病院に行くべき?股関節の痛みの治療法。何科がいい?自宅でできるストレッチも

更新日:2022-08-30 | 公開日:2021-01-27
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病院に行くべき?股関節の痛みの治療法。何科がいい?自宅でできるストレッチも

股関節に痛みがある…。病院ではどんな治療をするの?

運動療法や手術などの治療法を、お医者さんが詳しく解説します。
症状でお困りの場合は、病院を受診する目安を確認してください。

監修者
河合 隆志 先生

フェリシティークリニック名古屋
医学博士

河合 隆志先生

経歴

’97慶應義塾大学理工学部卒業
’99同大学院修士課程修了
’06東京医科大学医学部卒業
’06三楽病院臨床研修医
’08三楽病院整形外科他勤務
’12東京医科歯科大学大学院博士課程修了
’13愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
’15米国ペインマネジメント&アンチエイジングセンター他研修
’16フェリシティークリニック名古屋 開設

こんな股関節の痛みは病院へ

  • 痛みが1週間以上続く
  • 安静時にも痛みがある
  • 靴下を履く、足の爪を切るなどの動作が困難
  • 階段の上り下りができない

といった場合は、病院に行きましょう。

「関節の病気」のケースも…

医師男性
安静にしても痛みが続く場合、変形性股関節症関節リウマチの可能性があります。

・変形性股関節症
股関節の軟骨がすり減ることで、骨の変形が起こる病気。

・関節リウマチ
関節に炎症が起こる病気。安静時にも痛みがあり、症状の進行に従って関節が壊れていく。

この行動はNG!

  • 長時間の立ち仕事、歩行
  • 激しい運動
  • 重い物を持って動く
  • 和式トイレの使用
  • ヒールの高い靴を履く

上記の行動は、症状を悪化させる原因となります。
股関節に負担をかけないよう、注意してください。

放置したらどうなるの?

放置によって生じるリスク

  • 炎症を起こして痛みが強くなる
  • 股関節の可動域が狭くなる
  • 腰椎にも痛みや変形が起こる
  • 歩行が困難になる

症状が悪化すると、手術が必要になるケースもあります。
また、心臓や肺の機能に悪影響を与える場合もあるため、早期受診をおすすめします。

何科を受診する?

整形外科を受診してください。

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自宅でできるストレッチ

股関節ストレッチの方法

(目安:1セット10回、1日3セット)

  1. 床に仰向けになる
  2. 直角になるように、膝を曲げる
  3. 片方の膝を伸ばし、上げられるところまで静かに持ち上げる
  4. 持ち上げた状態で8秒間キープ
  5. 元の位置に戻す
  6. 1セットを終えたら、もう片方の足も同様に行う

ストレッチを無理して行うと、症状が悪化する場合もあります。一度も病院を受診していない方は、まず整形外科に行きましょう。

病院で受けられる治療法

股関節 痛み 治療

医師男性
股関節に痛みがある場合、次の治療法で症状の改善を図ります。
  1. 運動療法
  2. 温熱療法
  3. 薬物療法
  4. 手術療法

治療法① 運動療法

筋力の維持・強化を目的とした治療です。
症状が軽い方や、手術を避けたい方に行います。

運動療法の内容

(1回の目安:20~30分)

  • 股関節のストレッチ
  • 筋力トレーニング
  • ウォーキング
  • 水中運動

※運動療法は、医師の指導のもとで行う必要があります。

運動療法の効果は、個人差が大きいため、治療期間の目安はありません。続けていくことで、悪化しにくくなる、または、だんだんと快方に向かってゆきます。

治療法② 温熱療法

温めたパックを股関節に15~20分当てて、血流の改善を促す治療です。
血行が良くなると、筋肉がほぐれて痛みが和らぎやすくなります。
痛みが軽い方、慢性的な痛みがある方、手術せずに治療したい方に行われます。

温熱療法の効果には、個人差がありますが、まずは3ヶ月ほど行って様子を見てみましょう。

治療法③ 薬物療法

痛みや炎症を抑えるために、薬を処方します。
使用する薬のタイプには、内服薬、坐薬、シップ、軟膏があります。

急性期など、股関節の痛みが強いときに行われる治療法です。
薬物療法だけでは、根本的な改善にならないため、リハビリや外科治療を組み合わせる必要があります。

治療法④ 手術療法

症状が重い場合には、手術によって改善を図ります。

  • 他の治療で改善がみられない
  • 膝を曲げた姿勢で、股関節を外側に10度以上開けない
  • 痛みで眠れない
  • 歩くことができない

といった場合には、手術を検討する必要があります。

手術の種類

  • 人工股関節全置換術(手術の時間:1~2時間)
    損傷した股関節部を、人工股関節に置き換える手術。術後2~4週間で退院できるケースが多い。
  • 骨切り手術(手術の時間:2時間程度)
    自分の骨の一部を切り取って移動させる手術。術後は入院し、4~8週間のリハビリを行う。
  • 股関節鏡手術(手術の時間:2~3時間程度)
    関節の軟骨の損傷部を削り、滑らかにする手術。股関節周辺の皮膚に小さな穴を作り、その部分から手術を行う。術後は2~4週間入院し、リハビリする必要がある。

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