突然の「痛くない赤いあざ」消えないのはなぜ?まさか病気?何科に行けばいい?

更新日:2022-03-07 | 公開日:2021-02-24
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突然の「痛くない赤いあざ」消えないのはなぜ?まさか病気?何科に行けばいい?

気になる赤いあざ。
痛みはないけど、消えずに残っている…。

痛くないけど消えない赤いあざについて、お医者さんに聞きました。
皮膚がんの初期症状の可能性もあるので、急に赤いあざができた方は要チェックです。

監修者
経歴

北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長
を経て2024年JUN CLINIC横浜 就任

痛くない赤いあざ…これ大丈夫?

医師女性
急に痛くない赤いあざが出現した場合は、念のため病院を受診してください。
問題のないケースであればよいのですが、皮膚がんの初期段階の場合がもあります。

体調が良好で出血などがない場合は、基本的には問題ないことが多いですが、「原因がないのに、何度も出現する」、また「頭痛・吐き気・めまいなど他の症状もある」という場合は、注意が必要です。
病院では、症状をみて血液検査を行ったり、必要な際は画像検査をして確認します。

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赤ちゃんのあざは「自然に消える」ことが多い

 

赤ちゃんにできる

  • いちご状血管腫(いちごのような濃いあざ)
  • 正中部母斑(境界が不鮮明で色にムラがある隆起していない赤いあざ)

は自然に消えていくケースが多いです。
これらは、一般的には、治療する必要はないと考えられています。

「いちご状血管腫」は5~10年くらい数年かけて薄くなります。
「正中部母斑」は、生後1年半以内に大部分は自然消退します。

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「痛みのない赤いあざ」の3つの原因

医師女性

「痛みのない赤いあざ」が消えない場合、

  • 日光角化症(皮膚癌の初期段階)
  • 単純性血管腫(ポートワイン母斑)
  • 毛細血管拡張症

の可能性があります。

この3つは、自然に治ることはありません。
それぞれの「赤いあざの特徴」や「赤あざができやすい場所」について解説します。

原因① 日光角化症

医師女性
日光角化症は顔等の紫外線のダメージを受けやすい部分に発生する皮膚がんの初期段階です。

1年単位で少しずつ隆起していきます。
がん細胞が表皮内に留まっている状態のため、この段階で治療を開始すれば症状の改善を期待できます。

日光角化症の原因

主な原因としては、日光(紫外線)を長期にわたり浴び続けたことが挙げられます。
18歳までに行ってきた紫外線対策が、発症に影響を及ぼすと考えられています。

また、慢性皮膚潰瘍ややけど等の傷跡が原因になる場合もあります。

発症しやすい人

  • 高齢者
  • 農業や漁業従事者
  • 屋外スポーツ競技者
  • 日頃から紫外線を浴びている人
  • もともと色白で、日焼けをすると皮膚が赤くなる人

あざの特徴

  • 痛みがない
  • 表面はガサガサしている
  • 数か月以上残る
  • 境界が不鮮明
  • かさぶたになる
  • 1~2cm程度の大きさ
  • 赤くまだら状に発生する

あざができやすい場所

紫外線がよく当たる部分(顔、頭、手の甲等)に発生しやすいです。

自然に治る?

日光角化症は自然治癒することはありません。
日光角化症を放置すると、皮膚がんに進行するリスクが高まります。
症状が進行すると、表皮基底膜を破り扁平上皮がんになり治療が困難になる恐れがあります。

病院での治療法

液体窒素で凍結させる治療と、クリーム等の塗り薬を用いた治療が行われるケースが多いです。
また、メスで切除する外科的治療が行われるケースもあります。

原因② 単純性血管腫(ポートワイン母斑)

医師女性
単純性血管腫とは、生まれつきの平状の赤いあざです。
血管腫とは血管に異常が起き、血管の増殖・拡張により生じる良性腫瘍です。

生まれたときから大きさが変化しない血管奇形と、大きくなっていく血管腫があります。

単純性血管腫の原因

生まれつきの毛細血管の異常が原因で発生すると考えられています。

毛細血管は、静脈と動脈の間に存在する薄くて細い管で皮膚に広がっています。
これらが異常に増加し、集合した状態です。

あざの特徴

  • 痛みがない
  • 表面が平ら
  • 赤い
  • しこりを形成する
  • 年々、色が濃くなる
  • 成長とともに赤いあざの面積が広がる

あざができやすい場所

顔・腕・全身等、体のどんな部位にも発生する可能性があります。

自然に治る?

基本的に、成人後も自然に消失することはないと考えられています。

病院での治療法

主に副作用が少ないレーザーを用いた治療が行われます。
また、手術により切除する治療が行われる場合もあります。

原因③ 毛細血管拡張症

医師女性
皮膚表面には見えないはずの毛細血管が、何らかの原因によって拡張する病気です。
皮膚表面付近の組織中に、血液が過剰に溜まり赤いあざができます。

毛細血管拡張症の原因

香辛料等の刺激物やアルコールの摂取、寒冷刺激等による血管の拡張が原因であると考えられています。

肌の乾燥・紫外線の刺激・ニキビ等の皮膚炎症等も原因になる場合があります。

内臓疾患が影響する場合もあり、肝硬変では首や胸にクモ状血管拡張が起こることがあります。

発症しやすい人

生まれつきの場合もありますが、成人以降に発症する人が多いです。

あざの特徴

  • 両頬が赤くなる
  • 頬や鼻の周辺に、糸のような細い血管が浮いているように見える

あざができやすい場所

主に顔(頬や鼻周辺)に発生します。

自然に治る?

毛細血管拡張症は自然治癒することはありません。
良性疾患のため、基本的に見た目が気にならなければ治療しません。

病院での治療法

赤いあざが隆起して大きくなっている場合、レーザーを用いた治療または切除する外科的治療が行われるケースが多いです。

病院は何科?

医師女性
痛くない赤いあざがあるとき、まずは皮膚科を受診してください。

赤いあざが発生した部位によっては、「あざが気になってしまいストレスになる」こともあると思います。そんなときは我慢せず、病院で相談してください。
また、皮膚ガン等の重篤な疾患を早期発見できることで、命の危機の回避が期待できます。

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