「矯正で小臼歯の抜歯は必要？デメリットは？」痛い期間・費用についても

「矯正に小臼歯の抜歯は必要なの？」
「小臼歯を抜歯して、問題ないの？」

小臼歯の抜歯について、歯医者さんに聞きました。
抜歯のメリット・デメリットなども併せて解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

矯正治療で小臼歯の抜歯は必要なの？

矯正において、小臼歯の抜歯が絶対に必要というわけではありません。

ただし、

• 顎が小さい
• 顎に対して歯が大きい
• 口元の突出が大きい

などのケースは、より効果的な治療を行うために「抜歯した方が良い」と判断される場合が多いです。

「小臼歯の抜歯が必要ない」ケース

• 顎の大きさがしっかりある
• 顎に歯の大きさが合っている
• 口元の突出が少ない

といった場合は、小臼歯の抜歯が必要ないケースが多いです。

抜歯する「小臼歯」ってどこの歯？

基本的には、

• 前歯中央から4本目の第一小臼歯
• 前歯中央から5本目の第二小臼歯

を抜歯することが多いです。

抜歯をするのは、噛み合わせに影響の少ない歯を選びます。

抜歯の本数は、左右の小臼歯を上下で計4本が一般的です。
かみ合わせの状態によっても異なりますので、歯医者さんに確認しましょう。

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小臼歯を抜歯するメリット

抜歯すると、歯を移動させるスペースを確保することができます。
そのため、理想の噛み合わせ、歯並びにしやすくなるというメリットがあります。

歯列治療は、矯正器具を使って歯を少しずつ移動させます。
スムーズに移動させるには顎のスペースが必要になるため、特に顎が小さい人には抜歯が検討されます。

小臼歯を抜歯するデメリット

抜歯すると大きなスペースができるため、歯の移動距離が長くなり、そのぶん治療期間が長くなる場合があります。

この治療期間は、歯を強引に引っ張るなどして、無理矢理短くすることはできません。

抜歯の痛みはどれくらい？

小臼歯の抜歯は麻酔をしてから行うため、強い痛みを感じることは少ないです。

抜歯をする瞬間よりも、麻酔注射の痛みが気になる人の方が多いです。
なお、抜歯後は1時間ほどで麻酔が切れるため、処方された痛み止めのお薬は、抜歯をしてからすぐに飲むようにしましょう。

抜歯後、痛みはいつまで続く？

抜歯後の痛みや腫れは、2～3日程度続くことが多いです。

痛みや腫れを長引かせないために、

• 激しい運動はしない
• アルコール・喫煙を控える
• 口の中を清潔に保つ（強いうがいは避ける）

などを心がけるとよいでしょう。

“親知らずの抜歯後”みたいに痛くなる？

親知らずのように、抜歯後にひどく腫れる、ひどく痛むといったことは基本的にはありません。

抜歯した方の頬を冷やしたり、処方された痛み止めを飲んだりすることで、ある程度は痛みを和らげることもできます。

小臼歯の抜歯にかかる費用

矯正のために行う抜歯は保険適用外です。
矯正治療の費用とは別に、１本にあたり5,000円〜15,000円程かかります。

そのほか、初診料や検査代、抜歯後の消毒・抜糸の処置代などがかかります。
正確な費用を知りたい場合には、事前に歯医者に確認しましょう。

医師とよく相談して決めよう

小臼歯を抜歯したほうがいいのか、必要ないのか、何本抜歯するべきなのかはそれぞれ異なります。
自身の希望も併せて、歯医者さんでよく相談しましょう。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。