腸内環境を整えてくれるオリゴ糖。
この記事では、オリゴ糖のおすすめの食べ方、さらに摂取するタイミングなど、栄養士が詳しく解説します。
監修者
株式会社Luce
栄養士・食育栄養インストラクター
神原 李奈先生
経歴
株式会社Luce・健康検定協会 所属
CA(客室乗務員)の仕事をきっかけに、健康と食の強い結びつきを実感し、食の世界に興味を持つ。大手料理教室の講師の経験を経て、栄養士を目指すことに。栄養士免許を取得後の現在は、現役CAとして世界中を飛び回りながら、栄養士として健康や食に関する情報を発信している。
オリゴ糖とは
オリゴ糖は、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌のエサとなります。
様々な種類がありますが、どのオリゴ糖も、摂取することで乳酸菌を増やし、腸内環境を整えることで、便秘解消や免疫機能の改善につながります。
※ただし、乳酸菌の種類によっては利用されにくい場合もあります。
オリゴ糖の種類
オリゴ糖には、
・てんさいオリゴ糖
・イソマルトオリゴ糖
・フラクトオリゴ糖
・ガラクトオリゴ糖
などの種類があります。
オリゴ糖に期待できること
①腸内環境を整えてダイエット
善玉菌が増えることで腸内環境が整い、便秘や下痢・軟便の解消や改善に繋がります。
便秘が解消されれば、ぽっこりと出ていたお腹もひっこみます。
栄養素を効率よく吸収できるようになり、代謝も上がると考えられ、ダイエット効果も期待できます。
②肌荒れ・感染症予防
肌荒れの改善にも繋がります。
また、腸内環境が良いと免疫力も上がり、感染症予防にもなります。
③虫歯の予防
虫歯の発生を抑制する作用があることもわかっています。
変化を感じるのはいつから?
個人差はありますが、腸内環境は2週間経った頃から変化すると言われています。
最低でも2週間は継続して摂取するとよいでしょう。
おすすめの食べ方
ヨーグルトと一緒に摂ることで効率良く摂取できます。
オリゴ糖は、ヨーグルトに含まれる乳酸菌のエサとなり、腸内の乳酸菌の増殖を助けます。
また、ヨーグルトを人肌程度に温めると乳酸菌が活性化されるので、ホットヨーグルトがおすすめです。
※ただし、ヨーグルトを加熱しすぎてしまうと乳酸菌が死んでしまうので、温度には注意しましょう。
いつ食べるのが良い?
タイミングは特に決まってはいません。
一度に摂取するとお腹が緩くなることがあります。
一日の中で、数回に分けて摂取すると良いでしょう。
また、摂取量については商品によって異なるため、商品の表示を確認することをお勧めします。
オリゴ糖の副作用
オリゴ糖の摂りすぎたり、体質、体調によっては、お腹が緩くなってしまうことがあります。
加熱しても大丈夫?
オリゴ糖は熱に強いので、加熱しても大丈夫です。
妊婦でも大丈夫?
オリゴ糖は野菜や果物にも含まれている成分なので、妊婦さんでも摂取できます。
実際に医師監督下で行った実験では、妊婦が一ヵ月オリゴ糖を摂取した場合、臨床検査値や問診・診察上に異常は認められなかったという報告があります。
ただし、摂取量や体質、体調などにより個人差もあるため、心配であれば医師に相談すると良いでしょう。
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2022-07-04
オリゴ糖は太るって聞いたけど…本当?
オリゴ糖がダイエットにおすすめかどうか、栄養士さんに聞きました。
オリゴ糖のメリット・デメリットやおすすめの食べ方、はちみつとの違いについても詳しく解説します。
オリゴ糖は太る?太らない?
オリゴ糖は「ダイエット中におすすめ」という噂と、「太るからよくない」という噂を両方聞きました。
どちらが本当なのでしょうか?
オリゴ糖は砂糖と比べてカロリーが低いため、ダイエット中におすすめの甘味料です。
ただし、食べすぎればカロリー過多となり、太ります。
オリゴ糖の摂取量は、1日に2~10gくらいが目安です。
ティースプーン一杯あたり約5gですので、1杯から2杯を目安に摂取しましょう。
とりすぎには注意しよう
オリゴ糖の甘味度は30%と低めです。
そのため、しっかりとした甘さを感じるまで使用してしまうと、とりすぎてしまう可能性があります。
甘みを基準に量を決めるのではなく、計量して摂取量を確認しましょう。
また、市販のオリゴ糖食品は、甘みを足すために砂糖や甘味料を多く使用しているものもあります。
そういった商品も、多くとりすぎてしまうと太ってしまうので、注意しましょう。
オリゴ糖の「メリット・デメリット」
メリット
デメリット
カロリーが低め
腸内環境の改善に役立つ
甘さ控えめなので「使い過ぎ」になりやすい
とりすぎるとお腹が緩くなる
オリゴ糖の「メリット」
オリゴ糖は、砂糖に比べてカロリーが低いため、カロリーカットにつながります。
また、ヨーグルトなどと一緒にとることで「ビフィズス菌」や「乳酸菌」などの善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えることにも役立ちます。
腸内環境が整うと、痩せやすい体になり、便秘も解消されるため、ダイエットに適しています。
甘いものが好きな方や便秘気味の方には、特におすすめです。
オリゴ糖の「デメリット」
オリゴ糖は、砂糖よりもカロリーが低く、甘さも控えめなので、つい食べすぎてしまうことがあります。
さらに、食べ過ぎることで下痢になる可能性もあります。
もともとお腹がゆるめの方は、オリゴ糖をとると下痢になってしまう可能性があるので、控えた方がでしょう。
ダイエット中の「オリゴ糖の食べ方」
ダイエット中の方には、オリゴ糖をヨーグルトと一緒にとるのがおすすめです。
腸内環境を効率よく改善することにつながります。
オリゴ糖はヨーグルトに含まれている乳酸菌のエサとなるので、一緒に食べることで腸内の乳酸菌の増殖を助けます。
ただし、人によっては一度にたくさん食べるとお腹が緩くなってしまうことがあるので、数回に分けて食べることをおすすめします。
「オリゴ糖シロップ」は控えめに
オリゴ糖は、甘みがあまり強くありません。
そのため、砂糖などを添加して甘さを出した「オリゴ糖シロップ」も販売されています。
「オリゴ糖シロップ」を使う際は控えめにして、カロリーの過剰摂取にならないよう注意しましょう。
ダイエットの観点からは、オリゴ糖のみ含まれている商品を選ぶことをおすすめします。
ダイエット中は「オリゴ糖とはちみつ、どっちがいい?」
オリゴ糖は、はちみつよりもカロリーが低いです。
そのため、ダイエット中の甘味料としては、はちみつよりもオリゴ糖をおすすめします。
ただし、お腹が緩くなりがちな人は、はちみつのほうがおすすめです。
オリゴ糖がおすすめの人
はちみつがおすすめの人
カロリーを抑えたい
お腹の調子が悪い
(腸内環境を整えたい)
お腹が緩くなりがち
※「オリゴ糖」も「はちみつ」も、とりすぎには注意しましょう。
▼参考
「栄養の基本がわかる図解事典」成美堂出版 中村丁次監修
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2019-12-02
「グレープフルーツジュースは体に良い」と聞いた事がありませんか?
健康やダイエットにおすすめされているけれど、果たしてグレープフルーツの効果とはどういうものなのでしょう。
この記事では、グレープフルーツジュースの健康や美容面への作用について解説します。
妊娠中に期待できる効果や飲むべきタイミング、さらに薬との飲み合わせなど詳しくお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。。
グレープフルーツジュースが体に与える良い影響
健康面
グレープフルーツには、以下の栄養素が豊富に含まれています。
炎症を抑えるビタミンC
疲労緩和、代謝を円滑にするクエン酸
花粉症や二日酔い対策にも!
グレープフルーツにはアレルギー物質を抑える働きもあるため、花粉症対策に期待ができます。
しかし、一度摂取したからといってすぐに発揮されるわけではありませんので、普段から意識して摂るようにしましょう。
さらに、果糖とビタミンCがアルコールの分解を助けることから、二日酔い対策 にも期待ができそうです。
お酒を飲む前、飲んだ直後、両者ともに効果的ですが、二日酔いを感じてから飲むよりは早めに摂取して対策した方が良いでしょう。
美容面
グレープフルーツには以下のような成分が含まれており、ダイエットや美白・美肌への作用が期待できます。
イノシトール
脂肪やコレステロールの蓄積を防ぐ
食物繊維
腸内環境を整え、血糖値の上昇を抑える
リモネン(香り成分)
新陳代謝を促進
ビタミンC
コラーゲンの生成促進、メラニンの生成を抑制
カリウム
水分を排出し、むくみを改善する
妊娠中は?
妊娠中にグレープフルーツを食べたりジュースを飲んだりすると、以下の栄養素を摂ることができます。
葉酸
クエン酸やビタミンC
妊娠中に葉酸が不足すると胎児の神経管閉鎖障害のリスクを高めてしまうので、積極的に摂取したい栄養素です。
また、クエン酸やビタミンCは、鉄分の吸収を促進します。妊娠期に不足しやすい鉄分補給のサポートをするため、貧血予防にもなります。
さっぱりしているのでつわりの方も飲みやすく、授乳中の方も摂取できます。
しかし、グレープフルーツジュースだけでは、必要な葉酸の量を補うことは出来ません。
糖分の摂りすぎになることもあるので、摂取量には注意が必要です。
生理痛の緩和
血行不良によって生理痛が起こっている場合は、グレープフルーツジュースに含まれているビタミンCやクエン酸が血行促進のサポートとなり、緩和されることがあります。
いつ飲むのがおすすめ?
毎日飲んでもいい?
グレープフルーツジュースは、健常者であれば毎日飲んでも問題ありません。
グレープフルーツジュースに多く含まれるビタミンCは、水溶性ビタミンで体内に蓄積されないため、毎日摂る必要があります。
夜のグレープフルーツジュースは避けて
他の果物に比べて中性脂肪をあげやすい“果糖”の量は少なめですが、食べ過ぎると糖質の摂り過ぎになります。
特に、夜寝ている間は脂肪が合成されやすいため、夜にグレープフルーツジュースを飲むのは避けた方が良いでしょう。
適正な摂取量
毎日飲む場合、目安量の記載がない場合は1日1杯(200ml)ほどが適量です。
生のグレープフルーツを食べる場合は1日1個(200g)までにしておきましょう。
果汁100%のグレープフルーツジュースがおすすめ
グレープフルーツジュースの働きを得るためには、グレープフルーツ本来の栄養成分が摂取できる果汁100%のものを選びましょう。
果汁の少ないものは糖類などが添加されており、太る原因にもなります。
また、果汁100%でも“濃縮還元”より“ストレート”を選ぶことをお勧めします。
濃縮還元のジュースは、製造工程で失われる栄養素もあるため、ストレートジュースが理想です。
飲みすぎ・薬との飲み合わせには注意
グレープフルーツジュースは飲みすぎると良くない?
グレープフルーツジュースを飲み過ぎると果糖の摂取が多くなり、血中中性脂肪値が高くなったり、太ったりする原因になります。
一日の目安量はきちんと守って摂取しましょう。
また、糖分(果糖)の吸収不良により、慢性的な下痢、鼓腸(ガスによる腹の張り)、腹痛などを起こすこともあります。
ただし、こちらはグレープフルーツジュースに限ったことではなく、他のフルーツジュースでも言えることです。
一日の目安量はきちんと守って摂取しましょう。
飲み合わせの良くない薬
グレープフルーツとの相互作用が報告されている薬には、
カルシウム拮抗薬(血圧を下げる薬の一部)
コレステロールを下げる薬のアトルバスタチン(商品名リピトール)
てんかん薬のカルバマゼピン(商品名テグレトール)
などがあります。グレープフルーツジュースで薬を飲んだり、薬と一緒にグレープフルーツを食べたりすると、薬の効き目に影響します。
薬を飲んだ場合、グレープフルーツジュースを飲んだ場合は2時間以上あけると良いでしょう。
上記3点に関しては、医師や薬剤師に必ず相談してから服用しましょう。
まとめ
グレープフルーツジュースには、健康面・美容面・妊娠中などに嬉しい様々な効果があるといわれています。
しかし、まだ明確に証明されていないことも多いので、鵜呑みにしないことも大切です。
飲みすぎ、飲み合わせには注意して、グレープフルーツジュースの働きを体感してみて下さい。
参考URL:
静岡県薬剤師協会
http://www.shizuyaku.or.jp/soudan/soudanshitsu/2008/090317.html
公益社団法人日本薬学会
https://www.pharm.or.jp/mame/20140202.shtml
国立健康・栄養研究所
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail25lite.html