医師に聞く「疲れやすいのは脂肪肝のせい?」脂肪肝の予防方法も

更新日:2023-03-02 | 公開日:2022-05-31
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医師に聞く「疲れやすいのは脂肪肝のせい?」脂肪肝の予防方法も

最近、疲れやすい…。
これって脂肪肝のせい?

脂肪肝が悪化して重い肝臓病を発症すると、疲れやすさを感じるケースがあります。
肝炎・肝硬変が疑われる要注意な症状をチェックしましょう。

食事法など「今すぐ実践できる対策」も解説します。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

疲れやすいのは脂肪肝のせい?

最近疲れやすくてだるいです。
脂肪肝は「疲れやすい」といった症状があると聞いて心配です…。
男性
医師男性
脂肪肝になっているだけでは、「疲れやすい」という症状が現われることはありません。

肝臓は他の臓器と比べると、わかりやすい自覚症状が出にくい部分です。
脂肪肝の人で疲れやすさを感じる場合、日頃の「生活習慣の乱れ」が原因となっているケースが多いです。

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脂肪肝ってどんな状態? 自覚症状はある? 脂肪肝について、分かりやすくまとめました。 脂肪肝の人に「おすすめの食べ物」や「控えた方が良い食べ物」もご紹介するので、肝臓の数値に不安がある人は必読です。 脂肪肝とは 脂肪肝とは、肝臓に脂肪が多く蓄積されている状態のことをいいます。 肝臓には、肝細胞の中に脂肪を蓄えて、エネルギー源として利用する機能があります。 しかし、脂肪の量が多くなりすぎると、脂肪が消費しきれずどんどん蓄積されて、脂肪肝になります。 検査でどれくらいの数値が出ると脂肪肝? ASTとALTは、人間ドック学会の基準によると、30IU/L以下が基準値で、 31~50 IU/L → 「要注意」 51 IU/L以上 → 「脂肪肝の可能性大」 100 IU/L以上 → 「肝炎の疑いあり」 と考えられています。 脂肪肝の症状 脂肪肝はほとんど自覚症状がありません。 人によっては、 疲れやすい 全身の倦怠感がある お腹が張った感じがする といった症状が現れるケースもあります。 脂肪肝の原因 文字通り、脂肪を多く含む食事の食べ過ぎが主な原因です。 欧米型の高脂肪な食事が増えてきたことで、脂肪肝の発症率も上昇しています。 その他、 暴飲暴食 過度の飲酒 運動不足 肥満 無理なダイエット などの原因が挙げられます。 脂肪肝になりやすい人の特徴 肥満傾向 糖尿病・高血圧・脂質異常症を患っている つい食べ過ぎてしまう 運動不足 お酒をよく飲む 脂肪肝の改善にいい食べ物は? 脂肪肝を改善するには、栄養価が高く低エネルギーな「野菜」「キノコ類」「海藻類」を積極的に食べましょう。 肝臓で栄養を代謝するとき、ビタミンやミネラルが必要となります。 野菜・キノコ類・海藻類には、これらの栄養素が豊富に含まれています。 脂肪肝の人が食べてはいけないものは? 脂肪肝になったからといって、食べてはいけないものはありません。 ただし、 糖質を多く含むもの(ごはん・ジュース・お菓子・果物) 脂質を多く含むもの(揚げ物・お肉) お酒 はできるだけ控えましょう。 ▼摂取量の目安 糖質を多く含むもの ごはんは1食につきお茶碗1杯程度 (ごはんなどの穀類に含まれる糖質は、肝臓への影響が比較的少ない) 間食は1日200kcalまで 脂身を多く含むもの 週に1〜2回程度まで お酒 できるだけ禁酒する 我慢できないときは、成人男性の場合、1日に純アルコール20g程度※までとしましょう。女性はさらに少ない量にしましょう。 週2日は休肝日を設けてください。 ※1日に純アルコール20g程度の例 ビール・発泡酒:ロング缶1本 酎ハイ:350ml缶1本 日本酒:1合 ウイスキー:シングル2杯 ワイングラス:2杯弱 早く治すために!食事以外で心がける2つのポイント 肝機能の低下が気になるときは、 1日6~7時間の質のよい睡眠をとる 1日30分程度の有酸素運動をする といった生活習慣を意識しましょう。 肝臓の負担を減らすには、十分な睡眠時間を確保することが大切です。 運動により消費エネルギー量が増加すると、脂肪肝の予防につながります。 脂肪肝を放置するとどうなる? 脂肪肝が悪化すると、「肝炎」や「肝硬変」を引き起こすリスクがあります。 また、肝硬変から肝がんに進行すると命に関わります。 肝臓は沈黙の臓器と呼ばれており、無症状で病気が進行することが多く、放置は危険です。 脂肪肝を疑う場合は、早めにお近くの内科・消化器内科を受診しましょう。 内科を探す 消化器内科を探す

疲れやすさは「運動不足」「食べすぎ」が原因かも!

「運動不足」「食べすぎ」で起こる症状

  • すぐに疲れを感じる
  • 体がだるい
  • 頭がぼーっとする
医師男性

運動不足」の人は、筋肉の緊張・心肺機能の低下によって疲れやすくなります。

また、「食べすぎ」による消化器への負担・血糖値の急上昇も、倦怠感を引き起こします。

脂肪肝の人は、日頃から運動不足だったり、食べすぎたりする人が多いです。
これらの生活習慣は肝臓の状態を悪化させやすいため、早めに見直しを図ることをおすすめします。

脂肪肝が悪化して「肝炎」・「肝硬変」を発症しているのかも…

要注意な症状

  • 足のむくみ
  • 食欲低下
  • 吐き気
  • 発熱
  • 皮膚・白目が黄色くなっている
医師男性

脂肪肝の悪化によって「肝炎(※1)」や「肝硬変(※2)を発症していると、疲れやすくなることがあります。

倦怠感に加えて上記の症状がある場合は、早めに「消化器内科」で診てもらいましょう。

(※1)肝炎 … 肝臓に炎症が起こっている状態。炎症によって肝臓の細胞が破壊され、次第に肝機能が低下していく。
(※2)肝硬変 … 度重なるダメージによって、肝臓が硬く小さくなっている状態。重い合併症を引き起こすケースがあり、肝臓がんを発症するリスクも上昇する。

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脂肪肝を予防する「おすすめの食事法」

医師男性

脂肪肝を改善・予防するには、「食生活の改善」が重要です。

  • 1日3食、主食・主菜・副菜の揃った食事をとる
  • 糖質・脂質の多い食品は控える
  • 野菜キノコ類海藻類を積極的にとる
  • 副菜→主菜→主食の順に食べる
  • お酒を飲みすぎない(場合によっては禁酒)

などを実践しましょう。

おすすめ① 1日3食、主食・主菜・副菜の揃った食事をとる

基本の食事例

  • 主食(ご飯・パンなど):1品
  • 主菜(魚・肉・大豆製品・卵など):1品
  • 副菜(野菜・海藻類・キノコ類等):2品
医師男性

欠食せず、1日3食(朝・昼・夜)、主食・主菜・副菜が揃った食事を食べましょう。

また、脂肪の蓄積を抑えるために、夕食は就寝の3時間前までに済ませるようにしましょう。

 栄養バランスのよい食事をとることで、肝臓を健康に保ちやすくなります。

おすすめ② 糖質・脂質の多い食品は控える

医師男性

糖質や脂質を多く含む食品は肥満の原因になるため、できるだけ控えましょう。

間食は1日1回にする果物も食べすぎないなど、制限を設けるようにしてください。

特に、「糖質」の過剰摂取は脂肪肝を誘発しやすいため要注意です。
「果物」は、ビタミン等を豊富に含むため栄養価は高いですが、体内への吸収率がよく、肝臓で中性脂肪に変わりやすいです。

おすすめ③ 野菜・キノコ類・海藻類を積極的にとる

医師男性
低エネルギーで栄養価が高い、野菜・キノコ類・海藻類を積極的にとりましょう。

肝臓で栄養を代謝する際に、ビタミンやミネラルが必要となります。
野菜・キノコ類・海藻類には、これらの栄養素が豊富に含まれています。

おすすめ④ 副菜→主菜→主食の順に食べる

医師男性
  1. 副菜(サラダ・汁物など)
  2. 主菜(肉・魚など)
  3. 主食(ご飯・パンなど)

順番で食べると、血糖値の急激な上昇を抑制され、脂肪肝の予防になります。

また、「早食い」も血糖値を上昇させやすいので、よく噛んでゆっくり食事をとりましょう。

食後に血糖値が急激に上昇すると、血糖値を下げるために「インスリン」が多く分泌されます。

インスリンには余分な糖を中性脂肪として蓄える作用があるため、脂肪肝を予防するには、急激な血糖値の上昇を抑える必要があります。

おすすめ⑤ お酒を飲みすぎない(場合によっては禁酒)

医師男性

お酒を飲みすぎないように注意しましょう。

アルコールの過剰摂取は、脂肪肝を引き起こす大きな要因の一つです。

お酒の種類

1日あたりの目安量

ビール

500ml以下

日本酒

180ml (1合)以下

缶チューハイ

500ml以下

ウイスキー

60ml以下

ワイン

200ml以下

※アルコールが原因で脂肪肝ができていると診断された場合は、原則禁酒です。

「疲れやすさ」の改善には、運動もおすすめ!

おすすめの「有酸素運動」

  • ウォーキング
  • ストレッチ
  • ジョギング
  • サイクリング
  • 水泳
医師男性

体を動かす習慣をつけると代謝がよくなるため、疲れやすさが改善されやすいです。

脂肪肝と診断されている方には、1日30分程度週5回の有酸素運動をおすすめします。

肝臓を健全な状態に戻すには、有酸素運動によって脂肪を燃焼することが大切です。

「筋トレ」も組み合わせよう

医師男性

筋トレで筋肉量を増やすと、代謝機能が向上して脂肪が燃焼されやすくなります。

大きい筋肉は下半身に集中しているので、「スクワット」や「片足立ち」などのメニューがおすすめです。

筋トレ① スクワット

  1. 足を肩幅程度に開き、背筋を伸ばして両手を前方に伸ばす
  2. 5秒数えながら腰をゆっくり落として、お尻を後方に突き出す
  3. 太ももに力を入れながら5秒で元の位置に戻す
  4. ①~③を5回ほど繰り返す

筋トレ② 片足立ち

  1. 右足を地面から5~10cmほど離す
  2. 片足で立って、1分間キープする
  3. 左足も右足と同じように行う

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