「少し食べただけでお腹が出る…」
「これはなぜ…?」
少し食べただけでお腹が出る原因を、管理栄養士さんに聞いてみました。
症状を改善させたい方に向けて、運動方法などの対処法も詳しく解説します。
監修者
経歴
株式会社Luce代表/健康検定協会理事長、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、日本臨床栄養協会評議員、ダイエット指導士、ヨガ講師、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど栄養・美容学の分野で活動をおこなっている。
「少し食べただけでお腹が出る」原因
「少し食べただけでお腹が出る」原因として、
- 胃下垂
- 姿勢が悪い
- 便秘
- 骨盤の歪み
- 食生活の乱れ
等が挙げられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
原因① 胃下垂
胃下垂とは、本来あるべき位置より胃が垂れ下がっている状態をいいます。
胃下垂だけでは自覚症状がない方もいます。
胃下垂の人は、胃の動きが悪くなる胃アトニーを併発することもあり、「少し食べただけでお腹が出る」という症状がでやすくなります。
その他、
- 少量食べただけで膨満感が続く
- 便秘や下痢を起こしやすい
- 食後に胃もたれや吐き気がする
といった症状も出現しやすいです。
胃下垂は先天的な要因で発症することが多く、痩せ型の人によく見られる傾向があります。
原因② 姿勢が悪い
姿勢が悪いと、腹部に力が入りにくくなり、どんどん筋肉が弱くなります。
また、筋力の低下で内側から抑える力は弱くなると、お腹がぽこっと膨れやすくなります。
こんな人は要注意!
- 背中が丸まって前傾姿勢になっている
- いつも足を組んで座っている
- 日頃から背筋が曲がった悪い姿勢で生活している
原因③ 便秘
便秘が続いて腸内に便・ガスが溜まっていると、腸がだんだん伸びて下がり、お腹がぽっこり出てくることがあります。
その状態で食事を摂ることでさらにお腹が膨らんで見えます。
原因④ 骨盤の歪み

骨盤が後方に傾いていると、重心のバランスを調整しようとして、お腹がぽこっと出やすくなると考えられています。
また、骨盤は前方に傾いていると、過度に腰が反ってしまいお尻が張り出し、お腹が前方に突出してしまうと考えられています。
原因⑤ 食生活の乱れ
- 噛む回数が少ない
- 暴飲暴食
- 食事時間が不規則
- 糖質・脂質を多く含む食品を好む
- 刺激が強い食品を好む
といった人は少し食べただけでお腹が出る傾向があります。
食生活が乱れていると、便秘になったり、筋肉が弱くなったりしてしまうため、お腹がぽっこりしやすい傾向にあるようです。
少し食べただけでお腹が出るのを解消するには?
ぽっこりお腹の解消方法
- 規則正しい食生活を送る
- 背筋が伸びた姿勢を維持する
- 日頃から腹部をへこませることを意識する
- 腹筋のトレーニングをする
規則正しい食生活は、胃下垂の症状を抑えたり、便秘を予防したりする効果があります。
また、お腹が出ないようにするためには、腹部周りの筋肉が衰えないように鍛えることも大切です。
自宅でできる、おすすめの運動方法

「少し食べただけでお腹が出る」状態を解消するのにおすすめのエクササイズとして
- 腹筋を刺激するエクササイズ
- インナーマッスルを活性化するエクササイズ
- 腹部エクササイズ
- お腹ぽっこり改善エクササイズ
- 骨盤エクササイズ
があげられます。
これらのエクササイズで腹筋を鍛えたり、骨盤の位置を調整したりすると、食後のぽこっとお腹が改善されやすくなります。
運動例① 腹筋を刺激するエクササイズ

- 姿勢を正しておへそを引っ込めた状態のまま、ゆっくりとした大きな呼吸を続けます
- 左右の肋骨部分に手を当てます
- 肋骨を締めることを意識しながら、息を吸って吐いてください
- 息を吐くタイミングに合わせて、首、背中を丸めるようにしておへそを見ます
- 5~10回呼吸しながら、2、3、4の順番で行ってください
運動例② インナーマッスルを活性化するエクササイズ

- 仰向けに横になり、両ひざを立ててください
- リラックスして大きい呼吸を15秒程度続けてください
- 大きく息を吸い腹部を膨らませてから、ゆっくり息を吐き腹部をぺたんこにします
- おへそが背骨につくことをイメージしながら、腹部内の空気を出し切ったところで息を吸ってください
- 3~4を5回程度繰り返します
- 次に腹部をへこませたまま胸で呼吸をしてください
- 6の呼吸を30~60秒程度続けます
運動例③ 腹部エクササイズ

- 仰向けで横になり、両膝を立てて腹部をへこませた状態にしてください
- 両膝を揃えたまま足を浮かせて、膝を90度に曲げてください
- 息を吐きながら、両足を左方向に30~45度程度倒してください
- 息を吸いながら、両足を元の位置に戻します
- 反対の方向に、同じように両足を倒して戻します
左右10回程度繰り返してください
※無理のない範囲で行ってください。
運動例④ お腹ぽっこり改善エクササイズ

- 床に座り、指を体の方に向けて両手を後ろにつきます
- 両膝を曲げます
- その状態からお尻を床から離して浮かせます
①~③を15回程度繰り返してください
運動例⑤ 骨盤エクササイズ

- 両足を閉じてまっすぐ立ち、膝を少しだけ曲げてください
- 腕は頭の上で組んでください
- 上半身の位置を維持しながら、お尻で文字を描くように左右にゆっくり振ってください
- 体の軸がブレないよう、腰の動きを意識しながら30秒間程度続けてください