なぜ？「舌だけが渇く…」よくある2つの原因。“隠れた病気”の疑いも

「なぜ？舌だけが渇く…」

舌だけが渇くのはなぜか、歯医者さんに聞いてみました。
よくある原因に加え、隠れた病気の可能性についても解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

舌だけが渇く…よくある2つの原因

1. ストレス・疲労が蓄積している
2. タバコを吸っている

が原因で「舌だけが渇く」ことがあります。

それぞれ詳しく解説してきます。

原因①　ストレス・疲労の蓄積

ストレス・疲労の蓄積は、唾液の分泌が抑制するため、「舌だけが渇く」と感じることがあります。

原因②　タバコを吸っている

タバコを吸っていると、唾液の分泌が悪くなり、「舌だけが渇く」と感じることがあります。
これは、タバコに含まれるニコチンの作用で血管が収縮するためです。

タバコは他にも、

• 歯や歯茎が着色する
• 口臭が強くなる

などの原因にもなります。

どう対策すればいい？

まずはストレス発散と疲労回復を心がけましょう。

• 十分な睡眠をとる
• バランスの良い食事をとる
• 友人や家族と話す
• 好きな音楽を聴く
• 好きな香りのアロマをたく
• 湯船に浸かってリラックスする

といった方法がおすすめです。

また、タバコを吸う人は禁煙してください。
うまく辞められないようであれば、禁煙外来で専門的な指導を受けると良いでしょう。

それでも治らない場合は…内科に相談を！

セルフケアを行っても改善されない場合には、医療機関を受診しましょう。
「舌だけが渇く」症状があるときは、まずは内科で受診しましょう。

舌だけ乾く症状の原因には、全身の病気も考えられます。
糖尿病が隠れていた場合、放置すると命に関わることもあるため、早めの受診をおすすめします。

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“舌だけが渇く”症状で考えられる病気

1. 糖尿病
2. シェーングレン症候群

などの病気が考えられます。

それぞれ詳しく解説していきます。

病気①　糖尿病

糖尿病は、血液中の糖をエネルギーとして利用できなくなり、血液中の糖の濃度（血糖値）が高い状態のままになる病気です。

高血糖状態が続くと、糖を含んだ尿が大量に出されます。
その結果、体内が脱水状態になり「舌だけが渇く」と感じることがあります。

主な症状

糖尿病の原因

糖尿病には「Ⅰ型糖尿病」と「Ⅱ型糖尿病」の2種類があり、それぞれ原因が異なります。

病院は何科？

糖尿病が疑える場合は、まずは内科で受診しましょう。

病院では、食事療法と運動療法、薬物療法を行います。
「Ⅰ型糖尿病」は、インスリン療法（薬物療法）が必要になります。
「Ⅱ型糖尿病」では、食事療法と運動療法で血糖コントロールができない場合、経口血糖降下薬や、インスリンあるいはGLP-1受容体作動薬を注射します。

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病気②　シェーングレン症候群

免疫機能の異常によって、乾燥症状が現れる病気です。
唾液の分泌が減少するため「舌だけが渇く」と感じることがあります。

主な症状

シェーグレン症候群の原因

今のところ原因ははっきりとわかっていません。
50代以降の女性に多く見られる傾向があります。

病院は何科？

シェーングレン症候群が疑える場合には、まずは内科で受診しましょう。

シェーグレン症候群は、難病指定されている病気で、根本的な治療が確立されていません。
そのため、病院では対症療法（※）を行います。
舌の乾燥・ドライマウスには、人工唾液（サリベート）やブロムヘキシン塩酸塩（唾液分泌を促進する）、漢方薬、ステロイド薬などを用いて症状を改善させます。

※対症療法…病気の根本ではなく、病気に伴う症状を改善・軽減させる治療方法

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。