左胸がチクチク痛むのはなぜ…？ たまに痛む場合や息苦しさを伴う場合など、症状と共に詳しく解説します。 「女性特有の理由は？」「病院は何科を受診するの？」 左胸の痛みに不安を感じている方は必見です。 「病院に行くべき？」左胸のチクチク痛チェック 胸の痛み以外に、次の症状があらわれている場合は、医療機関を受診してください。 循環器や呼吸器の病気が疑われます。 病院に行くべき症状のチェックリスト 我慢できないほどの痛みがある 胸が締め付けられるような痛みがある 冷や汗、脂汗がみられ、顔色が悪い 息苦しい 痛みが20分以上続く 痛みが徐々に増強している 意識が朦朧としている 女性が注意したい症状 胸の痛み以外に、次の症状があらわれている場合は、乳腺の病気を発症している可能性があります。 医療機関を受診してください。 女性特有の症状のチェックリスト 胸に張り感がある 胸がチクチクする 乳腺が腫れて熱を帯びる 胸の特定の部位が長期間痛い 乳房にしこりある 乳頭からの分泌が出る 何科を受診する？ 胸の痛みが生じている時は、まずは内科を受診しましょう。 ただし、乳房や乳腺に異常がある場合は、婦人科、産婦人科または乳腺外科を受診してください。 内科を探す 婦人科を探す 左胸がチクチク痛む8つの原因 左胸がチクチク痛むのは 心臓神経症 心膜炎 肋間神経痛 帯状疱疹 肋骨の異常 たこつぼ心筋症 肋軟骨炎 肩こり といった原因が考えられます。 痛みの原因1.「心臓神経症」 心臓に何も異常が見つからないのに、胸に痛みが生じる状態です。 過労や精神的ストレスが原因であると言われています。 過換気症候群（※）でも同じような状態がみられる場合があります。 ※過換気症候群… 過度のストレスや緊張などによって過呼吸となり、呼吸困難や頭痛など様々な症状を起こすもの。 症状の特徴   安静時、左胸にチクチク、ズキズキといった痛みが生じる 手で胸を押すと痛みがひどくなる 動悸がする 息が切れる 呼吸困難になる めまいがする 痛みへの対処法 病院ではそれぞれの症状に合ったお薬や認知行動療法で治療していきます。 この病気での認知行動療法は「心臓病ではない。心配しなくても大丈夫」と自分を納得させ、感情や思考をコントロールしていく治療方法です。 不安や抑うつが強い場合、薬物による治療で症状の改善を図ります。 何科を受診する？ 心臓神経症の治療は、心療内科・精神科で受けられます。 心療内科を探す 痛みの原因2.「心膜炎」 心臓を包む心膜に細菌やウイルスが感染して、痛みが生じる病気です。 感染症・心筋梗塞・自己免疫疾患・ケガなどによって引き起こされることが多いです。 症状の特徴 咳をすると痛みが増す 深呼吸をすると痛みが増す 熱が出る 痛みへの対処法 心膜炎は1～3週間ほどで自然に治ることが多いです。 胸の痛みが強くあらわれているときは、鎮痛薬や抗炎症薬など痛みを抑えます。 何科を受診する？ 心膜炎の症状があらわれているときは、循環器内科・心臓血管外科を受診しましょう。 循環器内科を探す 痛みの原因3.「肋間神経痛」 身体の左右一方の肋骨に沿うように突如痛みが生じる症状です。 脊髄や脊柱の病気・ストレス・運動不足・気圧変化等が原因となり発症するケースが多いです。 症状の特徴   チクチクする痛みが1分程度で止まる ズキズキする痛みが何度も起こる 押すと痛みが悪化する 痛みへの対処法 体を横にすることで、痛みが改善されることがあります。 息苦しさや熱が出ている場合は、医療機関を受診しましょう。 何科を受診する？ 肋間神経痛の症状があらわれているときは、内科・整形外科を受診しましょう。 整形外科を探す 痛みの原因4.「帯状疱疹」 身体の片側の肋骨に沿って走っている神経に、チクチクとした痛みを伴う、水ぶくれが出現する病気です。 過去に感染した「水ぼうそうのウイルス」が再活性化することで発症します。 症状の特徴   痛みやかゆみが出る 発疹ができた部分にみずぶくれができる 赤い斑点ができる 痛みへの対処法 帯状疱疹は早期治療が重要なので、早めに医療機関を受診しましょう。 痛みが強い場合は鎮痛剤を服用します。 何科を受診する？ 帯状疱疹の症状があらわれているときは、皮膚科を受診しましょう。 皮膚科を探す 痛みの原因5.「肋骨の異常」 激しい咳のしすぎで肋骨にひびが入ったり、骨折したりすると胸に痛みが生じる場合があります。 症状の特徴   異常部位の痛み 圧痛 深呼吸や咳、くしゃみで痛みが悪化 痛みへの対処法 肋骨に異常がある時は、すぐに医療機関を受診しましょう。 何科を受診する？ 肋骨に異常があらわれているときは、整形外科を受診しましょう。 整形外科を探す 痛みの原因6.「たこつぼ心筋症」 ストレス、感情の激しい変化等が原因となり、心臓先端部にある左心室の収縮力が一時低下する状態です。 症状の特徴   胸が痛む 息苦しい 呼吸困難になる 痛みへの対処法 安静にする必要があるので、すぐに医療機関を受診しましょう。 多くの場合、入院して経過観察をします。 何科を受診する？ たこつぼ心筋症の症状があらわれているときは、循環器内科や心療内科を受診しましょう。 循環器内科を探す 痛みの原因7.「肋軟骨炎」 肋骨の前方部分にある肋軟骨との接続部分が局所的に腫れて、押すと痛みが生じる疾患です。 男性よりも女性に多くみられます。 症状の特徴   鋭い痛みが出る 胸の筋肉部分にある胸壁に痛みが生じる 圧迫すると痛みが増す くしゃみやせきすると痛みが増す 片側だけに痛みが起こる 第2肋骨から第5肋骨が痛む 痛みへの対処法 体を動かさず、安静にしましょう。 激しい痛みがあり、発熱がある場合は医療機関を受診してください。 何科を受診する？ 肋軟骨炎があらわれているときは、整形外科を受診しましょう。 整形外科を探す 痛みの原因8.肩こり 肩こりが肋骨と肋骨の間の筋肉を緊張させて、胸に痛みを引き起こす場合があります。 また、肋間神経の付け根部分を圧迫し、痛みを起こす場合もあります。 症状の特徴   肩がこっている 肩が上がらない 血行不良をおこしている 痛みへの対処法 肩こりがひどいとき、まずは冷やさない、マッサージを行うなどをして凝りをほぐしましょう。 セルフケアを2週間ほど行っても治らなかったり、それでも違和感があったりする場合、医療機関を受診しましょう。 何科を受診する？ 肩こりがあらわれているときは、整形外科を受診しましょう。 整形外科を探す 女性特有の左胸がチクチクする痛み 左胸がチクチク痛む女性特有の病気として 乳房痛 乳腺症 乳腺炎 胸痛症候群 といった可能性があります。 女性特有の原因1.「乳房痛」 ホルモンバランスの変化等が原因で周期的に痛みが変化します。 女性ホルモンの濃度が上がることによって、乳腺と乳管が拡張して乳房が張るため、チクチク痛みます。 症状の特徴   女性ホルモンが乳腺を刺激する排卵から生理前あたりに痛みが増す 生理が始まると痛みが治まる 50～60歳代の閉経期にも起こる ストレスがたまると痛みが増す カフェイン大量に摂取すると痛みが増す ※左側だけでなく、右側のみ、また両方の乳房が痛むこともあります。 痛みへの対処法 日常生活が制限されるほど痛みがあって困る場合には鎮痛剤を活用しましょう。鎮痛剤を使用するのが心配な場合は医師に相談の上、使用してください。 また、ホルモンバランスを整えるためにも規則正しい生活習慣を送り、体をリラックスさせましょう。 婦人科・産婦人科・乳腺外科を受診する目安 乳房の痛みが1ヶ月以上続く 強い痛みがある 赤く腫れている しこりがある などの症状が出ている時は、婦人科・産婦人科・乳腺外科を受診しましょう。 婦人科を探す 女性特有の原因2.「乳腺症」 良性のしこりや乳腺から分泌された液体が乳腺に溜まり、袋状の組織ができている状態です。 エストロゲンにより乳管周辺の血流が増えて腫れるため、乳腺や乳房がチクチク痛みます。 症状の特徴   乳房が痛む 乳房が腫れる しこりができる 乳頭から分泌物が出る ※左側だけでなく、右側のみ、また両方の乳房が痛むこともあります。 痛みへの対処法 まずは日常生活でお茶やコーヒーなどのカフェイン、脂質の多い食事を減らしましょう。 また、ホルモンバランスのために、規則正しい生活にし、ストレスを緩和しましょう。 婦人科・産婦人科・乳腺外科を受診する目安 痛みが強く出てつらい セルフケアを1ヶ月行っても治らない といった場合は、婦人科や産婦人科または乳腺外科を受診しましょう。 婦人科を探す 女性特有の原因3.「乳腺炎」 細菌感染や母乳の詰まり等が原因で、乳腺に炎症が起こっている状態です。 リンパ節に沿って炎症が起こり腫れているため、胸がチクチク痛みます。 症状の特徴   チクチクと胸が痛む 乳腺が腫れて熱を帯びる ※左側だけでなく、右側のみ、また両方の乳房が痛むこともあります。 痛みへの対処法 母乳が詰まっている場合は、できるだけ搾乳をしたりして溜まっている母乳を出しましょう。 また締め付ける下着は避け、血液循環を良くするためにも規則正しい生活を送り、ストレスを解消しましょう。 婦人科・産婦人科・乳腺外科を受診する目安 セルフケアを2～3日行っても改善しない 細菌感染を起こしている 強い痛みがある 痛み以外に高熱 胸の強い赤みや腫れが出ている といった場合は、婦人科・産婦人科または乳腺外科を受診しましょう。 婦人科を探す 女性特有の原因4.「胸痛症候群」 胸痛症候群は原因不明の胸痛で、14～20歳くらいの女性に多くみられる疾患です。 原因不明の痛みのため、チクチク痛む理由は解明されていません。体の成長に伴う痛みとも考えられています。 「ここが痛い」と示すことができる場合が多いため、心臓疾患ではないと診断されます 症状の特徴   チクチク、ピリピリと胸が痛む 日が経つに連れて症状が改善される 体勢を変えると痛みがあらわれたり、消えたりする ※左側だけでなく、右側のみ、また両方の乳房が痛むこともあります。 痛みへの対処法 胸痛症候群は特に治療法はありません。 まずはストレスを解消させ、ゆっくり体を休めましょう。 婦人科・産婦人科・乳腺外科を受診する目安 体を休ませても痛みがとれない場合は、婦人科・産婦人科または乳腺外科を受診して相談してみましょう。 婦人科を探す 「もしかして乳がん？」セルフチェックの方法 乳がんでは痛みが生じるケースは少ないと考えられています。まずはセルフチェックをしましょう。 乳がんが疑われるときは、乳腺外科を受診してください。 乳がんのセルフチェック   乳房にしこりがあるか 乳頭からの分泌が出ているか 乳房の変形し、左右差があるか ただれているか 激痛や特定の部位の痛みが長期間続いているか 乳腺外科を探す ▼参考 公益社団法人　臨床心臓病学教育研究会　胸部の症状 タケダ健康サイト　胸の痛み（胸痛） 徳島県医師会　肋間神経痛 公益財団法人　日本心臓財団　疾患別解説 特定非営利活動法人　日本成人病予防協会　胸痛　気になるからだの危険信号 痛み 東京内科医会　急に胸が痛くなったら 一般社団法人　日本呼吸器学会　呼吸器Q&A

「胸の付け根が痛むのはなぜ？」 「押すと痛い！」 医師に胸の付け根の痛みの原因や病院の受診目安について聞きました。 乳がんの可能性もあるので、早めの受診が大切です。 胸の付け根が痛い…これはなぜ？ 胸の付け根の痛みは ホルモンバランスの乱れ 肋骨付近の神経や関節の炎症 筋肉痛 のいずれかが考えられます。 一時的な痛みや生理周期に伴う痛みは、過剰に心配しなくてもいいケースが多いです。 こんなときは病院へ！ ただし… 痛みが強い 痛みが2週間以上続いている 一旦痛みが消えても、何度も繰り返す というときは、医療機関で相談しましょう。 病気が隠れている場合、悪化すると治療期間が長くなり、必要な治療や薬が増えます。 また、手術が必要になる“重い病気”も考えられるため、早めの受診をおすすめします。 病院は何科？ 胸の付け根に痛みが生じたときは、乳腺外科を受診してください。 ただし、肋骨やその周辺が痛む場合は、内科・整形外科を受診しましょう。 乳腺外科を探す 内科を探す 「胸の付け根が痛くなる」2つの病気 胸の付け根が痛む場合、 乳腺症 乳がん 等の病気の可能性があります。 病気①　乳腺症 乳腺症は、胸の張りを症状とする良性の病気です。 張り感が強まると、胸の付け根の痛みとして感じることがあります。 痛みの特徴 胸が張るような、引っ張られるような痛みが出ます。 うつ伏せで寝たり、胸に物が当たったり、胸が圧迫されると痛みが強くなります。 こんな症状に心当たりはありませんか？ 胸に熱感や張り感が出る 生理前に張り感が強くなる 胸にしこりができる 乳房の表面に凹凸ができる 乳腺症の原因   ホルモンバランスの乱れが原因で発症します。 生理周期の変動や更年期障害などをきっかけに発症する人もいます。 どんな人に多い？ 30歳～50歳代の女性 生理周期が乱れている人 更年期障害を発症した人 自分でできる対処法は？ 生活習慣を改善し、ホルモンバランスを整えましょう。 また、なるべくストレスを溜めないようにしてください。 ＼生活習慣の改善ポイント／ 決まった時間に起床し、眠る 7時間以上、睡眠時間を確保する ３食をバランスよく食べる 30分程度のウォーキングなどで適度に体を動かす 病院は何科？ 乳腺症が疑われるときは、乳腺外科を受診してください。 まずは乳がんではないか、検査します。 乳腺症と診断した場合、まずは経過観察を行います。 痛みがひどい人には、痛み止めの薬や漢方を処方することもあります。 乳腺外科を探す 病気②　乳がん 乳房に発症するがんです。 脇の下にあるリンパが腫れたり、乳癌のできる場所によっては、胸の付け根に違和感や痛みが生じます。 痛みの特徴 脇の横あたりや脇の奥に、ズキズキ・じんじんとした痛みを感じることがあります。 特に、無理に動かしたり、押したりすると痛みます。 こんな症状に心当たりはありませんか？ 乳房の皮膚がブツブツ果物の皮のようになる 乳房の中にしこりがある 乳房の形が左右で変わる 乳首の左右で位置がずれる 乳首がただれる 乳首からの血液がまざった分泌物が出る 乳首がへこむ 乳がんの原因 女性ホルモンの分泌期間が長いと発症しやすくなります。 遺伝も影響していると考えられています。 どんな人に多い？ 初潮が早かった人 出産・授乳経験が無い人 閉経が遅い人 乳がんを発症した親、兄弟がいる人 煙草を吸う人運動不足の人 太っている人 自分でできる対処法は？ 残念ながら自分でできる対処法はありません。 医療機関での治療が必要です。 病院は何科？ 乳がんが疑われるときは、乳腺外科を受診しましょう。 乳がんの場合、「手術」「放射線治療」「薬物治療」などを行います。 発見された際のステージや病状の進行に応じて治療方針を考えるので、医師に要望を伝えて治療を受けましょう。 乳腺外科を探す ※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。 ▼参考 国立がん研究センターがん情報サービス　乳がん