なぜ?「毛嚢炎(もうのうえん)」を繰り返す…早く治す方法は?膿は出してもいい?

更新日:2023-01-18 | 公開日:2022-09-30
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なぜ?「毛嚢炎(もうのうえん)」を繰り返す…早く治す方法は?膿は出してもいい?

毛嚢炎(もうのうえん)が治らない…。
繰り返してしまうのはなぜ?

毛嚢炎を繰り返してしまう原因を、お医者さんに聞いてみました。

スキンケアなどの対処法も解説しますので、早く治したい人は必読です。

監修者

よこはま港南台形成クリニック

本間有貴先生

経歴

札幌医科大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
関東労災病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜市立大学附属病院 形成外科
を経て
平成30年10月より小田原銀座クリニックに勤務
令和2年6月よりよこはま港南台形成クリニックに勤務

なぜ?「毛嚢炎」を繰り返す…

医師女性
毛嚢炎を繰り返す人は、皮膚の常在菌のバランスが崩れている可能性が高いです。

特に下記に当てはまる人は、常在菌のバランスが崩れやすい傾向があります。

「毛嚢炎」を繰り返しやすい人

  • 間違ったスキンケアを行っている
  • 皮脂が多い
  • 汗をよくかく
  • マスクなどで覆っている部分がある
  • 紫外線を浴びる機会が多い
  • 髭剃りや毛剃りの頻度が高い
  • 睡眠不足など、生活習慣の乱れがある
  • 免疫機能の低下をきたす病気を患っている(糖尿病など)

毛嚢炎は、細菌によって毛穴が炎症を起こしている状態です。
なんらかの原因で、黄色ブドウ球菌・マラセチア菌といった常在菌が増えすぎると、毛嚢炎を招いてしまいます。

「毛嚢炎」を放置すると…

医師女性

毛嚢炎を放置して炎症が長引くと、

  • 色素沈着
  • 硬いしこり
  • クレーター(皮膚の凹み)

などが残るリスクがあります。

また、毛穴の細菌感染が悪化すると、全身に細菌がまわって発熱することもあります。

「毛嚢炎」を早く治す方法は?

肌ケアのイメージ

医師女性
毛穴の炎症を早く治すには、肌を清潔に保つ・肌に刺激を与えないといった点を守る必要があります。

普段の生活では、以下の4つを意識するようにしましょう。

早く治すための「4つのポイント」

  • 髭・ムダ毛の処理を控える
  • 不潔な手指で肌に触らない
  • 朝と夜に、きちんと肌を洗浄する
  • 洗浄後は必ず保湿をする

また、市販の抗菌薬を使用するのもよいでしょう。
抗菌薬を塗ると細菌の増殖を抑えられるため、炎症が治りやすくなります。

ただし、市販薬を使用する際は、必ず薬剤師に相談しましょう。

膿を出すのはNG?

患部から膿が出てきた場合、自分で膿を出してもよいでしょうか?
女性
医師女性
自分で膿を出すのは止めましょう。

膿を自分で出そうとすると、肌が傷ついたり細菌が侵入したり、と炎症の悪化を招きやすくなります。
炎症が長引き、肌の内部がダメージを受けると、「色素沈着」や「硬いしこり」が残ってしまうこともあります。

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毛嚢炎を繰り返すときは、皮膚科の受診を

医師に相談している様子

医師女性

毛嚢炎を繰り返していると、肌へのダメージが蓄積されて、綺麗に治りにくくなります。
皮膚科では、塗り薬・飲み薬の処方などを通し、毛嚢炎の悪化・再発の防止を図ってもらえます。
毛嚢炎を繰り返している人は、一度医師に相談してみるとよいでしょう。

肌に跡が残る・硬いしこりが残るといったリスクを避けるためにも、できるだけ早めに治療を受けることをおすすめします。

皮膚科を探す

毛嚢炎の再発を予防するには

医師女性

「毛嚢炎」を再発させないためには、体の内側と外側からケアをする必要があります。
そのためにも、

  • バランスのよい食事を心がける
  • 生活習慣を整えて、規則正しく生活する
  • 体調が優れないときは、無理をしないで休む
  • 肌の基礎ケアを怠らない

といった対策をおすすめします。

予防法① 栄養バランスのよい食事を心がける

栄養バランスのよい食事

医師女性
1日の3食、副菜・主菜・主食が揃ったバランスのよい食事をとるようにしましょう。

毛嚢炎を予防するには、食事から「ビタミン」「ミネラル」「タンパク質」などをしっかりとることが大切です。
食事から栄養分を摂取していると、肌のターンオーバーが促進されてバリア機能が高まり、毛嚢炎が再発しにくくなります。

予防法② 生活習慣を整えて、規則正しく生活する

医師女性
  • 夜更かししないで、たっぷり睡眠をとる
  • 朝は早めに起きて、日中は活動的に行動する

といった点を心がけて、一定のリズムを保った生活を送るようにしましょう。

体のリズムを整えると、ターンオーバーが乱れにくくなり、肌のバリア機能強化につながります。
続けていくと毛嚢炎だけでなく、肌荒れ・肌老化にも強い肌になりやすいです。

予防法③ 体調が優れないときは、無理をしないで休む

医師女性
「少し疲れたな」「体調が悪いな」というときは、ゆっくり休息をとりましょう。
また、ストレスもためないように、こまめにリフレッシュすることも大切です。

疲労やストレスで免疫が低下していると、肌の機能も低下して、肌荒れを起こしやすいです。
毛嚢炎の再発にもつながるので、体調が悪いときは無理せず休むようにしましょう。

予防法④ 肌の基礎ケアを怠らない

  • 1日2回洗顔する
  • 肌を洗浄した後は、必ず保湿する
  • 髭・ムダ毛処理の際は、「処理前の保湿」と「処理後の保湿」を行う
  • 日中は日焼け止めを塗る
医師女性
毛嚢炎の再発を防ぐには、日頃から上記のようなスキンケアを行うことが大切です。

肌が清潔に保たれ、保湿が行き届いていると、毛嚢炎を起こしにくくなります。
紫外線も皮脂や汗の酸化を招き、肌荒れを促進させるので、日中は日焼け止めを塗って肌を守りましょう。

また、髭・ムダ毛処理の際には、清潔なシェーバーを使うようにしてください。
自己処理によって毛嚢炎を繰り返す人は、医療脱毛をして自己処理の回数を減らすというのも対処法の一つです。

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*監修医は、掲載商品には携わっておりません。特定商品の購入や保証などを推薦するものではありません。
*オルビス会員の方は、初回限定セットはお申込みいただけません。

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