吐いたら血がでた…。これって大丈夫なの?
吐しゃ物に血が混じる症状について、お医者さんに聞きました。
消化器の病気が隠れている可能性があるので、心当たりのある方は要注意です。
監修者
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
経歴
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
吐いたら血が出た!これ大丈夫…?
- 鼻血が出た際に血が喉にまわった
- 歯茎や口の中に傷が生じ、その血が混ざっている
など原因が分かっている場合は、一旦様子を見てもよいでしょう。
こんな症状は要注意!
ただし、出血の原因がわからず
- 二日酔いで吐いたら血が出た
- 喉やお腹に痛みがある
- みぞおちに痛みがある
- 大量に吐血した
- 黒またはこげ茶色の血液が出た
- 真っ赤(鮮血)な血液が出た
- 脈拍が早く弱くなる
- 顔が青ざめていて、全身から冷や汗が出ている
- 血便を伴う
- めまいがする
- 意識障害が起こる
- 呼吸不全が起こる
という場合は、早急に内科、消化器内科に行ってください。
胃粘膜などに傷や病変ができている可能性が高いです。
吐血があるのに放置すると、症状が悪化して合併症を併発したり、重症化して命を落とす危険があるので速やかに病院を受診しましょう。
内科を探す
吐血を伴う4つの病気
吐瀉物と一緒に血が出るのは
- マロリー・ワイス症候群
- 急性胃粘膜病変(胃炎・胃潰瘍)
- 胃潰瘍
- 逆流性食道炎
など病気が原因となっているケースが多いです。
原因① マロリー・ワイス症候群
激しい嘔吐を繰り返すことで、食道に強い圧がかかり、食道と胃の境目の粘膜に亀裂が起こって裂けるため、出血が生じます。
マロリー・ワイス症候群の原因
- 暴飲暴食
- アルコールの過剰摂取
- 胃腸炎
- 妊娠中のつわりによる嘔吐
マロリー・ワイス症候群を発症しやすい人
- アルコールを過剰に飲む人(若い世代)
- 妊婦
- 胃腸炎を起こした人
マロリー・ワイス症候群の主な症状
主な症状は吐血です。
鮮血が大量に出るケースもあります。
吐血以外には、血便(黒っぽい色)・みぞおち周辺の痛み・貧血・立ちくらみ等の症状が出現する場合があります。
どう対処すべき?
吐血が続く場合は早急に病院を受診してください。
吐血が一度だけの場合はさほど心配する必要はないですが、まれに何らかの病気が隠れていることもあるので、念のため病院を受診することをおすすめします。
原因② 急性胃粘膜病変(胃炎・胃潰瘍)
何らかの原因によって、胃液による自己消化を予防するための「胃粘膜防御機構」が破壊され、胃粘膜に出血を伴うただれ(びらん)や潰瘍が数多く発生する病気です。
「胃炎」と「胃潰瘍」を一括して急性胃粘膜病変と呼んでいます。
急性胃粘膜病変の原因
- 刺激が強い飲食物の過剰摂取(アルコール、コーヒー、香辛料等)
- 精神的・身体的ストレス
- 薬剤等の化学物質(抗生物質、解熱鎮痛剤、洗剤、農薬、副腎皮質ホルモン剤等)
- 食中毒
- 食物アレルギー
- 内臓疾患など
急性胃粘膜病変を発症しやすい人
- アルコールやコーヒーを過剰摂取する人
- ストレスが溜まっている人
- 内臓疾患を患っている人
急性胃粘膜病変の主な症状
吐き気・嘔吐・吐血・下血・胃周辺の強い痛みや不快感等の症状が出現するケースが多いです。
どう対処すべき?
「急性胃粘膜病変」は自分で治すことが難しい病気です。まずは病院を受診しましょう。
軽症の場合は、原因物質を除去とお薬を飲み、経過観察するケースが多いです。
重症の場合は、入院し「食事制限」「点滴治療」「薬物治療」が行われます。
原因③ 胃潰瘍
何らかの原因で胃粘膜のバリア機能が低下し、胃液や胃酸にさらされて、胃粘膜組織が深く傷つけられる病気です。その傷から出血し、吐血につながります。
胃潰瘍の原因
- ピロリ菌感染
- 薬剤の常用(鎮痛剤、ステロイド等)
- アルコールやコーヒーの過剰摂取
- ストレス過多
- 暴飲暴食
- 喫煙
- 食生活の乱れ
胃潰瘍を発症しやすい人
男性に多くみられます。また更年期世代の女性も多いです。
アルコールの過剰摂取・ストレス過多・薬剤の常用・喫煙者・刺激が強い飲食物(コーヒー、香辛料等)の過剰摂取・脂肪分や糖分を過剰摂取している人は、発症リスクが高まると考えられています。
胃潰瘍の主な症状
吐血・食後に胃の周辺に痛みが生じる・胸やけ・胃もたれ・背中の痛み・お腹の張り感・食欲低下・血便(黒っぽい色)等の症状が出現します。
どう対処すべき?
「胃潰瘍」は、病院での治療が必要な病気です。
内視鏡検査やピロリ菌感染の有無を調べる検査等を行い、症状に合った治療や薬の処方をしてもらうことで早期改善が期待できます。
病院の受診後、生活習慣の改善を心がけましょう。
生活習慣の改善方法
- 改善するまでは禁酒にする。
*改善されたら、アルコールは1日20g(女性は10g)まで(ビール500ml)
- コーヒーは1日2杯(約300ml)まで(ブラックは避ける)
- 玉露や紅茶などカフェインの多いものは避ける
- 禁煙をする
- 胃に負担になる脂っこいものは避ける
- 7時間ほどの睡眠を確保する
- 胃を刺激する香辛料は避ける
- 塩っ辛いものは避ける
原因④ 逆流性食道炎
「逆流性食道炎」は、胃から食道へ、胃酸(酸性の胃液)が逆流することが原因であると考えられています。繰り返すと、食道潰瘍になり食道から出血が起こります。
逆流性食道炎の原因
主な原因として
などがあげられます。
逆流性食道炎を発症しやすい人
- アルコールや炭酸飲料の過剰摂取する人
- 脂肪分を多く含む食品の過剰摂取する人
- 喫煙者
- 太っている人
- 日常的に腹部を圧迫する下着や洋服を着用している人
逆流性食道炎の主な症状
胸やけ・胸の痛み・みぞおち周辺の痛み・満腹感・胃もたれ・ゲップ・咳・苦みや酸っぱみを感じる・のどに物が詰まる感じがするといった症状が出現します。
どう対処すべき?
逆流性食道炎は不快な症状を伴うケースが多く、合併症を引き起こすこともあるので、病院での治療をおすすめします。
合わせて読みたい
2023-01-30
逆流性食道炎とはどのような病気なのか、分かりやすくまとめました。
逆流性食道炎の主な症状や原因、なりやすい人の特徴も紹介するので、心当たりがないかチェックしましょう。
逆流性食道炎とは
逆流性食道炎とは、胃酸や胃の中の食べ物が食道に逆流することで食道で炎症が起こり、胸やけなどの症状があらわれる病気です。
逆流性食道炎の症状チェック
胸焼け(空腹時や夜間に多い)
胃もたれ
げっぷ
呑酸(※1)
喉の違和感
咳
声のかすれ
睡眠障害
(※1)胃酸により、口の中や喉が酸っぱく感じること
症状が長く続いている場合、睡眠障害を起こし、日常生活に支障をきたすことがあります。
症状が一つでもある場合は、早めに受診して、検査をおこなうことが大切です。
逆流性食道炎の原因
逆流性食道炎はストレスや肥満、更年期が原因となっているケースが多いです。
原因① ストレス
胃と自律神経系は深い関わりがあり、ストレスを受けるとその刺激が自律神経系に伝わります。自律神経系の働きによって胃酸の分泌が過剰になり、食道に逆流しやすくなります。
胃の粘膜には胃酸から粘膜を守る仕組みがありますが、食道にはその仕組みがありません。
さらに、ストレスによって胃や食道の運動機能が落ちているため、胃酸にさらされる時間が長くなり、炎症が起こりやすいと考えられています。
原因② 肥満
お腹が圧迫されると、胃の中の圧も高くなるため、胃酸が食道に逆流しやすくなります。
肥満の人は、脂肪でお腹が圧迫されやすいため、逆流性食道炎の原因となる可能性があります。
また、肥満の人は食道裂孔ヘルニアになりやすく、食道裂孔ヘルニアになると胃に圧がかかりやすい状態であるため、逆流性食道炎を発症しやすいといわれています。
原因③ 更年期
更年期になると胃酸や胃の内容物の逆流を防ぐ下部食道括約筋が衰え、逆流性食道炎を発症しやすくなります。
さらに、食道の働きの衰え・唾液の量の減少も加わり、逆流した胃酸を胃へ戻しにくくなるため、逆流性食道炎を起こしやすくなっています。
逆流性食道炎になりやすい人は?
過食
早食い
肥満
脂肪を多く含む食品をとり過ぎている
お酒をよく飲む
炭酸飲料をよく飲む
タバコを吸う
逆流性食道炎は自力で治せる?
脂肪分を控える
酸味の強いものも控える
満腹まで食べない
重いものを持たない(腹圧が強くかかるため)
ベルトを締めすぎない
といったセルフケアで、改善が期待できます。
ただし、上記のケアで改善が見られない、不調が悪化している、といった人は医療機関で相談してください。
逆流性食道炎の治し方|食事・市販薬など
しばらくの間は、油っこくない、さっぱりとした食事を心がけましょう。
また、早食いや食べ過ぎ、食後すぐに横になる行為は控えてください。
調理方法は「蒸す」「茹でる」を中心にすると、油の摂取量を減らすことができます。
食事の際は、一口ずつよく噛んで、ゆっくりと時間をかけて食べてください。
また、就寝の3時間前に食事を済ませるようにしましょう。
食後2~3時間は体を起こしておくと、発症予防になります。
市販薬で治るの?
逆流性食道炎(胸やけ)に向けた市販薬は、医療薬から転用されたスイッチOTC薬※「H2ブロッカー」です。
ただし、H2ブロッカーは完全に胃酸の分泌を抑える処方薬ではないので、あくまで症状を徐々に和らげるものと考えてください。
※処方薬だった成分が、処方箋がなくても一般薬として薬局・薬店で購入できるようになった薬
商品名は各メーカーにより異なりますが、パッケージや添付文書に「H2ブロッカー胃腸薬」「H2受容体拮抗剤」と表記されています。
こんな症状は早く病院へ
胸焼け
酸っぱい液体が上がってくる、ゲップが出る
せき
のどの不快感
上記のような症状が見られる場合は、病院を受診しましょう。
病院は何科?
胃腸内科や消化器内科を受診しましょう。
症状に関しての相談は内科でも行う場合がありますが、検査は胃腸専門の病院が良いでしょう。
消化器内科を探す
病院での治療法は?
病院では、薬物療法や外科的治療を行います。
薬物療法では、胃酸の分泌を抑制する薬、胃や食道の運動を高める薬、粘膜を保護する薬を使用する場合が多いです。
薬物療法で改善が見られない場合、手術により逆流を防止する治療を行うケースもあります。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
血が出たら…病院は何科?
吐瀉物と一緒に血が出たときは、内科・消化器内科を受診してください。
「少量の吐血だから大丈夫だろう」と軽視してしまうと、がん等の重篤な病気を目逃してしまう恐れがあります。必ず病院に行くようにしましょう。
内科を探す
合わせて読みたい
2020-05-18
「最近、胸やけがする」
「ずっと胃もたれが治らない…」
もしかして“逆流性食道炎”の検査を受けたほうがいいかもしれません。
逆流性食道炎の検査方法や、何科に行くべきかも解説します。
逆流性食道炎の症状チェック
次のチェックリストで、逆流性食道炎を発症しているかどうか確認してみましょう。
1つでも当てはまる場合、逆流性食道炎の可能性があるため、病院で検査を受けることが望ましいでしょう。
胸焼け(空腹時や夜間に多い)
胃もたれ
げっぷ
呑酸(※1)
喉の違和感
咳
声のかすれ
睡眠障害
(※1)胃酸により、口の中や喉が酸っぱく感じること
症状が長く続いている場合、睡眠障害を起こし、日常生活に支障をきたすことがあります。症状が一つでもある場合は、早めに受診して、検査をおこなうことが大切です。
消化器内科を探す
逆流性食道炎の検査方法
一般的に「胃カメラ」と呼ばれている、内視鏡検査をおこないます。
検査は10分ほどで終わります。
まず、胃の中の泡をきれいにする薬を飲みます。喉の奥または鼻に麻酔をかけ、内視鏡を入れていきます。口や鼻から内視鏡を入れ、食道を観察します。
※胸焼けや呑酸の症状がある場合には、検査をせずに医師の問診だけで診断されることもあります。
※検査前日の夜以降は、食事はできません。注意しましょう。
内視鏡って苦しそうだけど…
口から内視鏡を入れて苦しい思いをした人は、鼻から入れると苦痛がましな場合があります。
どちらから挿入するかを、選択できる病院もあるため、相談してみましょう。
また眠ってしまう薬を使って検査をしてくれる病院もあるので、あまりに不安な場合には相談してみてください。
胃カメラ以外の方法ってあるの?
胃カメラ以外の方法としては、“PPIテスト”という方法があります。
プロトンポンプ阻害薬と呼ばれる治療薬を内服し、症状が軽くなるかどうかを観察します。
薬によって症状が軽くなれば、食道炎であると診断されます。
薬を飲むだけなので患者への負担が少なく、コストが低いことが特徴的です。薬は2週間ほど飲むことが多いです。
内視鏡検査を苦痛に感じる場合は、PPIテストをおこなっている病院を探すとよいでしょう。
検査は保険適用になる?
逆流性食道炎が疑われる症状があり、医師により検査が必要であると診断された場合は、保険適用による検査になります。
内視鏡検査の場合、4千円~5千円ほどが一般的です(医療費が3割負担の場合)。
PPIテストの場合は、どの薬を使うか、投与日数によっても変わります。
ただし、検査中に炎症や潰瘍などが発見され、病理検査をおこなう場合には、費用は1万円前後になることがあります。
検査は何科で受ける?
胃腸内科や消化器内科を受診しましょう。
症状に関しての相談は内科でも行う場合がありますが、検査は胃腸専門の病院が良いでしょう。
消化器内科を探す
早期検査のメリット
早期治療には、
・深刻な病気を早期発見できる
・日常に支障をきたす前に、症状の進行を食い止めることができる
といったメリットがあります。
深刻な病気の例
バレット食道(※2)
食道がん
(※2)バレット食道…胃酸が食道に逆流することで食道粘膜が炎症を起こし、胃粘膜に近い粘膜に置き換えられてしまう状態が全周性で最短長が3cm以上あるもの。食道がんのリスクが高くなる。
逆流性食道炎の治療法
胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬)を使います。
胃の粘膜を保護する薬や、消化管の運動を良くする薬を一緒に使う場合もあります。
ここで「症状が良くなった!」と薬をやめると、再び不快な症状が出ることがあります。自己判断で薬をやめず、医師と相談して薬の内服を続けるようにしましょう。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
参考
オリンパス株式会社 おなかの健康ドットコム:胃食道逆流症(GERD)、逆流性食道炎
日本消化器病学会ガイドライン:胃食道逆流症(GERD)ガイドQ&A
日本調剤株式会社:「逆流性食道炎」の原因は?
第一三共株式会社、アストラゼネカ株式会社 胸焼け・呑酸.JP:あなたのその症状、「胸やけ」「呑酸」ではありませんか?
武田薬品工業株式会社:胸やけのお話
日本気管食道科学会:胸やけ(胃食道逆流症)
合わせて読みたい
2020-07-28
なんだか胃の調子が悪い…
背中も痛いけど、これって関係あるの?
どんな病気の可能性があるのか、お医者さんに聞きました。
病院に行くべき?受診するのは何科?
胃と背中の症状でお困りの方は、参考にしてください。
胃の不調&背中が痛い原因は?
原因として、
胃潰瘍
逆流性食道炎
機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)
などが考えられます。
原因1.「胃潰瘍」の特徴
胃潰瘍とは、胃の粘膜に炎症が起こる病気です。胃の背中側の方まで潰瘍が深く広がると、背中にまで痛みが及ぶこともあります。
なってしまう原因
ストレス、疲労過多等による自律神経の乱れ
ピロリ菌の感染
暴飲暴食や早食い
解熱消炎鎮痛薬(痛み止め)、抗凝固薬等の薬剤の長期間使用
熱過ぎる飲食物、冷た過ぎる飲食物、刺激が強い食品(香辛料、辛いもの等)の過剰摂取
喫煙
アルコール、カフェインの過剰摂取
脳疾患、肺疾患、腎臓疾患 等
なりやすい人
40~50歳代の男性
更年期(50歳代)の女性
神経質な方やストレスを感じやすい方
症状の特徴
胃の鈍痛が、主に食事中や食後に生じることが多いです。
その他には、
背中の痛み
貧血
胸焼け
酸っぱい感じがするゲップが出る
吐き気
吐血
黒色便
といった症状があります。
どう対処すればいい?
まずは病院で検査を受けましょう。
その上で、胃への負担が少ない食事を摂るように心がけてください。脂肪分が多い料理、肉中心の食事、アルコールやカフェイン、香辛料等は避けましょう。
喫煙も控えましょう。
病院に行く目安
胃潰瘍が疑われる症状がある場合は、病院に行きましょう。
特に、体重減少、吐血や下血(黒っぽい色)、貧血があらわれている場合、早急に受診してください。
胃酸を抑制する薬を用いた治療や食事療法が行われます。胃に穴があいてしまった場合(穿孔性潰瘍)は、手術が必要になるケースもあります。
内科を探す
原因2.「逆流性食道炎」の特徴
胃酸や胃の中の食べ物が食道に逆流することで、食道で炎症が起こる病気です。
食道は背中に近い部位のため、炎症が起こると、背中痛を感じやすくなります。
なってしまう原因
胃酸の過剰分泌
胃から食道までの逆流を阻止するシステムの異常
脂肪分が多い食品の過剰摂取
なりやすい人
肥満傾向の方
早食いしてしまう方
食べ過ぎてしまう方
症状の特徴
胃の痛みが、空腹時や夜間にあらわれることが多いです。
その他には、
背中の痛み
胸焼け
酸っぱい感じの液体が口に戻ってくる感覚
胸の痛み(締め付けられる痛み、つかえ感)
咳が出る
ゲップが多くなる
といった症状があります。
どう対処すればいい?
まずは病院で検査を受けましょう。
その上で、肥満の場合は、食生活を改善して、減量に取り組んでください。アルコール、コーヒー等の刺激物の摂取や喫煙を控えましょう。
枕を少し高いものを利用し、少し頭を高くしたり、寝る際に左側を下にして睡眠をとると、胃の症状が緩和される傾向があります。
病院に行く目安
逆流性食道炎は疑われる症状がある場合は、病院に行きましょう。
胸焼けや過度のゲップといった症状がある場合は、特に注意しましょう。
胃酸の分泌を抑える薬剤を用いた治療と、生活習慣の改善指導が行われます。
薬物による治療で改善が見られないと、手術が行われるケースもあります。
内科を探す
原因3.「機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)」の特徴
原因が見当たらないのに、胃に不調を感じる病気です。
なってしまう原因
強い緊張、ストレス
脳細胞の過労
胃の機能の低下
胃酸過多
ピロリ菌の感染
アルコールの過剰摂取
なりやすい人
ストレスを感じやすい方
喫煙者
睡眠不足の方
症状の特徴
胃の痛みや胃もたれを感じることが多いです。
その他にも、
背中の痛み
食後膨満感
排便異常(下痢、便秘)
食欲不振
吐き気
といった症状があります。
どう対処すればいい?
暴飲暴食、アルコールの過剰摂取は避けて、辛いものや甘いもの、香辛料、脂肪分を多く含む飲食物を控えましょう。
1日3食バランスのいい食事を摂り、ゆっくりよく噛んで食べるようにしてください。
睡眠時間を十分確保すること、ストレスを溜め込まないようにすることも大切です。
喫煙者の方は禁煙しましょう。
病院に行く目安
症状が週に1~2回以上起こる場合は、病院に行きましょう。
特に、吐き気が続いたり、黒っぽい便がみられる場合は注意しましょう。
胃酸分泌を抑制する薬や、胃腸の働きを活性化する薬で治療します。
その他、漢方薬、抗不安薬、抗うつ薬の処方や、生活習慣の見直しを指導されるケースが多いです。
内科を探す
胃の不調かと思っていたら「膵炎」のケースも
膵炎は、膵臓が分泌している消化酵素が、何らかの原因によって膵臓自体と膵臓周辺の組織を消化してしまう病気です。
なってしまう原因
アルコールの過剰摂取
胆石症を患っている
※原因不明の突発性の場合もあります。
なりやすい人
50歳代の男性や70歳代の女性に多いです。お酒をたくさん飲む方や、胆石症を患っている方は、発症のリスクが高くなります。
症状の特徴
みぞおちの辺りに激痛が生じます。
その他には、
背中の痛み
吐き気
嘔吐
発熱
食欲不振
膨満感
といった症状があります。
どう対処すればいい?
膵炎は、早急に病院で治療を受ける必要があります。
膵炎が疑われる場合は、すみやかに病院へ行きましょう。
特に、上腹部の激痛、吐き気・嘔吐が続く場合は、危険な状態です。
入院して、絶飲・絶食をしながら、点滴(輸液)による治療が行われるケースが多いです。
内科を探す
病院は何科に行けばいい?
内科、消化器内科の受診をおすすめします。
お医者さんに伝える5ポイント
痛みが始まった時期
どこが痛いか
どんな痛みか
便の形状や色
胃痛以外の症状の有無
内科を探す
早期受診をすすめる理由
早期に病院を受診することで、重症化する前に治療を開始できるため、短期間での改善が期待できます。入院や手術をしなくても改善できるケースが多いです。
放置すると…
悪化して手術や長期の入院等 難しい治療が必要になったり、心不全やがんなど、重い病気に繋がる可能性があります。
発見が遅れると命に関わる恐れもあるので、不安な症状がある方は、病院に行くようにしましょう。