「お酒を飲まないのに肝臓の数値が高い…」
肝機能が低下する原因を、栄養士さんに聞いてみました。
数値が高い状態を放置すると、肝炎などの病気を発症するリスクがあります。
食生活での対策も解説しますので、肝機能を改善させたい方は必見です。
監修者
株式会社Luce
栄養士・食育栄養インストラクター
神原 李奈先生
経歴
株式会社Luce・健康検定協会 所属
CA(客室乗務員)の仕事をきっかけに、健康と食の強い結びつきを実感し、食の世界に興味を持つ。大手料理教室の講師の経験を経て、栄養士を目指すことに。栄養士免許を取得後の現在は、現役CAとして世界中を飛び回りながら、栄養士として健康や食に関する情報を発信している。
お酒飲まないのに肝臓の数値が高い…原因は?
お酒を飲まない人の場合、
- 肝炎ウイルスに感染している
- 乱れた食生活を送っている
- 薬・サプリメントをむやみに服用している
といった原因で肝臓の数値が高くなる場合があります。
お酒を飲まない人でも、食生活が乱れていると肝臓の数値が高くなりやすいです。
特に肥満傾向にある場合は、肝臓に脂肪がたまっている「脂肪肝」も疑われます。
また、薬・サプリメントには肝臓で代謝されるものもあります。
「自己判断で漢方薬の服用を続けている」などの行為は、肝臓を悪くする原因となります。
また、知らないうちに肝炎ウイルスに感染している疑いもあります。
下記の表をチェックしましょう。
肝炎ウイルスの種類
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感染のキッカケ
|
A型肝炎
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海外渡航時に生水・生ものを摂取した
|
B型肝炎
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母子感染/性交渉による感染
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C型肝炎
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ウイルスに汚染された血液・血液製剤の使用/注射器の使い回し等
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E型肝炎
|
豚・イノシシのレバーの生食
|
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2023-02-28
脂肪肝ってどんな状態?
自覚症状はある?
脂肪肝について、分かりやすくまとめました。
脂肪肝の人に「おすすめの食べ物」や「控えた方が良い食べ物」もご紹介するので、肝臓の数値に不安がある人は必読です。
脂肪肝とは
脂肪肝とは、肝臓に脂肪が多く蓄積されている状態のことをいいます。
肝臓には、肝細胞の中に脂肪を蓄えて、エネルギー源として利用する機能があります。
しかし、脂肪の量が多くなりすぎると、脂肪が消費しきれずどんどん蓄積されて、脂肪肝になります。
検査でどれくらいの数値が出ると脂肪肝?
ASTとALTは、人間ドック学会の基準によると、30IU/L以下が基準値で、
31~50 IU/L → 「要注意」
51 IU/L以上 → 「脂肪肝の可能性大」
100 IU/L以上 → 「肝炎の疑いあり」
と考えられています。
脂肪肝の症状
脂肪肝はほとんど自覚症状がありません。
人によっては、
疲れやすい
全身の倦怠感がある
お腹が張った感じがする
といった症状が現れるケースもあります。
脂肪肝の原因
文字通り、脂肪を多く含む食事の食べ過ぎが主な原因です。
欧米型の高脂肪な食事が増えてきたことで、脂肪肝の発症率も上昇しています。
その他、
暴飲暴食
過度の飲酒
運動不足
肥満
無理なダイエット
などの原因が挙げられます。
脂肪肝になりやすい人の特徴
肥満傾向
糖尿病・高血圧・脂質異常症を患っている
つい食べ過ぎてしまう
運動不足
お酒をよく飲む
脂肪肝の改善にいい食べ物は?
脂肪肝を改善するには、栄養価が高く低エネルギーな「野菜」「キノコ類」「海藻類」を積極的に食べましょう。
肝臓で栄養を代謝するとき、ビタミンやミネラルが必要となります。
野菜・キノコ類・海藻類には、これらの栄養素が豊富に含まれています。
脂肪肝の人が食べてはいけないものは?
脂肪肝になったからといって、食べてはいけないものはありません。
ただし、
糖質を多く含むもの(ごはん・ジュース・お菓子・果物)
脂質を多く含むもの(揚げ物・お肉)
お酒
はできるだけ控えましょう。
▼摂取量の目安
糖質を多く含むもの
ごはんは1食につきお茶碗1杯程度
(ごはんなどの穀類に含まれる糖質は、肝臓への影響が比較的少ない)
間食は1日200kcalまで
脂身を多く含むもの
週に1〜2回程度まで
お酒
できるだけ禁酒する
我慢できないときは、成人男性の場合、1日に純アルコール20g程度※までとしましょう。女性はさらに少ない量にしましょう。
週2日は休肝日を設けてください。
※1日に純アルコール20g程度の例
ビール・発泡酒:ロング缶1本
酎ハイ:350ml缶1本
日本酒:1合
ウイスキー:シングル2杯
ワイングラス:2杯弱
早く治すために!食事以外で心がける2つのポイント
肝機能の低下が気になるときは、
1日6~7時間の質のよい睡眠をとる
1日30分程度の有酸素運動をする
といった生活習慣を意識しましょう。
肝臓の負担を減らすには、十分な睡眠時間を確保することが大切です。
運動により消費エネルギー量が増加すると、脂肪肝の予防につながります。
脂肪肝を放置するとどうなる?
脂肪肝が悪化すると、「肝炎」や「肝硬変」を引き起こすリスクがあります。
また、肝硬変から肝がんに進行すると命に関わります。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれており、無症状で病気が進行することが多く、放置は危険です。
脂肪肝を疑う場合は、早めにお近くの内科・消化器内科を受診しましょう。
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「AST/ALTが51以上」は、肝臓の病気の疑いあり
ASTとALTは、30U/L(ユニットパーリットル)以下が基準値で、
- 31~50 U/L→ 「要注意」
- 51 U/L以上 → 「脂肪肝の可能性大」
- 100 U/L以上 → 「肝炎の疑いあり」
と考えられています。
AST・ALTが100を超えてくる場合には中等度の異常があるため、さらに検査をする必要があります。
\再検査は「消化器内科」で相談を/
消化器内科を探す
肝臓の数値が高くなる「NGな食生活」
普段の食生活で
- 脂っこい食事が多い
- 糖質を食べすぎている
- 満腹まで食べる傾向がある
- 夜遅くまで活動し、寝る前に食べる習慣がある
- ダイエットで「極端な食事制限」をしている
などに当てはまる人は、お酒を飲んでいないのに肝臓の数値が高くなるケースがあります。
NG食生活① 脂っこい食事が多い
- 魚よりも肉を食べる
- 揚げ物ばかり食べる
- 中華料理・洋食を好む
といった人は、肝臓内の中性脂肪が増加するため、数値が高くなりやすいです。
このまま食事内容を改善しないと、脂肪肝の状態が進み、代謝が下がります。
NG食生活② 糖質を食べすぎている
こんな人は「糖質の摂りすぎ」かも
- ご飯をよくおかわりする
- ご飯・パン・麺などの主食同士を組み合わせて食べることが多い
- 間食・ジュースが止められない
糖質を摂りすぎると、余分な糖が中性脂肪に変換されます。
この状態が長期にわたると、脂肪肝を発症しやすくなります。
NG食生活③ 満腹まで食べる傾向がある
- 腹八分を超えて食べる
- 別腹として何か食べる習慣がある
といった人は、中性脂肪が増えて脂肪肝に発展するため、数値が高くなりやすいです。
そのまま放置していると、非アルコール性肝炎になるだけでなく、肝硬変を発症してしまうリスクもあります。
NG食生活④ 夜遅くまで活動し、寝る前に食べる習慣がある
といった人は、肝臓の数値が高くなりやすいです。
夜は肝臓の代謝能力が低下するため、肝臓の働きに負担をかけてしまいます。
夜遅くに食べる習慣は、メタボリックシンドロームの進行・動脈硬化・糖尿病・高血圧を助長します。
また、夜遅く寝る人は、睡眠不足によって「肝臓の代謝能力」が低下する傾向もあります。
NG食生活⑤ ダイエットで「過度の食事制限」をしている
- 極端な食事制限をしている
- 「○○だけダイエット」などで偏食している
といった食習慣がある人は、低栄養の状態に陥りやすいです。
栄養不足により脂肪が肝臓に留まると、中性脂肪が蓄積して「脂肪肝」の発症を招きます。
【脂肪肝を改善】肝臓の数値を下げる生活習慣とは?
肝臓の数値を下げるには、摂取するものを見直したり、生活リズムを整えたりすることが大切です。
まずは、
- 油っこい食べ物を控える
- 食物繊維をたくさんとる
- 自己判断でのサプリメント・薬の服用を控える
- 朝型の生活を送る
といった点を心がけましょう。
対処法① 油っこい食べ物を控える
などの食べすぎに注意しましょう。
「1日1回までにする」「食べない日を作る」という風に決めるとよいです。
脂っこいものは、中性脂肪の蓄積につながります。
どうしても食べたいときは、量を減らして食べるのもよいでしょう。
対処法② 食物繊維をたくさんとる
野菜は1食で両手1杯程度(生)が理想です。
小鉢・サイドメニュー・トッピングにすると、食事に取り入れやすいでしょう。
特に海藻がおすすめです。
海藻に豊富に含まれている「水溶性食物繊維」は、糖や脂質の吸収をゆるやかにしてくれます。
対処法③ 自己判断でのサプリメント・薬の服用を控える
肝臓の数値が悪いときは、
などを、自己判断で摂取しないようにしましょう。
サプリメント・薬は、肝臓の負担となることも多いです。
服用の際には、事前に医師・薬剤師に相談するようにしましょう。
対処法④ 朝型の生活を心がける
- 朝は早く起きる
- 夜更かしはやめる
- 毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
といった生活を心がけましょう。
規則正しい生活(朝型の生活)は自律神経を安定させるため、肝臓によい影響を与えます。
肝臓の数値が高いときは「消化器内科」へ
AST/ALTの数値が31 IU/L以上のときは、一度消化器内科で診てもらうことをおすすめします。
数値が高い状態で放置していると、「肝炎」や「肝硬変」を引き起こすリスクがあります。
特に、
- 倦怠感・食欲不振が続いている
- 肌が黄色くなった
- むくみがある
- 二日酔いがひどくなった
といった場合は、早急の受診をおすすめします。
肝臓からくる体の不調は、症状が悪化しているときに出やすいです。
進行した肝臓病は、健康を大きく損なうリスクがあるため、放置しないようにしましょう。
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2021-02-04
「全身がだるい」
「むくみがある」
「皮膚や目が黄色くなっているような…」
それは“沈黙の臓器”と呼ばれる肝臓が悪いサインかもしれません。早急に病院に行くべきケースもあります。
お医者さんに、肝臓病を疑う症状について詳しく聞きました。
肝臓が悪いとどんな症状が出る?
皮膚や目の粘膜が黄色くなる
全身がだるい
お腹が張る
吐き気がする
食欲がない
体がむくむ
体がかゆい
意識障害が生じる
こんな症状が現れたら病院へ!
皮膚や粘膜が黄色い
お腹が張る
意識障害
といった症状があったら、すぐに消化器内科を受診しましょう。
肝臓は「沈黙の臓器」と言われています。
症状が現れたときには肝臓の病気がかなり進行している可能性があります。
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放置すると…どうなるの?
放置すると、より危険な病気に移行する恐れがあります。
肝臓の状態は、機能を保っている「代償期」と機能が著しく低下した「非代償期」に分けられます。肝臓が悪いサインがあらわれているときは、すでに「非代償期」になっていることが多いです。
肝硬変や肝がんになると、もとの肝臓に戻すことは難しいので、早期発見、早期治療が大切です。
こんな人は、特に要注意!
毎日大量に飲酒する人
肥満の人
生活習慣病がある人
は、肝臓病の発症リスクが高くなります。
飲酒量が増加すると、アルコールを代謝する肝臓への負担が増え、肝臓病のリスクが高くなります。糖質や脂質の摂りすぎると、中性脂肪として肝臓に蓄積されてしまいます。
ただし、「上記3つに当てはまらないから大丈夫」というわけではありません。最近では、お酒をあまり飲まない方の脂肪肝(NASH(ナッシュ):非アルコール性脂肪肝)が増えています。
肝臓の病気が疑われる症状が出ている場合は、必ず受診してください。
病院は何科に行けばいい?
消化器内科を受診してください。
かかりつけの病院がある場合は、かかりつけ医に相談して、専門の医療機関を紹介してもらってもよいでしょう。
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こんな病気になっているリスクがあります
肝臓が悪くなると、次のような病気を発症します。
脂肪肝
よく飲酒する人は要注意です。
エネルギーとして消費できなかった脂質や糖質が、肝臓に中性脂肪として過剰に蓄積した状態です。
肝臓の働きが悪化しますが、自覚できる症状はほとんどありません。
アルコールを摂取すると中性脂肪が合成されます。そのため、長期間大量のお酒を飲むと、肝臓に中性脂肪が溜まり、脂肪肝になることがあります。
肝硬変
よく飲酒する人は要注意です。
肝炎が続くと肝臓がダメージを受けて、損傷の跡ができる、線維化という現象が起こります。
線維化が進行すると、肝臓が硬くなる肝硬変を発症し、肝臓の機能が著しく低下します。アルコールが代謝されてできるアセトアルデヒドは毒性が強く、肝臓の線維化を進め、肝硬変の原因になることがあります。
肝がん
肝硬変や慢性肝炎などによって、肝臓にできるがんです。ほかの臓器でできたがんが転移することもあります。
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▼参考
厚生労働省:アルコールと肝臓病
MSDマニュアル家庭版:肝不全
日本消化器病学会ガイドライン:NAFLD/NASHガイドQ&A
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2021-09-01
「脂肪肝になった場合、何を食べちゃダメ?」
「お酒は飲んでいい?」
控えた方がいい食べ物とおすすめの食べ物を栄養士さんに聞きました。
サプリメントの使用方法もあわせてご紹介します。
脂肪肝で“食べてはいけないもの”ってあるの?
脂肪肝になったからといって、食べてはいけないものはありません。
ただし、糖質や脂質など控えた方がいい食べ物はあります。
脂肪肝で“控えた方がいい”食べ物・飲み物
糖質を多く含むもの
脂質を多く含むもの
お酒
はできるだけ控えましょう。
※こちらで紹介する“食べてもよい量”はあくまでも目安です。
詳しくは、かかりつけの医師の指示に従いましょう。
① 糖質を多く含むもの
ジュース・お菓子に含まれるショ糖や、果物に含まれる果糖は、中性脂肪が肝臓に蓄積しやすいので、できるだけ控えましょう。
食事からとった過剰な糖質は、中性脂肪に変換されて、肝臓にたまってしまいます。
どれぐらいなら食べてもいい?
ごはんなど穀類に含まれる糖質は、比較的肝臓への影響が少ないです。
一食につき、お茶碗軽く一杯くらいなら食べても大丈夫です。
② 脂質を多く含むもの
揚げ物・肉の脂身などは、できるだけ控えましょう。
脂質の過剰摂取は、肝臓の中性脂肪が蓄積する原因となります。
どれぐらいなら食べてもいい?
脂質を多く含むものは、週に1〜2回程度に抑えましょう。
③ お酒
アルコール度数の高いお酒や糖質の多いお酒は、肝臓への脂肪の蓄積に繋がりますので、控えましょう。
アルコールは糖質や脂質などのエネルギー源の利用効率をさげ、肝臓への脂肪の蓄積につながります。
どれぐらいなら飲んでもいい?
アルコールが原因となっている場合には、できるだけ禁酒しましょう。
我慢できない場合、成人男性では1日平均2ドリンク(純アルコールで20g)程度までとしましょう。女性はさらに少ない量にしましょう。
どうしても我慢できない場合でも、週2日は休肝日を設けてください。
<お酒の2ドリンク量>
お酒の種類
(一般的なアルコール度数)
お酒の量
目安
ビール・発泡酒(5%)
500ml
ロング缶1本
酎ハイ(7%)
360ml
350ml缶1本強
焼酎(25%)
100ml
―
日本酒(15%)
160ml
1合
ウイスキーなど(40%)
60ml
シングル2杯
ワイン(12%)
200ml
ワイングラス2杯弱
(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 飲酒量の単位)
改善するためには、どんな食事がいいの?
脂肪肝になってしまったら、
良質なたんぱく質
食物繊維
を中心とした食事に改善するとよいでしょう。
その① 良質なたんぱく質
良質なたんぱく質は肝臓の働きをサポートするので、積極的に食べましょう。
おすすめの食材例
牛肉(ももやヒレ)
豚肉(ももやヒレ)
鶏肉(皮なしの胸肉やささみ)
魚(サバ、マグロ、イワシ、サケ、たら等)
大豆(豆腐、納豆など) など
おすすめの調理方法
余計な脂質や糖質を抑えられる蒸し物や焼き物がおすすめです。
魚であれば、刺身も良いです。
その② 食物繊維
食物繊維は糖質や脂肪の吸収をゆるやかにし、脂肪の蓄積を防ぎます。
また、よく噛んで食べることで満腹感に繋がり、食べ過ぎを防ぐことができます。
おすすめの食材例
海藻(こんぶ、わかめ、のり等)
野菜(キャベツ、ブロッコリー等)
きのこ類(しいたけ、しめじ、エノキ等) など
おすすめの調理方法
海藻はサラダや酢の物がおすすめです。
野菜やキノコは余計な脂質や糖質を抑えるために、蒸し物・焼き物・汁物がおすすめです。
サプリってどうなの?
「食事をサポートする」といった意味では取り入れても良いでしょう。
ただし、基本的には1日3食のバランスの良い食事が大切です。
サプリメントは、バランスの良い食事をとっていれば、基本的に必要のないものです。あくまでも“補助的に”利用するとよいでしょう。
どのようなサプリを選べばいい?
DHA・EPA・難消化性デキストリンなど、中性脂肪や糖質にアプローチする成分が入っている物を選びましょう。
治療中の場合は主治医に相談の上、使用しましょう。
薬の飲み合わせなど、治療に差し支えが出ることがあります。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
日本消化器病学会 NAFLD/NASH診療ガイドライン
日本消化器病学会 NAFLD/NASHガイドQ&A
公立八女総合病院 栄養科 脂肪肝〜食事療法〜
茨城大学保険管理センター栄養相談室
医療法人 厚生堂 長崎病院 脂肪肝について