うんちの色が…なんか変!
ストレスや病気など、便の色が変わる原因はさまざまです。
お医者さんに、便の色からわかること、病院へ行ったほうがよいケースなどをお聞きしました。
監修者
経歴
福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業
ストレスで緑・黒の便が出ることも…!
ストレスによって便秘や下痢になったと同時に、「水分不足」や「野菜をとりすぎる」と、便の色が緑や黒になることがあります。
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2020-12-28
なんだか体調が悪い…。ストレスのせいかも…。
ストレスが限界に達すると、どのような症状があらわれるのでしょうか。
お医者さんの目線から、「心の症状」と「体の症状」、それぞれ解説してもらいました。
ストレスが限界に達した時に出る症状
ストレスが限界に達すると、脳や自律神経の働きに影響が出て「心の症状」と「体の症状」があらわれます。
ストレスの限界サイン「心の症状」
気分が落ち込む
イライラして、怒りっぽくなる
やる気が出ず、集中できない
何に対しても興味が持てない
ストレスの限界サイン「体の症状」
肩こり
頭痛
腹痛、胃痛
胸が苦しい
息苦しい
だるくて体が動かない
食欲不振、または食欲過剰
下痢、便秘
寒気や冷え
涙が止まらなくなる
不眠、または過眠
過度なストレスを受け続けると脳が正常に働かなくなり、気分が落ち込みやすくなります。
さらに、ストレスは内臓など体全体の調子を整える「自律神経」の乱れを引き起こすため、体の不調の原因にもなります。
ストレスが溜まりすぎると起こる「行動の変化」
浪費が激しくなる
ギャンブルが止まらなくなる
アルコール量が増える
喫煙量が増える
ストレスによって心の調子が不安定になると、お酒を飲む量が増えたり、大胆な行動をとったりする方もいます。
「自分らしくない行動が増えた」という場合も、心の状態に注意したほうがよいでしょう。
ストレス限界サインを感じたら、こう対処しよう
質の良い睡眠をとる
好きな物を食べる
気が合う人と会う
などの方法で、ストレスを発散しましょう。
ストレス対処法① 質の良い睡眠をとる
ストレスの解消には、十分な睡眠が大切です。
質の良い睡眠をとれるよう、就寝前には
ゆっくり入浴する
リラックスを設ける
スマホよりも本を読む
の3つの点を心がけましょう。
湯船にゆっくり入浴する
湯船につかって、ゆっくりと温まりましょう。
時間や体力がないときは、熱めのシャワーを首元に数分当ててください。
入浴が終わったら、冷えないように着替え、水分補給をしましょう。
リラックスタイムを設ける
ゆっくりできる場所に腰を掛けて、気持ちを休めましょう。
好きな音楽やテレビを楽しむのもおすすめです。
スマホよりも雑誌や本を読む
就寝直前はスマホではなく、読書が適しています。
インターネットは情報がどんどん入ってくるため、過度な刺激になってしまいます。
眠気を感じたら、電気を消して早めに入眠しましょう。
ストレス対処法② 好きなものを食べる
好きなものを食べると、ストレスが和らぎます。
※ただし、暴飲暴食は控えてください。
食欲がないときは無理せず、食べられるものを食べましょう。
軽く運動すると、食欲が湧きやすくなります。
反対に、カフェインの強いものはしばらく控えてください。
過度のアルコール摂取も、睡眠の質を低下させる原因となるため、注意しましょう。
ストレス対処法③ 気が合う友人と過ごす
悩みを誰かに相談することも、ストレス解消につながります。
こんなときは病院へ!
なかなか寝つけない
就寝中に何度も目が覚める
いつもより寝すぎてしまう
朝だるくて起きられない
といった場合は、早めに病院で相談しましょう。
何科を受診すればいいの?
心療内科・精神科を受診してみましょう。
初診の際は、下記のことを医師に伝えられるように、まとめておくといいですよ。
今までできていたのに、できなくなったこと
特につらいと感じていること
仕事の内容・職場の人間関係
おかしいと感じる体の症状
メモに書いて持っていくのもおすすめです。
心療内科を探す
心が壊れてしまう前に相談しよう
過度のストレスは、うつ病や自律神経失調症を引き起こす恐れがあります。
頑張りすぎは禁物です。
心療内科や精神科に行くとなると、身構えてしまう方も多いかもしれません。
ですが、メンタルの不調で病院にかかることは、内科で風邪を相談することと大きな違いはありません。
一人で抱え込まずに、病院で相談してみましょう。
▼参考
厚生労働省 みんなのメンタルヘルス うつ病
「緑色」の便がでているケース
消化できなかった緑黄色野菜が混ざっていたり、ビタミン剤や緑色の胃腸薬などを摂取したりすると、緑色の便が出る可能性があります。
緑色の便は、食べたものが消化不良で出ている可能性があります。ストレスがかかると、胃腸の働きは低下するので、消化が不十分で排便された可能性があります。
緑色の便の「対処法」
ストレスを多く感じている場合は、ストレス対策を行い、体調を戻しましょう。
また、食事はよく噛んで食べましょう。
ストレスで食欲がない場合は、胃腸の働きも低いので、硬いものではなく、消化の良い柔らかいものを食べるようにしてください。
※おかゆ、柔らかく煮た野菜のスープなど。
「黒色」の便がでているケース
水分不足のときに、コロコロとした形状の、細かい黒い便が出る可能性があります。
水分不足気味だと、便は黒っぽくなります。
ストレスで蠕動運動が弱まって便秘になると、水分が先になくなり、硬い小さなコロコロの黒い便が出ることがあります。
また、赤ワインを飲んだり、鉄剤などの薬を服用したりしても、便が黒くなりますが、この場合は心配しなくても問題ないでしょう。
黒色の便の「対処法」
水分補給を行い、リラックスしてください。
自分がリラックスできる場所で、たまには好きなものを食べましょう。食後は、ゆっくりして、睡眠をたっぷりととって、体を休めてください。
体をリラックスさせるには、適度な運動もおすすめです。軽めのジョギングやストレッチで体を動かすと、ストレス発散にもなるだけでなく、腸の動きも活発化します。
体を動かすのも辛いときは、無理して体を動かさなくても構いません。ゆっくり睡眠をとりましょう。
これは…「病気」のサインかも
便が通常と違う色になっているときは、病気の前兆のケースもあります。
緑の便が出る病気
「急性腸炎」を起こすと緑色の便が出る場合があります。多くが下痢便です。
この場合、腹痛、下痢、食欲不振、吐き気、嘔吐などがあらわれます。
黒い便が出る病気
黒色の便は、胃や十二指腸などからの出血の可能性があります。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、などの潰瘍の病気や、胃がん、食道がん、大腸がんなど消化器系のがんの可能性も考えられます。
こんなときは病院へ行きましょう
- 便の色が緑や黒で、下痢や便秘を繰り返す
- ねっとりしたタール状の便が続く
- 便に血が混ざっている
食後に腹痛、嘔吐、吐き気を伴う便の異常や、一緒に食事をした人にも異常が出ている場合は、食中毒の可能性があります。
何科にいけばいい?
病院は、消化器内科、内科を受診しましょう。
内科を探す
病院に行くときは、次のことをお医者さんに伝えると、スムーズに診察が進みます。
- 便の色が変わった時期
- 便の色(写真を持っていっても良いです)
- 便以外の症状(発熱、腹痛、吐き気など)