更年期障害による関節痛と関節リウマチの違い|症状チェック。痛みの対処法も 

更新日:2022-10-26 | 公開日:2022-07-04
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更年期障害による関節痛と関節リウマチの違い|症状チェック。痛みの対処法も 

更年期に入って、関節が痛い… 。
もしかしてリウマチ? 

「更年期障害による関節痛とリウマチの違い」をお医者さんに聞きました。 
それぞれの症状の特徴や病院に行く目安、何科を受診すべきかについて詳しく解説します。

監修者
河合 隆志 先生

フェリシティークリニック名古屋
医学博士

河合 隆志先生

経歴

’97慶應義塾大学理工学部卒業
’99同大学院修士課程修了
’06東京医科大学医学部卒業
’06三楽病院臨床研修医
’08三楽病院整形外科他勤務
’12東京医科歯科大学大学院博士課程修了
’13愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
’15米国ペインマネジメント&アンチエイジングセンター他研修
’16フェリシティークリニック名古屋 開設

「更年期障害による関節痛」と「関節リウマチ」の違い 

医師男性

更年期症状の場合、皮膚を蟻が這うような感覚(蟻走感)を感じることがあります。 

関節リウマチの場合は、寒い季節や朝起きたときに症状が強くなるのが特徴です。 

関節痛の原因 

症状の特徴 

更年期による関節痛 

  • 関節の違和感程度から始まる
  • 肩や手指、膝などの関節痛やこわばり・腫れがある
  • 皮膚を蟻が這うような感じ(蟻走感)がする
  • その他の更年期症状がある 

関節リウマチ 

  • 関節の痛み・腫れ・こわばり
  • 関節を押したり動かしたりすると痛む
  • 左右対称に症状が現れることが多い
  • 寒い季節や朝起きたときに症状が強く出やすい 

ただし、いずれの場合も、関節の痛み・腫れ・こわばりなど、共通する症状があるので、ご自身で判断するのは難しいです。 

  • 痛みが強い・続いている
  • 他の症状が出ている

といった場合には、病院で受診してください。 

まずは、かかりつけの医師に相談することをおすすめします。 
受診先に迷う場合は、「整形外科」で受診するとよいでしょう。 

整形外科では、レントゲンやCT検査、超音波検査などにより、骨の異常や関節の腫れ・炎症の有無を調べてもらえます。 

整形外科を探す

「更年期障害による関節痛」の症状チェック 

  • 関節の違和感
  • 肩・手指・膝の関節痛
  • 関節のこわばり・腫れ
  • 皮膚を蟻が這うような感覚(蟻走感)
  • のぼせ・ほてり・動悸など、関節痛以外の更年期症状がある
医師男性
上記に当てはまる方は、更年期症状によって関節痛が生じている可能性があります。 

更年期には、女性ホルモンの一種である「エストロゲン」の減少や加齢によって、 

  • 関節を支える軟骨や筋肉の衰え
  • 関節内の水分減少
  • 血液循環の悪化

が起こり、関節痛を生じると考えられています。 

「更年期障害による関節痛かも」と思ったら… 

医師男性
関節痛の症状が一時的であれば、一旦様子を見てもよいでしょう。 

更年期障害による関節痛の場合は、関節を温めることで症状が緩和されることがあります。 

また、食事からビタミンB群ビタミンCビタミンEを意識して摂りましょう。 
これらの栄養素には、血行を促進し、骨や関節を維持する働きがあります。 

▼ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンEを多く含む食材 

ビタミンB群 

  • 魚類
  • 肉類
  • にんにく
  • 落花生 

ビタミンC 

  • ブロッコリー
  • じゃがいも
  • いちご
  • オレンジ 

ビタミンE 

  • アボカド
  • オリーブオイル
  • アーモンド 

受診目安は? 

医師男性

先に挙げた症状が「つらい」と感じる、または日常生活に支障をきたしているようであれば、治療が必要な状態です。 

医療機関に相談してください。 

更年期障害が疑われる場合は、「婦人科」を受診しましょう。 
婦人科では、診察や問診により、関節痛の状態や更年期に起こる症状の有無を確認します。 

婦人科を探す

関節リウマチの症状チェック 

  • 関節の痛み・腫れ・こわばり
  • 関節を押したり動かしたりすると痛む
  • 症状が左右対称に現れている
  • 寒い季節や朝起きたときに症状が強く出る
医師男性
上記に心当たりがある方は、関節リウマチにより痛みが生じている可能性があります。 

関節リウマチは、免疫機能が関節を攻撃することで、関節の炎症や痛み、こわばりなどを起こす病気です。 
ただし、はっきりとした原因はわかっていません。 

「関節リウマチかも」と思ったら… 

医師男性

関節リウマチには、専門的な治療が必要です。 

セルフケアで対処しようとせず、医療機関を受診しましょう。 

受診目安は? 

医師男性

先に挙げた関節リウマチの症状に心当たりがある場合は、医療機関を受診しましょう。 

特に、関節の痛みや腫れなどの症状がどんどん悪化している場合には、躊躇せず受診してください。 

進行すると関節が損傷し、変形していきます。 
病院は、「リウマチ科」で受診することをおすすめします。 

リウマチ科を探す

「痛みが強い・続いている」場合は、すぐに病院へ! 

医師男性
  • 痛みが強い・続いている
  • 痛み以外にも症状がある

場合は、すぐに病院を受診しましょう。 

放置すると、症状が悪化して他の疾患を併発したり、重篤な疾患を見逃したりする恐れがあります。 

また、原因によっては、早期に適切な治療が行われないと改善が期待できず、日常生活に影響を及ぼすようになる可能性があります。 

原因がわからないときは、何科に行けばいい? 

医師男性

更年期なのか関節リウマチなのかは、自分で判断するのが難しいです。 

受診する診療科に迷う場合は、「整形外科」を受診するとよいでしょう。 

受診の際は以下の点を医師に伝えると、診察がスムーズに進みます。 

  • いつから関節痛を自覚するようになったか
  • 症状を自覚してからの経過
  • 関節痛以外の症状
  • 治療中の病気
  • 服用中の薬

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