「体重が増えた…」
「これって生理前だから?」
生理前の体重増加はいつからなのか、栄養士さんに聞いてみました。
体重が増えるメカニズム、生理前に太りすぎないための対策なども解説します。
おすすめのおやつも必見です。
監修者
経歴
株式会社Luce代表/健康検定協会理事長、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、日本臨床栄養協会評議員、ダイエット指導士、ヨガ講師、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど栄養・美容学の分野で活動をおこなっている。
生理前、体重が増え始めるのはいつから?
一般的には生理の約1週間前から増えやすくなります。
ただし、生理前の体重増加はホルモンバランスの影響が大きく、通常は生理が終われば元に戻るものなので、あまり気にする必要はありません。
増えた体重はいつ戻る…?
生理が始まってから徐々に減っていき、生理が終わってから約1週間で元に戻っていることが多いです。
また、生理後約1週間は特に痩せやすい時期となります。
そもそも、なぜ生理前は体重増加するの?
生理前の体重増加は、
- むくみ
- 便秘
- 食欲増進による食べ過ぎ
が原因になることが多いです。
原因① むくみ
生理前に増加するプロゲステロン(女性ホルモン)は、水分を溜め込みやすくするため「むくみ」を引き起こします。
原因② 便秘
また、生理前は腸の働きが弱くなるため「便秘」になりやすい時期です。
原因③ 食欲増進による食べ過ぎ
生理前になると血糖値が低下しやすく、血糖値を上げようとして食欲が増すため、食べ過ぎてしまいます。
特に甘いものを欲するようになるケースが多いです。
また、妊娠に備えて栄養を体に溜め込むようになることも、体重増加の原因となります。
何キロくらい太る?
個人差がありますが2~3㎏程度が一般的です。
体重増加が多い人でも3~4㎏程度の増減の人が多いです。
生理前の体重増加は「止められない!?」
ホルモンバランスが原因での体重増加を止めることは難しいことです。
しかし、食欲をコントロールすることで、体重増加を緩和させることはできます。
食欲をコントロールするには、
- 「血糖値」を安定させる
- 「むくみ」を解消させる
- ストレスを溜めずにリラックスする
ことがポイントです。
生理前は、「むくみ」や「食べ過ぎ」を予防して、体重が元に戻らない程に太りすぎないようにしましょう。
生理前に「太りすぎない」ための5つの対策
- 食事を「少量頻回食」にする
- 甘いものを控える
- 睡眠をしっかりととる
- 軽めの運動を習慣づける
- お風呂に浸かってリラックスする
対策① 食事を「少量・頻回食」にする
食事全体の量を増やさずに、小分けに食べるようにします。
1日に3回食べていた人は6回にするなど、食事の回数を増やしましょう。
生理前は、血糖値が安定しにくいため、食欲が増します。
食事の回数を増やして小分けに食べることで、血糖値の急上昇が抑えられ、食欲が安定しやすくなります。
「1日のトータル食事量は増やさない」ことが大切です。
- 1回の食事量を変えずに回数だけ増やす
- 毎回満腹になるまで食べる
などの方法は、体重増加につながるためNGです。
対策② 甘いものを控える
甘いものを食べたいだけ食べてしまうと、太る原因になります。
甘いものが食べたくなったら、甘みを感じる食べ物を少量摂取するだけに留めましょう。
甘いものが食べたいときの「おすすめのおやつ」
- フルーツヨーグルト
- 高カカオポリフェノールチョコレート
- キシリトールの飴
- ガム
※これらも食べ過ぎには注意が必要です。
対策③ 睡眠をしっかりととる
睡眠時間は7~8時間を目安に、遅くとも12時までには寝るように心がけましょう。
生理前はイライラしやすい時期です。
イライラしている状態が続くと、ストレス発散のために食欲が増すことがあります。
ストレスを軽減させるためにも、睡眠をしっかりととり体を休ませましょう。
対策④ 軽めの運動を習慣づける
ウォーキングやヨガ、ストレッチなど軽い運動を行いましょう。
生理前は、むくみやすい時期です。ヨガやストレッチなど軽い運動を行うことで血流がよくなり、むくみの解消につながります。
また、体を動かすことで気分転換にもなり、食べ過ぎを防ぐことにもつながります。
対策⑤ お風呂に浸かってリラックスする
シャワーだけで済まさずに、お風呂に浸かって身体を温めましょう。
生理前は、むくみやすく体も冷えやすい時期です。
お風呂に浸かって体を温めることで、血流もよくなりむくみの解消にもつながります。
生理前の体重増加は「気にしすぎない」ことも大事
生理前の体重増加は、生理後にはまた元に戻ることが多いです。
気にしすぎずに、ご自身の身体を労わってあげる期間にしましょう。
気にしすぎるとストレスになって余計に食欲が増したり、無理な食事制限で貧血などの体調不良を招く恐れもあります。
管理栄養士から「生理前の過ごし方」のアドバイス
生理前は、体重のことを考えないように
- 別のことに集中できるような環境を作る
- リラックスできる時間を作る
などして過ごすのがいいでしょう。
また、好きなものも我慢しすぎないほうがストレスにならず、過食を防ぐことができます。
体重が気になりすぎる人は、生理が終わるまで体重計に乗らないという手段もおすすめです。
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2022-02-17
「生理前に、そんなに食べていないのに太ってしまうのはなぜ…?」
「太ったまま戻らなかったらどうしよう?」
生理前に体重増加してしまう理由について、栄養士さんに聞いてみました。
生理前は何日前に太るのかといったことや、“太りやすい期間”に気をつけることについても紹介していきます。
生理前に「食べる量は変わらないのに太る」理由
生理前は、女性ホルモンの分泌に変化があります。
そのため
脂肪が燃焼しにくくなっている
むくみやすくなっている
便秘になりやすい
という状態で、太るような行動をしていないのに、体重が増えることがあります。
“太りやすい期間”はいつからいつまで?
生理前の2週間にあたる排卵後から生理前までの時期は、痩せにくくなります。
何キロくらい体重が増える?
生理前に1㎏~3㎏の体重増加がみられることが多いです。
体の中で何が起こっているの?
生理前の排卵後から生理前までの時期は、妊娠に備えて体が栄養を蓄えようとするため、脂肪が燃焼しにくく体重が減りにくくなります。
また、生理前にはプロゲステロンという女性ホルモンが増加します。プロゲステロンには、水分を体に取り込みやすくする作用があるため、生理前はむくみやすくなります。
プロゲステロンにより腸の働きが低下すると、便秘を起こしやすくなり、その結果体重が増えることがあります。
また、血糖値が下がりやすくなるため、血糖値を上げようとして食事量が増えると、体重の増加につながります。
※ホルモンバランスの乱れで一時的に便秘になっていると、お腹がぽっこりしてしまうケースもあります。
生理が終われば、体重も戻る?
生理前に増えた体重は、とくにダイエットなどをしなくても自然と落ちるのでしょうか…?
はい。
ホルモンバランスの変化による体重増加であれば、自然と落ちることが多いです。
“太りやすい期間”に気をつけること
生理前の太りやすい期間は、
1日3食、バランスのよい食事をとる
食べる順番を工夫する
しっかり睡眠をとる
体をあたためる
体重をあまり気にせず、リラックスして過ごす
といった5つのポイントに気をつけるとよいでしょう。
Point① 1日3食、バランスのよい食事をとる
食事は欠食せずに、1日3食食べましょう。
食事をとるときは、和定食のような主食、主菜、副菜の揃ったバランスのよい食事を心がるとよいでしょう。
食事を抜くと、空腹感が強くなり、かえって食べすぎてしまう可能性があります。
とくに、糖質の多いものをたくさん食べたり、食事の最初に食べたりすると血糖値の急上昇が起こり、脂肪の蓄積につながります。
もし3回の食事だけでは「空腹感に耐えられない」のであれば、1日の食事の総量はそのまま変えず、食事の回数を1日4~5回に増やしましょう。
Point② 食べる順番を工夫する
食事は、副菜→主菜→主食の順で、よく噛んでゆっくり食べましょう。
食べる順番を工夫することで、エネルギーの過剰摂取や血糖値の急上昇を抑えられ、減量しやすくなります。
特に食事の最初に海藻類を食べると、海藻に含まれる水溶性食物繊維が糖質の吸収をゆるやかにしてくれるため、脂肪蓄積の予防につながります。
Point③ しっかり睡眠をとる
7〜8時間を目安にしっかり睡眠をとりましょう。
より快適に眠るためには、快適な温度・湿度に設定しましょう。
音や光は、質のよい睡眠を妨げます。静かな環境を整え、電気は消しましょう。
パジャマの素材などにも気をつけるとよいでしょう。通気性の綿の素材や、肌触りのよいシルクの素材などがおすすめです。
寝る前に“早めにすませる”とよいこと
就寝の2~3時間前までに夕食をとる
就寝の2~3時間前に入浴する
コーヒーやチョコレート、緑茶などのカフェインを多く含む食品の摂取は、就寝の5~6時間前までにとる
寝る前には“控える”こと
アルコールの摂取
スマホ・PC作業
また、夜に眠れなくなる原因となるため、夕方以降に昼寝をするのは、やめましょう。
Point④ 体をあたためる
シャワーではなく、お風呂につかり、体をあたためましょう。
飲み物や食べ物は温かいものを選ぶようにしてください。
Point⑤ あまり気にせず、リラックスして過ごす
体重増加について気にしすぎると、その不安やイライラによるストレスで、食べ過ぎてしまうこともあるので、体重についてはあまり気にしないようにしましょう。
好きな音楽を聴く
アロマをたく
お風呂にゆっくり浸かる
友人や家族とおしゃべりする
など、リラックスできることをして、できるだけストレスをためないようにしましょう。
生理前の体重増加は「ちゃんと戻る!」
ホルモンバランスの変動により、体重が一時的に増えることもありますが、自然と戻ることが多いです。
あまり気にせず、できることをして過ごしましょう。