手のひらの皮がむける病気｜汗疱や水虫の対処法。薬で治る？病院は何科？

手のひらに透明のぶつぶつができた…。 「ただの肌荒れ？医療機関に行った方がいいの？」 ぶつぶつの原因として考えられる病気や、対処法について解説していきます。 そのまま放置すると重症化する恐れもあるので、要注意です。 手のひらに透明なぶつぶつが…これ大丈夫？ 手のひらに透明なぶつぶつができても、2～3日で良くなり、そのあと特に症状を繰り返さないようであれば、一旦様子を見てもいいでしょう。 ただし、「何度も同じような症状が現れる」「症状が徐々に悪化している」場合は病気の可能性があります。早めに皮膚科で検査を受けるといいでしょう。 注意！市販薬で済ませると悪化する可能性が… 手のひらのブツブツや湿疹はハンドクリームや市販薬で済ませることが多いですが、ケアが間違っていると悪化することが多いです。 医療機関では診察によって、病気や症状に合った薬を処方してくれます。 手はよく使う部分なので、悪化すると快方までに時間がかかってしまいます。 ただの肌荒れと思わずに、早めの受診をおすすめします。 皮膚科を探す 透明なぶつぶつの原因は？ 手のひらできる透明なぶつぶつは 汗疱（異汗性湿疹） 白癬菌感染 が原因となっているケースが多いです。 それぞれ詳しく解説します。 原因①　汗疱（異汗性湿疹） 汗をたくさんかくことで、汗が出る汗腺が詰まり、炎症が起きる病気です。 汗疱のブツブツの特徴 赤みのある小さな水疱がいくつもできる 水疱は強いかゆみを伴う 水疱が潰れてジュクジュクする ジュクジュクした後に、皮剥けが起こる 汗疱の原因 汗疱の原因は今のところわかっていません。 汗疱を発症している方は、アトピー性皮膚炎（※1）や接触皮膚炎（※2）も同時に起こしていることが多く、ストレスや特定の物質の摂取が原因の可能性があります。 特定の物質 汗 金属の一部（ニッケル、コバルト） 洗剤の一部 ※1アトピー性皮膚炎 本来的な体質や皮膚のバリア機能が低下し、色々な原因で症状が出てきます。 症状：湿疹・かゆみ ※2接触皮膚炎 刺激の強い物質やアレルギーの原因物質に触れた1～3日後、接触した部分にかぶれなどの皮膚疾患が生じる病気です。 症状：皮膚が赤くなる・かゆみが出る・水ぶくれができる・腫れる 汗疱を発症しやすい人 子ども  10～20代 汗をかきやすい人 自分でできる対処法はある？ 患部を清潔に保ち、市販のワセリンなどで保湿しましょう。 患部がジュクジュクしている場合は、一旦乾燥させてください。 症状が軽い場合は2～3週間で自然治癒することがあります。 ただし、基本的には医療機関を受診しましょう。 放置すると症状が悪化し、治療に時間がかかってしまいます。 医療機関での治療方法 炎症を抑えるためにステロイド入りの塗り薬を使用するのが一般的です。 症状の重さによって変わりますが、通常1～2週間程度で症状が良くなってきます。 原因②　手白癬 カビの一種である「白癬菌」に感染することで、手に透明な水疱ができたり、皮が剥けたりします。白癬菌感染は足に起きやすいですが、手や隠部にも起こります。 手白癬の特徴 指の腹や手のひらに小さな透明の水疱ができる 手のひらがカサカサし、皮膚が剥がれ落ちやすくなる 爪が黄褐色に変色する かゆみが出ることは少ない 手白癬の原因 自分の足の白癬菌感染（水虫）やスリッパを持ったことが原因で、手に白癬菌が感染することがあります。 手は１日で何度か洗う機会があるので、通常は感染しにくいです。 手白癬を発症しやすい人 足に水虫がある人 水虫を発症している家族がいる 銭湯やジムによく行く人など 自分でできる対処法はある？ 「手白癬」が疑われる場合は、医療機関で治療を受けましょう。市販薬を使用しても根本からの治療は難しく、再発する可能性が高いです。 手白癬が自然治癒することはほとんどありません。 放置すると症状が悪化し、爪に感染したり、人にうつしてしまったりします。 医療機関での治療方法 炎症を抑えるための塗り薬や飲み薬を使った治療が一般的です。 医師に従わず、勝手に薬の使用を中止すると菌が残ったままになり、再発してしまいます。 手は食事を作ったり食べたりする部分なので、しっかり治療して、快方に向かわせましょう。 医療機関に行く目安 １週間以上経過しても症状が良くならない かゆみが出る 赤みあり腫れている などでお困りの場合は、医療機関に行きましょう。 「汗疱」や「手水虫」が疑われる場合は、早めに皮膚科で治療を受けてください。 皮膚科を探す ▼参考 公益社団法人日本皮膚科学会　白癬（水虫・たむしなど）

「手のひらがかゆい！」 「湿疹も赤みもないけど、原因は何？」 手のひらのかゆみの原因を、お医者さんに聞きました。 症状を和らげる対処法のほか、「肝臓病が疑われるケース」なども詳しく解説します。 湿疹はないけど「手のひらがかゆくて赤い」 皮膚のバリア機能が低下している状態が考えられます。 刺激に弱くなっていると、手のひらにかゆみ・赤みが出やすいです。 バリア機能が低下する原因には、 手の洗いすぎ 熱いお湯を使った水仕事 加齢による皮脂の減少 不規則な生活リズム などが挙げられます。 特に「手を洗う回数が多い人」「熱いお湯によく触れる人」は、必要な皮脂まで洗い流されてしまうため、手のかゆみを招きやすくなります。 かゆみと赤みを抑えるには？ かゆみ・赤みが強いときは、まずタオルを巻いた保冷剤で冷やしてみましょう。 症状が落ち着いてきたら、保湿剤を塗って乾燥を防いでください。 また、疲れやストレスが溜まっていると、体の免疫が上がらないので治りにくくなります。 かゆみ・赤みがあるときは、できるだけ多く睡眠をとって体と心を休ませましょう。 「手の水虫」が疑われるケースも 手白癬（手の水虫）の症状 かゆみが出る 爪の変形する 皮むけを起こる 湿疹は出ない ※片手のみに症状が出る人もいます。 手にできる水虫（手白癬）は、白癬菌に感染することで発症します。 湿疹はなく、かゆみ・爪の変化が特徴です。 手白癬は、足に水虫がある人に発症しやすいです。 また、家族に水虫を持っている人がいる場合も発症リスクが高くなります。 セルフケアで治せる？病院に行くべき？ 白癬菌は角質の中に住んでいるため、セルフケアで治すのは難しいです。 早めに皮膚科で治療を受けましょう。 皮膚科では、抗真菌薬を塗って治療することが多いです。 皮膚科を探す 「肝臓の病気」が隠れているケースも 肝臓病によって手のひらにかゆみ・赤みが出るケースもあります。 この場合、胆汁が血液中に入り込むことで、かゆみが出ます。 肝臓病で症状が出ている場合、「肝硬変」などがかなり進行した状態が考えられます。 特にお酒を飲みすぎる人は注意が必要です。 こんな症状は「肝臓病」かも… かいてもかゆみが治まらない 皮膚や目の粘膜が黄色くなる 体がむくんでいる 全身がだるい お腹が張る 吐き気がする・食欲がない ※湿疹などの症状はなく、かゆみだけを感じます。 肝臓病を疑う人は早めに「消化器内科」へ 肝臓病の場合、放置すると全身に悪影響が及ぶため、命に関わる危険性があります。 黄疸などの症状を伴うときは、早めに消化器内科で診てもらいましょう。 消化器内科を探す セルフケアで治らないときは、まず皮膚科で相談を 2～3日セルフケアをしても良くならない場合は、皮膚科で受診をおすすめします。 手のひらのかゆみ・赤みには、手白癬などの皮膚の病気も考えられます。 また、肝臓病をはじめとした内科の病気によって、皮膚の症状が出ているケースもあります。 隠れた病気の悪化を防ぐためにも、早めの受診を心がけましょう。 皮膚科を探す ▼参考 公益社団法人　日本皮膚科学会　白癬