微熱が続くのはなぜ…?
これって危険な病気…?
長引く熱の原因と対処法を、お医者さんに聞きました。
深刻な病気が隠れていることもありますので、注意が必要です。
監修者
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
経歴
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
微熱が続くのは病気のせい?
微熱がずっと続いています…。これは、何かの病気なのでしょうか?
※ただし、女性の場合は生理前の高温期(10~14日前)に微熱が続くことがあるので、この期間であれば過剰に心配する必要はありません。
「何の病気か自分では分からない」ときは?
まずは、内科を受診して、体に異常がないかを検査・診察を受けましょう。
早期受診することで、微熱の原因となる病気を発見できる可能性が高まります。
また、原因が重い病気であった場合、放置すると命にかかわるリスクがあるので、微熱が続くときは速やかに病院へ行きましょう。
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病気① 慢性疲労症候群
検査をしても悪い部分が見つからず、極度の疲労感・倦怠感・微熱などが6ヶ月以上続く病気です。
はっきりとした原因はわかっていません。
免疫機能が脳に何らかの影響を与えていると考えられています。
こんな症状が出ていたら要注意!
- 極度の疲労感
- 倦怠感
- 集中力の低下
- 喉の炎症
- 頭痛
- 関節痛
- 腹痛
- 筋肉痛 など
発症しやすい人
子どもから高齢者まで幅広い世代で起こる病気です。
特に、中年女性に多くみられます。
病院に行くべき?
自分で治すことは困難です。
病院での治療をおすすめします。
病院に行く目安
- 微熱が1週間以上続く
- 体を起こすことが辛い
- 起きられない
これらの症状が続く人は、病院で診察・検査を受けましょう。
受診するのは何科?
内科を受診し、検査を受けましょう。
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病気② 結核
結核菌が体内に入り、増殖することによって発症します。激しい熱よりも、微熱が続くことが多いです。
一般的には肺結核が多くみられますが、腸やその他の臓器で増殖することもあります。
こんな症状が出ていたら要注意!
発症しやすい人
免疫力が下がっている高齢者が発症しやすいですが、若い方も発症します。
病院に行くべき?
結核は指定感染症です。すみやかに病院へ行きましょう。
微熱や咳が1週間以上続く場合は、病院を受診してください。原則、入院をして治療します。
受診するのは何科?
内科を受診し、検査を受けましょう。
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病気③ 悪性腫瘍
体内で腫瘍細胞が増殖し、健全な臓器まで侵食する病気です。
原因はわかっていませんが、腫瘍によっては、ストレス・遺伝・生活習慣が影響していると考えられています。
こんな症状が出ていたら要注意!
発症しやすい人
子どもから高齢者まで幅広い世代で起こる病気です。
病院に行くべき?
微熱が続く場合は、病院を受診してください。
がんは早期発見・治療が重要になります。
受診するのは何科?
内科を受診し、検査を受けてください。
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2020-12-02
37度の微熱が続いている…これはなぜ?
長引く微熱の原因と対処法を、お医者さんに聞きました。
病気の可能性や病院に行く目安も解説します。
37度の微熱が続く…これは大丈夫?
微熱が長引く症状には、
風邪などのウイルス性の感染症
慢性扁桃炎
慢性副鼻腔炎
慢性腎盂炎
膠原病
肺結核
など、さまざまな原因が考えられます。
微熱以外に症状がなく、日常への支障を感じていない場合は、一旦様子を見てもよいでしょう。
ただし、以下の症状を伴うときには、注意が必要です。
だるさ(倦怠感)が続いている
体の節々に痛みがある
手足がこわばる
咳や痰が出る
頭がボーッとする
よくある2つの原因
微熱が続く場合、最も多い原因は風邪です。
女性の場合は、生理前の高温期に微熱が続くことがあります。
風邪の微熱
→倦怠感・寒気・喉の痛み・鼻水・咳などの症状を伴う。
生理前の微熱
→頭がぼーっとするが、鼻水や咳などの症状はない。
原因①「風邪の微熱」はこう対処しよう
風邪を治すには、体を温める必要があります。
水分の多い温かいものをたっぷり食べて、しっかりと睡眠をとってください。
食欲がないときは、水分補給を中心にしましょう。
通常の水よりも経口補水液を飲むと、体への吸収率が高くなります。
部屋を加湿しましょう
風邪の菌・ウイルスの繁殖を抑えるには加湿をしましょう。
加湿器で部屋の湿度を上げ、水分を飲んで喉を潤すと良いでしょう。
こんな症状は病院へ
40度以上の高熱が出てきた
咳や鼻水の症状がひどく、呼吸しづらい
水分を摂れない
という場合は、病院に行きましょう。
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原因②「生理前の微熱」はこう対処しよう
楽な服に着替えて、リラックスして過ごしましょう。
無理に体を冷やす必要はありません。
この場合の微熱は、体に必要な生理的な働きです。
ふらつきや集中力低下があるときは、仕事を早退してゆっくりと休みましょう。
この状態になったら病院へ
毎月のように微熱が出て、生活に支障が出ている
頭痛や腹痛、抑うつなど、重いPMSの症状をともなう
という場合は、婦人科に相談しましょう。
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注意すべき病気の可能性
微熱が7日以上続く安静にしていても回復しない場合は、
慢性疲労症候群
膠原(こうげん)病
がん
といった病気の可能性も考えられます。
それぞれの病気の特徴を、下記で詳しく解説していきます。
病気① 慢性疲労症候群
原因不明の重度の疲労感が生じる病気です。
諸症状の一つに、慢性的な微熱があります。
詳しく検査しても、異常が見つからないのが特徴です。
この病気になりやすい人
受け身な性格の人や、協調性が高く、周りを気にする人は、疲労を溜め込みやすいために発症のリスクが高い傾向にあります。
主な症状
微熱
関節痛
食欲不振
だるさ
倦怠感
頭痛 など
自分でできる対処法は?
できるだけストレスを避けてください。朝起きて夜寝るという、規則正しい生活も大切です。
きちんと食事をとって適度に運動しましょう。
病院に行く目安
ベッドから起き上がるのがつらい
仕事に行くのが困難
食欲不振が改善しない
といった場合は、一度病院に相談しましょう。
何科で受診すればいい?
まずは内科を受診し、診察や検査を受けましょう。
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病気② 膠原(こうげん)病
免疫機能の異常によって、自分自身を傷つけてしまう病気です。
体が常に攻撃されるため、微熱が続くことがあります。
この病気になりやすい人
女性に発症しやすいです。
膠原(こうげん)病には、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどがありますが、いずれも女性に多く発症しています。
主な症状
微熱
食欲不振
倦怠感
関節痛 など
自分でできる対処法は?
ご自身でできる対処法はありません。
膠原(こうげん)病と診断された場合、医師より治療を受ける必要があります。
病院に行く目安
微熱と倦怠感が7日以上続くときは、一度病院を受診しましょう。
何科で受診すればいい?
内科を受診してください。
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病気③ がん
異常増殖した細胞が、周囲の組織を破壊していく病気です。
正常な細胞が破壊されていく上で、生体反応として微熱が続くこともあります。
この病気になりやすい人
全年齢に発生する可能性があります。
がんの種類によっては、喫煙や飲酒などが要因となる場合もあります。
主な症状
微熱
倦怠感
関節痛
食欲不振 など
自分でできる対処法は?
ご自身でできる対処法はありません。
医師の指示に従い、手術や抗癌剤治療を受ける必要があります。
病院に行く目安
微熱が7日以上続き、倦怠感もよくなる兆候がないときは、一度病院を受診しましょう。
何科で受診すればいい?
まず、内科を受診してください。
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長く続く微熱は病院で相談しよう
長引く微熱は、きちんと原因を特定することが大切です。
検査によって、隠れた病気が見つかるケースもあります。症状に心当たりがある方は、病院に相談してみましょう。
▼参考
難病情報センター 全身性エリテマトーデス
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2020-01-30
「熱が出た!」と思ったら「朝にはすっかり下がっていた…」。
このような経験をお持ちの方も多いと思います。
一晩で下がる発熱の原因を、医師が詳しく解説します。
大人なのに…「熱が一晩で下がった?」
一晩で熱が下がった場合、心因性発熱(ストレス)または風邪のケースが主に考えられます。
それぞれのケースについて、次の項目で詳しく解説します。
原因① 心因性発熱(ストレス)
心因性発熱とは、主にストレスによって起こる発熱を指します。
過度のストレスで交感神経が活発になると、「熱を発生させる細胞」に刺激が加わり、一時的に発熱する場合があります。
◆心因性発熱の症状
心因性発熱の場合、一晩で熱が下がったり、高熱を繰り返したりします。
熱の程度には個人差があり、37度の微熱の人もいれば、38度以上の高熱になる人もいます。
また、
頭痛
腹痛
躁鬱などの気分障害
パニック障害などの不安障害
を伴うこともあります。
ストレスで発熱しやすい人の特徴
日常生活でストレスを感じやすい人
几帳面な人
頑張りすぎる人
神経質な人
心配性な人
心因性発熱の対処法
まずはゆっくり体を休めることが必要です。
落ち着いた環境(アロマ、音楽、間接照明など)を作り、眠れるようであれば、目を閉じて休みましょう。
なお、心因性発熱の場合、解熱鎮痛剤は効果を発揮しません。
原因② 風邪のケース
風邪のウイルスがそこまで強くなければ、自分の免疫が勝って一晩で熱が下がることもあります。
風邪をひくと、侵入したウイルスの繁殖を抑えたり、体の免疫機能を高めたりするために体温が上がります。
通常は、おおよそ3日くらいで下がることが多いです。
◆風邪の症状
くしゃみ
鼻づまり
喉の痛み
咳
など
風邪をひきやすい人の特徴
忙しくてなかなか休めない人
ストレスや疲労を溜めがちな人
睡眠不足の人
栄養バランスが偏っている人
上記の人は免疫力の低下によって、風邪を引きやすくなります。
風邪の対処法
そのまま眠れるようであれば、おでこや首などにタオルにくるんだ保冷剤を当てたり、冷やすシートを貼って休みましょう。
また、熱が高かったり、長時間も高熱が続く場合は、解熱剤を服用しましょう。
「夜に発熱を繰り返す」のは、疲れ・感染症が原因かも
夜に発熱を繰り返す場合、
尿路感染症
疲労・ストレス
関節リウマチ
がん
などの原因が考えられます。
① 尿路感染症
尿路感染症は、膀胱などに細菌感染を起こして発症する病気です。
症状が進むと、疲れのたまる夜間に発熱することがあります。
尿路感染症の症状
排尿痛
下腹部痛
頻尿
発熱
尿路感染症の対処法
軽い症状の場合、こまめに水分を補給していれば、細菌が尿で排出されて数日で快方に向かいます。ただし、重いものであると抗菌剤の投与が必要となるため、泌尿器科で治療を受けましょう。
泌尿器科を探す
② 疲労・ストレス
疲労やストレスがたまると、1日の疲れが出て夜間に発熱をするケースがあります。
また、免疫機能が低下するため、風邪も引きやすくなります。
疲労・ストレスによる症状
倦怠感
疲労感
食欲不振
めまい
頭痛
冷え
集中力低下
疲労・ストレスの対処法
ゆっくり休息を取る必要があります。仕事が休めないときでもこまめに休憩を入れましょう。
毎日の睡眠、食事が大事です。しっかり睡眠をとり、バランスの良い食事をとりましょう。
③ 関節リウマチ
免疫機能の異常によって、関節の痛み、関節の変形、発熱、倦怠感などを起こす病気です。
倦怠感も強く出るので、夜間に日中の疲れが出て発熱することもあります。
関節リウマチの症状
関節痛
倦怠感
微熱
関節の腫れ
関節の変形
関節リウマチの対処法
専門機関での治療が必要です。
朝起きた時の関節の腫れ、関節の動かしにくさなどが現れてきたら、早めにリウマチ科を受診しましょう。
リウマチ科を探す
④ がん
がんを発症していると、体に疲れが溜まりやすくなります。
そのため、1日の疲れが出る夜間に発熱するケースもあります。
がんの症状
倦怠感
食欲不振
気分が悪くなる
体に痛みが走る
不正出血(女性器のがん)
がんの対処法
専門機関での治療が必要です。早急に内科を受診しましょう。
早めに取り除かなければ、身体中にがんが広がって死に至る恐れがあります。
内科を探す
熱が下がった後の過ごし方
熱が下がって体が楽になっても、すぐに油断せず、熱以外の症状も治まるまでは、下記の点に気を付けてください。
安静にして体力を温存する。
消化の良い物を食べ、弱った消化器官の負担を軽くする。
辛味が強く刺激的な物や、油分の多い物を控え、消化器管の負担を軽くする。
ビタミン、ミネラルが豊富な物を食べ、免疫力を高めて感染などの再発を防ぐ。
アルコールを控え、肝臓を休ませる。
喫煙を控え、気道への刺激を軽減する。
高熱による発汗で失った分、水分と塩分を多めに摂り、脱水を防ぐ。
良質なたんぱく質を摂り、消耗した体力を補う。
熱が下がったら出社してもいい?
風邪の場合、熱が下がり、気分も良く、動くのに支障がないようでしたら、出社しても大丈夫でしょう。
ただし、だるさや、倦怠感がある場合は、まだ体力が戻っていないので無理しないようにしてください。
無理をすると、発熱を繰り返すことがあります。
出勤する場合は、マスクをしましょう。
咳やくしゃみが出ても、他の人に移さないように対策をして出勤しましょう。
こんな症状は病院へ
水分・食事がとれない
胸が痛くなるほどの酷い咳が出る
口の中の痛みが増し、喉の奥に腫れや水疱がでる
といった症状が出た場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
「水分・食事を受け付けない」場合は、脱水や体力消耗の危険があるため、点滴などの治療が必要です。
「胸が痛くなるほどの酷い咳が出る」場合は、結核・喘息・肺炎・急性気管支炎・胸膜炎などの恐れがあります。
「口の中の痛みが増し、喉の奥に腫れや水疱が生じる」ときは、ヘルパンギーナのなどの可能性があります。
患者の多くが小児ですが、大人が感染すると、脳炎、髄膜炎、心筋炎などを誘発する恐れがあります。
病院は何科へ行けばいい?
受診すべき診療科は、出ている症状によって異なります。
以下の表を参考にしてみましょう。
受診すべき診療科
症状
内科
心理的な原因の発熱・吐き気・食欲不振
呼吸器内科
耳鼻いんこう科
喉の痛みや咳が続いている
「心理的な原因の発熱」も、まずは内科を受診して検査を受けることをおすすめします。
体に異常がないと判断された後は、心療内科を紹介してもらうことも可能です。
あまりにも高い熱が翌朝には平熱に下がっていたりすると不思議に思いますよね。
その場合は、他に目立った症状が現れなかったとしても、隠れた病気の前兆かもしれません。
少しでも気になるようなことがある時は、早めに医療機関を受診し、医師の診察を受けることをおすすめします。
内科を探す
▼参考
テルモ株式会社→テルモ体温研究所 体温から健康に:体温と生活リズム
ストレスと高体温 心因性発熱かもしれないと思ったら
テルモ株式会社→テルモ体温研究所 体温から健康に:体温と生活リズム
ストレスと高体温 心因性発熱と診察されたら
沖縄県医師会→広報関係 ドクターのゆんたくひんたく:2018年掲載分 原因探り、根本解決を
株式会社メディプラス研究所→オフラボ:「熱が下がらない」風邪薬が効かない長引く熱、ストレスが原因かもしれません【ストレス性発熱の処方箋①】
一般社団法人小金井市医師会→お知らせ:風邪について