「片目だけ充血してる…これは大丈夫?」
原因には、角膜炎や細菌性結膜炎といった目の病気も考えられます。
コンタクトレンズを使う人は、発症リスクが上昇するため要注意です。
病院に行くべき目安も併せて解説します。
なぜ?片目だけ充血する原因
片眼だけ充血する代表的な原因として
- 目の表面やまぶたの裏側に傷がついた
- 細菌に感染している
が考えられます。
細菌感染の例として、
- 角膜炎
- 細菌性結膜炎
などが挙げられます。それぞれ詳しく解説していきます。
原因① 角膜炎
細菌感染によって角膜(黒目)に炎症が起こると、目が充血します。
角膜炎は両目いっぺんではなく、片目だけに発症する傾向があります。
角膜炎の場合、充血だけでなく、目の痛みも感じることが多いです。
角膜炎の症状
- 目の痛み
- ゴロゴロ感
- 目の充血
- 涙が出る
- 視界がぼやける
- 視力の低下
- 光が眩しい
- 目やにが多く出る
どんな人に多い?
- 外にいることが多い人
- コンタクトレンズの洗浄、保管方法が間違っている人
- 目をこする癖のある人
外にいることが多いと、砂ぼこりや木の枝などで目に傷がつきやすいです。
また、コンタクトレンズを不潔に扱ったり、不潔な手で目を触ったりすると、細菌感染のリスクが上昇します。
自分で治せる?
ご自身で治すことはできません。
早急に医療機関を受診して、適切な治療を受けてください。
角膜は非常に重要な器官です。
治療を受けないでいると、悪化して後遺症が残り、視力低下を招く恐れがあります。
病院は何科?
角膜炎を疑うときは、眼科を受診しましょう。
治療では感染源を特定したのち、抗菌点眼薬や抗菌の飲み薬などを使います。
改善するまでには、1ヶ月程度かかる場合もあります。
途中で治療をやめると再発するリスクがあるため、医師の指示にきちんと従うことが大切です。
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2022-09-30
なぜ?同じ場所で結膜下出血を繰り返す…。
早く治す方法ってある?
「結膜下出血が同じ場所で繰り返される理由」を、お医者さんに聞きました。
結膜下出血を引き起こす病気や、症状を悪化させるNG行動についても解説します。
なぜ?“同じ場所”で「結膜下出血」を繰り返す理由
結膜下出血を「同じ場所で繰り返す理由」として、出血した部分がまだ治りきっていないことが考えられます。
「目をこする」「まばたきを繰り返す」「コンタクトレンズのつけ外し」などにより、再び同じ箇所の血管が破れ、出血してしまった可能性があります。
結膜下出血とは?
結膜下出血とは、白目の表面を覆っている「結膜」の下にある細い血管が破れて、出血を起こしている状態です。
白目全体が真っ赤になったり、一部分だけ赤くなったりします。
通常、1~2週間程度で自然に治っていきます。
結膜下出血を引き起こす5つの原因
結膜下出血を繰り返す場合、
結膜弛緩症
ドライアイ
コンタクトレンズの誤った使用法
血液疾患
ストレス過多
などの原因が考えられます。
以下、原因別の主な症状の特徴を解説していきます。
深刻な病気が隠れていることもあるので、当てはまる症状がないかチェックしてみてください。
原因① 結膜弛緩症
結膜弛緩症とは、眼球結膜(白目の表面にある膜)が弛んで血管が曲がってしまっている状態です。
出血が起こりやすいため、結膜下出血を繰り返しやすくなると考えられています。
眼球結膜が弛んでいると、まばたきや視線を移動させる際によく動くようになります。
すると、眼球結膜の毛細血管が引っ張られたり、こすれたりして、結膜下にある血管に傷がついて結膜下出血が起こる場合があります。
こんなことに心当たりはないですか?
涙がよく出る
涙がこぼれる
目に異物感がある(ゴロゴロする・しょぼしょぼする・何か挟まっている感じがする)
白目部分の膜が黒目を覆うように乗り上がっている
上記に当てはまる場合、結膜弛緩症が疑われます。
結膜弛緩症は、「加齢に伴う眼球結膜の弛み」が原因のケースが多いと考えられおり、40歳以上の人に多くみられます。
結膜弛緩症の症状に心当たりがある場合は、「眼科」を受診しましょう。
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原因➁ ドライアイ
ドライアイ(目の乾燥)が原因で、目の表面とまぶたの裏との摩擦が大きくなることにより、結膜下出血を起こす場合があると考えられています。
こんなことに心当たりはないですか?
▼ドライアイにつながる行動
スマホ・パソコンを長時間使用している
コンタクトレンズを長時間使用している
乾燥した環境で過ごしている
▼ドライアイの症状
目の乾き
目の痛み・かゆみ
目やにが増えた
目がゴロゴロする
目の不快感
目が重たく感じる
かすみ目
涙が出やすい
ドライアイは、加齢によって生じやすくなるとも考えられています。
ドライアイが疑われる場合は、「眼科」を受診しましょう。
ドライアイは、眼科を受診して「シルマーテスト」という検査を受けることにより、判定できるケースが多いです。
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原因③ コンタクトレンズの誤った使用法
コンタクトレンズを外す際、眼球結膜(白目の表面にある膜)までつまむように外していると、結膜下にある血管に傷がついてしまい、結膜下出血を起こす場合があります。
こんなことに心当たりはないですか?
コンタクトを常用している
コンタクトのフィッティングが合っていない
目に痛みがある
目がゴロゴロするような異物感がある
上記に心当たりがある場合、コンタクトの誤った使い方によって、結膜下出血を繰り返している可能性があります。
原因④ ストレス過多
過剰なストレスにより自律神経のバランスが乱れると、目の神経や筋肉の緊張状態が続いてしまいます。
すると、目の血流が悪化してしまい、結膜下出血が起こりやすくなる可能性があります。
※ストレスと結膜下出血の関連性は、まだはっきりとは分かっていません。
こんなことに心当たりはないですか?
仕事や家庭で人間関係に悩んでいる
仕事の量が多い
仕事や家事で疲労が溜まっている(休息が足りていない)
睡眠不足が続いている
上記に当てはまる場合、ストレスが溜まってしまっている可能性があります。
ストレスはこまめに発散しよう
過剰なストレスを自覚している場合は、
6~8時間程度の十分な睡眠時間を確保する
腹式呼吸で深呼吸する
一日の中で、好きなことをする時間を設ける
といったことを意識してみましょう。
6~8時間程度の睡眠時間はあくまで目安なので、「朝に疲労感が残っていない」「日中に眠気を感じない」という状態を目指すようにしましょう。
深呼吸は、ストレスを緩和して、自律神経の乱れを改善することが期待できます。
どこでも手軽にできるので、仕事や勉強の合間等、時間があるときに行うようにしてください。
「音楽を聴く」「映画やドラマを観る」など、一日の中で自分の好きなことをする時間を作り、リフレッシュすることも大切です。
原因⑤ 血液疾患(白血病)
白血病などの血液疾患により血液中の「血小板」が減少し、血が止まりにくくなることで、結膜下出血を繰り返す可能性があると考えられています。
白血病などの血液疾患は、子どもから大人まで、幅広い世代で発症する可能性がある疾患です。
また、「放射線治療や化学療法を行っている」「特定のウイルスに感染している」「生まれつきの病気」等が原因の場合もあると考えられています。
こんなことに心当たりはないですか?
数日経っても結膜下の出血が止まらない
全身の倦怠感
動悸・息切れ
発熱
風邪のような症状が続く
鼻血が出やすい
歯肉から出血しやすい
アザができやすい
特に、結膜下出血が起こってから数日経過しているのに、出血が止まらず、逆にどんどん出血量が増加している場合は要注意です。「白血病」等の血液疾患が疑われます。
上記の症状に心当たりがある方は、「内科」で受診しましょう。
内科では、血液検査を行うことで血液の病気にかかっていないか判断できるケースが多いです。
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自分で早く治す方法はある?
結膜下出血をセルフケアで早く改善することは難しいです。
「治す」のではなく、「悪化させない」ことを意識するとよいでしょう。
※結膜下出血は、1~2週間程度で症状が落ち着くケースが多いです。
以下の行動は症状を長引かせたり、悪化させたりする恐れがあるため、控えてください。
症状を長引かせる・悪化させる「NG行動」
目をこする・かく
コンタクトレンズを使用する
水道水で目を洗う
点眼薬を頻繁に使用する
お酒を飲む
激しい運動をする
スマホ・PCを長時間使用する
市販の目薬は使用していい?
市販の目薬はおすすめできません。
点眼薬を使用しても症状が改善しないケースが多いと考えられています。
頻繁に点眼薬を使用することで、逆に症状の悪化を招く恐れもあります。
原因をはっきりさせるためにも、一度眼科で受診して、医師の判断を仰いでください。
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早めに医師に相談を!
結膜下出血を繰り返している場合は、早めに病院で診てもらいましょう。目の痛み・かゆみ・目やに等を伴う場合は、ウイルスが原因の角膜炎や結膜炎を発症している可能性があり、人にうつしてしまう恐れがあります。
また、糖尿病・高血圧・動脈硬化等の病気が原因で結膜下出血を繰り返している場合、病院を受診せず放置すると、症状が悪化してしまう恐れがあると考えられます。
早めに「眼科」で受診してください。
病院ではどんな治療をするの?
症状を起こしている原因に合わせて、
血管を強化する内服薬(血管強化剤)
血液を吸収する薬剤(血栓溶解剤)の結膜化への注射
といった治療を行うことがあります。
ただし、結膜下出血は原因不明なケースも多いため、体内に吸収されるまで様子を見ることもあります。
医師に症状を伝えるポイント
いつ頃から結膜下出血を繰り返すようになったか
目に起きている症状(目やにが多い・見え方に問題がある等)
目以外の気になる症状(歯茎からの出血・倦怠感・アザができやすい等)
受診の際は上記の点を医師に伝えてください。
眼科では、眼底検査を行うことにより、「血が止まりにくい病気を発症している可能性がある」と診断されることがあります。
その場合は、他の病院・診療科を紹介してもらい、詳しく検査する流れになるのが一般的です。
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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
参天製薬 結膜下出血とは
朝日新聞デジタル 左右の白目が真っ赤になる結膜下出血、何度も起こり心配
千寿製薬株式会社 目のトラブル
原因② 細菌性結膜炎
結膜(白目の部分)に炎症が起こると、目の充血が現われます。
細菌性の場合、両目同時ではなく、片目ずつ起こることが多いです。
細菌性結膜炎の症状
- 目の充血
- 目やにが多く出る
- 目の痛み
- ゴロゴロ感
- 涙が出る
どんな人に多い?
- 砂やちりが舞う環境で作業する人
- コンタクトレンズを使っている人
- 目をこする癖がある人
自分で治せる?
ご自身で治すことはできません。
症状に心当たりがあるときは、早めに医療機関を受診しましょう。
抗菌薬で治療を行わないと、細菌が繁殖して症状が悪化するため、放置は危険です。
また、目の症状のつらさから目をこすり、もう片方の目にも感染するケースも多いです。
患部を触ったら、しっかりと手を洗うようにしてください。
病院は何科?
眼科で治療を受けられます。
細菌性結膜炎の場合、抗菌点眼薬に内服薬も併用されます。
治療を開始すれば数日で症状が落ち着きます。
細菌を根本的に消滅させるまで治療を続ける必要があるため、医師の指示通りに薬を使用しましょう。
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「なかなか治らない」場合は、必ず眼科へ
- 1日以上経っても充血が改善しない
- 痛みがある
- 目やにが増えた
- 涙も出ている
- かゆみがある
- 光がまぶしい
- 物がかすんで見える
といった場合は、必ず眼科で相談しましょう。
感染症の疑いがあり、放置すると症状が悪化する恐れがあります。
特に角膜の細菌感染は、悪化して角膜が溶けてしまうと、視力低下を招きます。
大切な目の健康を守れるよう、早めの受診を心がけてください。
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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
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2020-05-22
「目の充血が治らない…」
「目薬をさしてもよくならないのはなぜ?」
目の充血が治らない原因や、病気のケース、それぞれの対処法まで医師にお答えします。
片目だけのケースや、NG対処法、病院を受診する目安まで解説しています。
目の充血を放置すると…
充血を放置すると、治すのに時間がかったり、重篤な疾患を見逃すことがあります。
また、視力が低下したり、最悪の場合失明の恐れもあります。
また、人に感染させる病気が潜んでいる場合もあるので、放置せず、必要な対処をとりましょう。
充血が治らないとき「やってはいけないこと」
自己判断で、市販の目薬(血管収縮薬配合)を使用
不衛生にコンタクトレンズを使い続ける
目を擦る
水道水で目を洗う
充血を防ぐために、上記4つは避けましょう。
あなたの充血はどのタイプ?
結膜下出血
結膜充血
毛様充血
充血には、上記3種類があります。
①「結膜下出血」
白目に赤い点状のものが出現する
ひどい場合、白目部分がベタベタした感じの赤色になる
痛みはないが多少の異物感がある
(結膜下にある小さい血管が破裂して出血した状態)
※1~2週間で自然治癒しますが、繰り返すようであれば、眼科を受診しましょう。
②「結膜充血」(眼科受診が必要)
白目周辺部が鮮やかな赤色になる(網目状に赤くなる)
まぶたの裏が赤くなる
目に近い部分は赤色が薄い
目やにや涙を伴う場合がある
③「毛様充血」(眼科受診が必要)
黒目周辺部(角膜周囲)が青紫色になってそのまわりが網目状に赤くなる
まぶたの裏は充血しない
黒目部分から離れるにつれて赤色が薄くなっていく
痛みが生じる場合がある
目やには出ないケースが多い
涙が出る
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充血が治らない原因①「異物混入」
充血タイプ:①結膜下出血
<症状の特徴>
強い痛み
涙が流れるように出てくる
対処法
まばたきを繰り返し行いましょう。
異物がまぶたの裏に入ったら目を擦らず清潔な綿棒等を用いてそっと除去してください。
充血が治らない原因②「コンタクトレンズの問題」
充血タイプ:①結膜下出血
<症状の特徴>
ドライアイ
アレルギー性結膜炎(かゆみ)
目に傷が生じる
目の異物感
対処法
コンタクトレンズの装用時間、使用期間を厳守してください。
目に不調があるときはコンタクトレンズを使用しないでください。
充血が治らない原因③「パソコンやスマホ等の長時間使用」
充血タイプ:①結膜下出血
<症状の特徴>
涙が出る
ドライアイ
対処法
画面を長時間見続けることは避け、意識的にまばたきをしてください。
涙不足を補う目薬(人工涙液型の点眼剤)等を用いて目の乾燥を防ぎましょう。
充血が治らない原因④「寝不足」
充血タイプ:①結膜下出血
<症状の特徴>
白目部分が網目状に赤くなる
対処法
十分な睡眠をとって、目を休ませてください。
充血が「病気のサイン」のケースも
充血のタイプが②結膜充血や③毛様充血の場合、
結膜炎
角膜炎
川崎病
緑内障
脳血管障害
などの病気の可能性もあります。
あてはまる症状がないか確認してください。
病気1.結膜炎
充血タイプ:②結膜充血
子どもから高齢者まで発症する可能性があります。
特に免疫力が低下している人や、抵抗力の弱い子どもの発症が多いです。悪化すると角膜がダメージを受けて視力が低下することもあります。
結膜炎には、主に次の2タイプがあります。
「アレルギー性結膜炎」
原因:花粉、ハウスダスト、ペットの毛、コンタクトレンズの汚染等
「感染性結膜炎」
原因:ウイルスや細菌
<症状の特徴>
「アレルギー性結膜炎」
白目まわりが赤い
黒目まわりは赤色が薄い
まぶたの裏が赤い
かゆみを伴う
サラサラの目やにが出る
目に異物感がある
「感染性結膜炎」
白目まわりが赤い
黒目まわりは赤色が薄い
まぶたの裏が赤い
涙や目やにが出る
痛みやかゆみを伴うこともある
ウイルス性結膜炎(はやり目)の場合、白っぽいネバネバ状の目やにが出る
細菌性結膜炎の場合、黄緑色をしたドロドロした膿状の目やに
結膜炎の治し方
治療のために、眼科に行きましょう。
「アレルギー性結膜炎」
原因となるアレルゲンを特定し、遠ざけます。(マスク使用、掃除、衛生ケアの徹底等人工涙液を使用して目に付着したアレルゲンを除去し、点眼薬などの薬物療法を行います。
「感染性結膜炎」
ウイルス性結膜炎の場合、特効薬がないため完治には2~3週間を要します。
細菌性結膜炎の場合、抗生物質配合の点眼薬による治療を行うと、数日で快方に向かいます。
病気2.角膜炎(感染性角膜炎)
充血タイプ:③毛様充血
子どもから高齢者まで幅広い年齢層で発症する可能性があります。
<症状の特徴>
目の充血
目の異物感
目の痛み
涙があふれるように出る
片目のみ症状が出るケースが多い
目のかゆみ
角膜炎にも、原因によってさまざまな種類があります。
「細菌性角膜炎」
角膜表面に傷が生じる、ウイルスや細菌感染により炎症が起こります。
「真菌性角膜炎」
真菌(カビ)が原因で発症します。
コンタクトレンズを不衛生に使用する、ステロイド薬剤(点眼)の長期使用等により起こる場合が多いです。
「角膜ヘルペス」
体内の神経組織に潜んでいたヘルペスウイルスが、発熱、ストレス過多、紫外線被爆等をきっかけに、再度動き出し、角膜に移動して角膜炎を発症させます。
「アカントアメーバ角膜炎」
アメーバ(微生物)が原因で発症します。
日常的にドライアイで、涙の分泌量が少ない場合、感染が生じやすいと考えられています。
角膜炎の治し方
眼科を受診し、症状に合う薬を処方してもらう必要があります。
「細菌性角膜炎」
抗菌薬を用いた治療が基本です。(点眼薬、抗菌内服薬、点滴薬等)
「真菌性角膜炎」
抗真菌薬(点眼)と抗真菌内服薬または点滴薬を合わせた治療が基本です。
「角膜ヘルペス」
抗ウイルス眼軟膏を用いた治療が基本です。
「アカントアメーバ角膜炎」
濁りが生じた角膜を削って除去、抗真菌薬(点眼)、抗真菌薬点滴を合わせた治療が基本です。
病気3.川崎病
充血タイプ:②結膜充血
1歳をピークに、4歳以下の乳幼児に多くみられる疾患です。
明確な原因はわかっていませんが、細菌やウイルス感染をきっかけに、それらを排除しようと免疫反応が起こり、体中の血管に炎症が生じるからではないかと考えられています。
<症状の特徴>
高熱(38~39度以上)が5日以上続く
白目部分が真っ赤に充血する(両目)
口唇が真っ赤になる(口腔内の全体的に赤くなり、舌乳頭が腫脹しいちごのようになる)
頸部リンパ節が腫れる
体にさまざまな大きさの紅斑や発疹が出現する
手の平、足裏がパンパンに腫れあがって真っ赤になる場合がある
川崎病の治し方
病院の受診が必要です。
まず免疫グロブリン(血液製剤)を点滴投与し、アスピリン(血液凝固を防ぐ)を服用する治療を行います。
この治療を行っても症状の改善がみられない場合の有効な治療法は確立されていませんが、血漿交換、手術療法等が行われる場合があります。
病気4.緑内障(急性緑内障発作)
充血タイプ:③毛様充血
40歳以上の人が発症しやすいと考えられています。
急に房水出口が塞がれて眼圧が上昇する状態の緑内障で、治療が遅れると失明する恐れがあります。
<症状の特徴>
目の充血
目の痛み
頭痛
吐き気
視力、視野の障害
緑内障の治し方
緑内障(急性)は、時間が経過するほど症状が悪化し、改善が遅くなります。
早めに眼圧を下げる治療を受ける必要があります。
病気5.脳血管障害(硬膜動静脈瘻)
充血タイプ:①結膜下出血
子どもから成人まで発症する可能性があると考えられています。
悪化すると、脳に影響を及ぼして、脳出血、痙攣等を起こす恐れがあります。
硬膜(頭蓋骨内の様々な部分にある)の上で、動脈と静脈が結合してしまう状態です。
ホルモン異常、外傷等が原因と考えられていますが、明確な原因はわかっていません。
<症状の特徴>
目の充血
眼が飛び出す
目の動きが鈍くなる
物が二重に見える
等が起こります。
脳血管障害の治し方
病院の受診が必要です。
静脈側から動脈とつながる部分にカテーテル(細いタイプ)を通してコイルを埋めて塞ぐ治療が行われる場合が多いです。
眼科で眼圧を測定することで診断がつきます。
眼科を受診した方がいい場合
充血が1日以上続く場合は、眼科を受診しましょう。
その他、
目の異物感が続く
目にゴミが入って取れない
目が見えにくい
まぶしさを感じる
朝、目が開かないほどの目やにがでる
ときも病院に行くべきです。
眼科の受診をおすすめします。
充血と共にむくみやまぶたが重い等の症状がある場合には、脳神経内科を受診する場合もあります。
どんな治療をするの?
点眼薬や内服薬で治療を行います。
必要に応じて、レーザー治療や手術を行うこともあります。
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▼参考
公益社団法人 日本眼科医会 ウイルス性結膜炎
武田コンシューマーヘルスケア株式会社 充血
公益財団法人日本眼科学会 角膜感染症
公益社団法人 日本眼科医会 流行性角結膜炎
国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 川崎病のはなし
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 川崎病とは