ウエスト締めすぎは心臓に悪い?便秘・下痢など気になる9つの症状

更新日:2023-04-24 | 公開日:2019-03-28
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ウエスト締めすぎは心臓に悪い?便秘・下痢など気になる9つの症状

最近、多くの女性がおしゃれに強い関心を持っていると思います。ですが、おしゃれ優先になり、ボディラインを強調、特にウエストを締め過ぎている方も多くいらっしゃいます。 自分では大丈夫だと感じていても、皮膚は圧迫を強く受けており、身体・精神的にストレスを受けているケースも多いのです。 そこで今回は、ウエストの締め過ぎが体に与える影響についてご紹介します。  

監修者
岡村 信良 先生

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医

岡村 信良先生

経歴

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

心臓にも負担が…ウエストは締めつけすぎないで

ウエストを締め付け過ぎすると、自律神経系に悪影響を及ぼす場合があり、ストレスを受けやすくなるケースがあります。 また、過度なウエストの締め付けや、きつくベルトを締め過ぎると、腸が圧迫されてしまい、その部分の蠕動運動(腸の動き)に悪影響を及ぼす恐れがあります。 また締め付けにより心臓にも負担を掛けてしまう場合もあるのです。  

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9つの症状に要注意!

①下痢、便秘

食べたものを動かしていく蠕動運動が鈍くなると、腸での消化も滞り下痢を起こす場合があります。 さらに、腸内に溜まった便を直腸、肛門まで送るのが困難になり、外へ排泄できず、便秘を起こす場合もあります。

②逆流性食道炎(ガスが溜まる)

腸の動きが鈍くなっていると、胃酸の流れも滞るためガスが充満しやすくなります。 その結果、胃の入口である噴門部から逆流して食道に流れてしまうと、逆流性食道炎を起こすこともあります。 さらに逆流性胃腸炎は「食道がん」を誘発する恐れもあるため要注意でしょう。

③胃が圧迫される

横隔膜直下に位置する胃が圧迫されてしまうと、胃の動きが鈍くなり、胃の血流も滞ります。 すると、胃酸停滞、胃炎、胃潰瘍等を引き起こす場合があります。 また、締め付けられた状態で前屈みになると胃が強く圧迫されてしまい嘔吐してしまうこともあります。

④横隔膜が圧迫される

横隔膜が圧迫されて肺をつぶすように圧迫されると、肺が十分膨らまなくなり呼吸がしにくくなります。 すると、息切れを起こしやすくなります。

⑤胸腔内圧が上がる

胸腔(心臓、肺が入っている部分)内圧が上がると、心臓が膨らみにくくなり心臓に戻ってくる血液量が低下します。 その結果、血圧低下を引き起こす場合があります。 逆に心臓が頑張って機能しようとし、血圧が上昇する場合もあります。

⑥冷え、しびれ

締め過ぎにより腹部が圧迫されると、血流が悪くなる場合があります。 その結果、足の冷え、しびれ、むくみ等を起こすことがあります。

⑦色素沈着

ベルト等で締め付け過ぎることで、皮膚が黒ずむ色素沈着が起こる場合があります。

⑧骨が変形する

過度の締め付けによって、体がそのサイズに合わせようと無理をし、骨が変形してしまう恐れがあります。

⑨血流が悪くなる

締め付けると、本来はきちんと循環されるはずの血液の循環が悪くなり、細胞の老化促進や、身体のさまざまな部分の機能が衰退しやすくなると考えられています。  

男女で締め付けの違いはあるの?

性別的な違いよりも、内臓脂肪(皮下脂肪)の付き方により負担の掛かり方が違ってくると考えられています。 過度の締め付けだけでも窮屈な状態にあるのに、それに加えてたっぷりの内臓脂肪が付いていると、さらに締め付けが強くなります。

楽な服装ばかりも考えもの

その場合、体に負担を掛けるような病的なことは起こらないと考えられます。 しかし、いつもゆるゆるゆったりの服装をしていると、ウエスト部への意識が低下してしまい、今度は逆に体型の維持が難しくなると考えられます。

健康的なスリーサイズってあるの?

健康的なスリーサイズは一概には言えません。 身長と体重を比較したBMI(体重kg ÷ (身長m)2 )が22という数値だと、病気になりにくく健康を維持しやすい体格です。 ただし、身長と体重でみた簡易的な目安のため、筋肉が少なく脂肪が多い人は、BMIが適正に出やすい傾向があります。 また、身長が高い方や筋肉質の方は、BMIが高くでる場合があり、BMIでは判断が難しくなります。 ウエストではなく、腹囲(おへその部分)が、 ●男性 85cm以上 ●女性 90cm以上 であれば、内臓脂肪が蓄積しているリスクが高まりますので、注意をしましょう。 ウエストの締め過ぎにより、体の代謝が阻害され、何らかの悪影響が及ぼされる恐れがあります。 とはいえ、洋服を素敵に着こなすためには多少の締め付けも時には必要ですよね。 胃や腹部を圧迫する時間を極力減らし、特に眠りにつく時は締め付けから解放させましょう。 ストレスを最小限にする工夫も大切ですね。 自分の体を労わりながら、おしゃれを楽しみましょう。

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