「歯石ができやすい人・できやすい場所」どうしても歯石がつく人はチェック!

更新日:2023-04-25 | 公開日:2021-09-02
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「歯石ができやすい人・できやすい場所」どうしても歯石がつく人はチェック!

「歯石ができやすい人ってどんな人?」

歯石ができやすい人、できやすい場所について、お医者さんに聞きました。
歯石を防ぐための対策も解説します。

監修者
菊地 由利佳 先生


歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

「歯石ができやすい場所」は?

医師女性

歯石は、

  • 下の前歯の裏側
  • 上の奥歯
  • 歯と歯の間
  • 歯と歯茎の間

にできやすいです。

「下の前歯の裏側」は、近く唾液分泌腺があり、唾液が溜まりやすいため、歯石が発生するケースが多いと考えられています。

「上顎奥歯」「歯と歯の間」「歯と歯茎の間」は、歯ブラシが届きにくく、しっかり磨くことが困難な部分であるため、歯石が発生しやすいと考えられています。

「歯石ができやすい人」の3つの特徴

医師女性

歯石ができやすいのは、

  1. 歯磨きが不十分な人
  2. 唾液がアルカリ性に近い人
  3. 口が渇きやすい人

に多い傾向があります。

その① 歯磨きが不十分な人

医師女性
日常的に歯磨きが不十分な人は、歯石の原因となる「歯垢」が溜まってしまいます。

歯垢が歯石になると、歯磨きだけでは除去できないほどの固さになってしまいます。

NG例「歯石ができる原因になってしまう歯磨き」

  • 歯磨き回数が1日1回以下
  • 歯磨き時間が短い(目安として3分以下はNG
  • 口のサイズに合わない歯ブラシの使用(ヘッドが大き過ぎる等)
  • 歯の磨き残しが多い(特に奥歯・歯の裏側・歯と歯の間)

こんな歯磨きをしていると、歯に汚れが残りやすいです。
歯磨きするときは特に注意しましょう。

その② 唾液がアルカリ性に近い人

医師女性
食事がアルカリ性食品(野菜・海藻・果物・きのこ・大豆など)ばかりに偏っている人は、歯石ができやすくなります。
アルカリ性に近い唾液に含まれる「ミネラル成分」には、歯垢を歯石にするのを促進する作用があるためです。

※ただし、アルカリ性食品を1回食べたからといって、すぐにアルカリ性になるわけではありません。

自分の唾液がアルカリ性に近いかどうかは、歯科で「唾液検査」を行い、口の中のpHを測定することで判明します。

その③ 口が渇きやすい人

医師女性
口が渇きやすい人は、唾液分泌量が少ない場合が多いです。
唾液には口腔環境の清潔を維持する働きがあるため、唾液が少ないと歯垢が溜まりやすく、歯石もできやすいと考えられます。

口が乾燥しやすくなる原因

  • 強い緊張などのストレス
  • 日頃から水分摂取量が少ない

「歯石予防」自分でできる3つの対策

歯石を防ぐために、次の3つの方法で対策しましょう。

  1. こまめに歯磨きをする
  2. フロス・歯間ブラシ・マウスウォッシュの活用する
  3. 自分に合う歯ブラシを見つける

対策① こまめに歯磨きをする

医師女性
できるだけ毎食後に歯磨きをするようにしましょう。
特に、就寝前の歯磨きは念入りに行うようにしてください。

歯垢・歯石の付着を予防するためには、歯磨きを行うことが重要です。
特に、夜寝ている間は唾液の分泌量が減少するため、細菌が発生しやすい状態になります。寝る前はしっかり歯を磨きましょう。

歯科医師のアドバイス!歯磨きの3ポイント

 

  • 歯ブラシの毛先が、歯と歯茎の境目にしっかり当たるようにする
  • 一本一本の歯を磨くように歯ブラシのヘッドを細かく動かすようにして、奥歯や歯の裏側まで磨く
  • 使用する歯磨き粉は、フッ素配合タイプがおすすめです。

また、歯石を付着させない「有効な歯の磨き方」を歯科で指導してもらうのも良いでしょう。

丁寧な歯磨きを継続することで、歯垢蓄積や歯石発生の予防が期待できます。

対策② フロス・歯間ブラシ・マウスウォッシュを活用する

医師女性
フロス・歯間ブラシを併用すると、歯磨きでは届かない部分の汚れを除去できます。
また、マウスウォッシュには殺菌作用があり、歯垢の付着などの予防が期待できます。

※アルコール配合タイプのマウスウォッシュで口の中が染みたり、違和感が生じたりする場合は、ノンアルコールタイプを使用してください。

「フロス」と「歯間ブラシ」の使い分け方

フロス → 歯と歯の間が狭い・歯茎が詰まっている部分
歯間ブラシ → 歯と歯の間が広い部分

※注意
サイズが合わないものは使用しないようにしましょう。
無理に隙間に入れようとすると、歯茎に傷を付ける恐れがあります。

対策③ 自分に合う歯ブラシを見つける

医師女性
自分の口のサイズに合う歯ブラシを使用すると、磨き残しが発生しにくくなります。

細かい振動で汚れを落とせる「電動歯ブラシ」もおすすめです。

歯ブラシの選び方

  • 歯ブラシの毛の硬さ

歯茎に異常がない場合 → 「普通」「かため」がおすすめ
歯茎に腫れや出血等の炎症がある場合 → 「やわらかめ」がおすすめ 

  • 歯ブラシのヘッドの長さ

上顎前歯の2本分の長さを目安に選びましょう。

実は…「セルフケアだけ」で歯石を完全に予防するのは難しい

医師

医師女性
毎日丁寧な歯磨きを行っても、歯石を完全に防ぐことは難しいです。
そのため、3か月に1回のペースで歯科を受診し、歯垢や歯石を除去してもらうことをおすすめします。

歯垢や歯石は、口腔環境を悪化させ、虫歯や歯周病を引き起こす原因になります。
さらに、口腔環境が悪いと心臓疾患等の重い病気を発症する恐れもあります。

「歯石ができやすい」と感じる場合は、放置せずに歯医者でケアしてもらいましょう。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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