歯の矯正は何歳から?「早く始めたほうがよい」ことも。費用・治療期間も

更新日:2023-04-25 | 公開日:2022-04-01
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歯の矯正は何歳から?「早く始めたほうがよい」ことも。費用・治療期間も

子どもの歯並びがちょっと気になる…。
早いうちから、歯列矯正したほうがいい?
歯医者さんに相談するタイミングは?

歯医者さんに「初めての小児矯正」について聞いてみました。

監修者
迎 和彦 先生

むかい歯科
歯科医

迎 和彦先生

経歴

平成2年 昭和大学歯学部卒 昭和大学第三歯科補綴学教室入局
平成8年 昭和大学第三歯科補綴学教室退職 同上特別研究生 都内歯科医院管理者(院長)勤務
平成15年   同上退職
平成16年   大田区大森にて「むかい歯科」開業

歯の矯正は、「何歳から?」

医師男性
早ければ3〜6歳頃から可能です。
歯の生え変わりが始まる6歳前後、7歳頃から始めるお子さんが多いです。

歯の状態によっては、早期に矯正を行う必要があります。

歯医者さんに相談するタイミング

医師男性
上の歯と下の歯が生え揃ったくらいのタイミングで相談しましょう。
お子さんの顎の状態と歯並びの状態を確認します。

歯が1、2本の状態のタイミングで相談をしても、これから歯が動いていくので、矯正などの治療の検討はできません。

初期相談の費用について

医師男性
初診料含め5,000円〜10,000円程度の場合が多いでしょう。

矯正は、小児の場合でも基本的に自由診療となるため保険適用外です。

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小児矯正を始める前に「お家でできる歯並び対策」

医師男性
  • うつぶせ寝をやめる
  • 指しゃぶりをやめる
  • よく噛んで食べる

などは、歯並び対策としての効果が期待できます。

歯並び対策① うつぶせ寝をやめる

医師男性
うつぶせ寝は歯並びに影響することがあります。仰向け寝が支障なくできる場合は仰向け寝にさせましょう。

うつ伏せ寝によって、圧迫された箇所の並びが悪くなります。
例えばよくあるものとして前歯が奥に押された様な歯並びになったうことがあります。

歯並び対策② 指しゃぶりをやめる

医師男性
前歯が生えてきたら、指しゃぶり・おしゃぶりはやめさせましょう。前歯が歪んでしまう原因になります。

急にやめさせるのは難しいので、できるだけ早くから徐々にやめさせるようにしておくのをおすすめします。

歯並び対策③ よく噛んで食べる

医師男性
姿勢を正しくして一口につき20〜30回程度噛むことを目標に食べさせましょう。
噛む癖が、歯列・顎の発達に良い影響を及ぼします。

ママ・パパも一緒に「1、2、3」と食事のときに遊びがてら噛むようにして、噛むことの大切さを伝えるとよいでしょう。

歯科矯正を始める時期は2タイプある

医師男性

子どもの歯列矯正をスタートする時期は、大きく分けて2つあり

  • 第1期治療:永久歯が生えそろう前に始める
  • 第2期治療:永久歯が生えそろってから始める

の2つのタイプに分かれます。

第1期治療は、器具装着・保定装置・経過観察を行い、顎の骨格を広げ歯が並ぶように調整することを目指します。歯列を広げてスペースを確保したり、噛み合せを整えたりするための矯正を行います。
第2期治療は、器具装着・保定装置を行い永久歯の歯列矯正を目指します。

「○○のような歯並びのときは、第1期治療がおすすめ」という歯並びによる括りはありません。

受け口や出っ歯などは第1期で行い、様子を見て第2期で再び矯正することもありますし、
第2期を短期間の治療で済ませるために第1期を行うケースもあります。治療方法の希望によっては第2期からはじめてもよいケースもあります。

どのように進めるかは、子どもによって様々です。
まずは、かかりつけの歯医者さんに相談してみるのがよいでしょう。

「永久歯が生えそろう前に始める」のが第1期治療

医師男性
歯が生え揃う前の、7歳頃~10歳頃(目安)までの時期に行う治療です。
顎の骨格を整える矯正です。

矯正を始める時期は子どもによって異なります。
乳歯の歯列に不具合や影響が出ていない場合は、矯正を急ぎません。
早くスタートが必要な場合もあれば、6、7歳ごろまで様子を見ることもあります。「矯正すべきかどうか」を迷う場合は、一度歯科医師に相談するのがおすすめです。

治療期間の目安:2~4年
治療費用の目安:10~50万円程

第1期治療のメリット

医師男性
顎の形成異常・ケガなどが原因で、乳歯が早期に抜け歯列に歪みがある(骨格形成に不都合がある)場合は、健やかな顎の骨格を形成できるというメリットがあります。

第1期治療のデメリット

医師男性
小さなお子さんの場合、矯正器具をつけるストレスがかかることや、経過観察の時期も必要になるので、トータルの矯正期間が長くなるデメリットがあります。

第1期治療の「治療方法」

治療法1.マウスピース

マウスピースを口の中に入れて矯正を行います。歯列や顎の形成に役立ちます。

治療法2.床矯正装置をつける

ワイヤーを歯につけて矯正を行います。顎を広げて、凸凹に生えている歯を矯正します。

治療法3.拡大装置の装着

口の上側に装置をつけて矯正を行います。歯が並ぶスペースが狭い人に使われます。

「永久歯が生えそろった後に始める」のが第2期治療

医師男性
永久歯が生え揃った12歳頃〜15歳頃(目安)に行います。
永久歯の歯並びが悪い場合にすすめられます。

永久歯の矯正は大人の矯正治療と同じです。
基本的に、永久歯が生え揃った後はいつでも行えます。

治療期間の目安:1~3年
治療費用の目安:20~100万円程

第2期治療のメリット

医師男性
お子さんも歯列矯正の必要性を理解してくる時期なので、矯正に伴う苦痛にも耐えられるメリットがあります。

第2期治療のデメリット

医師男性
思春期で矯正器具の見た目が気になるというお子さんも多く、矯正金額は高い傾向にあるデメリットがあります。

第2期治療の「治療方法」

治療法1.表側ワイヤー矯正

歯の表側にワイヤーを通して矯正を行いますは表側から装着の方が強制力が強いです。
磨き残しができやすく虫歯などを起こす場合や、器具で口を切ってしまうこともあります。

治療法2.裏側ワイヤー矯正

歯の裏側にワイヤーを通して矯正を行います。裏側につけると矯正器具が目立ちません。
表側と同様、磨き残しができやすく虫歯などを起こす場合や、器具で舌を切ってしまうこともあります。

治療法3.マウスピース矯正

自分の歯に合わせたマウスピースを作って矯正を行います。ワイヤー矯正よりも強制力は弱くなる場合もあります。
つけっぱなしではなく、歯磨きや必要ないときは外すことができます。

まとめ「小児矯正」を始める時期

乳歯の時期に「顎の骨格を整えたい」場合

医師男性
永久歯が生えそろう前の、7歳頃~10歳頃(目安)の時期に始める

始める時期は人によって異なり、早くスタートが必要な場合もあれば、7歳ごろまで様子を見ることもあります。

「永久歯の歯並びを矯正したい」場合

医師男性
永久歯が生えそろった後の、12歳頃〜15歳頃(目安)の時期に始める

基本的に生え揃った後はいつでも行えます。

歯の歯列矯正を始めるは、それぞれの骨格や歯並びによって異なります。
乳歯の時期でも歯並びが気になったら、一度歯医者さんに相談してみましょう。

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