40代で「生理の血が急に少ない」原因はホルモンバランス?閉経?

更新日:2022-12-26 | 公開日:2022-05-31
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40代で「生理の血が急に少ない」原因はホルモンバランス?閉経?

「40代になり生理時の出血量が急に少なくなってきた…」
「これはなぜ?大丈夫…?」

40代になり生理時の出血量が急に少なくなる原因をお医者さんに聞いてみました。
他にも考えられる病気や、医療機関を受診する目安も紹介していきます。

監修者
石野 博嗣 先生

石野医院

石野 博嗣先生

経歴

医療法人社団 石野医院
日本医科大学
日本医科大学付属病院
日本医科大付属第二病院
国立横須賀病院
東部地域病院
石野医院

「生理の血が急に少なくなる」40代によくある原因は?

医師男性

40代で生理時の出血量が急に少なくなったら、閉経が近づいているサインかもしれません。

女性の多くは、45~55歳で生理が終了する閉経を迎えます。

30代後半からの卵巣機能低下に伴い、40代に入ると卵胞数が減少し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量の急激な減少がみられるようになるなど閉経を迎える準備に入ります。生理の出血量の変化は、多くの女性が経験する状態であるため問題ないケースが多いです。

しかし、何らかの病気が原因で起こる可能性もあるため、気になる症状等が出現している場合は医療機関を受診してください。

40代になると生理はこう変化する!

医師男性

40代の生理によくある特徴として、

  1. 出血量が減少する
  2. 生理周期が乱れる(短い周期と長い周期を繰り返す等)
等が挙げられます。

その① 出血量が減少する(出血量の変化)

医師男性

女性ホルモン(エストロゲン)は、妊娠に備えて子宮内膜を厚くさせる働きがありますが、分泌量が減少することで子宮内膜が薄くなり、出血量が減少します。

その② 生理周期が乱れる

医師男性

卵巣機能の低下は女性ホルモンである「エストロゲン」や「プロゲステロン」の分泌も減少させます。ふたつの女性ホルモンの分泌量が変化することで、ホルモンバランスが乱れるため、生理周期にも乱れが生じます。

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閉経までに起こる“生理の変化”

医師男性

更年期に入ると、生理は様々な点で変化します。

はじめに、

  • 短い周期と長い周期を繰り返す
  • 回数が減る
  • 経血量や生理期間が不安定になる

といった変化から始まります。

 

さらに、2~3ヶ月に1回の頻度に、6ヶ月に1回と生理回数が減っていき、最終的には完全に生理がこなくなります。

最終生理日から1年生理がこない状態が閉経です。

他にも…こんな病気が隠れているかも!

医師男性

40代で生理の出血量が急に減少した場合、

  1. 子宮内膜増殖症
  2. 多嚢胞性卵巣症候群

などの病気の恐れも考えられます。

※子宮内膜増殖症は、月経過多となる場合もあります。

病名

どんな病気か

子宮内膜増殖症

子宮の内側を覆っている子宮内膜が異常に厚くなってしまう病気のこと

多嚢胞性卵巣症候群

卵巣で男性ホルモンがたくさん作られてしまうせいで、排卵しにくくなる病気のこと

病気① 子宮内膜増殖症

医師男性

女性ホルモンのバランスが乱れていると「子宮内膜増殖症」にかかる恐れがあります。すると、経血量が少なくなったり、反対に多くなったりする可能性があります。

こちらの病気は、閉経前後の女性や、月経不順の方・肥満傾向の方・閉経後にホルモン補充療法(エストロゲン単独の治療)を行った方などに多く見られると考えられています。

子宮内膜増殖症かもと思ったら

医師男性

セルフケアでは完治しないケースが多いです。
また、治療を受けずに放置すると、月経過少、月経過多、不妊のリスクが高まり、子宮体がん等の重篤な病気を発症する恐れもあると考えられています。

受診する目安

医師男性
  • 生理時の出血量が減少してきている
  • 生理が2~3日で終了する
  • 出血がダラダラと続く

といった症状があらわれている場合は医療機関を受診してください。

医療機関は、婦人科の受診をおすすめします。

婦人科を探す

病気② 多嚢胞性卵巣症候群

医師男性

卵巣の中に男性ホルモンが多いことが原因で、

はじめて生理がきたときからずっと月経不順が続いている方がなりやすいです。

多嚢胞性卵巣症候群かもと思ったら

医師男性

基礎体温測定により、低温相ばかりの一相性で次の月経がくる場合は、治療が必要なケースが多いので医療機関を受診してください。

また肥満により病態が悪化しやすいため、肥満の場合は減量をおすすめします。

受診する目安

医師男性
  • 無月経が続く
  • 不正出血が続く

といった場合は一度医療機関を受診してください。

医療機関は、婦人科の受診をおすすめします。

無月経や月経不順の治療をせず放置し続けると、不妊、子宮内膜増殖症、子宮体がん等を引き起こす恐れがあります。

また多嚢胞性卵巣症候群を発症している人は加齢に伴い、糖尿病、高血圧、メタボリック症候群、肥満等にもなりやすいです。

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