「ココナッツオイルの危険性」とは?体に悪いの?毒性があるって本当?

更新日:2023-04-24 | 公開日:2021-09-15
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「ココナッツオイルの危険性」とは?体に悪いの?毒性があるって本当?

「ココナッツオイルって体に悪い?」
「危険性や発ガン性があるって本当?」

危険性の真偽や注意点を栄養士に伺いました。
ココナッツオイルのメリット、一日の摂取量も必見です。

監修者
神原 李奈 先生

株式会社Luce
栄養士・食育栄養インストラクター

神原 李奈先生

経歴

株式会社Luce・健康検定協会 所属
CA(客室乗務員)の仕事をきっかけに、健康と食の強い結びつきを実感し、食の世界に興味を持つ。大手料理教室の講師の経験を経て、栄養士を目指すことに。栄養士免許を取得後の現在は、現役CAとして世界中を飛び回りながら、栄養士として健康や食に関する情報を発信している。

ココナッツオイルでダイエットは危険?

専門家女性
ココナッツオイルを食事の一部として少量使用する分には構いません。
ただし「飽和脂肪酸」が多く含まれているため、大量摂取すると、ダイエット効果よりも健康リスクが高いです。

そのため、普段から動物性食品(特にバターや生クリーム、脂身付きの肉など)をよく食べる人は、それらの割合を減らし、置き換えると良いでしょう。

ココナッツオイルの危険性とは?

専門家女性
ココナッツオイルには「飽和脂肪酸」が多く含まれています。
飽和脂肪酸を過剰摂取すると、血液中の悪玉コレステロールが上昇し、循環器疾患の発症リスクが高くなると言われています。

過剰摂取は、こんな病気を招きます

  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 脳卒中(特に脳梗塞)

上記は、悪玉コレステロールの蓄積による“動脈硬化”で生じる病気です。
命に関わるケースもあるため、気をつけましょう。

「発がん性」があるって本当?

専門家女性
発がん性があるという報告はありません

反対に、がんを予防する効果があるかどうかもわかっていません。
そのため、がん予防効果について表示した商品について、消費者庁が景品表示法違反 (表示を裏付ける合理的根拠が示されず、優良誤認に該当)と判断し、措置命令を出したケースもあります。

じゃあ、ココナッツオイルは摂らない方がいい?

専門家女性
適切な量を摂る分には、安全であると考えて良いでしょう。
子ども・妊婦・授乳婦も、通常の食品に含まれる量の摂取であれば、問題ないとされています。

ただし、現段階ではココナッツオイルに関する確かな情報が十分にありません。
いずれにしても、過剰摂取は控えたほうが良いでしょう。

1日の摂取目安はどれぐらい?

専門家女性
目安として、1日約15.6gを目安に摂取しましょう。

一日に2,000kcal摂取する場合、飽和脂肪酸は140kcal(7%)以下に抑える必要があります。
140kcalをグラムに換算すると、調理に使う油や食材自体の脂質を含み、約15.6gになります。

※1日の必要カロリーによっても変動します。

適量のココナッツオイルを摂る「メリット」

専門家女性

ココナッツオイルには

  • エネルギーになりやすく、脂肪蓄積しにくい
  • 内臓脂肪が減少する

などのメリットがあります。

それぞれ詳しく解説していきます。

メリット① エネルギーになりやすく、脂肪蓄積しにくい

専門家女性
ココナッツオイルには「中鎖脂肪酸」が多く含まれています。
中鎖脂肪酸は、一般的な油に含まれる長鎖脂肪酸(※)よりも約4倍も速くエネルギーに変換されるため、「脂肪が蓄積しにくい」と言われています。

※長鎖脂肪酸…

一般的な油は分子が長い鎖状に繋がった「長鎖脂肪酸」でできています。
「長鎖脂肪酸」は体内で吸収された後に脂肪として蓄積し、ゆっくりとエネルギーに変わります。
過剰摂取すると肥満の原因になります。

メリット② 内臓脂肪が減少につながる

専門家女性
ココナッツオイルに多く含まれる「中鎖脂肪酸」は、食後の代謝量(食事誘発性体熱産生)が高いので、内臓脂肪が減少しやすいと言われています。

食事誘発性体熱産生とは、食後に安静にしていても代謝量が増えることを指し、1日のエネルギー消費量の約10%にあたります。
この代謝が活発になればなるほど、内臓脂肪の減少に繋がります。

ココナッツオイルを摂るとき注意すること

専門家女性

ココナッツオイルを摂るときは、

  1. 過剰に摂りすぎない
  2. 食用オイルを肌に塗らない

といったことに注意しましょう。

ココナッツオイルの摂りすぎは、エネルギーや脂質の過剰摂取につながり、肥満の原因となります。飽和脂肪酸が多く含まれることから、循環器の病気を招く恐れもあります。

また、食品基準と化粧品基準の品質検査は異なるため、食用のオイルを肌に塗ることはやめましょう。
肌トラブルの原因になることもあるので、オイルを肌に塗りたいときはスキンケア用の製品を使用してください。

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