「自分が自分じゃない感覚」がして怖い!離人症状をチェック。うつ病や解離性障害が原因かも。

更新日:2023-01-26 | 公開日:2023-01-16
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「自分が自分じゃない感覚」がして怖い!離人症状をチェック。うつ病や解離性障害が原因かも。

自分が自分じゃない感覚がする…。
このままだと危険?

自分が自分じゃない感覚の正体について、お医者さんに聞いてみました。

うつ病などの病気が疑われるケースもあるので、症状に心当たりがないかチェックしましょう。

監修者
経歴

佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。

美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする。

精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。

「自分が自分じゃない感覚」の正体は?

最近、よく自分が自分ではないような感覚を覚えます…。なぜでしょうか。
女性
医師男性

それは、離人症状(離人感)があらわれているものと考えられます。

離人症状とは、精神的・身体的に「自分から切り離されたような感覚」が、何度も起こってしまう状態です。

離人症状(離人感)の症状チェック

離人感があらわれると、身体・思考・感情などの主体性を失います。
また、以下のような感覚を覚えます。

  • 自分自身を外から見ている
  • 自動的に動かされている
  • 自分自身を非現実的な存在だと感じる

ただし、そのような状態でも「現実を確認する判断力はある」という特徴があります。

離人感があらわれるきっかけ

ストレス

  • 強いストレスを受けた
  • 幼少期に情緒的虐待やネグレクトを受けた
  • 疲労過多
  • うつ病・不安症などの精神障害
  • けいれん性疾患
  • 側頭葉てんかん
  • 命の危機にさらされた経験
  • 違法薬物の使用
医師男性
上記のような状況・疾患により、離人感の症状があらわれることがあります。
特に、人間関係・仕事・金銭関係・死別などで、強いストレスを受けたために発症するケースが多いです。

こんな症状がでたら病院へ!

こんな症状がでたら病院へ!

医師男性

自分が自分じゃない感覚によって、

  • 日常生活に支障が出ている
  • 症状が慢性化している

場合は、病院を受診することをおすすめします。

離人感は何らかの精神障害が影響しているケースもあるため、医療機関で診断や治療を受けることが大切です。

病院は何科?

医師男性
自分が自分じゃない感覚がある場合、「精神科」または「心療内科」を受診しましょう。

※両方の診療を行っている医院・クリニックもあります。

病院では「薬物療法」や「精神療法」によって、症状の改善を図ります。

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「離人症状(離人感)」で考えられる3つの病気

医師男性

離人感がある場合、

  1. うつ病
  2. 統合失調症
  3. 解離性障害

などの病気が疑われます。

※この記事で紹介するのは、病気の一例です。パニック障害や自律神経失調症など、上記以外の病気が背景にあるケースもあります。

病気① うつ病

医師男性
うつ病は気分障害の一つで、気分の落ち込みなどの精神症状や、不眠・食欲不振などの身体症状があらわれる病気です。
脳の機能がスムーズに働いていない状態であり、離人感の症状がみられることもあります。

うつ病の原因ははっきり解明されていませんが、意欲・感情をコントロールする脳の機能に不具合が生じているために発症すると考えられています。

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うつ病の症状

  • 気持ちの落ち込み
  • 不安感・絶望感
  • 何をしても楽しくない
  • 集中力の低下
  • 決断力がなくなる
  • 今までできていたことができなくなる
  • 睡眠障害
  • 食欲低下
  • 倦怠感
  • 頭痛・肩こり
  • 動悸
  • めまい

など

うつ病の可能性がある場合、精神的な症状が強く出ている場合は「精神科」、体の不調(頭痛・めまいなど)を伴う場合は「心療内科」を受診するとよいでしょう。

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病気② 統合失調症

医師男性
統合失調症とは、感情や思考がまとまりにくくなる病気です。
主な症状として、幻覚・妄想が見られたり、意欲や感情表現が減少したりすることがあります。

20代の若年層に多く見られ、ストレスやアルコールの過剰摂取などが原因と考えられています。

統合失調症の主な症状

  • 幻覚・幻聴・妄想
  • 感情が不安定になる
  • 強い切迫感・常に緊張している
  • 独り言が多い
  • 記憶力・理解力の低下
  • 言語がまとまらない
  • 食欲低下
  • 睡眠障害
  • 感情の起伏が少ない

など

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病気③ 解離性障害

医師男性
解離性障害とは、「自分が誰か分からなくなる」など、記憶や意識に関わる感覚が一時的に失われることで、日常生活に支障が出ている状態です。

解離性障害の場合、離人症をはじめ下記の症状があらわれることがあります。

症状の種類

症状の内容

離人症

自分が自分ではないような感覚になる状態。

解離性同一性障害

自分の中に複数の人格が出現する状態。

解離性健忘

精神的ストレスがきっかけとなり、一部の記憶を消失する。
※数日のうちに記憶が戻るケースが多い。

解離性とん走

自分自身が何者か分からなくなり、家族や友人を残して普段の生活環境から姿を消してしまう(「とん走」とは「脱走」や「逃避」を意味)。

解離性障害を発症する原因ははっきりと分かっていませんが、「精神的・身体的ストレス」「心的外傷(トラウマ)」「過去のつらい体験」などが影響していると考えられています。

病院では、精神療法や抗不安薬・抗うつ薬などを用いて薬物治療を行います。

うつ病・統合失調症・解離性障害などの発症が疑われる場合は、早めに医療機関で相談しましょう。
症状が進行すると、治療が遅れるあります。
医師男性

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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