尿が白く濁る…これ大丈夫?病気?ふわふわ浮遊物も。受診目安は|医師監修

更新日:2022-08-12 | 公開日:2020-06-08
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尿が白く濁る…これ大丈夫?病気?ふわふわ浮遊物も。受診目安は|医師監修

「最近、尿が白く濁る…。」
「ふわふわした浮遊物がある…。」

白い尿は、食生活やストレスが原因の場合や、病気の場合もあるので要注意です。
病院を受診した方がいいケースや、放置するリスクも解説します。

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

「危険」な白い尿ってどんなもの?

それほど心配いらないケース:一時的に尿が濁る。

治療が必要な病気のケース:持続的に尿が濁る。また、尿以外の身体症状もでている。

医師男性
心配いらないのか、治療が必要なのか、尿だけて自己判断するのは難しいです。
医師に相談することをおすすめします。

目安としては、1週間ほど続いているときには念のため病院へ行きましょう。
尿が濁る以外で体の痛み発熱がある際は、すぐ病院にいきましょう。

「毎回ではないけれども、ときどき濁る」という場合は、念の為、時間があるときに一度受診をしておくと安心です。

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(病気以外)尿が白く濁る原因

医師男性

病気ではなくても、

  1. 特定の成分を過剰に摂取している
  2. おりものが混ざっている

といった場合は、一時的に尿が白く濁ることがあります。

尿が白く濁る日常的な原因について解説します。

原因1.食生活

医師男性
シュウ酸動物性脂肪の多い肉類のたんぱく質の過剰摂取は、シュウ酸カルシウムの結晶が尿の中にでやすく、白く濁ることがあります。

<シュウ酸を多く含む食品>
ほうれん草、たけのこ、お茶(玉露や煎茶、抹茶)、紅茶、コーヒー、ココア、チョコレート、アーモンドなど

対処法

医師男性
シュウ酸を含む食品、や肉類の過剰摂取を控えると良いでしょう。

シュウ酸は、調理法や食べ合わせを工夫すれば、体内に取り込む量を調節できます。

例えば、シュウ酸は水溶性です。ほうれん草はゆでることでシュウ酸が取り除かれ、摂取量を減らすことができます。また、カルシウムを多く含む食品を一緒に摂ると、シュウ酸はカルシウムと結合し、体内に吸収されにくくなります。小魚や乳製品などと一緒に食べるものおすすめです。

原因2.おりもの

医師男性
おりものが尿に混じることで、白く濁ることがあります。

この場合、尿に浮遊物が混じっているように見えることもあります。

対処法

医師男性
周期的なおりものの変化であれば問題ありませんが、おりものがいつもと違っていたり、かゆみがあったりする場合は、膣炎の可能性もあります。

我慢せず、婦人科を受診しましょう。

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尿が白く濁る原因(病気によるもの)

医師男性
  1. 腎盂腎炎
  2. 膀胱炎
  3. 前立腺炎
  4. 尿道炎
  5. 腎結核
  6. がん(前立腺がん、膀胱がん、腎臓がん)

といった病気の場合、尿が白く濁ることがあります。

それぞれの症状の特徴を紹介します。
当てはまる症状がある場合は、早期受診してください。

病気1.腎盂腎炎

医師男性
腎臓が細菌に感染し、炎症を起こしています。

尿に白血球が多く排泄され、白く濁ります。尿道が短い女性に多い傾向があります。

<症状の特徴>

  • 排尿時の痛みや残尿感
  • 一回の尿の量が少ない
  • 尿意をもよおす頻度が多くなる
  • 背中や腰の痛み
  • 発熱
  • 吐き気
  • 嘔吐

対処法

医師男性
病院を受診してください。
抗生物質を使用して治療を行います。

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病気2.膀胱炎

医師男性
膀胱が細菌に感染し、炎症を起こしている状態です。

尿に白血球が多く排泄され、白く濁ります。尿道が短い女性に多い傾向があります。

<症状の特徴>

  • 排尿時の痛み
  • 尿意をもよおす頻度が多くなる
  • 血尿がでることもある

対処法

医師男性
抗菌薬の服用による治療を行います。

膀胱内に長い時間尿を溜めておくと、細菌が増えやすいです。水分をこまめに摂り、尿を出しましょう。

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病気3.前立腺炎

医師男性
前立腺が細菌感染し、炎症を起こしているため、尿に白血球が多く排泄され、白く濁ります。

細菌が原因でない場合もあります。

<症状の特徴>

  • 排尿時の痛みや残尿感
  • 尿意をもよおす頻度が多くなる
  • 前立腺が腫れる
  • 発熱
  • 寒気
  • 倦怠感
  • 筋肉痛や関節痛

対処法

医師男性
病院を受診してください。
抗生物質の服用による治療を行います。

症状が重いと入院し、点滴で抗生物質を投与します。また、水分をこまめに摂るようにして、尿の量を増やしましょう。

病気4.尿道炎(クラミジア感染症、淋菌感染症)

医師男性
尿道が細菌感染し、炎症を起こしている状態です。性行為などで感染します。

<症状の特徴>

  • 排尿時の痛み
  • 尿意をもよおす頻度が多くなる
  • 血尿がでることもある
  • 下腹部の痛み
  • おりものの変化
  • 不正出血

対処法

病院を受診しましょう。
抗生物質による治療を行います。
尿道炎の原因によって使用する薬が異なります。

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病気5.腎結核

腎臓が結核菌に感染し炎症を起こしている状態です。初期段階では白い尿以外の症状がみられないため、気づきにくいので注意が必要です。
糖尿病や胃潰瘍などの疾病があったり、免疫を抑える副腎皮質ホルモン剤、抗がん剤を服用している方はなりやすいと言えるでしょう。免疫の弱い乳幼児もリスクは高いです。

ストレスが多い、タバコを吸っているなどの環境要因も影響します。

<症状の特徴>

  •  初期症状では尿が白く濁るのみで、他の症状はない

 

重症化すると…

  • 尿がさらに濁る
  • 排尿時の痛みや残尿感
  • 尿意をもよおす頻度が多くなる
  • 血尿がでることもある
  • 発熱
  • 腹部の痛み

対処法

病院を受診してください、。
抗結核薬の服用による治療を行います。

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病気6.がん(前立腺がん、膀胱がん、腎臓がん)

医師男性
がんが進行すると、尿に血が混ざり、濁って見えることがあります。

<症状の特徴>
「前立腺がん」

  • 初期は症状がないことが多い
  • 進行すると、尿が出にくかったり、尿意をもよおす頻度が多くなる

 

「膀胱がん」

  • 血尿や排尿時の痛み
  • 尿意をもよおす頻度が多くなる

 

「腎臓がん」

  • 初期は症状がないことが多い
  • 進行すると、血尿やお腹の腫れなどが起こる

対処法

医師男性
手術や放射線治療、薬物療法による治療を行います。

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白濁尿を放置するリスク

お医者さん

医師男性
尿白濁を放置すると以下のようなリスクが考えられます。
  • 排尿できなくなることがある
  • 会陰部(肛門と陰嚢の間)が痛くなり、生活に支障が出る
  • 深刻な病気を見逃す
  • 妊娠しにくくなる
  • 子宮外妊娠や流産のリスクがあがる
  • がんが転移する
  • 炎症が全身にひろがる
  • 最悪の場合、命を落とす

病院の受診目安

病院

医師男性

特に

  • 排尿痛がある。
  • 血尿が出る。
  • 発熱や倦怠感など全身症状がある

場合は、病院を受診しましょう。

何科で診てもらう?

内科、または泌尿器科を受診しましょう。

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お医者さんには、どう説明すればいい?

医師男性

病院を受診する際は、

  • 症状の開始時期と経過、頻度
  • その他の症状

のを伝えると、医師にもわかりやすいです。

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