食事中、噛むと歯がキュッキュッと鳴る…なぜ？放置していい？受診の目安も

「歯を噛むとキュッキュッとイヤな音がする…」

歯を噛むとキュッキュッと音がするのはなぜか、歯医者さんに聞いてみました。
放置のリスク、歯科での治療法についても解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

噛むと歯がキュッキュッと鳴る…なぜ？

食事のとき、噛むと歯と歯が擦れてやたらと”キュッキュッ”と音が…。
歯みがきもしっかりしてもそうなります。どうしてでしょうか？

• 噛み合わせが悪い
• 歯ぎしりの癖

などが原因で歯が削られ、歯の凹凸が無くなっている状態だと考えられます。

「噛み合わせの悪さ」が原因の場合、奥歯の噛み合わせの力が強いと、この症状が出やすいです。

こんな症状を伴うことも

上記は顎関節症の症状です。
噛み合わせが悪い人や歯ぎしりの癖がある人は、顎にも負担をかけてしまうため、これらの症状を伴いやすくなります。

また、慢性的な顎骨への刺激によって口の中に固いコブができる人もいます。（骨隆起）
顎関節症は生活に支障をきたしやすい症状です。

心当たりのある人は歯医者での相談をおすすめします。

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自分で治す方法はある？

歯のすり減りによって音が鳴る場合、自力での治療は難しいでしょう。歯医者を受診してください。

症状を悪化させないために…

歯ぎしりの原因の多くはストレスです。
ストレスを溜めないようにして、歯ぎしりによる歯の負担を減らしましょう。

• 熱すぎないお風呂でリラックスする
• 家族や友人と話をする
• 趣味を楽しむ時間を作る

など、ご自身に合った方法でストレスを発散させてください。

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このまま放置すると…どうなる？

歯がキュッキュッと鳴る場合、「無意識の歯ぎしり」が原因となっていることも多いです。
この場合、放置すると

• 歯がすり減り、全体の噛み合わせが悪くなる
• 歯が動いて歯並びが変わる
• 歯の先端が削れる・表面にヒビが入る
• 詰め物が割れる・取れる
• 歯が削れて知覚過敏を起こす

といったリスクがあります。
歯へのダメージを受けると歯を失う原因にもつながるため、気をつけたいものです。

また、噛み合わせの悪さが原因の場合も、歯並びが改善されない限り、自然に音は出なくなっていくというのは難しいでしょう。

歯医者さんを受診したほうがいい？

• 「歯がキュッキュッと鳴る」症状が1週間以上続いている
• 顎関節の違和感、痛みがある
• 顎関節がカクカク鳴る

といった症状があるときは、一度歯医者で相談しましょう。

キュッキュッと鳴る場合、歯のすり減りによって凹凸がなくなっている状態が疑われます。
歯へのさらなる負担を抑えるためにも、早めの治療をおすすめします。

また、顎関節症の症状があると食事を摂るのがつらくなります。
生活の質を落とす原因にもつながるため、悪化させないうちに診てもらいましょう。

「噛む時に音が鳴る」だけで受診していいの？

はい、もちろん受診していただいて構いません。
相談するだけでも大丈夫です。

歯医者さんにどう伝えたらいい？

• いつからキュッキュッという音が鳴るようになったのか
• どのような経過を辿っているのか
• どのような時に音が鳴るのか

などを詳しく説明しましょう。

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 歯医者さんでは、どんな治療をするの？

まずはレントゲンなどで検査を行い、歯周組織の状況、上下の歯の位置関係、個々の歯を確認していきます。

噛み合わせを詳しく調べる場合は、上顎と下顎の模型を作って確認します。
また、触診で「噛むときに使う筋肉」の状態を診ることもあります。

噛み合わせが原因の場合

噛み合わせ改善のために、歯列矯正などが提案されます。

歯ぎしりが原因の場合

歯ぎしりを軽減させる治療を行います。
具体的には、マウスピース（ナイトガード）を用いた治療を行います。
就寝時に上顎に装着することで、歯や顎に加わる力を和らげる効果が期待できます。

マウスピースは患者さんの歯型を取って製作します。

また、噛み合わせが原因で歯が削れている場合は「歯列矯正」を行います。

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