なぜ?突然、顔に湿疹ができる10の原因。ストレス?蕁麻疹?皮膚科にいくべき?

更新日:2023-01-13 | 公開日:2020-05-22
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なぜ?突然、顔に湿疹ができる10の原因。ストレス?蕁麻疹?皮膚科にいくべき?

突然顔にブツブツができた…!

気になる顔の湿疹の原因と対処法をお医者さんに聞きました。
「赤いブツブツが気になる…」
「かゆくない湿疹の正体は?」
正しいスキンケア方法や、間違った対処法、病院へ行く目安についても解説します。

監修者
経歴

北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長
を経て2024年JUN CLINIC横浜 就任

原因1.接触皮膚炎

医師女性
刺激の強い物質やアレルギーの原因物質に触れた後、1~3日程度経過した時点で、接触部分に皮膚疾患(かぶれ)が生じます。

皮膚が赤くなり、かゆみ、水ぶくれ、腫脹等の症状が出現します。

対処法は?

原因物質を特定し、接触しないようにする必要があります。
皮膚科では、ステロイドを用いた治療が行われる場合があります。

原因2.アトピー性皮膚炎

医師女性
乾燥や皮膚のバリア機能の低下により、皮膚表面にすき間が生じると、その部分から細菌・アレルゲン・刺激物質が侵入し、炎症が生じている状態です。

湿疹が生じた部分の皮膚がゴワゴワしたり、ザラザラするかゆい赤い湿疹が出たり、赤く腫脹してジクジク状態になるといった症状が出ます。

対処法は?

  • 皮膚のバリア機能を改善させる
  • 炎症を除去する

といった対処が必要です。
そのために、保湿(スキンケア)、原因の特定と除去、薬物を用いた治療が中心に行われます。

原因3.蕁麻疹

医師女性
皮膚の一部分が赤く盛り上がります。
数十分~数時間以内には消失する皮膚疾患です。

蕁麻疹の場合、原因は多岐にわたります。
食物アレルギー、日光、温度変化、汗、ストレス、ゴム、植物等が挙げられます。

対処法は?

原因となる物質を特定し、避けることで症状の発生を予防できます。

原因4.脂漏性皮膚炎

医師女性
カビ菌(マラセチア真菌)が原因で湿疹が生じます。
皮膚が赤くなったり、黄色のかさぶたが生じたりします。

マラセチアは人の皮膚の常在菌です。異常に増加したマラセチアの代謝物が肌に炎症を起こすと考えられています。
マラセチアは皮脂を栄養分にして異常に増加するため、皮脂の分泌が多い場所に発生しやすいと考えられています。

対処法は?

  • 紫外線から肌を守る
  • 脂肪分を多く含む食品をとりすぎない
  • 栄養バランスのよい食事をとる

等により改善が期待できます。

原因5.薬剤アレルギー

医師女性
薬が原因で生じる皮膚疾患です。

赤くなったり、発疹やかゆみがでる、症状が出現します。

対処法は?

原則、使用中の薬を一度中止します。
「どの薬が合わないのか」慎重に確認する検査を行います。

原因6.ストレス

医師女性
緊張状態が続いている場合や、環境の変化等により精神的ストレスを感じると、皮膚の免疫力が低下し、湿疹等の皮膚症状が出現する場合があります。

かゆみを伴う湿疹、赤み、ブツブツ等の症状が出る場合が多いと考えられています。

対処法は?

  • 原因となるストレスを除去すること
  • 病院に相談し、症状に合う薬を処方してもらう

などがあげられます。

病院はまずは皮膚科にいきましょう。それでも解決しない場合は、心療内科の受診をすすめる場合もあります。

原因7.汗疹(あせも)

医師女性
汗腺に詰まりが生じて、皮膚内側に汗が溜まることで発症します。

あせもにも種類があります。
膜で覆われた水膨れ状の「水晶様汗疹」、かゆみを伴う赤いブツブツができる「紅色汗疹」、隆起したブツブツが多数発生する「深在性汗疹」があります。

対処法は?

肌を清潔な状態にしておきましょう。
汗をかいたら、こまめに拭いたり着替えたりしてください。

吸湿性・通気性がよい綿素材の服を着用するようにしましょう。
赤みやかゆみなど炎症が生じている場合は、皮膚科を受診してください。

原因8.毛包炎・毛嚢炎

医師女性
ムダ毛処理(カミソリ・毛抜き)で肌に傷を付けると、細菌(黄色ブドウ球菌等)や真菌(カビ等)が毛穴の中に侵入し、炎症が生じます。

ステロイド薬の長期使用、汗で肌が湿っている状態が続いている場合にも発生しやすいです。
赤いブツブツが発生し、その中に黄色の膿を溜めている場合があります。
ニキビと似ていますが、ニキビのような芯を持たず、乾燥しやすい部分にも生じます。痛み、かゆみを伴うケースは少ないです。

対処法は?

軽症の場合、肌を清潔にすれば数日で自然治癒するケースが多いです。

しかし、症状が長引いていたり、悪化している場合は皮膚科を受診してください。

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原因9. 稗粒腫

医師女性
毛包(毛穴の奥にある袋)や皮脂腺に、柔らかい毛や肌の老廃物が溜まることで生じます。

顔の皮膚の薄い場所に粒状の白っぽいブツブツが生じます。

対処法は?

稗粒腫は、そのまま放置しても問題ないケースが多いです。
しかし、顔を触ったり擦ったりする癖がある場合は、発生しやすくなります。皮膚科では、注射等を用いて内容物を除去する治療や、レーザーによる治療が行われる場合があります。

原因10.ニキビ

医師女性
角層が厚くなり、毛穴を塞いでしまうために生じると考えられています。

白いブツブツ(コメド)からはじまり、空気に触れて酸化することで黒いニキビになります。

対処法は?

悪化を防ぐため、できるだけ早い段階で皮膚科を受診し、治療薬を処方してもらいましょう。

セルフケアとしては、

  • 常に肌を清潔な状態にする
  • 保湿ケアをしっかり行う

ことを心掛けてください。

皮膚科を探す

顔に湿疹が出たときの正しいスキンケア

スキンケア

STEP1.丁寧にクレンジング

医師女性
優しく丁寧に、素早く落とすようにしてください。

日常のメイクの濃さにもよりますが、オイルタイプよりも、ミルクやジェルタイプのクレンジング製品がおすすめです。肌への負担にならないように、擦ったり、必要以上に摩擦したりしないようにしましょう

STEP2.やさしく洗顔

医師女性
洗顔料をしっかり泡立て、その泡で顔を優しく包むように洗ってください。

<洗顔のコツ>

  1.  ごしごし擦らない
  2.  ぬるま湯でそっと顔をパシャパシャするように泡を取り除く
  3.  顔をそっとおさえるように水気をとる

STEP3.スキンケア

医師女性
スキンケア用品は、肌への刺激が少ない低刺激タイプの使用をおすすめします。

※ただし、突然の湿疹は、化粧水や乳液等が原因となっている場合も多々あります。使用しているスキンケア用品を見直してみることも大切です。

やってはいけないNG対処

ドクターストップ

  • 汗をかいて放置する
  • かいたり触ったりする
  • 自己判断で市販薬を使用を続ける
  • 湿疹を隠すためにメイクを濃くする
医師女性
皮膚科で治療する場合は、治療を途中でやめたり、治療薬を必要な分量使用しないのもNGです!

市販薬は使ってもいい?

医師女性
顔に湿疹ができる原因は多岐にわたるため、自己判断で市販薬を使用するのは、あまりおすすめできません。

できる限り皮膚科等を受診して、症状に合った治療薬を処方してもらいましょう。

皮膚科へ行ったほうがいいケース

  • 炎症やかゆみが悪化する
  • 炎症やかゆみが続く(繰り返す)
  • 湿疹の原因がわからない
  • 市販薬を使用しても症状が改善されない
  • 皮膚症状以外の症状が出現している(発熱、吐き気等)

早めに皮膚科で治療するメリット

症状に合う治療方法を開始することで、早期改善が期待できます。

自己判断でいろいろな市販薬を試してみるよりも、病院を受診する方が的確な治療薬を処方してもらえる場合が多いです。

皮膚科を探す

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