お医者さんに聞く「歯と腰痛の因果関係」噛み合わせ・虫歯・歯周病が…

「最近、腰が痛い…歯の調子も悪い…」
「歯が原因で腰痛になることってある？」

歯と腰痛の因果関係を、歯医者さんに聞いてみました。

腰痛を引き起こす歯のトラブルや、一時的に痛みを抑える方法なども解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

歯が原因で腰痛になることがある？

歯のトラブルが原因で、腰痛になることがあります。

「歯」が関係している腰痛は、

• 噛み合わせの異常
• 食いしばり
• 虫歯
• 歯周病
• 歯の治療（矯正治療　など）

などが原因になっていることがあります。

なぜ「歯のトラブル」で腰痛が？

歯の不調は、噛み合わせのバランスを崩します。
すると、身体全体のバランスも崩れてしまい、腰痛を引き起こすことがあります。

歯の不調を治せば、腰痛も治る？

歯のトラブルを抱えている場合、歯の治療を受けることで、腰痛も改善される可能性があります。

ただし、歯の治療を受けても腰痛が治らないときは、体の筋肉や神経などの異常が疑われます。

腰痛のセルフケア例

一時的に痛みを抑えるには、腰痛に効果的とされている

1. 腰とお尻のストレッチ
2. ふとももの前側のストレッチ

を行ってみましょう。

痛みがひどい場合には、腰痛ベルト（コルセット）を使うのもおすすめです。

※痛みの強い部分を自己判断でむやみにマッサージをするのはやめましょう。腰痛を悪化させるリスクがあります。

①　腰とお尻のストレッチ

②　ふとももの前側のストレッチ

噛み合わせ→腰痛につながるしくみ

噛み合わせの左右差は、顎や顎につながる肩にも負担をかけ、歪みをもたらします。
すると、全身のバランスも崩れてしまい、腰痛を引き起こすことがあります。

下顎は肩甲骨や鎖骨から筋肉が繋がっているため、肩にも影響をもたらします。
肩のラインに左右差が生じ、左右の肩の高さが異なった姿勢で生活すると、余計な湾曲が脊椎に生じてしまい、腰痛を引き起こす原因となります。

食いしばり→腰痛につながるしくみ

食いしばりは、顎の位置のズレを招きます。
すると、頭の位置→背骨→腰へとズレが連鎖して、腰痛を引き起こすことがあります。

顎の関節は、関節円板という軟骨を挟み、上顎と下顎でできています。
食いしばりをすると、この関節円板が強く圧縮され、顎が正しい位置からズレてしまうことがあります。

虫歯→腰痛につながるしくみ

虫歯で歯を失い、隣の歯がズレ込んだことが原因で、噛み合わせに影響が出ると全身のバランスが崩れ、腰痛が出る場合があります。

歯周病→腰痛につながるしくみ

歯周病で歯を失い、隣の歯がズレ込んだことが原因で、噛み合わせに影響が出ると全身のバランスが崩れ、腰痛が出る場合があります。

歯の治療→腰痛につながるしくみ

「矯正治療」で噛み合わせなどに影響が出ると、腰痛が生じる可能性はあります。
また、親知らずの抜歯により、噛み合わせに影響が出ると全身のバランスが崩れ、腰痛が出る場合があります。

ただし、歯の治療が直接関係して腰痛が起きることは考えにくいです。

歯科と整形外科のどっちに行けばいい？

虫歯・食いしばりなど歯の不調の自覚がある場合は、まずは歯医者で受診しましょう。

歯のトラブルの改善によって、腰痛症状が良くなることもあります。
また、並行して整形外科も受診するのも良いでしょう。

お医者さんに、どう症状を伝えればいい？

• いつから症状が続いているのか
• どのような症状がでているか

などを細かく説明しましょう。

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