「痩せやすい体になりたい…」
「体質改善は何をすれば?」
痩せやすい体になるための体質改善について、栄養士さんに聞いてみました。
おすすめの食事や運動、ルーティンなどもチェックしましょう。
監修者
株式会社Luce
栄養士・食育栄養インストラクター
神原 李奈先生
経歴
株式会社Luce・健康検定協会 所属
CA(客室乗務員)の仕事をきっかけに、健康と食の強い結びつきを実感し、食の世界に興味を持つ。大手料理教室の講師の経験を経て、栄養士を目指すことに。栄養士免許を取得後の現在は、現役CAとして世界中を飛び回りながら、栄養士として健康や食に関する情報を発信している。
「痩せやすい体質」とは
- 筋肉量が多い
- 体脂肪が少ない
- 活動量が多い
- 体があたたかい(冷え性ではない)
「変えられる体質」と「変えられない体質」
変えられる体質は、筋肉量・活動量といった後天的な部分です。
ただし生まれつき肥満遺伝子を持っている人は、変えられない体質であるといえるでしょう。
ただし、肥満遺伝子を持っている場合でも、肥満の直接的な原因は「乱れた食生活」と「運動不足」です。
そのため、変えられない体質であるからといって、痩せられないわけではありません。
「肥満遺伝子」って?
「肥満遺伝子」とは、
- 糖質を燃焼する力が低い
- 脂質を燃焼する力が低い
- 筋肉がつきにくく、基礎代謝が低下しやすい
などのタイプがあり、遺伝子の異変によって生じます。
これらの数には、個人差があり、単独のみ持つ人もいれば、複数持っている人もあります。
血液や唾液で調べることができるため、気になる場合は病院で相談してみましょう。
その場合は内科、とくに肥満外来に行くとよいでしょう。
予約時に遺伝子検査を受けたい旨を伝えましょう。
痩せやすい体を作るために必要な3つのこと
痩せやすい体を作るためには、
- 食事の内容、順番の工夫
- 有酸素運動+筋力トレーニング
- 睡眠を十分にとる
などが必要だと考えられます。
1.食事は「回数・バランス・順番」が大切
食事面では、
- 1日3食、バランスのよい食事をとる
- 腹八分目にする
- タンパク質を毎食摂り入れる
- 副菜→主菜→主食の順で食べる
などを意識して心がけましょう。
最初から「全て完璧に行おう」と思うと挫折するため、できることから少しずつ始めましょう。
1. 1日3食、バランスのよい食事をとる
1日3食、バランスの取れた食事を摂ることで、間食などを含めた食べ過ぎの防止につながります。
また、代謝がアップして痩せやすくなると考えられます。
朝食は起床してから1時間以内、8~9時ごろまでに食べましょう。
夕食は、18~19時ごろまでにして、夜遅い食事は控えましょう。
そうすることで体内時計も整いやすくなり、食事リズムも規則正しくなりやすいです。
2. 腹八分目にする
一食分の目安量は、次の表を参考に腹八分目に収めましょう。
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食材例
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量の目安
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副菜
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生野菜、海藻、きのこ など
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両手たっぷり
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主菜
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肉、魚、卵、大豆 など
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片手分
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主食
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ごはん、そば、うどん など
|
こぶしひとつ分以内
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3. タンパク質を毎食摂り入れる
タンパク質が不足すると、筋肉量が落ちて基礎代謝が減る原因となります。
また、タンパク質は腹持ちがよいため、毎食食べると間食を防げます。
成人女性の1日の推奨量は、50gです。
「タンパク質」は不足しやすいため、色々な食材を組み合わせ、毎食意識してしっかりとりましょう。
▼タンパク質含有量の目安
- 鮭…3g
- 牛肉(モモ)…2g
- たまご(Mサイズ)…2g
- 木綿豆腐…0g
- 絹豆腐…3g
- ひきわり納豆…6g
- 糸引き納豆…5g
4. 副菜→主菜→主食の順で食べる
食べるときは、副菜→主菜→主食の順で食べるようにしましょう。
特に「海藻」を最初に摂ると、糖質や脂質、塩分の吸収が緩やかになります。
食べ過ぎの予防や、糖や脂肪を吸収しにくくする効果が期待できます。
2.運動は「有酸素運動+筋トレ」
「有酸素運動」と「筋力トレーニング」の両方を行うと、より痩せやすくなります。
基本的には1回30分以上の運動を週2回以上行いましょう。
筋力トレーニングをするのであれば“下半身の大きな筋肉”を鍛えるのがおすすめです。
初心者には「ウォーキング」がおすすめ!
正しいウォーキングフォーム
- 頭は揺れないようにして、姿勢を伸ばす
- 目線は20m先を真っすぐに見る
- リラックスして肩の力は抜く
- ひじを後ろに引くようにして腕を振る
- 前に出した足はひざを伸ばす
- かかとからしっかりと地面を踏む
簡単にできる有酸素運動では、ウォーキングがおすすめです。
上記のような正しいフォームで歩きましょう。
正しいフォームで行うと、おなかや太ももの筋肉をしっかり使うことができ、消費エネルギー量のアップにつながります。
歩くスピードは速い方が、消費エネルギー量が多くなります。
慣れてきたら…筋トレも!
慣れてきたら、筋力トレーニングも取り入れるようにしましょう。
下半身の大きな筋肉を鍛えられる「スクワット」がおすすめです。
スクワットの正しいやり方
- 脚を腰幅から肩幅に開いて立つ
- つま先は膝と同じ向きにする
- 手を胸の前で軽く組む
- 太ももと床が並行になるくらいまで、お尻を下げる
- お尻の力を抜かないようにしながら、ゆっくりと元の位置に戻す
1日10回3セット行いましょう。
※両ひざが内側に入り込まないようにしてください。足首は適度に曲げてかかとは床につけたままにします。
「本気で痩せたい」方におすすめの運動法
本気で痩せたい人は、
- 胸・背中・下肢を鍛える
- 有酸素運動、筋トレの頻度を増やす
- 筋トレの種類、強度、回数を増やす
といった運動法にするとよいでしょう。
また、正しいフォームで行うことで、効率よく結果につながりやすくなります。
最初はジムのトレーナーなどプロに教えてもらうのもよいでしょう。
有酸素運動は、20~60分を週2~5回行いましょう。
重さを使った筋トレは、8~12回を2~4セット行いましょう。
ダンベルなどは、最大挙上重量の60〜80%の重さのものを選びましょう。
3.「しっかり睡眠をとる」ことも痩せるために大事!
7〜8時間を目安に睡眠時間を確保しましょう。
睡眠不足は食欲増進ホルモンの分泌を促すため、食べ過ぎにつながります。
しっかりと質のよい睡眠をとりましょう。
「質のよい睡眠」を摂るためにできること
- 夕食は就寝の2~3時間前までに、入浴は2~3時間前に済ませる
- カフェインの摂取(※)は就寝の5~6時間前までにする
- 就寝前のアルコール摂取は控える
- 就寝前はスマホやタブレット、PCの操作を避ける
- 夕方以降は昼寝を避ける
(※)コーヒーや緑茶、チョコレートなど
空調で寝室を過ごしやすい温度にするなど、寝心地のよい環境づくりも大切です。
仕事や家事などが忙しい方も、できる限り睡眠をしっかりとれるようにしましょう。
“痩せやすい体”をつくるルーティン
朝~日中~夜を細かく分けて、やるとよいことを解説していきます。
できることから実践していきましょう。
朝やるとよいこと
上記の行動は体内リズムを整え、自律神経のバランスを整えることができます。
自律神経の乱れは、食欲増進やむくみの原因となります。
仕事中にやるとよいこと
- 間食を控える
- 水分補給は、水やお茶(できればノンカフェイン)にする
間食による余計なエネルギー摂取を防ぐと、肥満を防ぎやすくなります。
また、カフェインは利尿作用があり、身体を冷やすため代謝の低下につながります。
昼食前後にやるとよいこと
ランチで外に出る際、時間に余裕があれば、
といった行動をとりましょう。
肥満を防ぐには、日中の消費エネルギー量が多くすることが大切です。
仕事帰りにやるとよいこと
余裕があれば、
- 少し遠回りして、歩く距離を伸ばす
- 電車やバスは立つ
歩く距離を伸ばしたり、体幹を使って立つことで、消費エネルギー量も多くなります。
夕食後にやるとよいこと
- 早めに寝る(7~8時間の睡眠時間を確保する)
- 夜食は控える
睡眠不足による自律神経の乱れは、食欲増進やむくみの原因となります。
また、夜食は脂肪が蓄積しやすくなるうえ、睡眠の質も下げるので避けましょう。
お風呂でやるとよいこと
- 湯船に浸かり、体を温める
- 足などを軽くマッサージする
血行が良くなり、むくみの解消につながります。
また、適度に体温があがることで、寝つきが良くなります。
就寝2~3時間前の入浴が理想的です。
寝る前にやるとよいこと
リラックスすることで、スムーズな入眠につながります。
スマホ・PCは「画面の光」で交感神経が活性化し、睡眠の質が低下する場合があるので避けましょう。
睡眠不足による自律神経の乱れは、食欲増進やむくみの原因となるため、しっかり睡眠をとることが大切です。
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2022-02-17
「ランニングしているのにお腹が痩せない…」
「走り方がいけない?」
走ってもお腹が痩せない理由を、栄養士さんに聞いてみました。
ランニングフォームなど、お腹のお肉を落としやすくする走り方も解説します。
ランニングで「お腹が痩せない」5つの理由
走るペースが速すぎる
ランニング時間が短い
ランニングを始めたばかりである
摂取エネルギー量の方が多い
ランニング時の姿勢が正しくない
理由1. 走るペースが速すぎる
速すぎるランニングは、脂肪が燃焼されにくくなります。
脂肪燃焼には、楽〜ややきつい程度のスピードがおすすめです。
目安としては、最大心拍数の40〜60%の強度です。
それよりも速く走ってしまうと、脂肪より糖質がエネルギー源として使われる可能性が高くなり、脂肪燃焼の効果が期待できなくなります。
「最大心拍数」の算出方法・心拍数の計り方
最大心拍数は、「220-年齢」で算出することができます。
心拍数は、心拍数と脈拍数はほとんど同じで、以下の方法で測ることができます。
利き手の人差し指・中指・薬指の3本の指で、利き手でない側の手首の内側にある動脈(親指側で拍動が触れるところ)を10 秒間計る
その数値を6 倍する(1分間の脈拍数となる)
理由2. ランニング時間が短い
ランニング時間が短すぎると脂肪燃焼効果はあまり期待できません。
少なくとも20分間以上行うようにしましょう。
ランニングは、開始~10分は「糖質」を燃焼します。
10分継続後から徐々に「脂肪」が燃焼され、効果的に脂肪燃焼が行われるのは20分後といわれています。
理由3. ランニングを始めたばかりである
ランニングは即効性のあるダイエット方法ではありません。
コツコツ続けることが大切になります。
日々の食生活や運動不足などで蓄積した脂肪は、簡単には落とせません。
始めたばかりでは、エネルギー消費量も少なく実感するのは難しいです。
まずは1ヶ月続けてみよう
体重1kg落とすには、7200kcal消費する必要があります。
つまり、今よりも1日に240klcal多く消費できれば、30日で1kg痩せることができます
消費エネルギーをさらに増やせば、より早くお腹の変化を実感できるでしょう。
理由4. 摂取エネルギー量の方が多い
運動で消費するエネルギー量は、想像しているよりも少ないです。
ランニングを言い訳に食べ過ぎていないか注意しましょう。
食べる量が多ければ、ランニングをしてもお腹周りの脂肪は落とせません。
例えば、50kgの人が30分ランニング(6.4km/時)をした場合の消費エネルギー量は150kcalで、ごはんお茶碗一杯分よりも少ないエネルギー量です。
「睡眠時間を削って走る」のは逆効果!
睡眠時間が短いと、食欲が沸くホルモンが多く分泌され、過食の原因になります。
ランニングで減量を試みる場合は、しっかりと睡眠時間を確保しましょう。
理由5. ランニング時の姿勢が正しくない
姿勢が正しくないと、
脂肪の燃焼が効率的に行われない
疲れやすく長時間走れない
などの原因で、痩せにくくなります
また、膝や腰に過剰な負担がかかり、痛めてしまうリスクもあるので注意が必要です。
パーソナルトレーナーに「正しい走り方」を教えてもらうなどもおすすめです。
ランニングを「毎日すると痩せにくくなるって本当?」
マラソンランナーのように強度の高いランニングを毎日行なっていると、筋肉が落ちて基礎代謝が下がり痩せにくくなることがあります。
また、体が十分に回復しないまま走ることでフォームが崩れ、効率よく脂肪燃焼が行われなくなる可能性もあります。
ランニングは毎日行っても構いませんが、負荷をかけすぎないように注意しましょう。
“お腹痩せ”したい人のランニングの4大原則
お腹痩せしたい人は、
姿勢
足の上げ方・踏み出し方
腕の振り方
力み過ぎないようにする
の4点を意識してランニングしましょう。
チェックポイント① 姿勢
猫背にならないように背筋を伸ばす
肩の力は抜く
重心を高い位置に置く
お腹は少し引っ込める
軽く前傾姿勢になるようにする
目線はしっかりと正面を向き、下げない
正しい姿勢で走ることで、効率よく筋肉を使って脂肪を燃焼しやすくします。
また、体への負担も軽減できます。
チェックポイント② 足の上げ方・踏み出し方
自然と上がる程度で、無理に上げる必要はない
力を抜いて軽く踏み出す
骨盤を前に倒す姿勢で走り出す
骨盤を前傾させると、足が自然に前に出るようなイメージで走ることができ、膝への負担も少なく走りやすくなります。
チェックポイント③ 腕の振り方
ひじを引き上げるようなイメージで振る
腕の力を抜いて小刻みに振る
腕と足は連動しているため、腕の振り方がよいと走りやすくなります。
チェックポイント④ 力み過ぎないようにする
力みすぎるとすぐに疲れてしまいます。
周りの景色を見たり、音楽を聴いて、走っている間リラックスができるようにしてみてください。
正しい姿勢で走るのは大切なことですが、意識しすぎず、なるべく自然な状態を保ちましょう。
ランニングの効果がでるまで…どれくらいかかる?
脂肪は内臓脂肪から燃焼されるため、内臓型肥満の方は比較的早い段階で変化を実感できるでしょう。
ただし、生活習慣、食事内容、走る時間や速さなど、人によって条件が異なるため個人差が大きいです。
1〜2日で実感できるものではないため、焦らずに継続してみましょう。
もっと効率的に!プランク+ランニング+ストレッチがおすすめ
ランニング前…プランク
ランニング後…ストレッチ
を行い、ランニングをより効率的にしましょう。
ランニング前にプランクしよう
プランクは、以下の手順で行いましょう。
伏せをして、肘を90℃に曲げて地面につく
足を伸ばし、つま先を立てる
お尻を上げてその状態を1分キープする
プランクは、腹筋が鍛えられるだけなく、正しい姿勢でランニングを行うのに必要な体幹を鍛えることもできます。
また、走る前に行うことで体が温まり、脂肪燃焼の準備が整います。
プランクが大変な場合には、代わりに腹筋20回を行っても構いません。
ランニング後にストレッチをしよう
以下の手順で行いましょう。
※1か所につき20秒は伸ばすようにしましょう。
① 二の腕のストレッチ
肘を頭の横で抱えるようにして、二の腕を伸ばす。
② 背中のストレッチ
背中の後ろで手を組み、手のひらを後ろに向けて伸ばす。
③ お腹のストレッチ
うつ伏せになり、肘を床について天井をみるように反る。
④ 足のストレッチ
床に座り、片足は伸ばし、片足は曲げた状態で上半身を前倒す。
(足を変えて反対も伸ばしましょう)
⑤ アキレス腱ストレッチ
足を前後に開き、前に体重をかける。足を変えて反対も伸ばす。
直接腹筋に関わるわけではありませんが、ランニング後のストレッチは、疲労回復や筋肉痛の軽減につながります。
体のコンディションが良くなると、翌日以降のランニングも正しいフォームで行えるようになり、脂肪燃焼が促進されやすくなります。ぜひ、取り組んでみてください。
▼参考
厚生労働省 肥満症・メタボリックシンドローム の人を対象にした運動プログラム
厚生労働省 運動基準・運動指針の改定に関する検討会 報告書
公益財団法人長寿科学振興財団 心拍数と運動強度
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2022-05-31
コレステロールが高い人には、どんな傾向がある?
コレステロール値を低く抑えるにはどうすればいい?
LDL(悪玉)コレステロールが高い人の特徴を、お医者さんに聞きました。
LDLコレステロールを下げるおすすめの運動や日常生活での注意点を解説します。
コレステロール値が気になる方は必読です。
コレステロールが高い人の特徴
LDLコレステロールが高いとよくないと聞き、心配です…。LDLコレステロールが高い人には、どういった傾向があるのでしょうか。
LDL(悪玉)コレステロールが高い人には、
肥満傾向
運動不足
ストレスが多い生活を送っている
喫煙習慣がある
閉経を迎えている
といった特徴があります。
上記に当てはまる人は、余分なLDL(悪玉)コレステロールが増えていく傾向があります。
特に「内臓脂肪型肥満」の人は要注意です。
また、閉経後の女性の場合、女性ホルモンの一つである「エストロゲン」が減少することにより、血液中のLDLコレステロールが増加しやすくなります。
コレステロールはバランスが大切!
種類
役割
LDL(悪玉)
肝臓で作られたコレステロールを、血管を通して体の隅々まで届ける。
HDL(善玉)
体の中の余分なコレステロールを回収する。
血管に溜まったコレステロールを肝臓に戻す。
LDL(悪玉)・HDL(善玉)のどちらのコレステロールも、体にとって必要不可欠です。
ただし、
LDL(悪玉)が高い
HDL(善玉)が低い
といった状態は「動脈硬化」のリスクがあり、健康に悪影響を及ぼします。
コレステロールには、「ホルモンを生成する材料となる」「消化や吸収を補助する」「細胞膜(細胞の表面にある膜)を構成する成分になる」など、重要な役割があります。
しかし、コレステロールのバランスが悪くなると、血管の通り道が狭くなって、動脈硬化を引き起こしてしまいます。
「LDLコレステロール」が高いままだと、どうなる?
LDLコレステロールの増加によって「動脈硬化」になると、心筋梗塞・脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こすことがあります。
動脈硬化とは、血管の柔軟性が失われて硬くなっている状態です。
症状が進行すると、「血栓が発生する」「血管が破裂する」などの状態に陥り、危険な病気を発症してしまいます。
コレステロールを下げる「おすすめの運動法」
おすすめの有酸素運動
ジョギング
ウォーキング
サイクリング
ヨガ
水泳
※精神的負担にならず、「少ししんどいけれど無理なく継続できる」と思える運動がおすすめです(心拍数110~120/分程度が目安)。
コレステロール値の改善には、有酸素運動が効果的です。
週に3〜7日・1日15~60分を目安に、体を動かしましょう。
運動をして血流が改善されると、体の中の中性脂肪の減少につながり、HDLコレステロール値の上昇(HDLコレステロールが血中に増える)が期待できます。
「ながら運動」もおすすめ
おすすめの「ながら運動」
歯磨きをしながら「つま先立ち」する
テレビを見ながら「スクワット」する
電車移動の際は、目的地の一駅手前から歩く
駅ではエレベーターやエスカレーターを使用しない
なかなか運動する時間が確保できない方には、スキマ時間や移動中にできる「ながら運動」もおすすめです。
まずは手軽な運動から始めて、少しずつ体を慣らしていくとよいでしょう。
コレステロール上昇を防ぐ「生活のポイント」
コレステロールのバランスを整えるには、日々の生活習慣も大切です。
こまめにストレスを発散する
毎日6〜7時間の睡眠時間を確保する
禁煙する
お酒を飲みすぎない
といったことを意識しましょう。
ポイント① こまめにストレスを発散しよう
日中に太陽の光を浴びる
就寝前にストレッチする
熱中できる趣味の時間を作る
など、こまめにストレスを発散するように心がけましょう。
慢性的にストレスを感じていると、血液中にLDLコレステロールが増え過ぎてしまう恐れがあります。
ポイント② 毎日6〜7時間の睡眠時間を確保しよう
毎日6~7時間の睡眠時間を確保して、睡眠不足にならないようにしましょう。
睡眠不足は脂質の代謝に影響を与えます。また、十分な睡眠がとれていないと、「体の組織の修復がスムーズに行われない」、「ストレスが溜まりやすくなる」、「血圧上昇」などにつながる恐れがあります。
ポイント③ 禁煙しよう
タバコは「LDLコレステロール値」を上昇させ、「HDLコレステロール値」を低下させる作用があると考えられています。
喫煙している人は、禁煙を目指しましょう。
ポイント④ お酒を飲みすぎに気をつけよう
お酒の種類
1日あたりの目安量
ビール
中瓶1本(500ml)
日本酒
1合(180ml)
チューハイ(7%)
350ml
ウイスキー
ダブルで1杯(60ml)
お酒を飲みすぎないよう、あらかじめ摂取量を決めておくようにしましょう(1日25g以下が目安)。
アルコールを飲みすぎると、LDLコレステロールが高くなることがあります。
また、アルコールは、それ自体が高カロリーであることに加えて、おつまみ等と一緒に摂るケースが多いため過食につながる場合があります。
▼参考
日本医師会 知って得する病気の知識
一般社団法人 福山市医師会 脂質の検査
全国健康保険協会 【脂質異常症】 コレステロールと中性脂肪がたまると
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト 脂質異常症を改善するための運動