生理の血が少ない…以前より出血量が減ったのはなぜ?対処法は?受診目安も

更新日:2023-04-24 | 公開日:2022-05-20
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生理の血が少ない…以前より出血量が減ったのはなぜ?対処法は?受診目安も

「最近生理の血が少ない…」
「1~3日目にはかなり量があったんだけど、これって大丈夫…?」

生理の血が少量になってしまうのは大丈夫なのかを、お医者さんに聞いてみました。
対処法や医療機関に行く目安も詳しく解説していきます。

監修者
石野 博嗣 先生

石野医院

石野 博嗣先生

経歴

医療法人社団 石野医院
日本医科大学
日本医科大学付属病院
日本医科大付属第二病院
国立横須賀病院
東部地域病院
石野医院

生理の出血量が少ない…大丈夫?

最近生理の血が少なく不安です…。前までは1~3日目にはかなり量があったのですが…。最近初日の出血が明らかに少なくて、日数が経つと量が増えてきます。これって大丈夫でしょうか…?

 

女性
医師男性

血の量が少なくても、排卵の周期がきちんと来ていれば問題ありません。

基礎体温をつけて、排卵の周期が正しく来ているのかをチェックしましょう。

2日目なのにナプキンを交換する必要がほとんどない、あるいは月経が2日で終わってしまうなどの症状が見られる場合は、過少月経の可能性が高いです。

過少月経自体はあまり心配ありません。

女性ホルモンには、子宮内膜を作る作用がある「エストロゲン」と子宮内膜を剥がす作用がある「プロゲステロン」があります。この2つのホルモンがバランスよく分泌されないことで、生理がうまく起こらず血の量が減る場合があります。

一時的なホルモンバランスの乱れが原因で出血量が乱れる場合には、特に治療の必要はありません。

ただし、こんなときは婦人科に相談を

医師男性

生理の血が少ないだけでなく排卵周期も乱れている場合は、セルフケアでどうにかしようとせずに医療機関を受診しましょう。

自己流で漢方薬を試したり、市販薬を服用したりすると体に合わないことがあるのでやめてください。

前述した過少月経自体はあまり心配ありませんがホルモン異常や子宮内膜炎などの病気が見つかることがあります。

特に妊娠を希望している方は、不妊症の原因が隠れているかもしれませんので、医療機関を受診しましょう。

また、一時的に生理の血の量が少ない場合は妊娠の可能性もあります。

妊娠の可能性が考えられる場合は、検査薬で確認し医療機関へ行きましょう。

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乱れたホルモンバランスを整えるには?

医師男性

ホルモンバランスの乱れの原因の多くは生活習慣の中にあります。

できるだけストレスを取り除き、十分な睡眠栄養のある食事を摂りましょう。

ホルモンバランスの乱れは、

  • 過度なストレス
  • 過度なダイエット
  • 栄養不足
  • 疲労の蓄積
  • 環境の変化
  • 不規則な生活リズム

などの生活習慣が原因で起こります。

まずは、上記のような生活になっていないかを見直しましょう。基本は「しっかり眠り、しっかり食べて、疲れやストレスを溜めない」ことです。

そして、基礎体温を計測し排卵が行われているかを確認しましょう。

その上で、体がつらくない程度に運動習慣も取り入れましょう。

ヨガウォーキングなどの有酸素運動を生活に取り入れることで、自律神経が整いホルモンバランスの乱れが整うこともあります。

もしかすると婦人科系の病気の疑いも…

医師男性

生理の血が少ない場合に考えられる病気として、

  1. 子宮奇形
  2. 子宮内腔癒着
  3. 無排卵周期症

があげられます。

原因① 子宮奇形

医師男性

子宮奇形とは、過少月経、月経異常、月経困難症などの月経異常が起こりやすくなる病気です。

この病気にかかると月経痛が強く現れることが多く、また不妊や流産も多くなります。

ただ、子宮奇形では、毎月月経異常は起こりません。

受診する目安

医師男性
月経異常が起こる場合は、医療機関で検査を受けましょう。

子宮奇形の場合は子宮の内壁に傷がつき子宮内壁が癒着した状態になっているため、自分でできる対処方法はありません。手術によりくっついてしまった内壁を剥がす治療を行います。

無症状で妊娠、出産に障害にならない場合は、治療が必要ないこともあります。

原因② 子宮内腔癒着

医師男性

子宮内腔癒着とは、過少月経や無月経になる病気です。

進行すると、不妊症や月経困難症になることもあります。

受診する目安

医師男性

月経困難症が3~6ヶ月ほど続く場合不妊の場合は、一度医療機関で検査を受けましょう。

手術によりくっついてしまった内壁を剥がす治療を行います。

原因③ 無排卵周期症

医師男性

月経の周期が不規則だったり、月経の期間が長くなったり短くなったりする病気です。不正出血が起こることもあります。

基礎体温に変化がなく、一定になることが多いため、基礎体温をチェックしておくと無排卵月経の可能性がわかりやすくなります。

どう対処するのがよいのか

過度のストレス、過度のダイエット、過度なスポーツによる負荷などが原因で起こることがあります。

その場合は、生活習慣を見直して、規則正しい生活習慣に切り替えていきましょう。

受診する目安

  • 生理が1ヶ月以上遅れる
  • 生理が止まらない
  • 生理が月に2回以上起こる
  • 不正出血がある

といった症状が起切る場合は医療機関を受診しましょう。

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