原因不明の微熱と倦怠感…。これは何かの病気?
慢性疲労症候群の症状と原因について、お医者さんに聞きました。
心当たりのある方は、病院に行く目安を確認しましょう。
監修者
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
経歴
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
微熱と倦怠感がある…これ大丈夫?
風邪を引いたときや生理前は、微熱と倦怠感が一時的に起こる人もいます。
症状が出て間もない場合には、一旦様子を見ても良いでしょう。
ただし、原因不明の微熱と倦怠感が1週間以上続く場合は、「慢性疲労症候群」の可能性があります。
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2019-11-01
鼻水、咳や喉の痛みなど、つらい風邪の症状をできるだけ早く治すためには、どうすればいいのでしょう。
この記事では、風邪に効く食べ物・飲み物や、市販薬の選び方、控えるべきNG行動まで医師が解説します。
日頃から免疫力をアップさせて風邪を引かないようにするため、ぜひ参考にしてみてくださいね。
風邪を早く治すための「食べ物」
風邪を早く治すには
ネバネバ系の食べ物(水溶性食物繊維・糖たんぱくが豊富)
フルーツ(ビタミン・ミネラルが豊富)
卵・緑黄色野菜(ビタミンAが豊富)
などの食べ物を摂取しましょう。
ネバネバ系の食べ物(水溶性食物繊維と糖たんぱくが豊富)
里芋・なめこ・オクラ・納豆などに含まれています。
おかゆなどに細かく刻んで、入れたり、スープに入れたりして摂りましょう。
風邪といえば、鼻水の症状が出ますが、鼻水は病原体を洗い流し、奥に入れないように働いてくれています。
風邪になってしまってからも鼻粘膜にいい食事を摂ることで、鼻の粘膜の機能が正常に働き、強化することができます。
フルーツ(ビタミン・ミネラルが豊富)
フルーツには、ビタミンやミネラルなど風邪で消耗しやすい栄養素が多く含まれています。風邪のときに食べるといいでしょう。
体を冷やすイメージがあるフルーツですが、かき氷や氷水のようなものでなければ、食べ物で急に体が冷えるということはないので、風邪のときに食べても大丈夫です。
卵・緑黄色野菜(ビタミンAが豊富)
皮膚粘膜を強化、免疫力をアップさせてくれるビタミンAは、卵や緑黄色野菜に豊富です。人参・ほうれん草・かぼちゃなども食べてください。
風邪を早く治すための「飲み物」
ビタミンCの摂取ができる、レモネードが風邪の時にはおすすめです。
ホットで飲めば体も温まります。
ビタミンCは、体の免疫力である白血球の働きを高めてくれます。また、抗酸化の働きがあり、風邪予防にもぴったりです。
市販薬の選び方
辛い症状があると食事が取れない場合もあり、そのような時には、咳や鼻水などの症状を個別で緩和してくれるものを選ぶといいでしょう。
風邪は、多くの症状が現れます。
しかし、結局は、風邪自体を治療することはできません。自分の免疫力でウイルスを撃退する必要があるのです。
また、市販薬は、一概に価格が高い方がいいとは言い切れません。後発品であったり、容量の違いであったり、様々な要因で価格が決められています。
どの市販薬にすればいいのかと悩む場合は、薬剤師に相談しましょう。
漢方薬の選び方
漢方薬も様々あり、風邪のひき始めにいいもの(葛根湯)や長引く風邪のときに飲むといいタイプ(竹茹温胆湯、柴胡桂枝湯など)などがあります。
普通の薬と漢方薬、併用してもいい?→NGです!
漢方薬は、薬です。他の薬と同様に併用しての使用はおすすめできません。
併用の場合は、事前に薬剤師、医師に相談して確認してください。
お風呂は入ってもいい?
お風呂に入っていけないことはありませんが、無理をするのはやめましょう。
汗をかくためにと、風邪の時に入浴する人がいますが、熱があるときやふらつく際には、入浴で立ちくらみや貧血を起こす場合も多いです。
普段、貧血症状がない人も、発熱により症状が出る可能性があります。
しかし、身体を清潔に保つためにも、昔言われていたように「風邪だとお風呂に入ってはいけない」という事はありません。
ただし、入浴やシャワーは短めにして、脱水、血圧低下などには注意してください。
これはNG!控えるべき3つの行動
体を冷やす外出
過度の飲酒
喫煙
このような行動はNGです。
風邪を早くよくするには、自己の免疫力が必要です。
体を冷やせば、免疫力が上がらずよくなりません。
また、「冷え」は体を冷やし、風邪にかかりやすくします。肩や首周り、足首などを冷やさないように着るものや服装にも気をつけてください。
過度の飲酒は、眠りを妨げ、体力低下を招きます。
また、風邪で喉に負担がかかっているのに喫煙を行えば、さらに喉への負担がかかります。
慢性疲労症候群って何?
検査で異常が見つからないのに、微熱や倦怠感が半年以上続く状態を指します。
「仕事に行けない」「ベッドから起き上がれない」など、悪化すると日常生活に支障をきたします。
慢性疲労症候群の症状
- 微熱
- 倦怠感、脱力感
- リンパ腺の腫れ
- 頭痛
- 関節痛
- のどの痛み
- 日中の眠気
- 気持ちの落ち込み、不安感
症状が1週間以上続く場合は、慢性疲労症候群の疑いがあります。
慢性疲労症候群の原因
はっきりした原因はわかっていませんが、過度のストレスが関係していると考えられています。
- 20〜50代ごろの女性
- 几帳面な人
- 協調性が高く、周囲に気を使う人
- 他人の期待に応えようとする人
- 疲労を溜め込みがちな人
に発症しやすいと考えられています。
慢性疲労症候群は、なぜ発症するの?
今までサイトメガロウイルスやカンジダなどの感染が原因の1つとされていましたが、現在の研究では、このような感染は原因ではないことがわかっています。
種々の環境要因(身体的・精神的ストレス)と遺伝的要因が関係して発症に強く関わっているというのが現在のみかたです。
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2020-12-28
なんだか体調が悪い…。ストレスのせいかも…。
ストレスが限界に達すると、どのような症状があらわれるのでしょうか。
お医者さんの目線から、「心の症状」と「体の症状」、それぞれ解説してもらいました。
ストレスが限界に達した時に出る症状
ストレスが限界に達すると、脳や自律神経の働きに影響が出て「心の症状」と「体の症状」があらわれます。
ストレスの限界サイン「心の症状」
気分が落ち込む
イライラして、怒りっぽくなる
やる気が出ず、集中できない
何に対しても興味が持てない
ストレスの限界サイン「体の症状」
肩こり
頭痛
腹痛、胃痛
胸が苦しい
息苦しい
だるくて体が動かない
食欲不振、または食欲過剰
下痢、便秘
寒気や冷え
涙が止まらなくなる
不眠、または過眠
過度なストレスを受け続けると脳が正常に働かなくなり、気分が落ち込みやすくなります。
さらに、ストレスは内臓など体全体の調子を整える「自律神経」の乱れを引き起こすため、体の不調の原因にもなります。
ストレスが溜まりすぎると起こる「行動の変化」
浪費が激しくなる
ギャンブルが止まらなくなる
アルコール量が増える
喫煙量が増える
ストレスによって心の調子が不安定になると、お酒を飲む量が増えたり、大胆な行動をとったりする方もいます。
「自分らしくない行動が増えた」という場合も、心の状態に注意したほうがよいでしょう。
ストレス限界サインを感じたら、こう対処しよう
質の良い睡眠をとる
好きな物を食べる
気が合う人と会う
などの方法で、ストレスを発散しましょう。
ストレス対処法① 質の良い睡眠をとる
ストレスの解消には、十分な睡眠が大切です。
質の良い睡眠をとれるよう、就寝前には
ゆっくり入浴する
リラックスを設ける
スマホよりも本を読む
の3つの点を心がけましょう。
湯船にゆっくり入浴する
湯船につかって、ゆっくりと温まりましょう。
時間や体力がないときは、熱めのシャワーを首元に数分当ててください。
入浴が終わったら、冷えないように着替え、水分補給をしましょう。
リラックスタイムを設ける
ゆっくりできる場所に腰を掛けて、気持ちを休めましょう。
好きな音楽やテレビを楽しむのもおすすめです。
スマホよりも雑誌や本を読む
就寝直前はスマホではなく、読書が適しています。
インターネットは情報がどんどん入ってくるため、過度な刺激になってしまいます。
眠気を感じたら、電気を消して早めに入眠しましょう。
ストレス対処法② 好きなものを食べる
好きなものを食べると、ストレスが和らぎます。
※ただし、暴飲暴食は控えてください。
食欲がないときは無理せず、食べられるものを食べましょう。
軽く運動すると、食欲が湧きやすくなります。
反対に、カフェインの強いものはしばらく控えてください。
過度のアルコール摂取も、睡眠の質を低下させる原因となるため、注意しましょう。
ストレス対処法③ 気が合う友人と過ごす
悩みを誰かに相談することも、ストレス解消につながります。
こんなときは病院へ!
なかなか寝つけない
就寝中に何度も目が覚める
いつもより寝すぎてしまう
朝だるくて起きられない
といった場合は、早めに病院で相談しましょう。
何科を受診すればいいの?
心療内科・精神科を受診してみましょう。
初診の際は、下記のことを医師に伝えられるように、まとめておくといいですよ。
今までできていたのに、できなくなったこと
特につらいと感じていること
仕事の内容・職場の人間関係
おかしいと感じる体の症状
メモに書いて持っていくのもおすすめです。
心療内科を探す
心が壊れてしまう前に相談しよう
過度のストレスは、うつ病や自律神経失調症を引き起こす恐れがあります。
頑張りすぎは禁物です。
心療内科や精神科に行くとなると、身構えてしまう方も多いかもしれません。
ですが、メンタルの不調で病院にかかることは、内科で風邪を相談することと大きな違いはありません。
一人で抱え込まずに、病院で相談してみましょう。
▼参考
厚生労働省 みんなのメンタルヘルス うつ病
慢性疲労症候群は自分で治せる?
ご自身で治すことは難しいです。
慢性疲労症候群を疑う場合は、一度病院を受診しましょう。
慢性疲労症候群の治療方法はまだ確立されていませんが、医師と二人三脚で治療を進めることで、症状が軽減するケースもあります。
症状が軽い場合、仕事に行ってもいい?
日常生活や仕事に支障がなければ仕事をしてもよいでしょう。
仕事を続ける上では「きちんと休養をとる」「ストレスを溜めない」といったことが大切です
病院は何科?
微熱と倦怠感がある場合は、まず内科を受診しましょう。
早めに治療を開始することで、短期間で症状が改善しやすくなります。
また、慢性的な微熱と倦怠感には、消化器の病気や内分泌の病気、悪性腫瘍の可能性も考えられ、命に関わる恐れもあります。
症状でお困りの場合には、放置せずに早めに病院で相談しましょう。
お医者さんになんて伝えたら良い?
医師には
- いつから、どんな症状がでているのか
- 睡眠時間や休日など休養はどれくらいとれているのか
- ストレスとなっているものはあるのか
を説明しましょう。
病院ではどんな治療を受けるの?
問診に加え、必要に応じて血液検査や心電図検査、MRIなどを行います。
ストレスの原因や疲労になっている根本が判明して、それを取り除けば1ヶ月ほどで改善することがあります。
ただ、症状が重い場合は数ヶ月以上と、長期間かけて改善していきます。
内科を探す
慢性疲労症候群の悪化を防ぐための対処法
- 栄養バランスの良い食事をとる
- ストレスの原因になる行動を避ける
の2点を心がけましょう。
①栄養バランスの良い食事をとる
主食、主菜、副菜を揃えたバランスのよい食事にしましょう。
主食:ご飯、ぱん、麺など
主菜:肉、魚、卵など
副菜:野菜、海藻、キノコなど
「主食」は炭水化物が多くエネルギー源に、「主菜」にはたんぱく質が多く体の熱を作り出し、「副菜」はビタミン・ミネラルが多く、食べたものを円滑にエネルギーに変えてくれます。
②ストレスの原因になる行動を避ける
慢性疲労症候群の悪化には、ストレスが大きく関係しています。
そのため、ストレスの原因を上手く避けることが重要です。
過度の飲酒、睡眠不足、運動不足、不規則な生活(昼夜逆転)などがストレスになります。
1日30分程度の散歩、趣味を見つける、気のおけない仲間と会話するなどがあります。
睡眠不足ではありませんか?
「慢性疲労症候群」は、疲労の蓄積も関係しています。
日頃から十分な睡眠をとるようにしましょう。
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2020-01-30
「熱が出た!」と思ったら「朝にはすっかり下がっていた…」。
このような経験をお持ちの方も多いと思います。
一晩で下がる発熱の原因を、医師が詳しく解説します。
大人なのに…「熱が一晩で下がった?」
一晩で熱が下がった場合、心因性発熱(ストレス)または風邪のケースが主に考えられます。
それぞれのケースについて、次の項目で詳しく解説します。
原因① 心因性発熱(ストレス)
心因性発熱とは、主にストレスによって起こる発熱を指します。
過度のストレスで交感神経が活発になると、「熱を発生させる細胞」に刺激が加わり、一時的に発熱する場合があります。
◆心因性発熱の症状
心因性発熱の場合、一晩で熱が下がったり、高熱を繰り返したりします。
熱の程度には個人差があり、37度の微熱の人もいれば、38度以上の高熱になる人もいます。
また、
頭痛
腹痛
躁鬱などの気分障害
パニック障害などの不安障害
を伴うこともあります。
ストレスで発熱しやすい人の特徴
日常生活でストレスを感じやすい人
几帳面な人
頑張りすぎる人
神経質な人
心配性な人
心因性発熱の対処法
まずはゆっくり体を休めることが必要です。
落ち着いた環境(アロマ、音楽、間接照明など)を作り、眠れるようであれば、目を閉じて休みましょう。
なお、心因性発熱の場合、解熱鎮痛剤は効果を発揮しません。
原因② 風邪のケース
風邪のウイルスがそこまで強くなければ、自分の免疫が勝って一晩で熱が下がることもあります。
風邪をひくと、侵入したウイルスの繁殖を抑えたり、体の免疫機能を高めたりするために体温が上がります。
通常は、おおよそ3日くらいで下がることが多いです。
◆風邪の症状
くしゃみ
鼻づまり
喉の痛み
咳
など
風邪をひきやすい人の特徴
忙しくてなかなか休めない人
ストレスや疲労を溜めがちな人
睡眠不足の人
栄養バランスが偏っている人
上記の人は免疫力の低下によって、風邪を引きやすくなります。
風邪の対処法
そのまま眠れるようであれば、おでこや首などにタオルにくるんだ保冷剤を当てたり、冷やすシートを貼って休みましょう。
また、熱が高かったり、長時間も高熱が続く場合は、解熱剤を服用しましょう。
「夜に発熱を繰り返す」のは、疲れ・感染症が原因かも
夜に発熱を繰り返す場合、
尿路感染症
疲労・ストレス
関節リウマチ
がん
などの原因が考えられます。
① 尿路感染症
尿路感染症は、膀胱などに細菌感染を起こして発症する病気です。
症状が進むと、疲れのたまる夜間に発熱することがあります。
尿路感染症の症状
排尿痛
下腹部痛
頻尿
発熱
尿路感染症の対処法
軽い症状の場合、こまめに水分を補給していれば、細菌が尿で排出されて数日で快方に向かいます。ただし、重いものであると抗菌剤の投与が必要となるため、泌尿器科で治療を受けましょう。
泌尿器科を探す
② 疲労・ストレス
疲労やストレスがたまると、1日の疲れが出て夜間に発熱をするケースがあります。
また、免疫機能が低下するため、風邪も引きやすくなります。
疲労・ストレスによる症状
倦怠感
疲労感
食欲不振
めまい
頭痛
冷え
集中力低下
疲労・ストレスの対処法
ゆっくり休息を取る必要があります。仕事が休めないときでもこまめに休憩を入れましょう。
毎日の睡眠、食事が大事です。しっかり睡眠をとり、バランスの良い食事をとりましょう。
③ 関節リウマチ
免疫機能の異常によって、関節の痛み、関節の変形、発熱、倦怠感などを起こす病気です。
倦怠感も強く出るので、夜間に日中の疲れが出て発熱することもあります。
関節リウマチの症状
関節痛
倦怠感
微熱
関節の腫れ
関節の変形
関節リウマチの対処法
専門機関での治療が必要です。
朝起きた時の関節の腫れ、関節の動かしにくさなどが現れてきたら、早めにリウマチ科を受診しましょう。
リウマチ科を探す
④ がん
がんを発症していると、体に疲れが溜まりやすくなります。
そのため、1日の疲れが出る夜間に発熱するケースもあります。
がんの症状
倦怠感
食欲不振
気分が悪くなる
体に痛みが走る
不正出血(女性器のがん)
がんの対処法
専門機関での治療が必要です。早急に内科を受診しましょう。
早めに取り除かなければ、身体中にがんが広がって死に至る恐れがあります。
内科を探す
熱が下がった後の過ごし方
熱が下がって体が楽になっても、すぐに油断せず、熱以外の症状も治まるまでは、下記の点に気を付けてください。
安静にして体力を温存する。
消化の良い物を食べ、弱った消化器官の負担を軽くする。
辛味が強く刺激的な物や、油分の多い物を控え、消化器管の負担を軽くする。
ビタミン、ミネラルが豊富な物を食べ、免疫力を高めて感染などの再発を防ぐ。
アルコールを控え、肝臓を休ませる。
喫煙を控え、気道への刺激を軽減する。
高熱による発汗で失った分、水分と塩分を多めに摂り、脱水を防ぐ。
良質なたんぱく質を摂り、消耗した体力を補う。
熱が下がったら出社してもいい?
風邪の場合、熱が下がり、気分も良く、動くのに支障がないようでしたら、出社しても大丈夫でしょう。
ただし、だるさや、倦怠感がある場合は、まだ体力が戻っていないので無理しないようにしてください。
無理をすると、発熱を繰り返すことがあります。
出勤する場合は、マスクをしましょう。
咳やくしゃみが出ても、他の人に移さないように対策をして出勤しましょう。
こんな症状は病院へ
水分・食事がとれない
胸が痛くなるほどの酷い咳が出る
口の中の痛みが増し、喉の奥に腫れや水疱がでる
といった症状が出た場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
「水分・食事を受け付けない」場合は、脱水や体力消耗の危険があるため、点滴などの治療が必要です。
「胸が痛くなるほどの酷い咳が出る」場合は、結核・喘息・肺炎・急性気管支炎・胸膜炎などの恐れがあります。
「口の中の痛みが増し、喉の奥に腫れや水疱が生じる」ときは、ヘルパンギーナのなどの可能性があります。
患者の多くが小児ですが、大人が感染すると、脳炎、髄膜炎、心筋炎などを誘発する恐れがあります。
病院は何科へ行けばいい?
受診すべき診療科は、出ている症状によって異なります。
以下の表を参考にしてみましょう。
受診すべき診療科
症状
内科
心理的な原因の発熱・吐き気・食欲不振
呼吸器内科
耳鼻いんこう科
喉の痛みや咳が続いている
「心理的な原因の発熱」も、まずは内科を受診して検査を受けることをおすすめします。
体に異常がないと判断された後は、心療内科を紹介してもらうことも可能です。
あまりにも高い熱が翌朝には平熱に下がっていたりすると不思議に思いますよね。
その場合は、他に目立った症状が現れなかったとしても、隠れた病気の前兆かもしれません。
少しでも気になるようなことがある時は、早めに医療機関を受診し、医師の診察を受けることをおすすめします。
内科を探す
▼参考
テルモ株式会社→テルモ体温研究所 体温から健康に:体温と生活リズム
ストレスと高体温 心因性発熱かもしれないと思ったら
テルモ株式会社→テルモ体温研究所 体温から健康に:体温と生活リズム
ストレスと高体温 心因性発熱と診察されたら
沖縄県医師会→広報関係 ドクターのゆんたくひんたく:2018年掲載分 原因探り、根本解決を
株式会社メディプラス研究所→オフラボ:「熱が下がらない」風邪薬が効かない長引く熱、ストレスが原因かもしれません【ストレス性発熱の処方箋①】
一般社団法人小金井市医師会→お知らせ:風邪について
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2020-02-12
「すぐに熱を下げるには、どんな薬を選べばいいの?」
「どこを冷やせば熱が下がるの?」
この記事ではすぐに熱を下げる4つの方法を、医師が詳しく解説します。
大事な予定があってどうしても休めない!という方も、ぜひ参考にしてください。
無理に熱は下げない方がよい
発熱は、体を守るための必要な働きです。
発熱しているということは、何らかの異物と体が戦っている状態です。
ウイルスや細菌が進入すると、熱を上げて退治しようとします。無理に熱を下げれば、逆に異物が優勢となり、体調悪化・症状悪化につながる可能性もあります。
一般的な発熱であまりに熱が高い場合(40度以上)は、体を楽にさせ、脳症や合併症を避けるため、ロキソニンなどの鎮痛剤(※)を使用します。
それ以下の熱の場合は、自然に任せておくのが本来はいいのです。
※インフルエンザの場合は、使用できない鎮痛剤もあるので注意が必要です。
なぜ?「熱が出る理由」
発熱は、体の中にウイルスや細菌などの異物が侵入してきたのを倒そうとする免疫反応で起こります。
そのため、熱が上がり切るまではウイルスや細菌も大量に増殖しているので、体は辛い症状を多く感じます。
熱が下がる頃には、ウイルスたちを押さえ込み、体調が徐々に快方に向かい始めます。
なぜ?「震え」がおきる理由
体温が上昇すると血液や他の部位も一緒に熱を作ろうと、体熱の放散を減少させ、体全体の熱産生を増やそうとします。
その際、皮膚の血流を少なくしたり、筋肉を震わせて熱を作ったりします。
方法①お薬を飲む
解熱鎮痛剤を使いましょう。
すぐに熱を下げたい場合、風邪薬に解熱剤が入っていれば、そちらを使用していただいても構いません。しかし、熱に関して対処するのであれば、解熱鎮痛剤を使います。
解熱剤・鎮痛剤は、一時的に熱を下げ、体を楽にすることはできます。
※インフルエンザの場合は、使用できない鎮痛剤もあるので注意が必要です。
風邪のひき始めなら漢方薬もおすすめ
風邪のひき始めであれば葛根湯(カッコントウ)がおすすめです。
生姜やクズの根配合で、体を温めて早く熱をさげる作用が期待できます。
ただし、葛根湯にも解熱作用があるため、解熱剤との併用は避けましょう。
成分によっては重複して思わぬ副作用が生じることがあります。
漢方薬を使用する際は、薬剤師、登録販売者に相談をしましょう。
方法②首・鼠径部・ワキの下を冷やす
血流が多い部分を冷やすと早く熱は下がります。冷やす場所としては、首・鼠径部・ワキの下などがおすすめです。
熱が出ると、額を冷やす方法をイメージする方が多いかと思いますが、 これには熱を下げる働きはあまりありません。
また、冷却シートは、熱を下げるというよりも、頭を冷やすことで気持ちがよくなり、すっきりして気分が落ちつくという働きが期待できるものです。
方法③食べ物・飲み物
温かい食事や、冬が旬の野菜・果物で体を内部から温めて発汗を促せば、 汗で熱は下がりやすくなります。
ココアや生姜湯、チャイ等(温かい飲み物)
加熱したトマト、にんにく等(温かい食べ物)
かぼちゃ、かぶ、りんご、ブドウ等(冬が旬の野菜や果物)
また、いちごやスイカは、薬膳の世界では熱冷ましとしての働きもあるようです。薬のようにはいきませんが、水分補給ができるので体が楽になるでしょう。
方法④ツボ押し
首の後ろ側にある、髪の生え際あたりに位置する左右二つのツボ「風池」 は、熱っぽい・咳などの症状を和らげる働きがあると言われています。
お風呂で汗をかくのは有効
発汗を促すことで解熱効果が期待できます。
ただし、熱が上がっている途中で入浴しても、熱を下げる働きは期待できません。
熱が上がりきった後に汗が出始めているのであれば、入浴や岩盤浴などで発汗を促すことで解熱効果が期待できます。
その際は、水分が急激に失われるので十分に水分補給をしてください。
逆効果!「発熱症状を悪化させる行動」
寒気を感じた時に、余計に体を冷やすのは避けましょう。体を冷やすと熱はどんどん上がり、体調も悪くなっていきます。
寒気を感じたら、体を温めましょう。
熱が上がりきって熱く感じるようになったら、衣類を脱ぎ体温を調節してください。
熱が下がっても「数日は安静」にしましょう
熱が下がっただけでは、まだ体は本調子ではありません。
熱が下がっても、数日は安静にして過ごすのがいいです。
熱が下がったからといって急に動くと、体力が落ちている体はすぐに疲れてしまい、症状をぶり返す原因になります。
熱が下がった後は、栄養を摂って快方に向かいます。
免疫力をつけるためにも、抗酸化作用のあるビタミンC、体力をつけるためにたんぱく源などを中心に、スタミナ補給を行いましょう。
ビタミンC…緑黄色野菜、果物 等
タンパク源…卵、豆腐 等
ただ、風邪のときは胃腸も弱っていることがあるので、消化をよくするためにも、加熱して柔らかく煮込んだものがいいです。
基本的に、熱は無理に下げる必要はありません。
何らかの病気にかかった信号と受け止め、病院を受診し、安静にできる場所・スケジュールを確保して体を休めましょう。
内科を探す