「水を含むと歯の痛みが止まる」のは虫歯の重症化サインかも。手遅れになる前に…！

「水を含むと歯の痛みが止まる…これはなぜ？」

この症状がある場合、虫歯の重症化が疑われるため要注意です。
「すぐ歯医者に行けないときの対処法」や「放置のリスク」など、歯医者さんが詳しく解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

「水を含むと歯の痛みが止まる」のは要注意！

歯が痛むときに「水を含むと痛みが止まる」のは、虫歯が悪化した状態である可能性が高いです。

ズキズキとした痛みは、血流が良いときに感じやすくなります。
痛みが止まるのは、水を含むことによって口の中が冷やされ、一時的に血流が遅くなるためです。

自然に治る？

悪化した虫歯は、自然に治ることはありません。
治すには、歯医者での治療が必要です。

放置するほどさらに悪化する恐れもあるため、はやめに治療を受けましょう。

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すぐに歯医者に行けないときは？

痛みを和らげたいときは、市販の鎮痛剤を使用しても構いません。

• ロキソニン（ロキソプロフェン水和物配合）
• 新セデス錠・ナロン錠（アセトアミノフェン配合）
• イブクイックA錠（イブプロフェン配合）

などの市販薬を選ぶとよいでしょう。
ただし、これはあくまでも「応急処置」であり、虫歯の根本的な改善にはつながりません。

そのまま放置すると…どうなる？

歯の痛みが水を含んで止まるのは、歯の中心部である歯髄まで虫歯が進行していると考えられます。

さらに悪化すると、やがて歯の神経が死んでしまいます。
これにより、歯が欠ける、歯が抜け落ちるといった状態を招く恐れもあります。

噛める歯が1本なくなるだけでも歯列は歪んだり、歯の並びが悪くなったりしやすいため、「歯の1本くらい」と放置するのはNGです。

また、この症状の場合は虫歯が1本だけはなく、他にも歯にも虫歯がある可能性が高いです。
虫歯によって歯がどんどん失われていくと、食事での咀嚼能力が不十分になり、食べられるものも限定されます。
食事への支障は栄養の吸収に関わるため、虫歯で歯を失うことは全身の健康に悪影響を及ぼすといえます。

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どんな治療を受けるの？

虫歯の部分を削り取る治療を行うことが多いです。
神経付近にまで虫歯が進行している場合は、神経を取り除く治療が必要な場合もあります。

削った部分が多い場合、詰め物や被せ物を施して歯を補強します。

治療にかかる費用は？

虫歯は保険適用で1回の治療費は（1本）1,000〜3,000円程度です。
治療が進むにつれて値段は安くなることが多いです。

治療の最後の歯の被せ物は、保険適用か保険適用外のものを選ぶことができます。
保険適用外のものは10,000円〜10万円ほどまで幅があります。

歯医者さんが早期受診をすすめる「理由」

虫歯は早期治療を受ければ、治療回数も少なく、治療自体の痛みも少なく済みます。

通院回数が増えれば増えるほど、治療に負担に感じやすいものです。
特に虫歯が神経にまで達してしまうと、複数回の治療が必要になるため、虫歯はできるだけ初期のうちに治すことをおすすめします。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。