なんだか胃の調子が悪い…
背中も痛いけど、これって関係あるの?
どんな病気の可能性があるのか、お医者さんに聞きました。
病院に行くべき?受診するのは何科?
胃と背中の症状でお困りの方は、参考にしてください。
監修者
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
経歴
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
胃の不調&背中が痛い原因は?
原因として、
- 胃潰瘍
- 逆流性食道炎
- 機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)
などが考えられます。
原因1.「胃潰瘍」の特徴
胃潰瘍とは、胃の粘膜に炎症が起こる病気です。胃の背中側の方まで潰瘍が深く広がると、背中にまで痛みが及ぶこともあります。
なってしまう原因
- ストレス、疲労過多等による自律神経の乱れ
- ピロリ菌の感染
- 暴飲暴食や早食い
- 解熱消炎鎮痛薬(痛み止め)、抗凝固薬等の薬剤の長期間使用
- 熱過ぎる飲食物、冷た過ぎる飲食物、刺激が強い食品(香辛料、辛いもの等)の過剰摂取
- 喫煙
- アルコール、カフェインの過剰摂取
- 脳疾患、肺疾患、腎臓疾患 等
なりやすい人
- 40~50歳代の男性
- 更年期(50歳代)の女性
- 神経質な方やストレスを感じやすい方
症状の特徴
胃の鈍痛が、主に食事中や食後に生じることが多いです。
その他には、
- 背中の痛み
- 貧血
- 胸焼け
- 酸っぱい感じがするゲップが出る
- 吐き気
- 吐血
- 黒色便
といった症状があります。
どう対処すればいい?
まずは病院で検査を受けましょう。
その上で、胃への負担が少ない食事を摂るように心がけてください。脂肪分が多い料理、肉中心の食事、アルコールやカフェイン、香辛料等は避けましょう。
喫煙も控えましょう。
病院に行く目安
胃潰瘍が疑われる症状がある場合は、病院に行きましょう。
特に、体重減少、吐血や下血(黒っぽい色)、貧血があらわれている場合、早急に受診してください。
胃酸を抑制する薬を用いた治療や食事療法が行われます。胃に穴があいてしまった場合(穿孔性潰瘍)は、手術が必要になるケースもあります。
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2021-02-17
胃痛と肩こりに加え、背中の痛みもある…。
これって大丈夫?
どんな病気の可能性があるのか、お医者さんに聞きました。
病院に行くべき?受診するのは何科?などの疑問にもお答えします。
なぜ?「胃痛・肩こり・背中の痛み」が同時に起こる原因
これらの症状が同時に起こる場合、「胃」や「心臓」の不調が考えられます。
「胃」の不調の場合
胃の痛みが背中側の方まで広がると、背中にも痛みが起こる。
この場合の肩こりは、ストレスが原因の可能性が高い。
「心臓」の不調の場合
みぞおち付近の痛みを、胃痛と勘違いしている。
心臓の神経は、首・肩の神経と経路が同じため、肩こりを感じる。
※心臓に不調が起こり、脊髄に刺激を伝える際、背中につながっている別の神経にも刺激となり、痛みを感じます(関連痛)
様子を見ても大丈夫?病院行くべき?
症状が一時的なもので繰り返さない場合は、さほど心配のいらないケースもあります。軽度の症状の場合は、自然になくなることもあります。
ただし、
耐えられるくらいの症状が3日以上続いている
症状を繰り返している
症状が重く、仕事に行けない
といった場合は、胃や心臓の病気を疑う必要があります。
心当たりがある方は、一度病院で相談しましょう。
受診するのは何科?
胃の不調か、心臓の不調か判断でません。
最初に何科を受診すべきでしょうか?
内科を受診しましょう。
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考えられる2つの病気
胃痛に肩こりや背中の痛みを伴う場合
胃潰瘍
狭心症
などの病気の可能性があります。
病気① 胃潰瘍
胃潰瘍は、喫煙やストレス、ピロリ菌感染などが原因で発症します。
胃に炎症が起こることで、胃酸や消化酵素で胃粘膜が傷つきやすくなり、潰瘍ができます。
治療せずに放置すると、出血(吐血・下血)したり、胃穿孔(胃に穴が開く)などのリスクがあります。
<胃潰瘍を発症しやすい人>
40~50代の男性
更年期(50代)の女性
神経質な人
ストレスを感じやすい人
非ステロイド性抗炎症薬を服用している人
主な症状
吐き気
胸やけ
ゲップがよくでる
お腹の張り
食欲の低下
吐血
黒い便
背中が痛い
胃の痛みは、食事から60~90分後に起こりやすいです。
自分でできる対処法は?
消化の良い食事を心がけてください。
胃の調子が戻るまでは、食物繊維や脂肪分の摂取を控えましょう。
煮る・蒸す・茹でるなどの調理法を心がけ、柔らかくしてから食べてください。
また、刺激物(アルコールやカフェイン等)の摂取も避けましょう。
上記の対処を行っても症状が改善しないときは、消化器内科の受診をおすすめします。
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病気② 狭心症
狭心症は、生活習慣病による動脈硬化などが原因で発症します。
心臓の筋肉の血流が低下し、酸素不足になったときに痛みが起こります。
治療せずに放置すると、心筋梗塞になる恐れがあります。
<狭心症を発症しやすい人>
タバコを吸っている人
太っている人
塩分や脂肪分、糖質の多い食事をよく摂る人
重度の貧血体質の人
女性よりも男性に発症しやすい傾向があります。
主な症状
首や肩、背中の痛み
みぞおちの痛み
胸の痛み、圧迫感
息苦しさ
めまい
吐き気
冷や汗
体のだるさ
みぞおちの痛みは、数分程度(長くても15~20分)続きます。
自分でできる対処法は?
狭心症は、ご自身で対処することはできません。
狭心症を疑う場合には、すぐに循環器内科を受診してください。
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放置はNG!続く場合は必ず病院へ
胃痛、肩こり、背中の痛みが同時に起こる場合、重い病気が隠れている可能性もあります。
悪化すると命に関わる恐れもあるため、症状が3日以上続く場合や、症状を繰り返す場合は、放置せずに病院で相談しましょう。日常生活に支障がある痛みは早めに受診しましょう。
特に、血を吐いた、黒い便がでる、胸が痛む、といった場合は、より深刻な状態です。
早急の受診をおすすめします。
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▼参考
日本消化器病学会 日本消化器病学会ガイドライン 消化性潰瘍ガイドQ&A
日本消化器病学会 消化性潰瘍ガイドブック
国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス 胸の痛み…生命に危険な場合 [121] 胸の痛み…生命に危険な場合
原因2.「逆流性食道炎」の特徴
胃酸や胃の中の食べ物が食道に逆流することで、食道で炎症が起こる病気です。
食道は背中に近い部位のため、炎症が起こると、背中痛を感じやすくなります。
なってしまう原因
- 胃酸の過剰分泌
- 胃から食道までの逆流を阻止するシステムの異常
- 脂肪分が多い食品の過剰摂取
なりやすい人
- 肥満傾向の方
- 早食いしてしまう方
- 食べ過ぎてしまう方
症状の特徴
胃の痛みが、空腹時や夜間にあらわれることが多いです。
その他には、
- 背中の痛み
- 胸焼け
- 酸っぱい感じの液体が口に戻ってくる感覚
- 胸の痛み(締め付けられる痛み、つかえ感)
- 咳が出る
- ゲップが多くなる
といった症状があります。
どう対処すればいい?
まずは病院で検査を受けましょう。
その上で、肥満の場合は、食生活を改善して、減量に取り組んでください。アルコール、コーヒー等の刺激物の摂取や喫煙を控えましょう。
枕を少し高いものを利用し、少し頭を高くしたり、寝る際に左側を下にして睡眠をとると、胃の症状が緩和される傾向があります。
病院に行く目安
逆流性食道炎は疑われる症状がある場合は、病院に行きましょう。
胸焼けや過度のゲップといった症状がある場合は、特に注意しましょう。
胃酸の分泌を抑える薬剤を用いた治療と、生活習慣の改善指導が行われます。
薬物による治療で改善が見られないと、手術が行われるケースもあります。
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逆流性食道炎とはどのような病気なのか、分かりやすくまとめました。
逆流性食道炎の主な症状や原因、なりやすい人の特徴も紹介するので、心当たりがないかチェックしましょう。
逆流性食道炎とは
逆流性食道炎とは、胃酸や胃の中の食べ物が食道に逆流することで食道で炎症が起こり、胸やけなどの症状があらわれる病気です。
逆流性食道炎の症状チェック
胸焼け(空腹時や夜間に多い)
胃もたれ
げっぷ
呑酸(※1)
喉の違和感
咳
声のかすれ
睡眠障害
(※1)胃酸により、口の中や喉が酸っぱく感じること
症状が長く続いている場合、睡眠障害を起こし、日常生活に支障をきたすことがあります。
症状が一つでもある場合は、早めに受診して、検査をおこなうことが大切です。
逆流性食道炎の原因
逆流性食道炎はストレスや肥満、更年期が原因となっているケースが多いです。
原因① ストレス
胃と自律神経系は深い関わりがあり、ストレスを受けるとその刺激が自律神経系に伝わります。自律神経系の働きによって胃酸の分泌が過剰になり、食道に逆流しやすくなります。
胃の粘膜には胃酸から粘膜を守る仕組みがありますが、食道にはその仕組みがありません。
さらに、ストレスによって胃や食道の運動機能が落ちているため、胃酸にさらされる時間が長くなり、炎症が起こりやすいと考えられています。
原因② 肥満
お腹が圧迫されると、胃の中の圧も高くなるため、胃酸が食道に逆流しやすくなります。
肥満の人は、脂肪でお腹が圧迫されやすいため、逆流性食道炎の原因となる可能性があります。
また、肥満の人は食道裂孔ヘルニアになりやすく、食道裂孔ヘルニアになると胃に圧がかかりやすい状態であるため、逆流性食道炎を発症しやすいといわれています。
原因③ 更年期
更年期になると胃酸や胃の内容物の逆流を防ぐ下部食道括約筋が衰え、逆流性食道炎を発症しやすくなります。
さらに、食道の働きの衰え・唾液の量の減少も加わり、逆流した胃酸を胃へ戻しにくくなるため、逆流性食道炎を起こしやすくなっています。
逆流性食道炎になりやすい人は?
過食
早食い
肥満
脂肪を多く含む食品をとり過ぎている
お酒をよく飲む
炭酸飲料をよく飲む
タバコを吸う
逆流性食道炎は自力で治せる?
脂肪分を控える
酸味の強いものも控える
満腹まで食べない
重いものを持たない(腹圧が強くかかるため)
ベルトを締めすぎない
といったセルフケアで、改善が期待できます。
ただし、上記のケアで改善が見られない、不調が悪化している、といった人は医療機関で相談してください。
逆流性食道炎の治し方|食事・市販薬など
しばらくの間は、油っこくない、さっぱりとした食事を心がけましょう。
また、早食いや食べ過ぎ、食後すぐに横になる行為は控えてください。
調理方法は「蒸す」「茹でる」を中心にすると、油の摂取量を減らすことができます。
食事の際は、一口ずつよく噛んで、ゆっくりと時間をかけて食べてください。
また、就寝の3時間前に食事を済ませるようにしましょう。
食後2~3時間は体を起こしておくと、発症予防になります。
市販薬で治るの?
逆流性食道炎(胸やけ)に向けた市販薬は、医療薬から転用されたスイッチOTC薬※「H2ブロッカー」です。
ただし、H2ブロッカーは完全に胃酸の分泌を抑える処方薬ではないので、あくまで症状を徐々に和らげるものと考えてください。
※処方薬だった成分が、処方箋がなくても一般薬として薬局・薬店で購入できるようになった薬
商品名は各メーカーにより異なりますが、パッケージや添付文書に「H2ブロッカー胃腸薬」「H2受容体拮抗剤」と表記されています。
こんな症状は早く病院へ
胸焼け
酸っぱい液体が上がってくる、ゲップが出る
せき
のどの不快感
上記のような症状が見られる場合は、病院を受診しましょう。
病院は何科?
胃腸内科や消化器内科を受診しましょう。
症状に関しての相談は内科でも行う場合がありますが、検査は胃腸専門の病院が良いでしょう。
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病院での治療法は?
病院では、薬物療法や外科的治療を行います。
薬物療法では、胃酸の分泌を抑制する薬、胃や食道の運動を高める薬、粘膜を保護する薬を使用する場合が多いです。
薬物療法で改善が見られない場合、手術により逆流を防止する治療を行うケースもあります。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
原因3.「機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)」の特徴
原因が見当たらないのに、胃に不調を感じる病気です。
なってしまう原因
- 強い緊張、ストレス
- 脳細胞の過労
- 胃の機能の低下
- 胃酸過多
- ピロリ菌の感染
- アルコールの過剰摂取
なりやすい人
症状の特徴
胃の痛みや胃もたれを感じることが多いです。
その他にも、
- 背中の痛み
- 食後膨満感
- 排便異常(下痢、便秘)
- 食欲不振
- 吐き気
といった症状があります。
どう対処すればいい?
暴飲暴食、アルコールの過剰摂取は避けて、辛いものや甘いもの、香辛料、脂肪分を多く含む飲食物を控えましょう。
1日3食バランスのいい食事を摂り、ゆっくりよく噛んで食べるようにしてください。
睡眠時間を十分確保すること、ストレスを溜め込まないようにすることも大切です。
喫煙者の方は禁煙しましょう。
病院に行く目安
症状が週に1~2回以上起こる場合は、病院に行きましょう。
特に、吐き気が続いたり、黒っぽい便がみられる場合は注意しましょう。
胃酸分泌を抑制する薬や、胃腸の働きを活性化する薬で治療します。
その他、漢方薬、抗不安薬、抗うつ薬の処方や、生活習慣の見直しを指導されるケースが多いです。
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胃の不調かと思っていたら「膵炎」のケースも
膵炎は、膵臓が分泌している消化酵素が、何らかの原因によって膵臓自体と膵臓周辺の組織を消化してしまう病気です。
なってしまう原因
※原因不明の突発性の場合もあります。
なりやすい人
50歳代の男性や70歳代の女性に多いです。お酒をたくさん飲む方や、胆石症を患っている方は、発症のリスクが高くなります。
症状の特徴
みぞおちの辺りに激痛が生じます。
その他には、
といった症状があります。
どう対処すればいい?
膵炎は、早急に病院で治療を受ける必要があります。
膵炎が疑われる場合は、すみやかに病院へ行きましょう。
特に、上腹部の激痛、吐き気・嘔吐が続く場合は、危険な状態です。
入院して、絶飲・絶食をしながら、点滴(輸液)による治療が行われるケースが多いです。
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2023-01-30
膵炎とは、どのような病気なのかを分かりやすくまとめました。
膵炎の主な症状も紹介するので、「膵炎かも…」と思う人は心当たりがないかチェックしてみてください。
膵炎とは
膵炎とは、膵臓の消化液が漏れて、臓器を傷つけてしまう病気です。
この膵炎は「急性膵炎」と「慢性膵炎」に分かれます。
「急性膵炎」とは、消化酵素によって膵臓自体がダメージを受けて、炎症が起こっている状態です。
「慢性膵炎」とは、食べ物を消化するための膵液が、長期間に渡って膵臓自身を溶かしてしまう病気です。
「急性膵炎」と「慢性膵炎」それぞれの症状
急性膵炎
▼軽度~中等度の症状
みぞおち周辺から左上腹部の痛み
背中の痛み
吐き気、おう吐(吐いても症状が改善しない)
発熱(37度~38度程度が多い)
食欲不振
腹部膨満感
▼重度の症状
血圧低下
皮膚が黄色っぽくなる
呼吸困難
精神が錯乱してしまうほどの激しい痛み
失神
慢性膵炎
腹痛を5〜10年ほど繰り返す
急にお腹や背中が痛くなることがある
下痢や便秘の症状がある
みぞおちを押すと痛い
だるい
食欲不振
吐き気、嘔吐
お腹の張り(膨満感)
体重減少(※)
※人によって異なりますが、6か月で5%以上を病的な体重減少とすることが多いです。
膵炎の原因
膵炎の原因には、「お酒の飲み過ぎ」「胆石が胆管で詰まる」などが挙げられます。
ただし、はっきりと原因が分からないケースもあります。
膵炎になりやすい人
お酒をよく飲む
タバコを吸う
暴飲暴食している
脂肪分を多く含む食品のとり過ぎ
就寝直前に食事をとることが多い
刺激が強い飲食物を好む
急性膵炎を疑う場合はすぐ病院へ
膵炎が疑われる場合は、「内科」で受診することをおすすめします。
急性膵炎を発症すると、命に関わるケースもあります。
特に毎日飲酒している方は、腰・背中あたり痛みを感じたら早めに受診しましょう。
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慢性膵炎も放置はNG
慢性膵炎は症状が進行すると、インスリンの分泌量が低下し、糖尿病を発症する恐れがあります。
また、症状が悪化すると、膵臓ガンを発症する恐れもあるため、早めに受診してください。
膵炎の検査・治療法
医療機関では、必要に応じて血液検査、内視鏡、エコーなどを行います。
そこまで痛い検査はありません。
膵炎の治療は、
鎮痛剤の投与
輸血
絶食
などをおこなって症状の改善を図ります。
安定するまで集中治療の管理が行われるため、入院が必要になるケースが多いです。
病院は何科に行けばいい?
内科、消化器内科の受診をおすすめします。
お医者さんに伝える5ポイント
- 痛みが始まった時期
- どこが痛いか
- どんな痛みか
- 便の形状や色
- 胃痛以外の症状の有無
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早期受診をすすめる理由
早期に病院を受診することで、重症化する前に治療を開始できるため、短期間での改善が期待できます。入院や手術をしなくても改善できるケースが多いです。
放置すると…
悪化して手術や長期の入院等 難しい治療が必要になったり、心不全やがんなど、重い病気に繋がる可能性があります。
発見が遅れると命に関わる恐れもあるので、不安な症状がある方は、病院に行くようにしましょう。
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2020-05-19
「お腹の調子が悪い…」
「これってもしかして胃腸炎…?」
心配な方は、ストレス性胃腸炎のセルフチェックリストで、ご自身の症状と照らし合わせてみましょう。
自分でできる対処法から、病院を受診する目安、放置のリスクまでお医者さんが解説します。
「ストレス性胃腸炎」とは
ストレス性胃腸炎とは、不安・緊張・イライラしたときに、お腹に痛みが現れる病気です。
腹痛をはじめ、便秘・下痢・吐き気・めまい・疲労感・不安感・肩こり・頭痛などの症状が現れることがあります。
心因性のストレスが原因の疲労や睡眠不足がきっかけで発症することもあります。
誰でも発症する可能性があるものですが、ストレスを感じやすい人に起こりやすい傾向があります。
ストレス性胃腸炎の症状セルフチェック
胸やけ
下痢
便秘
腹部膨満感
食欲不振
肩こり
頭痛
疲労感
めまい
不眠
上記のチェックリストに当てはまる数が多ければ多いほど、ストレス性胃腸炎の可能性が高いといえます。
治すために「自分でできる」対処法
胃腸に優しい食事をとる
適度な運動をする
生活のリズムを整える
上記3つの対処法をおこなってみましょう。
①胃腸に優しい食事をとろう
やわらかく調理して、よく噛んでゆっくりと食べることも、胃腸への負担を減らします。
胃腸に負担をかけない食事を意識し、暴飲暴食は避けるようにしましょう。
食べ過ぎも胃腸に負担をかけるので腹八分目(もう少し食べられそうと感じるくらい)で食事をやめておきましょう。
やわらかく調理して、よく噛んでゆっくりと食べることも、胃腸への負担を減らします。
<OK>おすすめの食べ物
おかゆや雑炊など、よく煮込まれて消化しやすくなった食べ物がおすすめです。
鍋・煮物など、油を使わずよく加熱されたものよいでしょう。
<NG>避ける食べ物
刺激物(辛いものや酸味の強いもの)や脂っこいものは避けるようにしましょう。
ごぼうやさつまいもなどの食物繊維が豊富なものも、負担になる場合があります。
②適度な運動をしよう
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動でいいので、気分転換にもなるように取り組んでみましょう。
運動も取り入れるとストレスの発散につながります。
③生活のリズムを整えよう
しっかり睡眠をとることで、自律神経のバランスを整えることができます。
生活のリズムが崩れると、ストレスを感じて自律神経のバランスが乱れるため、胃腸炎の悪化に繋がります。
昼間のうちに外出して太陽の光を浴び、夜は同じ時間には寝るようにするなど、できるだけ同じリズムで寝る習慣にするだけでも、睡眠不足が改善されることがあります。
市販薬は何を選べばいいの?
ストレス性胃腸炎を緩和させる市販薬を教えてください。
胃酸分泌を抑制させる薬や、抗うつ薬や抗不安薬、漢方薬など、市販薬でも購入可能なものもあります。
薬剤師に相談して購入するとよいでしょう。
また、市販薬を飲んで2週間以上経過しても効果が見られない場合は病院で治療しましょう。
ストレス性胃腸炎を放置すると…?
ストレス性胃炎を放置していると、症状が悪化して潰瘍ができたり、食欲不振や消化機能の低下により栄養失調につながるがることもあります。
痛みが続く、痛みが激しい、という場合は放置せずに治療を行いましょう。
病院を受診する目安
痛みが1ヶ月以上続く
市販薬を飲んでも効果がない
吐き気(嘔吐)がある
耐えられない激しい痛みがある
血便が出た
という場合は、病院に行きましょう。
病院は何科?
ストレス性胃腸炎の疑いがある場合、内科、消化器内科、心療内科を受診しましょう。
体の症状が強い→内科、消化器内科
心の症状が強い→心療内科
内科を探す
心療内科を探す
▼参考
日本赤十字社姫路赤十字病院
大阪みなと中央病院