歯医者のヤニ取り方法｜費用・頻度は？痛いと聞いて怖い…

「歯医者さんで“ヤニ取り”はできるの？」
「費用や治療はどんな感じ？」

歯科でヤニ取りの方法や、費用、保険適用について、歯医者さんに聞いてみました。
クリーニングには痛みがあるのか、どこの歯科でも対応しているのかといったことも解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

歯医者さんで“ヤニ取り”はできる？

歯医者さんに行けば、タバコのヤニとりってやってくれるんでしょうか？
歯磨きしても取れない汚れを落としたいです…！

はい、歯科で“ヤニ取り”（クリーニング）はできます。

歯科では、専用の器具や機器を用いて、歯の表面に張り付いているヤニや、色素沈着を取り除いていきます。

さらに、クリーニングを行うことで、虫歯や歯周病の有無を確認できるだけではなく、歯についている歯垢や歯石も取り除けるので、口の中の健康維持にも役立ちます。

クリーニングが受けられる歯科を探す

歯のクリーニングは、いろいろな種類がある！

歯医者のクリーニングには、

1. スケーリング
2. エアフロー（ジェットクリーニング）
3. ホワイトニング
4. PMTC

といった方法があります。
それぞれ詳しく解説していきます。

①　スケーリング

プラーク（歯垢や歯垢）が固まり、石のようになってしまった状態（歯石）を取り除いていく方法です。

歯石（歯垢が石灰化して歯にくっついて取れない状態になっている汚れ）は、歯ブラシだけで取り除くことが難しいです。そのため、歯科では専用器具を使用して歯石を取り除いていきます。

スケーリングは、手作業で行なう場合と、超音波が出る機械で行なう場合があります。

▼手作業で行なうケース
スケーラーという器具で、歯垢や歯石を取り除きます。
歯茎の奥にある歯石を取るときに多少刺激を感じることがあります。

▼超音波が出る機械で行なうケース
超音波のタイプのスケーリング機器を使う場合は、痛みも少なく、効率よく汚れを取り除くことができます。

②　エアフロー（ジェットクリーニング）

高圧洗浄機のように、超微粒子パウダーをジェット噴射で歯に吹き付けて、タバコのヤニや、色素沈着などを綺麗にしていく方法です。

妊娠中の方、放射線治療中の方、呼吸器疾患の方、ナトリウム摂取制限を必要とする方は施術ができません。
パウダーを吹き付ける圧により舌や歯茎がチクチクすることがあり一部の方が知覚過敏のような刺激を感じることもあります。

③　ホワイトニング

主に、歯についてしまった黄味や色素沈着を漂白していく方法です。

ホワイトニングは歯自体を漂白するので、通常よりも「白い歯」にすることができます。

しかし、本来持っている歯の白みには限界があるので、人によっては真っ白な状態にするのには回数がかかったり、ある程度までしか白くならないこともあります。

また、神経が死んでしまい内部からの色が透けている歯には効き目がないので、通常ホワイトニングは行えません。

ホワイトニング剤の影響で知覚過敏がおこるケースがあります。薬剤が歯の神経に強い刺激を与えてしまうため、神経が敏感になりやすいためです。

詰め物や被せ物が多い方は、自分の歯との色の差が目立つようになってしまうことがあります。
歯にヒビがある場合、ホワイトニング剤の強い刺激がヒビから入り、歯がダメージを受ける可能性があります。

ホワイトニング剤に含まれる過酸化水素を分解する酵素がない、無カタラーゼ症の方は、体内で分解されずに残留してしまい、進行性口腔壊死などの重い病気になる可能性があり、施術ができません。

④　PMTC

汚れを徹底的に除去したい人におススメの方法です。
様々な器具や機器を使用し、スケーリングや、エアフローなどを行っていきます。

PMTCの具体的な流れ

1. 手作業でスケーリングを行なう
2. ジェットクリーニングやエアフローを使用し、バイオフィルム（歯についた細菌の集合体）や色素の除去を行う
3. 最後にフッ素塗布を行う場合もある

といった流れで行われます。

超音波スケーラーの場合、広く浅く歯石等を除去するので、歯石等の取り残しの可能性があります。
手動のハンドスケーラーの場合、時間がかかります。

PMTCのあとは、歯の表面を覆う「ペリクル」という膜が除去された状態になります。ペリクルが再び歯の表面を覆うまでは、再着色が起こりやすくなります。そのため、施術後は色の濃い食べ物や飲み物、タバコに注意が必要です。

歯のクリーニングの費用

ヤニ取りは、保険適用にはならないの？

ヤニ取りだけのケア、クリーニングは保険適用外です。

※ヤニ取りをしたいと思って来院した際に、歯周病が見つかった場合は、歯のクリーニングが保険適用になります。

通う頻度はどれくらい？

歯の汚れ具合にもよるので、一概には言えませんが、１回のクリーニングでもだいぶキレイになる場合があります。

さらに白くしたいという場合は、回数を重ねてクリーニングをしたり、ホワイトニング治療をプラスで行う必要があります。

クリーニングは痛いって本当？

治療の内容にもよりますが、ケアを受けている間は、しみるような痛みや、歯を削るときのような痛みを感じる場合もあります。

また、歯石が溜まっていた人は、歯石が取れると一時的に知覚過敏を発症することがありますが、これは数日で落ち着きます。

どの歯医者さんでもできる？

ヤニ取りのクリーニングはどの歯医者でも対応してもらえるのでしょうか？

はい、クリーニングは、基本どの歯科でも対応しています。

※ホワイトニングには対応していない一般歯科もあります。

予約時の伝え方

ヤニ取りのクリーニングをするとき、予約時にはどういったことを伝えればよいのでしょうか？

まず、ヤニ取りを希望している旨を伝え、他にも気になることがある場合は、それも一緒に伝えるようにしましょう。

また、クリーニング料金が気になる場合は事前に確認することもできます。

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白い歯をキープするために

クリーニング後にも白い歯をキープするためには、セルフケアが重要です。

タバコを吸った後はなるべく早めにブラッシングを行い、ホワイトニング歯磨き粉などを活用しましょう。