歯茎は自然に再生する?再生治療の費用は?サプリや食べ物で治せないの?

更新日:2023-08-31 | 公開日:2021-11-26
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歯茎は自然に再生する?再生治療の費用は?サプリや食べ物で治せないの?

「歯茎が下がってきたかも…」
「歯茎は自然に再生するの?」

歯茎の下がりは自然に治るのか、歯医者さんに聞きました。
悪化を防ぐケア方法に加え、医療機関での治療法も詳しく解説します。

監修者
菊地 由利佳 先生


歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

歯茎は自然に再生する?

医師女性
下がってしまった歯茎は、自然に再生しません

なぜ、自然再生はできないの?

医師女性
歯茎が下がっている場合、歯と歯茎を支える「歯槽骨」が薄くなっています。
「歯槽骨」は一度薄くなる(少なくなる)と元には戻らないため、その周りを覆っている歯茎も再生することはありません。

サプリや食べ物でも再生しない?

医師女性
下がってしまった歯茎は、サプリや食べ物で栄養分を摂っても再生しません。

歯茎下がりの“予防”なら可能!

医師女性

歯茎の再生はしませんが、

  1. ビタミンを積極的に摂る
  2. 正しい歯磨きをする

といったケアで、歯茎下がりの予防につながる場合があります。

ビタミンの「効果」と「食材例」

栄養

効果

食材例

ビタミンA

皮膚・粘膜を正常に維持する

ニンジン、ほうれん草、卵黄、レバー等

ビタミンB群

細胞の再生、エネルギーの回復等の働き

レバー、まぐろ、あさり、納豆、干し椎茸、ブロッコリー等

ビタミンC

細胞の再生、エネルギーの回復等の働き

緑黄色野菜(ブロッコリー、パプリカ、小松菜)

果物(イチゴ、キウイ、柑橘類)等

「歯磨きのコツ」を部位ごとに教えます

前歯表側

→歯と歯茎の境目に歯ブラシを当て、歯茎をマッサージするように小刻みに動かします。

 

前歯裏側

→歯ブラシを縦にして歯に当てながら、優しく汚れをかき出すように磨きます。

 

奥歯

→上下の噛み合わせの溝部分に歯垢が溜まりやすいため、歯ブラシを小刻みに動かしながら丁寧に汚れを除去します。

 

歯根部分

→歯根元の境目に歯ブラシを当て、回転させながら汚れをかき出すように磨きます。

 

歯と歯の間

→歯ブラシを小刻みに動かし、歯ブラシの毛先が歯と歯の間に留まるようにして磨きます。

※歯ブラシは鉛筆を使う際と同じように持ってください。

歯茎を戻すための再生治療法

医師女性

歯医者では、

  • 歯茎を移植・移動する(手術)
  • 溶けた顎の骨を再生させる(手術)
  • ヒアルロン酸を注入する

といった治療法で、歯茎の再生を図ります。

治療法① 歯茎を移植・移動する(手術)

医師女性
口の中の異なる場所から歯茎の一部分を移植したり、歯茎を移動したりして、歯茎の下がりを改善させます。
  • 自然な見た目の歯茎を取り戻したい
  • 歯周病で歯茎が下がった
  • 歯根の炎症で歯茎が下がった
  • 歯根が破損している

といった場合に用いられるケースが多いです。

<歯茎の移植・移動のメリット>

  • 審美性の改善する
  • 虫歯や歯周病の予防になる
  • 治療後、歯茎と歯の位置が安定する

 

<歯茎の移植・移動のデメリット>

  • 一時的な知覚過敏を伴うことがある
  • 手術であるため、痛みや出血を伴う
  • 処置後、口腔内状態が悪いと再発する可能性がある

治療にかかる費用

歯茎を移植、移動する治療は保険適用外です。
治療費は医療機関による異なりますが、7万円以上必要になるケースが多いです。

治療にかかる期間

治療期間は、6~12ヶ月以上かかるケースが多いです。

治療法② 溶けた顎の骨を再生させる(手術)

医師女性
歯茎の下にある顎の骨を再生させ、歯茎の下がりを改善させます。

<顎骨再生のメリット>

  • 歯の周囲組織が安定する
  • 歯茎が戻って歯ブラシを行いやすくなり、虫歯や歯周病の予防につながる

 

<顎骨再生のデメリット>

  • 広範囲の骨の消失では全ての改善は困難
  • GTR法は術式が難しく、感染リスクがある
  • 治療期間が長くなるケースが多い

治療にかかる費用

保険適用の場合と適用外の場合があるため、受診する医療機関で確認してください。

治療にかかる期間

歯の状態や治療内容により個人差がありますが、6~12ヶ月程度かかるケースが多いです。

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 治療法③ ヒアルロン酸を注入する

医師女性
ヒアルロン酸を注入して歯茎内のコラーゲン成分を増加させ、歯茎の組織の再生を促す治療法です。
外科的手術を避けたい場合に用いられます。

3週間おきに5~10回以上ヒアルロン酸を注入し、歯と歯の間、歯と歯茎の隙間を埋めることで、歯茎下がりの改善が期待できます。

※治療回数は、症状や治療を受ける医療機関により異なります。

<ヒアルロン酸注入のメリット>

  • 安全性が高い
  • 施術後に痛み・腫れ・赤みを伴うケースが少ない

 

<ヒアルロン酸注入のデメリット>

  • 有効性を維持するために定期的に施術を受ける必要がある
  • 症状が改善しない場合がある
  • 注入時に細い針を使用するため、内出血を起こす可能性がある

治療にかかる費用

ヒアルロン酸を注入する治療は保険適用外です。
治療費の目安としては、4万円以上必要になるケースが多いです。

治療にかかる期間

歯と歯の歯茎が埋まるようになるには、数ヶ月以上かかるケースもあります。

ヒアルロン酸の注入は1回だけだと改善が難しいため、定期的に行う必要があります。
個人差がありますが、3回程度継続すると徐々に症状が改善するケースが多いです。

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